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2009-12-12 特集〜迷った時は文化庁!国家お墨付きの優良アニメリスト「文化庁

[][]特集〜迷った時は文化庁!国家お墨付きの優良アニメリスト「文化庁メディア芸術祭」〜 19:55 特集〜迷った時は文化庁!国家お墨付きの優良アニメリスト「文化庁メディア芸術祭」〜を含むブックマーク 特集〜迷った時は文化庁!国家お墨付きの優良アニメリスト「文化庁メディア芸術祭」〜のブックマークコメント

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 さて、早いもので今年最後の12月も既に半ばに差し掛かろうとしている。今月が終わる時それは09年の終わりという事だけではなく、00年代の終焉をも意味する興味深い最終月になるであろう。世界を震撼させた2001年の9.11テロに始まり、アフガン・イラク、そして史上初の黒人大統領・オバマ政権誕生。日本でも自民党戦後体制の終焉…00年代を後世の歴史家は世界史的に、そして日本史的にどう記述するであろうか。

 ま、そんなことはさておき読者諸兄はこの大不景気と政治的混乱の極地のただ中如何お過ごしであろう。不況だろうと何だろうが、腹は減るし観たいアニメは山のようにある。たまには萌じゃないアニメだって観たいんだ僕たちは!矢作俊彦原作・大友克洋画/「気分はもう戦争」風』というわけで、少し遅くなったがさる12月3日に文化庁が主催する第13回文化庁メディア芸術祭の選考結果が発表され、アニメ部門の大賞受賞作は我らが細田守監督の「サマーウォーズ」と相成った。関連記事(ASC jp 09.12.05付)

 この、文化庁メディア芸術祭という名前、賢明なる読者諸兄ならば一度ならず二度以上は聞いたことがあるように思う。簡潔に述べれば、国税を投じた先端芸術振興企画とでも言おうか、親方日の丸の文化庁が各界で活躍する著名な第一級のアーティストを招聘し、彼らをして毎年「デジタルアート」「エンターテインメント(ゲーム)」「アニメ」「漫画」の4部門に於ける優良作品を選定しようという野心的かつ国家的な祭典に他ならない。管理人は、基本的に国家が先端芸術、特にアニメーション及び漫画の世界に介入し、民間人という体の国家の代理審査員を選定し、それをして民間が営々と築きあげてきたアニメ文化の何たるかに対しておこがましくも甲乙を付けてやろう、などというまるで共産国の芸術振興プロジェクトの様な企画には当然のこと眉をひそめる訳である。しかしそこは流石文化庁、そのような偏見は全くの杞憂であった。この「文化庁メディア芸術祭」は成程その内容を見て行くとこれが実に優秀な審美眼の持ち主であり、極めてバランスが取れ、尚且つ管理人のような「保守的アニメオタク」の琴線に触れる様な絶妙の選定をしていることが伺える、極めて優秀な国家祭典なのである。

 よくアニメ初学者から「一体何からアニメを観て良いのやら分からない」「何のアニメが面白いのか教えてくれ!」等と聞かれることがあるが、そういう時管理人は「押井・ガンダム(1st)・エヴァ(TV)・王立をまず押さえよ。話はそれからだ」と答えることにしている。しかし哀しいかな、幾らアニメ批評やネットラジオをやっているからといって管理人は市井のアニメオタクに過ぎず、「何のアニメが面白いのか?」等と聞いて来るレベルのアニメ初学者にとっていきなり「押井」と言われてもどうして良いのかわからず、結局のところアニメと言う我が国が世界に誇る文化的財産への興味を開きかけた彼らの心はたちどころに閉じてしまうこと請け合いである。

