おはようからおやすみまで くらしに競馬を広げる

2016/06/10 (金) おキャロ

[]ノーザンファーム天栄が10日競馬をするようになって(少なくともキャロットサンデーRでは)結果が出ているというお話

キャロット馬主関東馬の動向を会員ページのコメントで見ていると、ノーザンファーム天栄から美浦トレセンに入ってからルール上最短の10日でレースに使う、いわゆる10日競馬をする馬が増えている気がしたので数字を取ってみた。当初はレース数だけ比べて「数を使うために天栄側で10日競馬を主導するようになった」という結果が出るものかと思っていたら、意外な(?)結果が出てしまった。

以下のデータはTARGET調べ、キャロットクラブとサンデーレーシング美浦所属馬で堀宣行厩舎以外の馬の成績を、ダービーからダービーまで区切りで集計すると2016年ダービーシーズンはどちらも飛躍的に上昇が見られている。

ダービー区切りにしたのは今の時期に集計する都合上、堀宣行厩舎の成績を除外しているのは堀厩舎は天栄じゃなくてしがらきを外厩として使っているから。2〜3歳馬だけではなく、古馬障害も含めた全レース。

とりあえず3年分だけ出しているんだけれど、かなりわかりやすい結果が出た。

2014ダービーシーズン(2013/05/27〜2014/06/01)

キャロット422戦36勝8.5%
サンデー466戦42勝9.0%

2015ダービーシーズン(2014/06/02〜2015/05/31)

キャロット394戦43勝10.9%
サンデー462戦44勝9.5%

2016ダービーシーズン(2015/06/01〜2015/06/29)

キャロット427戦57勝13.2%
サンデー422戦60勝14.2%

驚いたのはレース数よりも勝率・勝利数だ。サンデーキャロットともに明確に上向いていることがわかる。馬の質が急激に良くなったとはちょっと考えづらく、ここまで成績が向上しているということは、少なくとも育成・外厩の質は向上してると言えてしまいそう。今ちょうど天栄不信なので言いたくないんだけれど、何か明確に施策をしているのであれば、それは成功していると言わねばならない。なんてことだ……。

そういうわけで、社台サンデー2015年産募集の時期ですね。結果が出ている天栄を使う予定のサンデー関東馬(堀厩舎以外)に皆さん出資してみてはいかがでしょうか。キャロットの募集もあと3ヶ月もすればやってきますね。関東馬(堀厩舎以外)、関東馬(堀厩舎以外)ですよ皆さん。

現場からは以上です。

2016/05/29 (日) 今年のダービー回顧

[]2016年 第83回東京優駿日本ダービー) レース回顧

第83回 日本ダービー 結果 - JRAオフィシャル

「レベルの高い世代」と言われているだけあって、上位は本当に強かった。レース展開、位置取り、仕掛けどころ、1つのピースが噛み合うかどうかでいくらでも違う結果になりそうな今日のダービーは、本当に終わってほしくなかった。来週も、また次の週も「今年のダービーは何が勝つか?」という話をしていたかった。それほど魅力的なメンバーが揃った競馬の祭典については、ちゃんと自分の言葉でレース回顧を残しておこうと思って珍しくキーボードを執ってみている。

有力各馬の調教や当日の気配についてを中心に書いていこうと思う。

勝ち馬マカヒキは本当に素晴らしかった。最終追いきりは坂路コースで、まったくブレずに真一文字に足並みも綺麗に駆け上がる様は圧巻の一言。当日も馬体の見栄え自体はリオンディーズにやや見劣りするものの、後肢のパワーが変な方向に分散することなくしっかり前に伝わるパドックの気配。500kg前後のディープインパクト牡馬のほぼ理想形とも言えるバランスの良い体型に、仕上がりきった質の良い筋肉、そしてパドックから馬場入場まで堂々と落ち着ききった立ち居振る舞いは、チャレンジャーでありながら王者の風格を感じさせるものがあった。あとは、本当に川田騎手がどう乗るかであったが、残り200、その不安は杞憂であった。

2着のサトノダイヤモンド。最終追いきりは栗東のCWコースで、僚馬を置き去りにする好反応。皐月賞の時点では少し仕上がりが足りない気がしたものの、ここに来てピッチを上げて仕上ようという意図だったのだろうか。当日は想像通りの惚れ惚れする好馬体で出てきたものの、少し仕上がりが足りない気がした。マカヒキとは違って、サトノダイヤモンドの方が少し柔らかいというか、悪く言うとフニャっとした印象を受けた。きさらぎ賞当時の「まだきさらぎ賞で馬体はこれから仕上がっていく」という印象から、あまり変わってきていない印象で、キャリアを積むごとに「ダービー馬」へと近づいていったマカヒキには相対的に遅れを取っているように思えた。結果的に、サトノダイヤモンドはトップスピードの維持能力で最後また盛り返していったが、一瞬内を開けた隙にマカヒキ抜け出され機動性とトップスピードの差で写真判定スリット1枚分届かなかった。

