英語教育2.0 〜my home, anfieldroad〜 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

*英語教師による、英語教師のためのブログ。
*授業で使えるアクティビティの紹介、ハンドアウトのダウンロードも。
*ライフハックス、文具、デジタルガジェットなどについても徒然と。

2016-05-27

[] 英語科における「言語活動」って、英語でやるべき?

 今週は大会ウィークで授業は足踏みです。

 2年生のLesson 2は過去進行形がメインの単元ですが、足踏みしている間に、教科書に出てきた前置詞を使った後置修飾の名詞句に焦点を当て、名詞句の内部構造を「ある・なしクイズ」形式で考えたりしてみました。

 さて、先日の記事で最後に言いかけたのは、「言語活動」という言葉についてです。

 現行の学習指導要領では、いろんな教科で「言語活動」を取り入れるように言われていて、「アクティブ・ラーニング」的なものと一緒にすっかりトレンドになっていますが、英語科においては旧学習指導要領の頃からずっと授業内の英語でのアクティビティーそのもののことも『言語活動』と呼んでいたので、ちょっと混乱します。

 ちなみに、各教科等において取り組むべき広義の「言語活動」は、「記録,要約,説明,論述」と大枠が例示されています。理科の実験中のデータを整理して、自分の考えをまとめたり、複数の資料を活用して仲間にわかりやすく発表したり、といった感じですね。

 でもそういうのって、Dictationや要約といったインプット系の活動と、Picture DescrimbingやStory Telling、SpeechやPresentationといったアウトプット系(もしくは統合系)の活動が同じような役割を果たしている感じもするから、英語の授業における狭義の『言語活動』と重なる部分も多いように思います。(シンプルなトレーニング的な活動は、きっとそう呼ばないんでしょうね)

 で、先日見ていた授業では、例えば英文の復元やプレゼン作成といった狭義の『言語活動』の途中(あるいは前後の)メタな会話も、英語でするように促していて、意欲的だなぁと思ったのですが、果たしてこういう広義の「言語活動」も、英語の授業では英語でやるべきなのかな、という疑問が浮かびました。

 別に「英語の授業は英語で」なんてお題目に乗っからなくても、そうやって授業中の学習者に本来は日本語で求められる会話を、英語でやらせる意義はわかります。私だって、「もう1枚ください」とか「教科書見せて」とか、生徒が使うクラスルーム・イングリッシュに結構こだわってますし。

 ただ、中学1から2年生くらいの習熟度だと「言いたいこと」と「言えること」がかけ離れてて、あまり機能しないん恐れがあります。助動詞や比較表現が未習だと、「私はこうしたい」一辺倒になってしまい、I want it because I want it.みたいな袋小路にハマりそう。だから、教師が常に横についてフィードバックできるわけでもない教室環境では、そこまで複雑な議論を求めないほうがいいように思うのです。

 そう考えると、英語の授業における言語活動って、どんなものなんだろう、とまた考えてしまいます。今日の私の授業のように、言語形式の特徴について、日本語でああだこうだ意見を交換して、帰納的にルールを整理していくような時間だって、十分「言語活動」と呼んでいいと思うんですけどね。

 近々やろうと思っている研究授業では、ここで挙げたようないくつかの異なるタイプの言語活動を授業の中に配置してみようと思っています。

2016-05-25

[][] ディクトグロスにおけるインプットの壁

 今日は某附属中の研究発表会に行ってきました。人の授業をじっくりと参観するのは久しぶりです。お世話になった方々にもお会いできて、とても実りのある会になりました。

 2年生の授業は、Reading(音読)からSpeakingへ。書いた原稿から目を離して話すというのはやはり難しいんだなぁ、と実感。赤黒2色刷が可能なら、英文の骨組みになる「お皿」の部分は予め赤字で印刷しておいて、「お肉」の部分は黒で書き込み、エイゴラボについてきた赤シートで隠して話すなんて手もアリかな。もしくは、よりプレゼンっぽさを意識させて、原稿書けたらキーワードだけピックアップして別の紙に書いて、それを見ながら話させるのもいいですね。

 いずれにしても、音読時の発音も綺麗な生徒でしたので、どうにかして「読む」から「話す」に持って行きたいですね。このへんは私の課題でもあるので、今後も考えていきたいです。

