『GMさん、教えてください』回答(4)
【08. シナリオ作成……総合】
- シナリオとは、何ですか。あなたの意見を教えてください。
- シノプシス(Synopsis,梗概)にゲームデータを付与したもの*1。
- シナリオを推敲するとき、気をつけるポイントは何ですか。
- シナリオの組み立て中、いちばん楽しい作業は何ですか。
- 事件の構造を組み立てて、そこから対となる複数のシノプシスを整理するところが最もエキサイティングです。
- シナリオ作成時点で、結末はどの程度決めておきますか。
- 「PCたちが関与しなかった場合のろくでもない結末」を最初に決めておきます。PCたちが関与した場合の結末は3段階ぐらいイメージはしますが、あまり真剣に決めることはありません。
- シナリオを思いついてから完成させるまでの、思考・行動の流れの一例を教えてください。
- まずはワールド設定からシナリオ着想を作るを参照。
- 使用するシステムを選定します(または依頼を受けます)。
- ルールブックを流し読みして、世界観記述からモチーフをサルベージして、気になる単語をノートに書き写します。
- 気になる単語がいくつか集まったら、A4用紙の真ん中に「単語」を書きます(少し太い黒ペンで書くとよいかもしれません)。そしてルールブックを参照して他のページに埋没している「情報」を結び付けて書き込んでいきます。
- ペンの色を変えて、単語やその周囲に書かれた情報から広がるイメージを書き加えていきます。メモリーツリー/マインドマップのような書き方になります。イメージの広げ方については、各種発想法を参考にします。
- 新しい紙を取り出して、ツリーを見ながらシナリオの背景となる事件構造を書きます。
- 三枚目の紙に事件構造に対をなす物語構造を書きます。
- セッションに参加しない知人(GMができる人)に説明をして反応を見ます。指摘や助言を受けて、シナリオを書き直します。
- データ的な肉付けをしていきます。データは「必ず使用するもの」「使用するかもしれないもの」「おそらく使うことはないもの」に分けて、優先順位の高いものから作っていきます。
【09. 敵データ】
- 敵キャラクターのデータは、既成のものと自作のもの、どちらを使う場合が多いですか。
- 既成のものです。
- 敵キャラクターのデータを作成、あるいは選択するとき、重視するものは何ですか。
- 世界観的に説明がつくデータであること。その上でできるだけ強いこと。
- 「お、これは上手くできたぞ!」と思うのはどんな時ですか。
- 敵の外見・構成を説明したときに、プレイヤたちの顔色が変わったときと、困難に立ち向かい満身創痍というか疲労困憊したものの勝利を勝ち取ったプレイヤたちを見たとき。
- 敵データを作るときに、タブーにしていることはありますか。
- 特定PCの完全上位互換キャラを投入すること。
- あなたの作った敵キャラクターの一例を教えてください。
- 悪の密輸団とそこに雇われた中立のローグ。ローグは砦の中では「料理人」と呼ばれ、高い技能ポイントから料理も手がけるが、戦闘では高品質の手裏剣を投げつけるというコンセプトキャラ。何故か捕虜となった下っ端から料理人という単語が出た直後からプレイヤ全員が警戒されてしまった。
*1:シナリオという訳語は齟齬があるんじゃないかと思っています