 しかしこの様な時、「文化庁(国家)が推薦しているアニメ」と答えたらどうであろうか。権威好きの日本人は「○○省/○○庁推薦」「お上のお墨付き」という言葉に弱い。たちどころにTSUTAYAに小銭を握りしめて走りだすことであろう。更には管理人を始めアニメリテラシーが高いアニメオタクの読者諸兄も、幾らアニメを見慣れていると言っても古今東西全てのアニメ作品に精通しているわけではないであろう。時として土曜日の夜、一人自室に篭ってアニメを観たい衝動に駆られた時、一体どのアニメを観て良いものやら?と迷うことが必ずある筈である。そんな時は、まず「文化庁メディア芸術祭」の受賞作とその関連作(後述)を当たるべきであると管理人は断言したい。これに限って言えば、権威主義万歳である。では具体的な事例を見ていこう。


 以下は、第1回の文化庁メディア芸術祭(1997年)から最新13回(2009)年までのアニメ部門の大賞および優秀賞受賞作を列挙したものである。


●第1回(1997年):大賞「もののけ姫」(宮崎駿)

優秀賞:「プチプチアニメ〜ニャッキ〜」「どんぐりの家」「THE BUGS」「新世紀エヴァンゲリオン


●第2回(1998年):大賞「クジラの跳躍」(たむらしげる

優秀賞:「快動力 REAL」「serial experiments lain」「believe in it」「ドラえもんのび太の南海大冒険」


●第3回(1999年):大賞「老人と海」(ALEXANDER PETROV)

優秀賞:「おじゃる丸2」「月の夜の話」「上京物語」「ホーホケキョとなりの山田くん


●第4回(2000年):大賞「BLOOD THE LAST VAMPIRE」(北久保弘之

優秀賞:「Luz」「陽だまりの樹」「たれぱんだオリジナル・ビデオ・アニメーション」「S.O.S」


●第5回(2001年):大賞「千と千尋の神隠し」(宮崎駿)・「千年女優」(今敏)(二作品同時受賞)

優秀賞:「睡蓮の人」「ねこぢる草」


●第6回(2002年):大賞「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」(原恵一)

優秀賞:「頭山」「アベノ橋魔法☆商店街」「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「猫の恩返し」「電車かもしれない」


●第7回(2003年):大賞「連句アニメーション『冬の日』」(川本喜八郎、他)

優秀賞:「東京ゴッドファーザーズ」「ガラクタ通りのステイン」「こまねこ」「FRANK」「星の子」


●第8回(2004年):大賞「マインド・ゲーム」(湯浅政明、ロビン西)

優秀賞:「ハウルの動く城」「まかせてイルか!」「ACIDMAN shortfilm」「BIRTHDAY BOY」「夢」


●第9回(2005年):大賞「浮楼」(榊原澄人)

優秀賞:「死者の書」「かみちゅ!」「flowery」「年をとった鰐」「seasons


●第10回(2006年):大賞「時をかける少女」(細田守)

優秀賞:「おはなしの花」「スキマの国のポルタ」「春のめざめ」「ピカピカ」「La grua y la jirafa (The crane and the giraffe)」


●第11回(2007年):大賞「河童のクゥと夏休み」(原恵一)

優秀賞:「うっかりペネロペ」「天元突破グレンラガン」「電脳コイル」「カフカ 田舎医者」「ウシニチ」


●第12回(2008年):大賞「つみきのいえ」(加藤久仁生

優秀賞:「カイバ」「DREAMS」「KUDAN」「こどもの形而上学」「ALGOL」


●第13回(2009年):大賞「サマーウォーズ」(細田守)

優秀賞:「屋根裏のポムネンカ」「東京マグニチュード8.0」「The Cable Car」「電信柱エレミの恋」「アニマルダンス」



 どうであろうか。まずその年度の「大賞」と呼ぶに相応しい作品が揃っている。優秀賞に関しては殆ど個人のアーティストが製作したような短編アニメーション作品は恐れながら知らないものばかりであるが、ことテレビ放映された商業アニメならば成る程「優秀賞」と呼ぶに相応しいアニメばかりである。更に、2001年度(第5回)からは『審査委員会推薦作品』というまるで『文科省推薦図書』的な上から目線(笑)でのアニメ作品が選定されており、寧ろこちらの方が興味深いのでついでに列挙(テレビ・劇場作品のみ)する。



