捏造棒グラフ

andalusia2007-02-05


たしかに、算数で習う棒グラフでも波線省略を教わった。
高木浩光@自宅の日記 - NHKの棒グラフ描画システムが機械的に世論を狂わせている可能性
高木さんはたまたまアタリ(ハズレ?)の先生に当たったので習ったのかもしれませんが、少なくとも、手元にある教科書では、そのようなことは教えていませんね。
同日記で言及しているとおり、面積や高さの比によって把握する棒グラフでは、基本的には波線省略はすべきではないと思います。
波線省略を教えるのは折れ線グラフのみ、が正しい教育と思います。

ところで、私のブクマコメントを取り上げていただいていますが、明らかに棒グラフと折れ線グラフを混同しているブックマーカーがたくさんいたので、情報提供の意味合いで折れ線グラフのことに言及したまでです。
混同するのも無理のないところで、波線省略が折れ線グラフで許されて、棒グラフで許されない理由が、最初の1/28の日記では示されていないんですね。
「変化を実際より大きく見せる」だけなら、波線省略折れ線グラフでもいちおうできてしまうので。

ついでに、私が「許容範囲じゃね?」とコメントした理由として、世の中にはもっとひどい捏造グラフがあふれかえっているということがあります。
池田さんのブログのコメントにあった「同じグラフで左右のスケーリングを変える」というのにも驚きましたが、私もひとネタ提供します。
Oracle Technology Day(http://www.oracle.co.jp/events/techday2007/)での、日本Oracle社員の方のプレゼン(The Future of Database Technology)なんですが、画像を見てください。

  • まず、立体的に見せることにより、手前を大きく見せています。
  • 「Oracle8i」の数値は、20万を2万以上超えているのに、なぜか20万の補助線が見えています。逆に、「Oracle10g」の数値は、160万をたったの1785しか超えていないのに、なぜか160万の補助線を大きく超えているように見えます。
  • 極めつけは、このグラフ、同じ条件で比べているのではなく、それぞれのハードウェアが別物なんです。下に小さく書いてあります。(小さすぎて読めません!)

これはひどい

まぁ、NHKは範を示すべきという言い分も一理ありますが、そこまでマスコミを特別扱いすることもないと思います。マスコミ神話は間違っているのであって、マスコミ神話を前提にはしたくないですね。

追記:
アップロードした画像が小さすぎるので、flickrにアップしたものをリンクしました。↓