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なげなわぐも観察日記

2009-03-29 晴れ

[][][]毎年1000人に1人が死ぬ林業

森林の崩壊―国土をめぐる負の連鎖 (新潮新書)

読んだ

日本林業の現状を上流(木材生産)と下流(住宅建築)の現場からリポートする。

日本森林面積、木の蓄積量は過去最高であるが、その木を活かすこなく死蔵させている。

花粉症のせいで何かと肩身の狭い杉であるが、そもそもは、将来(つまり今)の需要に応えるために植林されたものである。問題は、植林した後の手入れや、生産された木材を活かすための、林業産業化について効果のある施策が無かったことである。

ちなみに、花粉症喫煙者は、煙草アレルギー花粉症並みに苦しく辛いものだということを知っておくべきだ。もちろん、自動車が許容されているのだから、花粉も許容されるべきである。受動喫煙自動車を許容しておきながら、花粉症を何とかしろと言うのは、ダブルスタンダードなのである。



著者の白井さんは、この本の最初で、一般にはほとんど知られることのない林業の衝撃的な事実を報告する。

現在の、林業従事者は、およそ5万人なのだが、年間の労働災害が2千数百件あり、約50人の人が死亡している。

1000人に1人なのだ! 

これは、中国炭坑並であって、現代日本にあって、きわめて異常なことである。

1人の死亡の背景にはその数倍の怪我があることを考えれれば、もはや産業として存続することが許されるのかどうかという水準だ。

そんな危険仕事にもかかわらず給与水準介護職並。

こういう現実を知らせることなく、若者林業に放り込もうというのは、まさに棄民だ。

将来ある若者を失っては国家の損失であるから、農林水産省役人を農林業現場に「天下り」させればいいのだ。もちろん報酬現場の水準が上限。


林業とまとめて言われる事が多いのだが、林業農業はまるっきり違う。

農業農地の所有者が耕作するのが基本であるが、林業は、林野の所有者と現場で作業するする人が違うのが普通であり、いわば、小作みたいなものなのだ。


この本では、現場の実情を無視した行政規制や複雑で使い勝手の悪い補助金制度のもんだい、不在地主の問題、木の長所を生かせない建築基準法などの問題も指摘しており、日本林業の惨状がよく分かる。

日本グリーンニューディールなんて言う人もいるようだが、この本を読んで、日本林業の惨状を知ってしまったら、脳天気グリーン・ニューディールなんて言えなくなる。

林業再生の道は、非常に険しく、遙か遠い・・・。



 

最後に、もう一度。

1000人に1人が死ぬ産業は異常。

さらに、もう一度

1000人に1人が死ぬ産業は異常。

大事なので二回言いました。


 

2009-01-25

[][]浄化とは腐敗すること

汚水を浄化」するということは、汚濁原が有機物である場合に限れば、つまり、生活排水で汚れている川や池の水を浄化する場合には、ごく単純化して言うと、微生物の力を借りて水中の汚濁物質を最終的には二酸化炭素(および水、窒素化合物)にまで酸化分解することを言います。

つまり、汚水の浄化とは腐敗現象そのものなのです。

そして、下水処理場合併浄化槽は、電気の力を借りて(電気を使わない土壌処理方式もある)、酸化・腐敗を高速化させる装置なのです。


柳川市webサイト:EM(くらしの情報:くらし)

物の酸化を防ぐEM

EMの働きを一言で表すと「抗酸化作用」ということになります。

EMには「物を酸化させない」「物を腐らせない」という抗酸化物質を作り出し腐敗(酸化)を抑える働きを持っており、食品加工や環境浄化等の広い分野で利用されます。

つまり、EMは、汚れた水を浄化する微生物の働きを阻害するということになります。

もし、EMに、他の微生物酸化作用を阻害する力があるとすると、水中の汚濁物質は、微生物による浄化作用を受けないので、脂肪脂肪、糖分は糖分、タンパク質タンパク質といった、そのままの姿で水中に留まり続けることになります。

EM自体は、汚濁物質に対してどのような作用をするのだろうか?

汚濁物質酸化分解するのなら、他の微生物酸化分解を阻害する必要はないし、嫌気性分解ならば、EMがどんなに素晴らしい浄化能力を持っていたとしても、好気性分解を超えることはないから、やはり、他の微生物の好気性分解を阻害する必要はない。

そういうわけで、水の浄化に限れば、酸化・腐敗は、積極的に促進すべきことであって、防いではならないのです。

また、抗酸化物質とは、自分自身が酸化される物質のことであって、水にとっては、酸化され除去されるべき、汚濁物質そのものなのです。

つまり、EMも、川に投入したらゴミなのです。