英語教育2.0 〜my home, anfieldroad〜 このページをアンテナに追加 RSSフィード

*英語教師による、英語教師のためのブログ。
*授業で使えるアクティビティの紹介、ハンドアウトのダウンロードも。
*ライフハックス、文具、デジタルガジェットなどについても徒然と。

2014-08-11

[] JASELE@徳島に行ってきました

 ええ、徳島ですよ。台風直撃の。

 いろんな方が心配してメールやら送ってくださりましたが、当方無事です。前日の金曜日に移動してたので、雨が降る前に徳島入りできていました。土曜日に移動しようとしていた方々は飛行機の欠航や電車の運休、道路の封鎖などで四国に入ることができなかったようです。

 土日はすごい風雨でしたので、学会そのものも一部短縮して進行。運営の方々は判断も含めて、本当に大変だったのではないかと思います。

 さて、そんな中私は2日めにワークショップを担当させていただきました。

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 いろんな影響で参加者はそれほど多くありませんでしたが、おかげであまり緊張せずにアットホームな雰囲気で乗り切ることが出来ました。今回はスピーキングテストをテーマにお話しましたが、まぁ「テスト」というよりは「テスト風アクティビティー」というスタンスが中学校の現場にはぴったりなのではないかと実感しました。靜先生の言葉を借りれば「テストが授業で、授業がテスト」ですね。

 当日使用したスライドをPDFでお載せしておきます。興味のある方はどうぞ。

JASELE2014Tokushima_ws.pdf 直

 そしてそして、今回のJASELEでは、新刊『英語教師は楽しい』が初お目見え。ブースに積まれた表紙を見て思わず笑ってしまいました。嬉しくて思わずPOPまで作っちゃいましたよ(笑)

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 多くの方がブースでお声かけいただき、おかげさまでひつじ書房さんが徳島に持ってきた分は完売。ありがたいです。お盆明けには書店にも並ぶと思いますし、月末にはAmazonの取り扱いも始まると思いますので、見かけましたら手に取っていただけると嬉しいです。まだ書影は出ていませんが、Amazonのリンクも貼っておきますか。

 もちろん、私も何冊か手元に用意しておきますので、サークル等でお分けできると思います。興味のある方はお声かけください。

 ということで、台風に振り回されて大変だった今回の徳島行きですが、個人的にはとても満足する旅になりました。徳島ラーメンも食べられましたし(笑)

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2012-08-19

[] 関東甲信越英語教育学会2012@群馬

 どうしようか迷ってたんですけど、結局行って来ましたKATE2012@群馬。今年は共愛学園前橋国際大学が会場でした。行きは電車に乗り遅れるわ、次の電車はダイヤ乱れて乗り換え接続乱れてホームで45分待たされるわで、なかなか苦労しました。近くて遠い群馬県。

 自由研究発表タイムはいつものようにライティングを中心にお部屋巡り。やっぱり「自己表現」の効用を説く発表が目立った気がしたけど、自己表現を繰り返すことで自己表現力(←そういう力があるのかはわからないけど)が向上しているのかはわからないですよね。むしろ、どうやってその下位技能を高めるのか、というところが個人的には一番気になるところなのです。

 さて、今回一番気になったのはシンポジウム。

 国研の教育課程調査官、向後秀明氏を招いて「英語の授業は英語で」に関するシンポでした。他にL1使用の効用を説く松沢伸二先生(新潟大学)と中高での実践を提案して下さった先生2人を合わせた4人がシンポジストとして登壇しました。

 向後氏のお話にはかなりがっかりしました。正確にはお話そのものよりそのお話ぶりに、です。

 内容は要するに「英語の授業は英語で」ということを改めて徹底したかったんだろうけど、「学習指導要領を守れないなら学校を去れ」(←なぜかここだけ英語で)と言ってみたり終始高圧的でした。

 高校レベルで「英語の授業は英語で」やることでどんな効果があるのか、どんなやり方があるのか、ということを語ってくれるのかと思っていたのに(そういう内容もあったにしても)ほとんど記憶に残っていません。あれじゃ現場と行政の「コミュニケーション」が破綻してしまいます。小学校外国語活動が始まる前に同じくKATEのシンポでお話された直山調査官が、「無理せずできるところからはじめましょう」と小学校の先生方の心理的ハードルを下げるべく行脚されていたのと対照的です。

 私は中学校教師ですので、高校における「英語の授業は英語で」やることの意義や難しさをちゃんとは理解できてはいませんが、そのねらいが訳読「偏重」の現状を打破して生徒が英語を「使う」場面を増やしましょう、ということであれば、とても自然で前向きな提言だと思っています。ただ、その結果にたどり着くための「ひとつの」方法が「英語の授業は英語で」なのかも知れませんが、それ以外のアプローチを一切認めない、という姿勢は疑問です。