 さて、3年生の授業ではdictogloss(ディクトグロス)に取り組みました。今年は私も定期的に授業に取り入れているので、とてもとても興味深い授業でした。一番強く感じたことは、ディクトグロスは中学生の場合、「内容理解の壁」が思ったよりも高いなぁということです。そもそも再生するべき内容がちゃんと理解できてないと、活動が進まないですもんね。

 その点今日授業では、段階的に内容理解するQ&Aを入れてたり、「理解」のステップが私の授業よりずっと丁寧でした。それでも、理解している量(と質)に生徒によって大きな差があります。それならもっと詳しく(場合によっては日本語で)内容確認しちゃえばいいんだろうけど、そうなるともはやディクテーションさせた意味があんまりなくなって、「最初からキーワード与えて再生してみな」でいいじゃん、ということになりかねない。生徒がある程度理解できるレベルの英語の量と質じゃないとダメなんですね。

 そう考えると、過年度の他社教科書くらいの英文がちょうどいいんでしょうね。でも、あまり投げ込みでいろんな教材を(すくなくともじっくり時間をかけて)やっている余裕はないから、私としてはやっぱりその年の教科書本文をうまく活用してディクトグロスさせたいんです。(というか、ディクトグロスのほうを教科書を料理する手段として活用したいところです。)

 なんにしても、最低限再生しなくてはいけない英文の総量というか、目安みたいなものは生徒に示してあげたほうがいいような気がします。そういう意味で、再生の段階で4コマ漫画+キーワードくらい与えちゃってもいいんじゃないかなぁと思います。そうすると、"Pictogloss"になっちゃうかな。そんな活動あるのかは知らないけど。

 さて、もうひとつの課題は再生(復元)段階です。Pictionaryなどで単文の再生(復元)をやっているときはもっと正確に英文を産出できる生徒たちが、Dictoglossになると全然書けなくなっちゃうのは、それが複数文のまとまった英文だからなのか、音で理解したものを文字にすることの壁なのか、扱っている英文の難しさの問題なのか、課題をしっかり見極めたいです。

 個人的には英文の量による負荷が大きいんじゃないかなと思うのですが、ふだんの授業で扱っている教科書本文とどのくらい「近い」英文か、というのも影響しそう。英文というか内容のインプットの在り方について、今後何パターンか試してみたいです。

 いずれにしても、自分以外の人がDictoglossやってるのを生で見たのは今日初めてで、とても勉強になりました。来月あたり、私もこの手の活動で公開授業をやって、サークルでもビデオ公開しようかと思っていたところなので、今日の学びを整理してプランを練る参考にしようと思います。

 今日の授業を見ていて考えたことは他にありますが、長くなりそうなので、続きはまた今度。

2016-05-17

[] 君が笑う この世界の歌 取り戻すよ

 音楽が、妙に耳に入ってくる時期があります。不思議と心にひっかかる時期があります。どうも、今がその時期のようです。

 20代の時ほど熱心に新しい音楽を聞かなくはなりましたが、そんな中でもすっと心に入ってきたものは、長く心に残るものになっていきます。少し前のNIKIIEがそうでしたね。あのときも、音楽を求めていた気がします。

 最近だと、「さユり」がすごいです。突き刺さりまくりです。アニメ版「僕だけがいない街」の主題歌を歌っていますが、ラジオから流れてきたこの曲がまた変拍子で痺れます。

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 この曲は梶浦由記さんの作詞作曲。この梶浦さんが組んでたユニットの相棒が、「アンインストール」の石川智晶さんというのも後で知ってびっくり。いろいろつながってる。

 そして、さユり作詞作曲の曲もかっこいいです。ストリート動画なんかも勢いがある。やっぱり、こういうヒリヒリする感じが好きなんだなぁ。曲も声もかっこいいので、個人的にはあんまり「演出」しないで売りだしてもいいと思うんだけどな。一度、生で聞いてみたいです。

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 そして、男性では今さらですが米津玄師が脳内ループ中。

 お昼の放送で"Flowerwall"を久しぶりに聞いたら、すっかり頭から抜けなくなって、改めていろいろ聞いてみると、すっかりクセになってしまいました。うーん、最初に聞いたときは「うん、いいね」くらいだったのに、今はずいぶん違う。ホント不思議です。出会うべき時があるんでしょうね。

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Bremen

Bremen

 

