リンク

動物の火遊び


ヒッチコックの「鳥」にヒントを得て、オーストラリアのヒッチオタク、リチャード・フランクリンが監督した動物サスペンス。俺は数十回観ているので、リンクの「ヌイグルミ」使用箇所や、リンクを殴る手がエリザベス・シューじゃなくて、ゴッツイ野郎の手だって事が判るのですが、初めて観る人はその編集の巧みさに完璧に騙されるでしょう。
確かに面白い映画なんですが、俺としては結局ジェリー・ゴールドスミスのスコアが好きなのです(笑) サントラを探したけど、CDはおろかアナログLPすらもう入手不可能。ビデオを所有しているけど、音楽をもっとクリアに聴きたいが為にLD買ったンです。散々探して見つけたLDは、キャノン原版なのでひょっとしたらPAL早回し版の可能性大だが仕方が無い。
一番スコアに「乗る」所。屋敷の外でリンクと車のチェイス(?)があって、シューが「死んだかな?」と横たわるリンクを見ていると、屋敷の2階から恋人が「逃げろ!」と叫ぶ。シューは走って屋敷の2階に駆け上がり、追いかけてくるリンクを振り切って教授の実験室に入り直ぐ鍵をかける。諦めて下の階に下りてゆくリンク。足の骨を折られた恋人と一体どうなっているのかと2,3やり取りがあり、布 (添え木を足に結ぶ為の) をシューが「ビリッ!」と裂くと同時にスコアスター
頭の良いリンクは屋根に登り、実験室の天窓(ワイヤー格子が入った頑丈なガラス)を「ダン!ダン!」と連打する。やっと添え木を結びつけた瞬間天窓が割れリンクが落ちてくる。慌てて実験室から出る二人をリンクが追うが、間一髪扉を閉めて鍵をかけた。恋人を肩に担ぎ急いで降りる二人。だが片足しか使えない恋人の為早く降りられない。一階に降りたら今度は正面玄関から屋敷に入ろうとするリンクが見える。リンクを見て慌てて鍵を掛けるシュー、そしてキッチンに逃げ込む二人だが、戸を閉めた瞬間リンクも屋敷内へ。キッチンに入ろうとするリンクはキッチンの扉を執拗に叩く。部屋内で慌てふためく二人はやっとの思いで棚を扉に押し付ける。顔をあげ扉の穴(リンクを散弾銃で撃った時の大穴)を自然と覗き込む形になった恋人は、こちらに猛然と走ってくるリンクを「信じられない」と言った表情で見る。シューにせかされ慌てて地下室に落ちる二人。リンクが部屋に入ると同時にハシゴを登り鍵を掛けるシュー。 この息もつかせぬ2分間のスコアは絶品。J・G以外の作曲家にはまず書けない。J・Gファンで良かったなと感じるのはこの様な職人技を見せられた時(笑)


この映画が本当にオッカナイのはラストシーンで、子供猿のインプを乗せて走り出す車を追うようにキャメラ視線ががゆっくり上がると、見えるのは横たわる羊の数々。垣根の向こうに羊たちがいるので道路側からは見えない。スッキリしないラストです。
それとエリザベス・シューのヌードシーンが有りますが、。残念な事に「ボディダブル」でした
仕様
東北新社発売・キングレコード販売。TVサイズ・ステレオ・ドルビーサラウンド・CX。
米アンカーベイよりDVDが出たが、スクイーズ・ビスタになったぐらいで画質音質は代わり映えしないように感じる。ジャケットに「スタジオ・カナル」と書いてあるからこれもPAL早回し原版かもしれない。


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