●第5回(2001年)審査委員会推薦作品

・「アリーテ姫片渕須直(監督)

・「カウボーイビバップ 天国の扉」渡辺信一郎(監督)

・「メトロポリスりんたろう(監督)

・「映画クレヨンしんちゃん『嵐を呼ぶ モーレツ!大人帝国の逆襲』」原恵一(監督)


●第6回(2002年)審査委員会推薦作品

・「ギブリーズepisode 2」ギブリーズepisode2製作委員会

・「パルムの樹 なかむらたかし」(原作・脚本・監督)

・「ターンエーガンダム I 地球完 II 月光蝶」富野由悠季

・「piano」須藤典彦

・「パタパタ飛行船の冒険矢野雄一郎(監督)

・「オーバーマン キングゲイナー富野由悠季(総監督)

・「WXIII 機動警察パトレイバー」総監督・高山文彦


●第7回(2003年)審査委員会推薦作品

・「茄子アンダルシアの夏高坂希太郎

・「クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード」水島努

・「ケイナ」クリス=デラポート


●第8回(2004年)審査委員会推薦作品

・「アップルシード荒牧伸志

・「イノセンス」押井守

・「お伽草子西久保瑞穂

・「サムライチャンプルー渡辺信一郎

・「スチームボーイ大友克洋

・「鉄人28号今川泰宏

・「劇場版NARUTO-ナルト-大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!!」岡村天斎

・「鋼の錬金術師」荒川弘(原作)/水島精二(監督)

・「妄想代理人」今敏


●第9回(2005年)審査委員会推薦作品

・「機動戦士Ζガンダム星を継ぐ者―」富野由悠季

・「雲のむこう、約束の場所」新海誠

・「劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」荒川弘(原作)/水島精二(監督)

・「BLOOD+」藤咲淳一(監督)

・「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man」神山健治(監督)

・「交響詩篇エウレカセブン京田知己(監督)

・「最終兵器彼女 Another love song」加瀬充子(監督)

・「タイドライン・ブルー小澤 さとる・飯田馬之介(原作/監督)

・「ハチミツとクローバーカサヰケンイチ(監督)

・「フタコイ オルタナティブ」逢瀬祭(監督)

・「舞-HiME小原正和(監督)

・「増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和大地丙太郎(監督)


●第10回(2006年)審査委員会推薦作品

・「超劇場版 ケロロ軍曹佐藤順一(総監督)

・「ブレイブ ストーリー千明孝一

・「まじめにふまじめ かいけつゾロリ なぞのお宝大さくせん」亀垣一(監督・絵コンテ

・「OBAN, STAR-RACERS」Savin YEATMAN-EIFFEL(原作・脚本・プロデューサー

・「結界師」こだま兼嗣 (監督)

・「ケモノヅメ湯浅政明

・「現代畸聞録 怪異物語」木村俊幸

・「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society神山健治

・「シルクロード少年 ユートアミノテツロ(監督)

・「涼宮ハルヒの憂鬱」谷川流(原作) / 石原立也(監督)

・「蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT羽原信義(監督) / 冲方丁(脚本)

・「トップをねらえ2!ガイナックス(原作) / 鶴巻和哉 (監督)

・「幕末機関説いろはにほへと高橋良輔

・「蟲師」長濱博史

・「無敵看板娘富沢信雄


●第11回(2007年)審査委員会推薦作品

・「Genius Party」渡辺信一郎

・「ピアノの森」小島正幸(監督)

・「DARKER THAN BLACK 黒の契約者岡村天斎(監督)

