しにがみのバラッド。 第1話

なんて呆れるほどストレートで安直な死にネタお涙頂戴ストーリーなんだ……。良く言えば変にひねらずわかりやすいのが長所か。変にひねったストーリーにはうんざりしていていて、たまにはバカバカしいほどわかりやすい話が見たいという人には楽しめるかも。

Canvas2 〜虹色のスケッチ〜 第20話

柳とふたりで食事に行くと言う霧に対し、勝手に引け目を感じて何もできない浩樹は昔と変わらずいじけた野郎だというか。霧ふたたびの告白。エリスと霧と最終的にどっちとくっつくことになるのかわからないことに加えて、こういうふうに登場人物たちがきっちり行動を起こすのもこの作品のいいところ。他の作品だとヒロインが自分も告白とかしていないくせに鈍感な主人公に腹を立てて極端な行動に走ったりするからなあ。エリスの場合は対象外ということで撃沈だったが、さて霧の告白の成否やいかに? 普通に考えればOKだろうけどそれだけではつまらないしなあ。次回予告から察するにつきあうことになったけど上手くいかずギクシャクするというパターンかな?

永遠のフローズンチョコレート

永遠のフローズンチョコレート (ファミ通文庫)

永遠のフローズンチョコレート (ファミ通文庫)

「不死の少女と、殺人者の少女とその恋人の奇妙な関係」というのが面白そうだと思って手を出してみたのだけど、「不死」も「殺人者」もそれほどたいして意味のある設定ではなかった気が。本当のことがどうだとか世界がどうのこうのという感傷的な文章も正直読んでいて苦痛だった。残念ながら好みに合わない作品だったな。

ランブリング・カレイド1 〈星穹の女帝〉戦

真奈を斬九朗がしごくあたりはまあまあ楽しめたが全体的には微妙だなあ。彼士の援護に頼る場面が多過ぎるし(いちおう作中でもそのことについて言及されているが)、何よりも最終的に戦術や技術や根性で勝利を掴むのではなく絆の力が強いと思い込めばOKってのはなあ……。スポ根をやりたいのなら魔法バトルなんて架空の競技を題材にするのではなく、女子空手なり女子柔道なりを題材にして少年たちはコーチ役という形にした方が良かったんじゃないかな。そりゃ魔法バトルのほうが派手だけど魔法という超常現象を絡めた架空の競技だからルールや法則がはっきりしなくて、戦術や技術や根性や駆け引きによる勝利ではなく単なるストーリー展開のための都合のいい勝利のように見えてしまったというか。

女子高サバイバル

女子高スポーツものを期待して手を出して、実際その通りの内容でまあまあ面白かったのだけど、正直言えばもうひとつ物足りないというか。女子高描写も別にどうってことのない内容だし、スポーツも練習と試合をさらっと軽く描いているだけだからかな?

アスラクライン

アスラクライン (電撃文庫)

アスラクライン (電撃文庫)

女の子キャラがいっぱいでバトルもありという非常によくあるタイプの話。それでもまあまあ楽しめたのだけど、ヒロインがいまいち魅力に乏しい気が。幽霊少女は思ったよりも自己主張が薄く目立たないし(この手のキャラはもっと騒々しいタイプかと思っていたので意外)、悪魔巫女は内気で口数が少ないし、酒屋娘は単なる凡人お友達キャラだし、黒衣の姉ちゃんは導き手ポジションだし(でもエロ要素がけっこうあるのは◎(笑))。作者の作品群の中では『道士さま』に近いシリアスよりもコメディ寄りの作品かな。

ぼくと魔女式アポカリプス

ぼくと魔女式アポカリプス (電撃文庫)

ぼくと魔女式アポカリプス (電撃文庫)

レジンキャストミルク』で『りすか』で『シャナ』で、ついでに『電波的な彼女』だな、これは(笑)
主人公の言動がクセが強いのがつらい。そのくせ一般人みたいに苦悩したりするからたいそうなこと言っといて実はヘタレ臭いなという印象を受けてしまうというか。ひねくれ主人公にしたりせず、最初から一般的な普通の少年にしておいてほしかったな。周囲の脇キャラも物語開始早々「にゃはは」とか言ったりする男友達とか(いきなり序盤で読むの挫折するかと思った……)、「お兄ちゃ」なんぞという気持ち悪い呼び方を使い、台詞の最後の部分を二度くりかえす妹とかが全然受けつけなくてきつかった(正直言えば男言葉の暴力的な幼なじみもたいがいアレだと思ったが、まあこいつに関しては今回のストーリーがああいう展開だったからいいや)。予想通りとはいえ文章もまわりくどくて読みにくかった。主人公の使う魔術も地味だよなあ。椅子でぶん殴るだけのバトルシーンって想像するとあまりカッコいいもんじゃないだろ。さまざまな魔術種がそれぞれの魔術を用いて戦うという設定は面白かったし、主人公たちを取り巻く救いのなさそうなお先まっくら状況も良かった。TS要素ありってのも個人的には◎。あとエベネゼル萌え(笑) この作品で一番気に入ったキャラかも。携帯やノートPCに存在する人外マスコットキャラってアイデアはわりとよくありそうで意外に今まで見かけなかったアイデアのような気が。