イングランド・スコットランド放浪記1

 冬休みにもかかわらず、たくさんの人が顔を出してくれています。うれしいです。とはいえ、英語ネタも授業が始まらないと本格始動しなさそう。まだアタマの中がお休みモードですから。

 そこで今日から6回にわたって、2004年の夏にイングランドスコットランドを訪れたときの放浪記を掲載します。以前livedoor版でも載せてましたので、見たことがある方も多いと思いますが、ご了承ください。(また所属等の表記は2004年当時のものとなっております。)

 第1回は香港経由でロンドン着からすぐにリバプールへ。感動のフットボール観戦記です。お楽しみください。

はじめに

 この夏は、サークルにも行かず、勉強会にも行かず、旅に出ました。完全に個人的な旅行は7年ぶり。っていうか、教員になって初めて。(3年前は生徒引率だったので、お仕事みたいなもんですね。) 英語の教員をやっていてもなかなか海外には出られませんね。さすがに今の学校にも慣れてきたのでちょっと無理して今年は行ってみました。

 8日間の日程でイングランドスコットランドを巡ってきました。高校大学時代の友人Hくんと二人旅です。ツアーではなく、完全な個人旅行。宿から航空券から食事から自分で見つけて、自分で手配して、自分で楽しむ。効率は悪いけど、旅の醍醐味が味わえます。

1日目 8月20日(金)「成田→香港→ロンドン」

 今回の旅で一番大変だったのはやはり移動。まぁ、日本から出るにはある程度しょうがないけど、香港経由にしたために、結構しんどかったです。学生時代だったらなんてことはなかったんだけどなぁ・・・。香港まで4時間。ロンドンまで13時間。気が遠くなります。

 香港空港の出発ロビーにはインターネットカフェもあって、いろいろ情報をチェックしたり、メールを書いたり。(ウチの学校のバスケ部が全国大会に出ていたので、経過が気になっていたのです)ウェブメールのアカウントを持っていると、いざというとき便利ですね。

 ロンドンに着いたのは夜の9時過ぎだったので、そのまま急いで予め予約してあったEarl's Courtの宿へ。 Earl's Courtって地下鉄(Tube)のPiccadilly Line沿いで、ヒースロー空港と都心を結ぶちょうど中間あたりだから、ロンドン観光の拠点にするにはとても便利。宿はネットで予約しておきました。

2日目 8月21日(金)「リバプールへ!」

 実は今回の旅の最初の目的はフットボール観戦でした。(UKでは当然サッカーのことですよ!)ところがプレミアリーグのチケットはそれこそ「プレミア」でなかなか手に入らない。日本の業者に手配してもらうとだいたい一枚35,000円が相場だというので、それも手が出ない。ダフ屋も痛い目にあったことがあるから勇気が出ない。ということで、発売日直前にダメモトで現地のチームオフィスにFAXを送ってみました。

 すると「チケットを手に入れるチャンスは世界中全てのファンにあるべきだ。詳細を書いてもう一度FAXしなさい」というお返事が! 舞い上がってしまった私はその後もう一度FAXを送り、すっかりチケットが取れた気でいたのですが、発売日を過ぎてもそれ以降返事は来ない・・・。結局出発3日前に、他の予定との兼ね合いでサッカーはあきらめるという結論になり、予定を立てていたところ、なんと出発の2日前にエアメールがっ!!!! チケットが郵送されてきているではないかっ! 出発1日前にもう一度予定を立て直し、急遽リバプールへ行くことになりました。(ただし、宿の関係で日帰り!)

 リバプールまでは2時間半くらいということでしたが、ゆうに3時間以上はかかりました。うれしかったのは、私たちのようにリバプール日帰りでサッカーを観に行く「馬鹿者」が結構多いと言うこと。(笑) リバプールのユニフォームを着た若者たちと同じ電車の乗り込み、気持ちを高めながら向かいました。

 電車が遅れたせいもあり、駅からはタクシーでスタジアムへ。いい歳のおっさんたちが真っ赤なユニフォームを着て仲間と談笑しながらスタジアムへ歩いていくのを追い越していく。やがて通りも人でいっぱいになり、タクシーを降りると、目の前にあるのは伝説のアンフィールドスタジアム。タクシーに乗るときも、「スタジアム」って英語に首をかしげてたドライバーも「アンフィールド」って言ったらすぐにわかってくれたもんね。やはり地元の誇りなんですね。

 スタジアムの周りにも赤い集団ばかり。みんな片手にフィッシュ&チップス、もう片手にビールを持って、楽しそうに話している。試合開始まであと10分くらいなのに、みんなのんびりしてます。

 中に入ると大興奮。席は前から10列目くらいだし、フェンスはまったくないし、選手がボールを蹴る音が聞こえる! 現地のサポと一緒になって声をからしました。

 面白いのは向こうの人たちは、試合前とハーフタイムの間はみんな自分の席で立って話をしてるのに、試合が始まると途端に行儀良く座り出す。もちろんゴールシーンや惜しいシーンには一斉に立ち上がり歓声を上げます。当たり前のようにも思えるけど、日本だと逆ですよね。(ゴール裏だと立つことを強要されるし)そういうのって、成熟した「文化」なのかもしれませんね。(ファンの平均年齢の問題もあるかもしれないけど・・・(笑)

 "Go Milan!"(選手の名)
 "You fucking Beasted!"

 など、彼らの使う英語はいたってシンプル。でもどっちかっていうと罵る言葉の方が豊富かも知れませんね。(笑)

 個人的に残念なのは、ぜひとも観たかったマイケル・オーウェン選手が1週間前にスペインのレアルマドリーに移籍してしまっていなかったこと。まぁ、試合は2−1でリバプールが勝ったので、良しとしましょう。

 帰りの電車は満席でした。やっとの思いで確保した席に座っていると、「そこはぼくが予約してるんだけど」と言ってチケットを見せるおっさんたち。基本的に予約席は席に紙が挟んであるんだけど、その席にはなにもついてなかったから安心してたのに!結局紙を確かめて、確かに予約席のようなのであえなく退散。連結部でロンドンまで帰りました。

To Be Continued...