免疫抑制剤のお話
免疫異常が原因で、自分で自分の組織を攻撃してしまう、免疫介在性の病気というのがあります。
免疫システムがおかしくなって、貧血になったり、どんどん血液をこわしていく溶血性貧血や、血小板が減ってしまう、こわーいい病気です。
貧血になったり、血小板が減ると出血がとまらなくなったり、、すると、
もちろん、最悪の事態になります。
その治療は
おかしくなった免疫をなおすために、
免疫を抑制するという薬を飲んでもらうことになります。
先日、麻布大学の夜のセミナーにいってまいりまして、血液内科の久末先生の講義をうけてきました。
そこでのお話、、
免疫抑制剤はたくさんありますが、
いずれも副作用があります。。
それと、どうむきあって、うまく薬を飲んで、
いかないといけないのですが、
そもそも
免疫システムとは、
かなり、ややこしいのですが、
病原体が体に入ると、まず、マクロファージが、病原体を食べて処理します。でも、多すぎておいつかなくなると、
ヘルパーT細胞を呼んで、助けを求めます。
そこで、
ヘルバーT細胞が、ほかの細胞をよんで、応援して病原体をこわしてくれるように頼みます(ゼネコンみたいなヤツなんでうねーー)そこで、細胞障害性T細胞が働き始めます(細胞性免疫)
で、
ヘルパーT細胞が、さらに、Bリンパ球に抗体をつくってくれるように頼みます、すると、抗体ができて、病原体(抗原)をじゃんじゃん、攻撃してくれます(液性免疫)
という
細胞を攻撃する細胞性免疫と抗体をつくって、抗原抗体反応で処理する液性免疫の二種類の免疫システムがあります。
免疫抑制剤は、これらの動きを抑制する薬なのです。
だから、
からだの免疫力をおとしてしまうので、
薬はもろ刃の刃なんですねえーー
でも、
飲まないと、
どんどん、貧血になってしまって死んでしまうので、
治療しないといけないのです。
まず、この病気になったら、
ファーストチョイスは
プレドニゾロンです。
これはヘルバーT細胞という免疫のオオモトになる(ゼネコンだーー)システムを抑制するから、
即効性があるので、
しかも、他の薬とちがって安価なので、
まずはこのステロイドで治療するのが王道なのです。
(ほかの薬だと、きくまで、時間がかかる、
時間勝負の病気だから)
で、ステロイドにうまく反応しなかったら、
ほかの薬を考えましょうーーということですね。