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Jun 06, 2010 平成22年度福岡県高等学校ラグビーフットボール大会3位決定戦,決勝

今日の写真はこちらで.

[]小倉-福岡(3位決定戦) 小倉-福岡(3位決定戦)を含むブックマーク

両校の校名からも予想できる通り,福岡福岡市で,小倉北九州市でそれぞれ屈指の名門.3位決定戦福岡県の誇る二大都市の名門公立同士の顔合わせとなった.ちなみに,福岡高校は通称「福高(ふっこう)」,小倉高校は通称「倉高(くらこう)」なんだそうで.


試合は,開始1分でいきなり福岡の7番が16番に入替.両校けが人が多いという話は聞いていたが,いきなり心配な幕開けとなった.


5分,福岡がいきなり先制する.ラインアウトからの展開で13番が綺麗に裏に抜けパス,そのままトライ,12番のゴール成功で7点を先制する.さらに7分には,福岡が上げたハイパント小倉の選手が競り合いで落球,アドバンテージが出ている中拾った福岡15番がそのまま走りきってトライ,12番ゴール成功で0-14と一気に畳みかける.ここで福岡15番は見事なランニングを見せたが,その後の55分間は,残念ながら彼にとって受難の時間となってしまった.


この時間,小倉はペナルティが多く流れを掴めない.ディフェンスでも,先週も指摘した一発で抜かれる悪い癖が立て続けに出てしまった.まだ固さがあったのではないかというのが某知人(まあ,バレバレだろうが……)のコメント.頼みの綱の川原君も入れ込みすぎたのか,開始4分いきなりアーリータックルでペナルティを取られ注意を受けていた.


ただ,モールが相当有効だったのははっきりしていたので,ボールさえキープ出来れば小倉にもチャンスはありそうな印象だった.


18分,果たしてモールは鍵となり,小倉,ペナルティからラインアウトモールを繰り返してしつこく攻め,押し切ってトライ,15番ゴール成功で7-14,反撃の狼煙を上げる.


ただ,この時間までは福岡もまだまだ元気で,直後に敵陣に攻め込んでゴール近くでのラインアウトのチャンスを得る.しかし,そのラインアウトで痛恨のミスが出てしまう.期せずして得たボールを小倉(15番?)が蹴り返すと,そのボールの処理を福岡が誤り,チャンスが一転,自陣22メートル内での小倉ボールスクラムというピンチになってしまう.


21分,このスクラムから,9-10-12から13をフェイクに,切れ込んできた15に繋ぐ小倉お得意のパターンで,15の個人技で仕留めトライ,自らゴールも決めて14-14の同点に追いつく.この一連のプレイが,結果的には勝負の天秤を小倉側に大きく傾けることとなったように見える.


26分には,小倉ラインアウトモールを10メートル以上押し込んでトライ,19-14と逆転に成功して前半を折り返す.パワーで言えば,小倉についてもそれ程のものとは思えないのだが,ドライビングモールの技術が巧みだったように思う.最初から縦に一気に押せる訳ではないのだが,左右に少しずつ回り出すと,一気に前に進む印象だった.また,春日公園の人工芝は滑るのか,転んでいた選手も散見されたし,何よりモールディフェンスの時に踏ん張りが利かずにずるずる押されてしまっていた.


後半に入っても小倉の流れで,開始早々福岡15番がキックの処理を誤り,自陣22メートルライン上で小倉ラインアウトを与えてしまう.1分,そのラインアウトをそのまま押し切ってトライ,ゴールは失敗するも24-14と取り敢えずセーフティリードを得る.


すぐに福岡が反撃に出るも,ここは小倉11番のグッドタックル2連発などで凌ぐ.小倉は自陣から12番川原健太朗君,15番(また名前聞き忘れた……)が突破を見せてチャンスを掴むと福岡はたまらずペナルティ.またも22メートルライン上でのラインアウトとなり,9分,同じように押し込んでトライ,29-14と引き離す.


11分 小倉は11-21,9-24と入替(ちなみに,福岡の入替は殆ど見えなかったので記録していない).


14分,福岡15番のダイレクトタッチ小倉がチャンスを掴み,ラインアウトモールを連発,最後は24,1が立て続けに縦を突き,1番トライ,12番川原君のゴール成功で36-14とさらに差を広げる.ここら辺で,福岡はモールを一応止められるようになっては来たが,モールを止めるのに必死なのか,その後のディフェンスが続かない.


