検証 福島原発事故記者会見

著者のうち、日隅氏は元産経新聞記者の弁護士で、現在はインターネット市民メディアNPJの編集長。いわばマスコミの手の内を知っているフリージャーナリスト。日隅氏が中心となって、政府および東京電力の記者会見における嘘を暴く良書。特に、メルトダウンを二ヶ月も認めなかったこと、SPPEDIのデータをあくまで予測として公表せず、結果として風下の地域の人々を高い放射能に晒したことは、東電および政府の悪業として広く記憶する必要がある。また、それを知っているはずの新聞が書かなかった、という記述もある。新聞の上層部に圧力がかかったのかもしれない。
検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか

世界を騙し続ける科学者たち 上

たとえば「タバコの害」や「オゾン層破壊」について、科学的にほぼ明らかなことなのにタバコ会社や産業界の意を受けて「破壊工作」にいそしんだ、一部の科学者(例えばフレッド・サイツやフレッド・シンガー)の所業を暴く著作。
下巻には地球温暖化の話題も出てくるらしいが、地球温暖化の主因が二酸化炭素排出であるという定説に私は疑問を持っているので、そちらは心して読もう。
世界を騙しつづける科学者たち〈上〉