・「おじゃる丸 満月ロード危機一髪〜タマにはマロも大冒険〜」大地丙太郎

・「コードギアス 反逆のルルーシュ谷口悟朗(監督)

・「精霊の守り人神山健治(監督・脚本)

・「もやしもん矢野雄一郎(監督)

・「FREEDOM5」森田修平(監督)

・「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society神山健治

・「赤色エレジー」林静一


●第12回(2008年)審査委員会推薦作品

・「劇場版 空の境界 俯瞰風景」あおき えい

・「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」押井守

・「コードギアス 反逆のルルーシュ R2」谷口悟朗

・「さよなら絶望先生新房昭之

・「ストライクウィッチーズ高村和宏

・「ソウルイーター五十嵐卓哉(監督)

・「鉄腕バーディー DECODE赤根和樹

・「東京マーブルチョコレート」塩谷直義

・「のらみみ湖山禎崇

・「墓場鬼太郎」地岡公俊(監督)

・「ヘルズ エンジェルス」山川吉樹

・「みなみけ太田雅彦


●第13回(2009年)審査委員会推薦作品

・「ホッタラケの島〜遥と魔法の鏡〜」佐藤信介

・「CANAAN」安藤真裕

・「TO」曽利文彦

・「青い花」カサヰケンイチ

・「グイン・サーガ若林厚史

・「スケアクロウマン竹内啓雄

・「とらドラ!長井龍雪

・「ねぎぼうずのあさたろう」池田洋子

・「のだめカンタービレ 巴里編」今千秋

・「東のエデン神山健治

・「亡念のザムド宮地昌幸


 さあ、長くなったのでご自身の興味のある年度と作品のみご注目いただいて結構である。前述の大賞・優秀賞そしてこの審査委員会推薦作品に共通するのは、凡そ作品のクオリティレベルに於いて一定以上の、アニメ作品としてまず観てハズレはない優良・優秀なアニメのみばかりが厳選されていることに気が付かれる事であろう。初期の回に於いて常連だったジブリ作品、例えば「もののけ」「猫の恩返し」「千と千尋の神隠し」「ホーホケキョとなりの山田くん」等がいずれも選出されているのに対し、2008年度、反動企業・電通を筆頭に悪魔の鈴木Pがあれだけ利敵宣伝を繰り返した世紀の守銭奴電波アニメ・「崖の上のポニョ」については優秀賞はおろか推薦作品にすら触れられていないのには爆笑したし、同じく宮崎駿監督の息子の五浪だか六浪だかの「外道戦記」もとい、宮崎吾朗の「ゲド戦記」(すいませんわざと間違えました)は同じく箸にも棒にもかからず黙殺されているのは大いに納得である。(もののけ以降の宮崎駿の諸問題については当ブログ関連記事をご参照されたい)

 更に例えば、「ターンエー」「キングゲイナー」などの富野由悠季監督作品、そして同じサンライズ作品で竹P(竹田青滋)&谷口悟朗監督コンビの「コードギアス 反逆のルルーシュ」そして京田知己監督の「交響詩篇エウレカセブン」はきっちり選に入っているのに対し、「ガンダムSEED」も「ガンダムSEED DESTINY」も「機動戦士ガンダムOOダブルオー」もポニョ・ゲド戦記と同じく徹底的に無視されている辺り、爆笑を通り越して激しい共感を禁じえないのである。

 直近2,3年を見ても、この「文化庁メディア芸術祭」の確かな審美眼は際立っている。09年(今年度)の東のエデン09.6.22記事を始め、ここで選ばれた作品の多くが当方のブログ・アニオタ保守本流で取り上げた作品ばかりである。曰く、「とらドラ!09.2.2記事」、「グイン・サーガ09.10.13記事」、「ソウルイーター08.8.5記事」、「コードギアス 反逆のルルーシュ07.12.28記事」、「スカイ・クロラ08.8.2記事」、「東京マグニチュード8.009.7.18記事」そして「時をかける少女07.7.17記事」と「サマーウォーズ09.8.5記事」等々である。その他にも、上記作品の多くは当方が主催する保守的アニメオタク鑑定『日本一硬派なアニメオタク検定』に頻出する作品ばかりなので、代表的なものを未観の読者諸兄は是非ともこれを機に目を通していただけれればと思う。