また,このあたりの時間,小倉15番は良く伸びるキックで度々相手バックスリーの裏までボールを運んでいたのに対し,福岡15番はキック処理の失敗,ダイレクトタッチなどミスが続いてしまっていた.ここらへんも,試合展開を大きく左右していたように思う.


小倉6から23と入替.それに伴いか,14番が左フランカーの位置に入っていた.


点差をつけ,小倉はどんどん元気になる.フォワードがブレイクダウンでプレッシャーをかけ,チャンスを掴むと18分,ラインアウトモールから9-10-12と繋ぎ,12番川原君が見事に間を抜けてトライ,自らゴールも決めて43-14.


25分小倉,5番から16番,14番から17番と,点差がついたこともあってかどんどん入れ替える.


ただ27分になり,大活躍だった小倉15番が,タッチに故意にボールを叩きだしたことでシンビンを取られる.この機に乗じて28分福岡,5メートルラインアウトから展開,ループが上手く決まって25番が抜けてトライ,12番ゴール成功で43-21と一矢報いる.

小倉1番から19番へ入替.


もう蹴り出せば試合終了という時間ではあったが,小倉はプレイを切ろうとしない.福岡は得たボールを自陣から果敢に展開するが,ターンオーバーされて9-12-13とワイドに素早く廻され,13番村田賢大君がタックルを受けながら飛び込んでトライ,48-21となったところでノーサイド


福岡高校は両WTBCTBと高校日本代表候補を擁しているのだが,特に両WTBにボールが渡るケースが殆どなかったように思う.先週福岡君は救急車で運ばれていたし,福岡にけが人が多すぎたという客席の声も聞こえたし,もしかしたら福岡君,あるいは両WTB共に欠場していたのかも知れない.福岡高校は初めて見るのでここらへんは何とも言えない.


また,先程も出てきた某知り合い談では,素直にモールを組ませすぎたのが福岡の敗因だろうという話もあった.実際,あれだけモールに差があったら,特にラインアウトの時など,モールが成立する前に倒すのは基本かなと思うが,毎回モールが組まれるのを前提としたディフェンスをしていたように思う.とは言え,小倉にしても全国レベルではFW戦でやられてしまう印象がある訳で,福岡にしても小倉相手ならせめてパワーでやり合えねばとの思いがあったのかも知れない.


一方の小倉は,タックルが入りさえすれば,タックルが決まっているのにゲインされるといったシチュエーションにはならない.つまり,基本いいタックルを決めてはいるのだが,時々かすりもせずに抜かれて一気に取られるシーンが見られるのは先週同様だった.それ以外は万全の試合運びだっただけに,そこだけ残念だ.12川原君の活躍は最早当たり前として,15番のライン参加,ロングキックは注目に値する.ハーフタイム中の様子を見ると,小倉は松葉杖が2,3人見受けられ,こちらもけが人が多いようなので,彼らが復帰したときにどういうチームになるのか楽しみなところだ.

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[]東福岡-筑紫(決勝) 東福岡-筑紫(決勝)を含むブックマーク

決勝は,ここ数年の福岡県大会決勝でお馴染みのカード,東福岡-筑紫である.ただ,東福岡小倉を60-10で一蹴して決勝に進出したのに対して,筑紫は福岡を相手に後半ロスタイムのペナルティトライで辛うじて同点に追いつき,トライ数の差で決勝に進出ということで,恐らくは差がつくであろうと予想され,実際全くその通りとなった.


東福岡は試合開始直後から攻勢に出るが,惜しいところで毎回ペナルティ等々繰り返し,最初から取れそうで取れない展開だった.ただ,力の差は明らかで,8分,ラインアウトモールから6番木村貴大君が抜け出しトライ,15番藤田慶和君はやや難しい角度を見事に沈めて7-0,今日の藤田君のプレースキックは当たり日かなと期待させる.

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14分には,5メートルスクラムを得て,中村圭佑君(多分)が8単一発,見事に飛び込んでトライと引き離しにかかる.12-0


さらに18分には,15藤田君が自陣から快走,良いところについていた11番中野涼君(多分)が個人技で2人を躱して中央付近に回り込んでトライ.しかし,先程に続きここのゴールも藤田君は失敗してしまう.どうやら外れ日だったようで…….17-0

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この後,東福岡は5番主将の水上彰太君の自陣から60メートル近いロングゲインがあったり,9番後藤大君の好タックルが見られるなど,随所に見所はあったが,スコア自体は中々伸びない.


