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2015/12/13 (日) 小牧太、京都駅の方へ行く

[]2015年 第67回阪神ジュベナイルフィリーズ雑感・回顧

阪神ジュベナイルフィリーズクリストフ・ルメール騎乗のメジャーエンブレムが内枠から好スタートを決め、不安だった折り合いもまずまずついて後続17頭を引き連れ最終コーナーを回り、直線では後続を突き放してそのまま危なげなく1着でゴールイン。ルメールはこれがJRA所属となってから嬉しいG1初勝利。デビュー直後のルール違反など紆余曲折を経て、フランスからやってきた名手はようやく関係者の期待に応えることができた嬉しさを勝利騎手インタビューでも爆発させた。

メジャーエンブレムの父はダイワメジャーダイワメジャー牝馬はもう少し短距離で結果を出すイメージがあるのだが、阪神外回りのマイルG1でも完勝して見せた。次は同コースの桜花賞、そしてその後は距離延長のオークスに向かうのかNHKマイルに向かうのか。

今日メジャーエンブレムを2歳牝馬チャンピオンに導いたルメール騎手が来年のクラシックの鞍上として当たり前のように計算が立つというのが、JRAの通年免許の大きな意味なのだな、と。世界レベルの名手がスポット参戦ではなく一頭の馬に乗り続けることができるというのは、間違いなく日本競馬のさらなるレベルアップに資することは疑いようもない。これからも、決して遠慮することなく勝ちまくってくれることを願うばかりである。

2着はステイゴールド産駒のウインファビラス。新潟2歳Sではロードクエストに大きく離されながらも渋った馬場でそれ以外の牡馬に先着してきたなど能力の片鱗は見せてきていたので、今日の10番人気は侮られすぎであったか。良馬場発表とはいえ週中の大雨の影響が残る脚元も味方した。3着のブランボヌールはこのコース・レースと相性の良いディープインパクト産駒で、1600mは初距離ながらもよく追い込んできた。桜花賞ディープインパクトのファーストクロップからほぼ独擅場、女王の逆転に一番近いのはこの馬だろうか。4着は人気薄のペプチドサプル、5分の1の抽選をくぐり抜けて出てきた勢いそのままに、前走のアルテミスSと同じ着順まで追い上げてきた。ペプチドサプルは気性を懸念されてこれまで強い追い切りを課せなかったそうだが、*1抽選でも出るつもりで強気に強めの追い切りをして出走、最良の結果とはならなかったが格上相手に堂々とした競馬をして見せた。ルージュバッククイーンズリングと同じマンハッタンカフェの産駒で、来年も牝馬クラシック戦線を賑わせてくれそうな素質馬だが、次からはマークもきつくなり賞金の加算に苦労しそうなタイプ。春本番までは以外と時間がないので、まず彼女は賞金を積むことが急務であろう。5着は最後に末脚目立ったアットザシーサイド。1400mを使われ2戦2勝、4番人気での出走となったが距離を不安視されてかソロソロと後方を追走、進路を探しエンジンをかけてトップスピードに乗った頃には大勢が決していた。決して下手な騎乗だったわけではないが、鞍上の三浦皇成G1を勝てない理由が凝縮されていたような競馬になってしまった。1400mのフィリーズレビューではルメール騎手に戻って出走権をしっかり掴んで桜花賞の舞台に進んできそうである。2番人気デンコウアンジュはメジャーエンブレムを射程圏に捕捉しながら早めに動き自ら捕まえに行く競馬がハマらず7着まで。新馬戦やアルテミスSの内容を見る限りは、展開に注文をつけずに馬の気分を損ねないように道中を追走し、徐々にエンジンをかけて直線勝負に賭ける内容でしかハマらなそう。血統的にもオークスはドンズバなのでそこで狙いたい。

レース中に気になるできごとがあった。スタート直後にキリシマオジョウが好発のメジャーエンブレムを外からかわして行ったかと思うと、フラフラと外を走って3角あたりから失速気味に外へ膨れていって、直線では完全に走るのをやめて外へ外へと逃避していった。勝ったルメールがその動きを民放のインタビューで「近くでフラフラしていて危なかったので突き放したら、小牧さんが京都駅の方へ行った」と話していた。*2幸い故障などではないみたいだが、先行してコーナーで走る気をなくしてしまった馬を後続への影響を抑えて無事にレースから離脱させた小牧騎手ファインプレーであった。

上記「小牧さん京都駅の方へ」の発言もそうなんだけれど、ルメールデムーロの両騎手のインタビューは「何か面白いことが起こるのではないか」という期待感を持って見てしまう。2人の明るい人柄*3もそうなんだけれど、まだ拙いながらも日本語で一生懸命少年のように素直な言葉で話してくれるからだろうか。騎手課程を卒業して周囲の関係者に大事に育てられた騎手に彼らのような振る舞いは無理だろうし、するべきではないと思うが、同じようにインタビューに素直に言葉を紡ぐ騎手が日本人にもいた。武豊だ! まさか名手2人がターフを賑わせるだけではなく、インタビューまで強力なコンテンツに仕上がってしまうとは外国人通年免許制度作った当初は誰も想像していなかっただろうなぁ……。

*1:たまたま見ていた前日の競馬コンシェルジュ情報

*2:明後日の方向へ走り出すことを外国ではこう表現するのだろうか?

*3ルメールはどっちかというと真面目さが勝ってる感があるが

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