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萌え理論Magazine

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2007-08-22 「ギロチンマシン中村奈々子」

[][]ラノベ『ギロチンマシン中村奈々子―学級崩壊編』

ギロチンマシン中村奈々子―学級崩壊編 (徳間デュアル文庫)

ギロチンマシン中村奈々子―学級崩壊編 (徳間デュアル文庫)

「わくわく子育て大作戦☆」。それが新しい授業なの!? ロボットとの戦争で、いまや絶滅危惧種となった人類兵士の僕は、潜入した敵地──〈学園〉で、ふたりの少女とともに謎の授業を受けている。ひとりは〈学園〉最大の処刑人ことギロチンマシン中村奈々子。もうひとりは反〈学園〉闘争の英雄・赤ずきん。ロボットの親玉〈チェシャ・キャット〉の命によるトンデモ授業は僕らの心を徐々に狂わせていく。恋を告白して消えた奈々子。動揺する赤ずきん。僕たち三人の明日はどっちだ? 大好評シリーズ、第2弾!

http://www.tokuma.co.jp/edge/03kikan.html#_d0704b

ギロチンラブコメディ第二弾。ロボットの学園を舞台にしたSF的設定だが、そのことで少女たちの純粋さはかえって増した。また、イラストの中性的で無機的な少女のイメージが合っている。

今回も良い。キャラがより魅力的。特に赤ずきんのツンデレぶりは、ギロチン奈々子を凌駕しており、奈々子がやさぐれている間に仲良くなってしまう。今作では主人公と奈々子と赤ずきんの三角関係を強調していて、そこに子供・教育のモチーフを絡めた。人間-ロボットの関係を先生-生徒・親-子などにズラしていき、登場人物の少なさ・人間関係の貧しさを埋めるというのは、よくあるカノン的手法である。しかしここでさらに、奈々子と違いまだ初潮も迎えていない幼女の赤ずきんに、演劇的に妊娠・出産(?)させ想像的な母親役をやらせる、という倒錯ぶりがラノベにふさわしい。

物語の要素はムダなくまとまっている。特にラスト付近の流れはお約束だが爽快。孤島の学園という限定空間で、登場人物も少ないミニマムな設定だから、構成を組み立てやすいのだろう。だが、話の筋の読みにくさは相変わらずだ。もっとも、「中村奈々子」が個体ではなく複数の存在を指す、ということだけ押さえて読めば、(セカイ系作品のように)複雑すぎて理解できないという程ではない。物語の謎はほとんど明かされてしまったが、まだ次回(高等教育編)に続くらしい。限定空間ものはふつう脱出するところで終わりなので、外部に放り出して続けると先が読めない。続きが気になるところ。

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