結局27分に5メートルスクラムからまたも中村君が8単一発で仕留めてトライ,29分には自陣から縦縦と繋いで13-15で15藤田君がど真ん中に飛び込みトライ,ここはコンバージョンも決めて29-0と,終了間際に畳みかけて前半を折り返す.

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こう時間込みで書いてみると,東福岡は安定してスコアを重ねているように見えるのだが,これ以外の時間も東福岡はほぼ攻めっぱなしで,もう2,3本は普通に取れそうな印象だったので,どうにもピリっとしないように感じてしまった.しかし,前半終了間際に畳みかけたこともあり,後半一気に行くのかなという予感もあった.


生憎とその予想は大きく外れ,後半は,前半以上に東福岡にミスが目立った.とは言え,東福岡が攻め続けている事実に変わりはない.


スコアが動いたのは後半も10分になってからで,スクラムから押し込み,最後はインゴールにこぼれたボールを9番後藤大君が抑えてトライ,漸くチャンスをものにする.34-0.


15分東福岡は12-23,2-17と入替.23は西内勇二君だと思う.勇二君,凡そ1年生とは思えない堂々たるプレイ振りだ.サニックスユースの時もそうだったし,東福岡という逸材の宝庫にまた一人将来のスターが加わったのかも知れない.2番林隼司君(?)が引っ込んだことで,ラインアウトが若干不安定になった印象がある.ちなみに,筑紫の入替も追うつもりだったが,残念ながらわからなかった.

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17分東福岡,誰だかはわからなかったが好タックルがあってターンオーバー,10(近藤拓君.多分)-23-15と繋いで,藤田君が倒されながらも長い手を伸ばしてインゴールにボールを置きトライ,キッカーは中野君に代わってゴール成功,41-0.

ここで東福岡,4番(?)から18番に入替.


21分にはスクラムから順目に廻し,11中野君がスピードで振り切ってトライ,自らゴールも決めて48-0とする.


最後29分には,17番かな?相手からボールをもぎ取り,展開して11番中野君がポールにぶつかりながらもインゴールにグラウンディング.主審と線審が相談するようなきわどい判定となったが,結局トライが認められて53-0.中野君は見事にハットトリック.これが最後の得点となり,53-0で東福岡の優勝となった.


試合全体を簡単にまとめるならば,「東福岡が押し込む→ゴール前でミス→筑紫中央まで蹴り返す→最初に戻る」である.いっそ東福岡がチャンスを確実にものにしていれば,東福岡スコアはもっと伸びたにせよ,筑紫にも攻める時間が出来たのだろうが,なまじ取り切れないだけに,尚更東福岡の攻める時間が続いてしまった印象だ.特に後半の残り5メートルまで攻めておいてノックオン,スローフォワードラインアウトのノットストレートの繰り返しは何ともという感じだ.13番がSOの位置に入ったりなど,色々と工夫は見られたが,それにしても攻めが不安定な感じは否めなかった.


東福岡で特に良かったと感じたのは,11番の中野君だった.ハットトリックの活躍,光っていて当然と言えば当然だが,お膳立てしてもらって後はインゴールまで走るだけというようなトライではなく,すべて相手を見事に躱し,振り切ってのトライ.ウイングとしての素晴らしい仕事振りだった.特に,藤田君とのコンビネーションは注目に値する.先週も,新人戦の時もそうだったが,藤田君がカウンターを仕掛けたとき,彼が一番パスを出したい所に中野君は必ずいるように思える.


その藤田君,コンバージョンは不安定だったが,それ以外のキック,アタックは相変わらず流石の一語.彼については,素晴らしいプレイをして当たり前にしか見えなくなっている.まあ,ファンなので(^^;.


一方筑紫は攻める時間もなかったし,ボールを持っても攻め手が殆どなかったように思う.ボールを前に運んだ方法が,キック以外に思い出せない.東福岡22メートル内にボールを持って攻め込んだことなど一度もなかったんじゃないだろうか(もしかしたら最序盤にあったかも知れない.少なくとも前半の半ば以降は一度もない筈)?完封どころか野球で言えばノーヒットノーランサッカーで言えばシュート0本に抑え込まれたような状況である.ディフェンスにしても,常にずるずると下げられていた印象だったし,どこか一つ,チームとして勝負できるポイントを作らないと昨年のような健闘は出来ないのではないかなという気がする.

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