3着のディーマジェスティ。当日の馬体重は同じディープインパクト産駒のマカヒキ502kg、サトノダイヤモンド500kgより少し軽い472kgで、前の2頭と比べても確かに多少コンパクトで引き締まった馬体。この辺りが皐月賞ではサトノ・マカヒキよりも功を奏したのか、ステイゴールド産駒的ないわゆる「回り脚の速さ」で出し抜けた印象を持った。馬券ディーマジェスティを避けるように買って馬連安目引いて盛大なトリガミになるほどパドックでの評価は「普通」だったし、追い切りもこのレベルにしては平凡だったと思う。それでも最後に前2頭を脅かすかのような末脚で突っ込んできたのだから500kgのディープ牡馬教だけが正義というわけではないということだし、純粋なトップスピードだけならこれくらいの馬体重のほうが乗りやすいのかもしれない。

5着のリオンディーズ。4着エアスピネルは都合により後回し。「サラブレッドとは走る芸術品である」という言葉が最も似合う馬。漆黒の馬体が好天で輝き、筋肉量、体型の美しさ、見栄えだけなら完全に他を圧倒していた。顔まで含めたトータルでは「馬体詐欺師」ことエイシンフラッシュには叶わないものの、その完成されたパーフェクトな仕上がりは「ザ・角居勝彦厩舎の馬」という感じの伝統工芸品のようなビジュアルであった。が、競うのはあくまでレース、競走。見栄えがそのままイコール競走能力ではないというのを、この馬は物語る。上がり最速で突っ込んできてはいるものの、ミルコ・デムーロの導きも噛み合わずに引っかかり通し、ダービーでついにエアスピネルに先着を許してしまう。

4着のエアスピネルは、リオンディーズの均整の取れた美術品のような馬体とは違い、少しゴテっとした筋肉をまとっての当日の気配だったものの、リオンディーズとの比較でムキッとして見えるものの、フラッとに見れば良く仕上がった好馬体であることには間違いはない。「生まれた年が悪かった」とはレース後の武豊騎手のコメントだが、どの年に生まれても何かにやられてそうな気はする決め手のなさは、好馬体ながらも爆発力を感じさせない印象由来なのだろうか。朝日杯での2着、弥生賞での3着とリオンディーズにやられ続け、皐月賞でも進路妨害を受け先着を許す(着順はエアスピネルに軍配)。ついにはダービーでも隣り合わせの着順となってしまい、この2頭は不思議な縁でもあるのだろうか。

6着のスマートオーディン。当日の馬体重は480kgながらも、お父さんのダノンシャンティを髣髴とさせるケンカしたら一番強そうな「ザ・松田国英厩舎の馬」的な馬体。毎日杯京都新聞杯と他の馬よりも詰めて使って来ている分もあってか、カリカリにチューンナップされている印象。だが、リオンディーズの項でも触れたが「競うのはあくまでレース」であり、ダービーはケンカの強い馬ナンバーワン決定戦ではない。最後外からよく伸びては来ていたものの、末脚は届かず6着までであった。キズナと同じ臨戦過程ではあったものの、キズナ毎日杯京都新聞杯は「ダービー馬だ!」という印象のパフォーマンスであり、正直スマートオーディンの場合は偉大なるダービー馬様と比べるとやはりどうしても見劣りする毎日杯京都新聞杯のそれではあった。その分届かず。

今年のダービーは終わってしまったけれど、また来年のダービーに向けて次の土日から2歳の新馬戦が始まる。来年のダービーでは、またどんな名勝負・ドラマが見られるのか。

さて、また来年のダービーが終わるまで、楽しみで死ねなくなってしまった。

2016/02/15 (月) ことしも

[]2016年牡馬クラシック収得賞金レビュー(共同通信杯後編)