 そしてそして、昔から聞いてきたものも、相変わらず胸を打ちます。今はRADIOHEADの新譜を繰り返し聴いています。CD版は日本では6月発売なのでDL版で購入。自分の中ではRADIEOHEADは冬に聞くものなのですが、春と夏の間のこの季節に聞くのもいいですね。

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A Moon Shaped Pool

A Moon Shaped Pool

 

 そしていろいろ聞いていると、歌いたくなる。インプットを求めている。アウトプットを求めている。カラオケ行きたいなぁ。

2016-05-14

[][] 2016年5月例会のご案内

 さて、2016年度最初の例会のご案内です。

 昨年から、「授業で使ったプリントを持ってきてくれたら参加費無料」という企画をやってますが、結構好評で、みなさんいろいろなプリントを持ってきてくださります。また、同僚と声をかけあって複数で参加してくださる方もいらっしゃって、活気のある例会が増えました。

 今年度もその流れを大切にして、みなさまの役に立つサークルになるようにがんばります。今年度の第1回めは、5月29日(日)です。テーマは「文法の定着のために何をしよう?」です。

 新しい文法事項が出てきたときに、どんな練習をしていますか? パターンプラクティス、ペア活動、ゲーム形式の会話活動、などアイディアはいろいろあると思います。当日は、これから扱う予定の文法事項を定着させるための活動やワークシートを、その場でみんなで考えて作ってみようと思います。次の日からの授業に役立つ会にしたいと思います。ぜひ、ご参加ください。

<2016年5月例会のご案内>

日時:2016年5月29日(日)

15:00〜18:00 

会場:春日部市中央公民館

   東武野田線「八木崎」駅下車1分

   3F 中会議室

テーマ:「文法の定着のために何をしよう?」

会費:100円

(ただし、最近の授業で使ったプリントを15部コピーしてお持ちいただいた先生は無料!)

※今月はコンピュータやタブレットなどを各自お持ちいただけると、その場で作業ができますし、データをお持ち帰りできますので、ご協力ください。(もちろん、手ぶらでも大丈夫です)

※会の終了後、お時間のある方はよかったら近くでお食事にいきましょう! 会では話せなかった悩み相談、雑談もできて楽しいですよ。

出欠席のご連絡は下記登録フォームからお願いします。

登録フォーム http://bit.ly/ohUVez

2016-05-10

[][] ディクトグロスその後

 さて、ディクトグロスに取り組んでいる2年生ですが、前回の授業では聞き取り&メモ整理がメインになってしまって、ライティングでの再生まであまり時間が使えませんでした。そこで、次の授業でも冒頭で時間を取って、メモの内容を英文にする作業をやってみました。

 でも、なかなか文の形にならない…。

 I like 〜.みたいな文なら、それなりにスラスラ書ける子たちでも、教科書本文の再生となると、全然反応が変わってしまいます。構造的なものはほとんど同じなのになぁ、と思いつつ、だからこそ一人称以外の英文を書く練習って、しっかりやっておかないといけないなぁと感じます。

 そこで、再生すべき内容を聞き出しながら、意味順に整理してみました。

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 聞き出す時も「誰が?」「どうしたって?」「何を?」といった感じに、「意味順合いの手」で引き出していきます。このメモがあると、当たり前ですが英作文に取り掛かれる生徒が増えます。だから、自分でこの状態までたどり着けるようになるための練習が必要ですね。

 そういう意味では、『エイゴラボ』の「使ってみる」のコーナーが、くだけた日本語を意味順に分割するトレーニングになっているので、感覚を磨けるのではないかと期待しています。今はそのページを家庭学習にしちゃってるので、どこかで授業の中でも取り上げて、活用してみたいです。

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2016-05-08

[][] ワークの答えを回収することに意味はあるのか?

 『エイゴラボ』の評判が気になって時々リアルタイム検索をかけてみるんですけど、教員より中学生のつぶやきがひっかかるので別の意味で興味深いです。最近は勉強時間と内容を記録してつぶやくアプリもあるので、そういう学習履歴なんかも結構ひっかかります。このGWなんかは、何ページかがまとめて宿題になっていたようで、「終わってない!」「答え学校に忘れた!」的な叫びも多いです(笑)

 こうしてみると、中学生にとってはどんなに楽しそうに作ったワークであっても「義務」であったり「負荷」であったりするわけで、教材に前向きな感情を持ってくれる生徒はそれほど多くないかも知れません。もっとも、それは教師の使わせ方(課題の与え方)にもよるような気もします。大量に「宿題」として与えて、提出期限で追い込むやり方だけだと、生徒にとっては「つらいもの」でしかありませんね。

