高校生のための代数幾何

「高校生のための」という「枕詞」がついてはいるものの、はっきり言って高校生のために配慮した書き方ではなく、充分(?)難しい。これを読みこなせる高校生はまずいないのではないか。
しかも、キーワードの一つである「変曲点」の定義が、通常の微積分で使われるものとは違っていて混乱する。代数幾何では、「曲線上の点が、その接線との接触の次数が3以上」の点を変曲点と言うそうだ。yがxの累乗のグラフにおいて、累乗のnが4以上の場合の原点は、解析では変曲点ではないが、代数幾何では変曲点なのだ。何とも・・・
高校生のための代数幾何

遂行理論とゲーム理論

前半はゲーム理論の教科書風だが、後半は遂行理論(厚生的な観点から、最も望ましいと考えられる社会的選択を、あるメカニズムの均衡として達成しようとする理論)の観点から、「部分ゲーム完全均衡」概念の導入や、公共財の価格決定が論じられる。宇沢弘文氏など、数学科出身の経済学者は多いが、著者もその一人。
遂行理論とゲーム理論