[日記]総合火力演習(予行)に行ってきました。(後編)
何かを忘れているような気がしていたが、確かに忘れていた。
まぁ、「この項つづく」と言いながらも、何とはなしに続かないことなんて星の数ほどあるから誰も気にしていないに違いない。
そんなわけで、後編。
後編というほど、前編*1を書いたわけではなかったのだが、会場に着いて僕は驚いた。
縁日なのか?
焼きそば、かき氷、自衛隊グッズにフランクフルト………。
近所の小学校のグラウンドで開催されている地元のお祭りに来ちゃったような気分を抱きながらも、そこかしこに自衛隊服を着て、無線のアンテナをぶらぶらさせている隊員さんがいるのを見て、縁日ではないことを確認する。
姫子からは、「ブルーシートの前の方に座ると良いと思います」と言われたが、なんとなく前の方には行きづらく(結構埋まっていた)、後ろの方に一人で陣取った。それにしても、暑い。手拭いを持ってきて大正解だ。さらに持っていた風呂敷をマントのように羽織って、何だか怪傑黒マントのような状態になりながら演習開始を待った。


前段演習は、あんなことができます!こんなこともできます!高い技術力です!という内容だった。
具体的には、あちこちで動画がうpされているはずなので、そちらを見てもらった方が話が早いと思う。
しかし、深い思い入れもなく*2行った僕にはかなりの衝撃があった。凄まじい爆音だった。音が遅れて聞こえてくるのにも、爆発しているのがみえるのにも、見慣れた光景ではなかったため、ついうっかり国防について考えてしまいかけた。というか、日本の自衛隊ですらこんな装備をしているのだから、米軍はもっとずば抜けているんじゃなかろうかと思ったし、戦闘地域に踏み込んだら、伏せて耳をふさいでじっとしてるしかないだろうし、そんなことをしても無駄だから、覚悟を決めてのんびり構えるか、じたばたするかのどちらか好きな方を選ぶくらいしか、一個人にはできないだろうと思った。戦場ジャーナリストって並大抵の使命感じゃできないものだな、と思った。
同時に、自衛隊が支援活動に日本国外に赴くことについて、支援を受ける側が抱く懐疑心や、不安感というものにも少なからず共感のようなものを持てた。要するに、訓練においては軍隊に遜色ない内容を課しているわけである。決して行使しないであろうものであっても、力を持っている者に対して力を持たざる者が抱く感情は即ち畏怖、恐怖である。この不安を取り除くためのより良い外交により、支援活動を進めていくことが、国際的に貢献する礎となると思う。
同時に、「縁日」という印象を受けたことに深い安堵を感じた。というのは、このような自衛隊の広報イベントを一般市民がのんびり楽しんでいられるということ自体が、現在の日本は国際的に見て非常に平和であるという実感を得たからだ。このようなイベントは示威行為の一つとも言えようが、「なんとかしれいが入場されます」とか「なんとかたいちょうがえんしゅうをかいしすることをほうこくに(以下略」だとか放送が流れて、なんだか普通なようなすごいような何とも評し得ぬ黒い車が普通に目の前を横切っていて、多分お偉いさんが乗っているのだが、そのことを一般市民の観客(僕を含む)は誰も気にしちゃいない!
示威行為なのに、演習はみんな喜んで見てるのに、そういうの一切合切無視!!もしかしたら、隊員のみなさんはちゃんと敬礼とかしてたのかも知れないけど、観客は無視(笑)。平和すぐる!!!
なんかもう、戦争自体を、オリンピック形式でやっちゃえばいいのにって思いましてよ。砲弾とかの技術力とか競うわけです。戦車とかなのに、芸術点とか評価されちゃったりしたら、もうバカバカしくて戦闘する気がなくなるんじゃないか……なくなればいいのにね………orz

結論は、日本国籍を有するのであれば、必ず一度は見に行った方が良い。有しない人も見ることを勧める。
あと、耳栓と双眼鏡と望遠レンズ付きデジタル一眼レフカメラは必携ですネ☆

*1: http://d.hatena.ne.jp/akikonomu/20080822

*2:深い思い入れがない割には、会社を休み、たった一人でのこのこといそいそと行った。