 そういう意味で、今年の私は「少しずつ」「授業中にも」扱うようにしています。そして、『エイゴラボ』に出てきた英文や場面をピックアップして、使用場面を考えたり、続きを考えたりする時間を少しでも取るようにしています。

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 ところで、『エイゴラボ』についてこのブログでも散々書きましたので、「エイゴラボ」という検索ワードでこのブログに辿り着く人も多くなりました。でもとてもおもしろいことに、

エイゴラボ 答え

とか

エイゴラボ 中2 解答

みたいな検索ワードがセットになっているんです。

 これって、「丸付けをしようとしたけど答えを学校に忘れた」か「先生が回収しちゃってるから手元にないけど答えを写して提出したい」のどちらかのために、解答を求めている中学生の声ですよね。うーん。特に後者のような学習者を出さないように、『エイゴラボ』には英語が苦手な生徒でも紙面を探せば答えのようなヒントがたくさん配置してあるんですけど、提出日直前の中学生にはそんな願いは届かないようです。

 気になって、「他のワーク名」と「解答」で検索をかけてみると、いろんなワークの模範解答が画像としてたくさんネット上にあふれています。中には、「提出しないと内申点下がるから」と丸写しをすすめる塾のウェブサイトに画像が載ってたりして、いろいろ残念な気持ちになります。

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 同時に、これだけ需要があるということは、ワークの解答を回収しちゃってる先生が結構いらっしゃるってことですよね。こういう時代になったのだから、教師だけが「答え」を持っているような指導法は、成立しなくなってきているんですけどね。このへんは和訳偏重の授業が、成立しなくなってきていることとも通じますね。

 特に『エイゴラボ』は、解答に赤シートがついてて何度でも練習できるところがポイントなんだから、回収なんかしないで、生徒に日頃から持たせて、何度も自主的に練習するよう促したほうが、効果的だと思うんですけどね。そもそも「エイゴラボ解答」じゃなくて「ミニラボ」っていう名前が別についているくらいだから、別の教材として活用したほうがいいと思うんです。私の場合、『エイゴラボ』をやらせる前に、授業中に『ミニラボ』使って答えを入れて音読練習しちゃうことも多いですから。それでも、書けるかどうかはまた別の力が必要なわけで、十分に練習になると思います。少なくとも、答えをただ写させるよりは何十倍も。

 ということで、我々教師側の扱い方次第で、教材の価値ってどうにでも変化するような気がします。ノート指導や家庭学習指導も含めて、生徒の学習の実際を左右する責任が(塾なんかも含めて)我々教師にはあると思うので、しっかり考えた上で指示を出したいな、と思います。

2016-05-06

[][] 音を聞き取る→内容を聞き取る

 2年生の授業は引き続きLesson 1の本文を使ってリスニングの強化練習。

 でも今日は一歩進んでディクトグロスっぽい活動にしてみました。今回はリスニングのためという感じですけど、1学期のうちにライティング練習のためのディクトグロスに取り組みたいと考えているので、そこへの橋渡しというか、体験練習的な意味合いでとりあえずやってみました。

 新出語彙をミニラボで確認したあとで、4人組を作り、さらにその4人をAチームとBチームの2つに分けます。会話文である教科書Lesson 1Cの本文をモノローグに書き直した英文を、前半と後半の2つに分割。Aチームには前半の英文を、Bチームには後半の英文を、廊下でALTが音読してそれぞれ2回ずつ聞かせます。で、それぞれが班に戻って、聞いてきた情報を伝え合って、4人で協力して英文を再生する、というタスクでした。

 前半も後半もそれぞれ4文程度ですが、前半のほうが1文も短いし、語彙も易しめです。そのことも伝えて、チームの構成メンバーを考えて、それぞれ話し合って担当を決めていました。

 そして今回は、できれば意味ベースで情報をキャッチして欲しかったので、英文を聞いている最中のメモはなしです。文章も短いから、暗記の負荷もそれほどではないでしょうし。実際、英文再生前に書かれたメモを見てみると、特に指示をしたわけでもないけど、日本語で概要をメモしている生徒が多かったです。これは聞いている最中のメモを禁止したことと、再生が目的であることの効果かなと思います。英語の音の断片から、語られている意味内容に自然と意識がシフトしていたように思います。(もちろん、意味ベースで理解が難しい苦手な生徒もいるので、単文でのディクテーション的な練習も、継続してやっていかないとなぁ、とも思いました)

