塗籠日記その弐

とりふねです。ときどき歌います。https://www.youtube.com/user/torifuneameno 堀江敏幸・宮城谷昌光が好きです。

ノーベル文学賞

ストイックすぎる健康的な生活や、音楽への蘊蓄や、おしゃれすぎる料理のレシピにときどきうんざりはするものの、それから「海辺のカフカ」では、「もういいよ、わかったよ」的な思いをもったものの、村上春樹ノーベル文学賞を逃したのは、「風の歌を聴け」からぼちぼち好きで読んできたものとしては、やっぱり残念だった。なぜか「ノルウェイの森」は読んでいない。「雨天炎天」の黴パンを食べる猫のところや「レキシントンの幽霊」では、だだ泣きした。長編では「ねじまき鳥クロニクル」(井戸の底から見上げるというイメージや、クレタの「傷み」の記述など)と「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」が大好き。あ、「スプートニクの恋人」はけっこうよかった。わたしにとってのハルキはただただメタファ。あのメタファのすごさ、胴体に風穴をあけられるような感じなのだ。「うずまき猫のみつけかた」の「ことおよびリス」という言葉が好き。
雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫) レキシントンの幽霊 うずまき猫のみつけかた―村上朝日堂ジャーナル