 国がやるべきことは「英語の授業は英語で」と「方法」を縛るんじゃなくて、英語を英語で教えたら身につく(と文科省が想定している)力の具体を示して、それが身につく授業を求めたり、身についているかを測ったりすることで「結果」をコントロールすることではないでしょうか。Can-Doリストなんてのも最近のBuzzワードですが、本来はそれこそ国が示すべきものであって、それができるようにする手立てを考えるのが私たち英語教師の仕事だと思うんです。今はやってることが反対ですよね。やり方を国が指定して、リストや評価基準を現場の教員が忙しい中考えてる。

 向後氏のお話を聞いていると、大切なのは「結果」ではなく「方法」だとお考えなのでは、と思えてきてしまいました。仮にそう思ってなかったとしても、そう伝わってしまうお話ぶりが残念でした。

 さて質疑応答ではフロアからいろんな意見が出ることを楽しみにしていましたが、「英語は英語でやるということはもう決まっているので、是非論や賛否ではなく、建設的な発言を」と最初に司会者が釘刺しちゃったので、その時点で「シンポジウム」が「伝達講習会」になっちゃいましたね。そんな空気の中で学芸大の金谷先生が、現場で困っているという私学の非常勤の方の質問にただ「がんばれ」と答えていた向後氏に「それじゃ無責任。国はどのようなサポートをしてくれるのか?」と斬りこんで下さったのは本当にありがたかったです。

 シンポ後、客席に残ってたらKATEのスタッフの方に「このシンポジウムの感想をニューズレターに書きませんか?」とお声かけいただきました。「何書いてもいいの?」と聞いたら「なんでも大丈夫です!」って言ってたけど、こんな内容載せられないだろうなぁと思い(笑)、今回はお断りしました。ま、そちらには一昨年原稿書かせていただきましたし、今回はその分ここで言いたいこと書きましたから、いいですよね?

 他にもコメントしておきたい発表とかあったんですけど、今回はこのシンポのことでいっぱい。時間があれば後日また振り返ります。

2012-08-05

[] JASELE@名古屋に行ってきました!

 先ほど名古屋より帰宅しました。楽しい2日間(&前夜祭)でした。

 何より今回は初めて研究発表に挑戦ということでドキドキしてましたが、今回はそんなドキドキがぶっ飛んじゃうくらいのドタバタでした。まぁ半ばお約束ではあるんですが、機械に泣かされました。

 自分の番になって前に立つと、スクリーンにスライドが映らない! え、なんでなんで? 後方の液晶モニタには映ってるのに、プロジェクターの方にだけ信号が届いてない様子。ケーブルを抜き差ししたり、ディスプレーの解像度を変えたり、いろいろやってみましたがダメ。

 会場スタッフの方が来てくれた時には、発表開始時刻。発表そのものには20分しか与えられていませんから、とりあえず始めるしかない。みなさんも後方のモニタが見える位置に移動してくださったので、スクリーン無しでプレゼンスタートです。

 やがて開始8分で、スクリーンが復活。ここから20分ならいいのに、とか恨み節を言いながら必死にお話続けたら、奇跡的にほぼ20分で発表終了。かえって無駄なところは大幅に端折って、要点だけをお話できたみたい。怪我の功名。

 いろいろな質問もいただいて、この研究の課題も改めて整理できました。短い時間でしたが、本当によい経験になりました。

 ちなみにTLを見ていると、ぼくと同じようにプロジェクターに泣かされていた人が多数いたようで、多くはMacBook Airユーザーのようです。いろいろ「お作法」があるようで、うまく行かない場合の解決方法としては、再起動して、リフレッシュレートを変えると復活するみたい。そんな情報が共有されたからか、2日目はあまりそういう悲鳴が聞こえて来ませんでしたね。(プロジェクタそのもののトラブルで部屋が変わってた方はいらっしゃいましたが…)すっかり「人柱」気分…。

>>「MACBOOKAIRとプロジェクターを繋ぐお作法」参照

 このあいだ獨協大学に行った時は、「Macは動作保証対象外です」って予め言われてたけど、ちょっと怖いですね。一方で、今回の学会ではMBAユーザーがものすごく多かったから、このへんは今後会場となる大学のほうでも何かしら対応してくれるといいんですけどね。そうでなければもうアップルストア名古屋栄で学会やるとか。

 ぼくが悪戦苦闘している様子を撮っておいてくれた方がいるので改めて見てみると、

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   発表開始時       →      8分後

 あれ? 発表開始時、後方のモニタも映ってないじゃん!