 途中で代表生徒を廊下に行かせて、もう一度通しで英文を聞かせたりしましたが、今回は再生の時間があまりじっくり取れなかったので、もう少し時間配分を考えて取り組みたいです。そして、再生の質を高めるという意味で意味順ノートを活用したり、話の流れを考えたり、代名詞を使ったり、というまさにライティング的な指導はこれからの課題ということで。

 街中のオーセンティックなコミュニケーション場面というわけではありませんが、語学授業内のタスクとしては、喚起される必然性や、援用が期待される語彙や表現などを考えると、とても流行りの「協同学習」的でもありますし、まさに英語科で期待される「言語活動」の一例になるかな、と思います。いや、「言語活動」は勤務校の研修課題でもあるので、他教科の先生方にも見ていただきながら、英語科でできる言語活動実践を広げていきたいです。

2016-05-05

[] 関西英語教育学会(KELES) 2016年度 研究大会

 GWがあっという間に終わっていきますね。昨日は突風が吹く中、今日は灼熱の太陽の下、陸上競技の記録会でした。私も役員だったので真っ黒というか真っ赤に…。生徒たちが走っているのを見ていると、自分も走りたくなりますね(ライブを観に行くと帰りにカラオケに行きたくなる現象) ということで、ランニングシューズの新調を検討中。

 さて、今年の上半期は控えていたので久しぶりのお座敷です。控えていた期間は吸収のための時期にしようと思っていたのに、あまり吸収はできていないんですけど、せめて次のお座敷に向けて自分をひとつ高めて臨みたいです。

 ということで、6月11日(土)に大阪教育大学天王寺キャンパスでおこなわれる関西英語教育学会(KELES)の研究大会にて、ワークショップを担当させていただきます。学会でのWSは一昨年のJASELE徳島大会に続いて2回目ですね。(その昔KATEでお手伝いをしたことはありますが、あれはホントに「お手伝い」でしたので) ホントは研究発表や実践報告といった形で参加したいと思っているので、いつか実現できるように課題意識を持って日頃の授業に取り組みたいです。

 さて今回のテーマは「中学英語教科書のアクティビティーを考えるー教科書の役割,教師の役割ー」ということで、「アクティビティー」でいっぱいになった最近の中学校教科書をじっくり検討してみたいと思います。教科書のアクティビティー(≠タスク)を実際にやってみることで、「このアクティビティーって本当に中学生を惹きつける内容なんだろうか?」「この流れで練習すれば本当に力がつくんだろうか?」とみなさんに考えてもらえたら、と思っています。ということで、「ワークショップ」の名のもとに特に大学の先生方は嫌がる抵抗がある人もいる「ペアワーク」なんかも適宜入れながら進めたいと思っていますのでお楽しみに(笑) 

 そのうえで、こんな教科書は作れないのかなぁ、という絵空事を述べたり、その教科書を使う場合教師の役割はどう変わるのか(あるいは変わらないのか)ということを考えてみようと(今のところ)思っています。もし教科書著者の方々が会場にいらっしゃったりしたらぜひお話をうかがってみたいですけど、「お立場的に」いろいろ発言が難しそうなのが残念なところ。大学の先生方が多く集まる学会だからこそ、そういう話をしたいのに、それがしづらい構造こそ、問題として考えたいところでもあります。

 そしてもちろん、こういう学会に多くの中高現場の先生方に足をお運びいただきたいと思っています。少なくとも私のワークショップは敷居が高いものではありませんので、普通のセミナーにでも行く気分でご参加いただけたら嬉しいです。中高の先生方と、大学の先生方がリアルに接触する場所がもっともっと増えればいいなと思っています。(そのための接点を作るお手伝いができたらと思って、こういうワークショップをお引き受けしている次第です)

 詳細は関西英語教育学会(KELES)のウェブサイトからどうぞ。当日の概要も発表され始めております。事前お申し込みは不要とのことですので、当日急にでもご都合がつきましたら駆けつけることも可能ですので。

