天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

春の夕暮

 明日の宮参りのために名古屋にゆく。塚本邦雄著『定家百首』を読み続けているせいか、目にした情景が新古今調になってしまった。

   水清き川上翔ちて川下へ鵜はとびゆけり春の夕暮
   町川のせせらぐ岩に鴨をりて羽づくろひする春の夕暮
   街川のせせらぎあれば小鷺きて水面見つむる春の夕暮
   うろくづの影さ走るや川の面に小鷺おりたつ春の夕暮