ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

絶食の弊害

下痢したら、一食くらい抜けば、落ち着くことが多いです。
でも、
下痢が続くから
食事を減らしていました、、、
犬猫さんはガリガリで、
とっても、具合が悪そうーー
というケースをみます

下痢したら、絶食させて、食事を減らすことが
必ずしもいいわけではないのです。

なぜなら、
腸管粘膜細胞のエネルギー源は、主にグルタミンで、腸の粘膜の絨毛の先端部では、血液よりもむしろ、腸管から直接栄養素をとりこんでいるからです。

栄養がたりないと

胃腸の粘膜が萎縮します

つまり、
食べたものがちゃんと消化吸収できなくなるのです

だから、
食べると
また、下痢する

だから
絶食する

すると、腸の粘膜がさらにダメージをうけ
消化吸収の能力が低下し
消化管運動機能異常になり

下痢が治らない
犬猫さんも消耗して、脱水していきます

すると、

リンパ系細胞が減少し
腸管粘膜を守る免疫力(IgAの合成障害)の低下
腸内細菌が増え

ますます

下痢していきます

便が緩いから
すぐに絶食や
お食事を減らすということは
一時的ならよいのですが、
根本的な治療ではなく、
むしろ、
下痢を悪化させることがありますので
ご注意ください
下痢が続いたら、
消化の良いお食事を心がけてください