 実は後ほど会場にいた方に伺ったら「実は最初後ろのモニタも映ってなかったんだよ。必死そうだから、誰も言えなかったんだよねw」って言われました(笑) そうだったのか! でも確かにあの時それ言われてたら、さらにパニクって発表をスタートすらできなかったかも。みなさまのあたたかいお心遣いに感謝。

 ハンドアウトは少し多めに50部用意して行ったのですが、足りなかったようです。聴衆を冷静に眺めてる余裕はなかったんですけど、そんなに聞きに来てくださってたんですかね? ありがたいやら恐ろしいやら((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 

 ということで、ご希望の方には直接メールでもファイルをお送りさせていただいたのですが、こちらでも当日のハンドアウトをアップロードしておきますので、ご興味のある方はダウンロードしてみてください。(ちなみに当日お配りしたものはReferencesのページが抜けてました。こちらが完全版です)

JASELE2012発表資料.pdf 直

 金曜日の夜から、いろんな方々とお会いして、お話して、美味しいものをいただいて、貴重な経験をさせていただきました。今後、具体的にどういうスタンスで研究と関わっていくかはわかりませんが、研究と実践の両方に片足ずつ突っ込んでいたいなぁとは感じています。前にも書きましたけど、とてもエキサイティングな場所でしたから。

 さーて、明日からまた部活と三者面談の日々に戻ります。そんなお仕事を頑張りつつ、2学期以降の授業に向けて、受けてきた刺激を具体的な「実作」に還元していきたいです。

2011-03-20

[] 今は「英語教育どころじゃない」人たちの分も

 たぶん、毎日学校に行って生徒と接していれば、どんな状況でもやってくる目の前の現実と向き合わざるを得ないわけで、ある程度仕事に没頭できたんだろうけど、幸か不幸か自分のペースで時間が使える環境に身を置いてるため、なかなか切り替えができずにいました。とはいえ、ぼーっとしてるとあっという間に春休みも終わっちゃう。学期中にやりたかったけどできなかった(やらなかった)ことを、やらなきゃなぁ。

 ということで、本を読んだり、論文探したり、やっと活動を再開した次第です。これまで自分の研究云々についてはあまり書いてきませんでしたが、今後はちょっとだけメモしておきます。

 そもそも、ライティングをテーマにしていますので、今さらながらこんな本を読み直し。

 もう絶版になっているので、マーケットプレイスではすごい値段で販売されてます。そんな希少な本を大学でお借りして再読。

 ぼくが関心を持っているのは、「トピックの影響」です。具体的に言うと、トピックの種類によって、作文中の語彙にも違いが見られるかどうか、みたいなことです。ライティング関連の研究ってフォードバック関係が充実してますけど、トピック関連ってあんまり見かけない。

 予想通り、この本の中でも、topic effectに触れているのは、たった1ページ弱でした。(p.43)その中では、

トピックによる影響は受けないとする主張もある (Brossell and Hoetker Ash 1984) ESLでは研究少ないが、L1の場合ほとんど影響が見られない。

という立場と、

L1の研究では、書くときに与えられるトピックによって書き易さが異なるという主張が多数ある (Hirsch and Harrington 1981, Applebee 1982, Freedman and Calfee 1983, Pollitt et al. 1985)

という立場について紹介されています。ってこれ以上は書いてないんですけど。

 うーむ。トピックというより談話モードの違い、みたいな研究が多そうですけど、いずれにしても未開拓なエリアなことを再確認。でもまぁ、「影響を受けない」派の人たちの名前がわかっただけでも個人的には前進でしょうか。がんばって文献を探してみます。

 ただ「トピック」というものの扱いについて、今年度の論文指導の中で、自分でもちゃんと割り切れていないことがあることに気づいて、行き詰まっているところでもあります。残り1年弱しかありません。こっからスピードアップして、がんばろうと思います。

 自分が本を読んでも、文章を書いても、本当に困っている人たちのためにもならないし、日本の経済を動かすことにもなりません。Twitterで理系の人たちのつぶやきなんかを見てると、人の命や人類の存亡に関わることをきちんと語れる人たちの言葉に感動します。

 ぼくがやっていることは、直接誰かの命を救うわけでもありません。でも、多くの人が関わるお仕事は、きっとそんなもんです。非常時には優先順位の下がってしまうことだって、世の中にはたくさんあります。でも、どれもきっと誰かの役には立っているわけで、それを数値化することも証明することもできないけど、何か意味があることだと思っています。だから、今はそれをがんばるための場所を与えられているんだし、そこでやるべきことをやろうと思います。今は「英語教育どころじゃない」人たちの分も。

 今後も気が向いたときにはメモを残していきます。アドバイス等ありましたら、ぜひコメントしていただけるとうれしいです。