皐月賞出走状況

出走順馬名賞金次走
1弥生賞1着
2弥生賞2着
3弥生賞3着
4スプ1着
5スプ2着
6スプ3着
7若葉1着
8若葉2着
9賞金順リオンディーズ3900弥生賞
10賞金順ハートレー3650 
11賞金順エアスピネル3600弥生賞
12賞金順ロードクエスト3200スプリングS
13賞金順プロフェット2900皐月賞
14賞金順サトノダイヤモンド2800 
15賞金順ロジクライ2300スプリングS
16賞金順ディーマジェスティ2300 
17賞金順スマートオーディン2000 
18賞金順ドレッドノータス2000スプリングS
除外除外アドマイヤエイカン1900弥生賞
除外除外プロディガルサン1850青葉賞
除外除外イモータル1800皐月賞回避意向
除外除外ケルフロイデ1650 
除外除外レプランシュ1650 
除外除外ダンツプリウス1400アーリントンC
除外除外マカヒキ1400弥生賞
除外除外ブラックスピネル1200すみれS
除外除外マイネルラフレシア1200 
除外除外ラヴアンドポップ1200すみれS
除外除外ロスカボス1200すみれS
除外除外アドマイヤモラール1100スプリングS
除外除外リスペクトアース1050 

ダート・短距離路線の馬を除外したリストではドレッドノータスまでがほぼ出走できるという状況。もちろん、トライアルで賞金を持っている馬が枠を埋めると繰り上がりでドンドン出走可能になるんだけれど。そんでもって、各トライアルの枠がどれくらい埋まりそうかというのを推定して、イモータルを皐月賞回避情報で、スマートオーディンNHKマイルに回ると推定して改変した表が↓

出走順馬名賞金次走(前走)
1弥生賞1着リオンディーズ3900弥生賞
2弥生賞2着エアスピネル3600弥生賞
3弥生賞3着マカヒキ1400弥生賞
4スプ1着ロードクエスト3200スプリングS
5スプ2着
6スプ3着
7若葉1着
8若葉2着
9賞金順ハートレー3650共同通信杯
10賞金順プロフェット2900皐月賞
11賞金順サトノダイヤモンド2800きさらぎ賞
12賞金順ロジクライ2300スプリングS
13賞金順ディーマジェスティ2300共同通信杯
14賞金順(すみれS1着)2200
15賞金順ドレッドノータス2000スプリングS
16賞金順アドマイヤエイカン1900弥生賞
17賞金順ケルフロイデ1650
18賞金順レプランシュ1650
除外除外ダンツプリウス1400アーリントンC
除外除外ブラックスピネル1200すみれS
除外除外マイネルラフレシア1200
除外除外ラヴアンドポップ1200すみれS
除外除外ロスカボス1200すみれS
除外除外アドマイヤモラール1100スプリングS
除外除外リスペクトアース1050

有力馬が揃い踏みの弥生賞はリオンディーズ、エアスピネル、マカヒキの3頭で決着。スプリングSは毎年素直に賞金持ちで決まらないので、ロードクエストの1頭のみとする。若葉Sは現状賞金持ちの出走予定がないので賞金下位の馬で権利を持っていく。ブラックスピネル、ラヴアンドポップ、ロスカボスのいずれか、もしくは収得賞金900万の馬がすみれSを勝つと2200万or1900万となる。毎日杯は、そこで賞金を積んでも元々皐月賞に出走できる収得賞金がある馬がそのまま予定通り皐月賞に進む場合が多いため、賞金獲得予定からは除外。

このリストだとケルフロイデもレプランシュも1650万で皐月賞には出られる計算。すみれS弥生賞でほぼ出走状況は見えてくるはず。去年もアヴニールマルシェドゥラメンテポルトドートウィユノーザンファーム産の高馬3頭が1650万で並んで「どうするのこれ」という状況に置かれたものの、有力馬の回避が相次ぎ結局皐月賞はフルゲート割れという事態になっているので、今年もなんだかんだケルフロイデとレプランシュのノーザンファーム産のそこそこ高馬(ケルフロイデ3600万、レプランシュ5000万)は皐月賞には出られるのではないか。

それにしても、2年連続でノーザン系クラブのそれなりに値段のする馬が1650万で溜まってる*1のは何かのジンクスなのだろうか。尚、2014年に収得賞金1650万で出走した馬はキングズオブザサン(社台F産・社台RH)とウインフルブルームビッグレッドF産・ウイン、若葉S2着で権利確保)、2013年、2012年は出走なし。出資会員をやきもきさせるシステムみたいなものがあるのだろう(適当)。

関連、去年の同時期のレビュー

2015牡馬クラシック賞金争い〜共同通信杯終了時点

ドゥラメンテNHKマイルに絞れる!」みたいなこと書いたら皐月賞にすんなり出てきてそのまま二冠達成という見る目のないこと書いちゃってますね。反省しましょう。

*1:個人的に1650万沼と呼んでいる