2016-05-02

[][] トップダウンか、ボトムアップか

 特別なことがなくても、日々の授業を記録してくことが大切ですね。ということで、休日モードと学校モードの切替が難しい、連休の谷間の授業をメモメモ。

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 2年生はレッスン1Bの内容理解。年度当初の「ALTの春休み」を聞き取る活動からのつながりで、このレッスンはリスニング素材として重点的に扱っています。1Aは特にモノローグだし。できごと(一般動詞)+感想(be動詞)の枠組みで構成されている英文だし、ちょうどいい感じ。ところが1Bは会話文。しかも女性同士というリスニングテスト的にはあまりよろしくない構成。(しかも、教科書がリニューアルされた関係で、まだ声も聞き慣れていない)

 そこで、あえてこのセクションでは、どんな単語が聞き取れたか、をメモすることに。内容を意味ベースでざっくり理解するのとは真逆に、音からアプローチする練習です。そしてやっぱり、こちらのほうが難しい。真面目な子は全部書き取ろうとして追いつかなくなるし、意外と苦手な子のほうが、音の連結をそのまま受け入れて、聞こえたままにカタカナでメモってたりして、面白いです。

 2回聞いたあとに、みんなから挙げてもらった語句を板書。それを見ながらもう1回聞いて加筆。そのメモをもとに、会話の内容を考えます。でも細部から聞いてっても、話の大筋を決定づける肝心のキーワードは黒板に拾われておらず、やはり何かしらの意味処理も同時進行で必要だよなぁ、という当たり前のことに気づく機会に。

 その後開本して、黒板のメモと実際の英文を比較し、細かな修正。excitingだと思っていたのがexcitedだったりとこちらも発見もいっぱい。これも、主語がヒトかモノで変わるから、文脈から推測可能なんだよ、というお話。

 そして、最後に本文を見ながらもう1回聞いた後、ALTから英語で内容に関するQ&Aという流れです。1Aと1Bで両面から異なるアプローチを体験したことで、聞き取るってどういうことなにかを考えてもらえていれば嬉しいです。

 私は、リスニング指導の際にも「意味順」を何度も持ち出しています。TokyoとかSumo wrestlerなんていう「だれ・なに」に入る名詞は聞き取りやすいけど、「で、それらをどうしたの?」と問い、その直前にある「する・です」(動詞)に注目させます。また、big、tall、excitingなんて形容詞が拾われてくれば、「何が?誰が?」と「だれが」を確認させます。

 いずれにしてもキャッチ出来たキーワードより前に登場する語に注意をしなければならないので、結構難しいです。でもそこが拾えないと、いつまでも語レベルでの理解にとどまって、文レベル、段落レベルまで進めないですよね。文の頭から出てきた順番に理解する習慣をつける意味でも、「意味順」をさらに推していこうと思っています。今年採用した「意味順ノートワイド」に、聞き取った語をメモさせていくのも面白いかも!

2016-04-30

[] 英語教師のためのアクティブ・ラーニングガイドブック

 GWですね。今年は前半はお休みをいただき、後半は大会引率、という感じです。みなさんはいかがお過ごしですか?

 さて、各地でのセミナーだけでなく、精力的に執筆を続けていらっしゃる上山先生の新刊が出ましたので、ご紹介します。「家庭学習」「テストづくり」に続く第3弾のテーマは、「アクティブ・ラーニング」です。

 前半は文科省的な位置づけやアカデミックな世界の潮流など、概要もコンパクトにまとめられています。「協同学習」「CLIL」といった視点からの「学び」も共有しています。校内研修主任として、「言語活動」の充実を考える立場にある自分としても、とても助かる内容です。

 中盤からは英語科にしぼって、具体的な実践をワークシートや生徒の作品例と一緒に紹介しています。前回の「家庭学習」「テストづくり」の時と同様に、私も2ページだけ書かせていただきました。今回は大修館『英語教育』誌で一緒に連載を担当している松本先生、山岡先生、宮崎先生も参加していて、5人でコラボした形です。こうやって、つながりのある仲間にもいろいろな機会を作ってくださる上山先生の「つながり力」は半端ないなぁといつも感心します。ありがとうございます。

 上山実践を受けて、自分ならどうやるかなぁ、自分の生徒たちだったらどう反応するかなぁ、と考えるのが楽しいですね。今年は勤務校の研究発表もあるので、自分でも実践を同僚たちとシェアしながら、学んでいきたいと思っています。サークルでも6月あたりに私の授業をビデオで公開しようと思っています。よかったら来てくださいね。

 さーて、GW中に少しは本が読めるかな?