 当たり前のことだが、当ブログの記事執筆ならびに記事対象アニメの選定において管理人が文化庁の審査作品を参考にしている訳ではない。(時差的に不可能である)曇りなき眼で、そのアニメ作品を鑑賞し、客観的・中立的に作品の構成バランス・演出技巧の良し悪し、脚本的必然性/秀逸性・キャラクター設定と台詞の蓋然性と妥当性等を加味し、総合的に判断したならば、どんな市井の素人アニメオタクでも、必然的に文化庁が選定した推薦アニメ・受賞アニメにたどり着くからである。これは数学的公式と同じく、極めて正統的作品評価に起因する当然の解であり、よって最初の提案に戻るが、「面白いアニメを教えて!」「今日観るアニメは何が良いか?」と問われ、或いは迷ったならばまず文化庁メディア芸術祭の歴代受賞作及び審査委員推薦アニメ作品』と解答して大正解であるとここに断言したい。

 上記には、当ブログ及び管理人が正しくブログの表題に入れてまで敵視する質の低い、低俗な、作品としてなんらの技巧的評価も出来ない、まったく価値の無い「アキバ系萌えアニメ・腐女子向けアニメ」一般は入っていないので極めて安心できるリストであると同時に、世間一般では「アキバ系」の筆頭として認知される、例えば「涼宮ハルヒの憂鬱」など、その優秀な演出と実験的作品構成を買ってきちんと評価されている所にも、奥の深い「真の」批評眼が隠されていると評して良いであろう。良いものは良い、悪いものは悪い。国家が選定するだけあって、商業的な思惑や遠慮や利害関係を一切排除した純然たるアニメ批評が展開されている、正に最良のアニメ手引書である。

 最後に、同様の企画(?)として宝島社が2007年ごろから出版している「このアニメが凄い」という年度別ランキング本をご存知かと思う。優良たるアニメ作品の指標として一部参考にされているユーザーも居ると聞くが、はっきり言って「文化庁メディア芸術祭」と比べればその批評クオリティは笑止である。参考までに「このアニメが凄い!」2009年度版ランキングトップ10は以下の通り。

第1位 マクロス FRONTIER

第2位 コードギアス反逆のルルーシュR2

第3位 墓場鬼太郎

第4位 とらドラ!

第5位 機動戦士ガンダムOOセカンドシーズン

第6位 夏目友人帳

第7位 かんなぎ

第8位 True Tears

第9位 崖の上のポニョ

第10位 俗・さよなら絶望先生


 「R2」が2位という所から疑義があるが、5位・7位・8位・9位など宝島編集部員のセンスを疑いたくなるような選出である。3位の「墓場鬼太郎」は唯一納得するが、本当にこの人たちはアニメを観ているのかしら?(てゆうか墓場鬼太郎からしてたまたま深夜にテレビつけて観てただけなのでは?)と全く質の低い批評眼であると言わざるを得ない。やはり、「文化庁メディア芸術祭」これである。これをアニメ視聴の根幹指針として、今後とも優良なアニメに国家のお墨付きを与える祭典を継続してもらいたいものである。無論、選考結果を眺めるとこれは審査員の偏重であろう、と言う作品も少なからずあるのは否めない。例えばNHK放送の作品は押しなべて選に入っているし、神山健治監督作品は例えちょっとハズレでも必ずリスト入りする所(笑)などではあるが、国民一般からすれば、この様な「粋な」祭典に血税が注がれるのは願っても無い事である。そして、2010年度の受賞作・推薦作には今から「空中ブランコ」と「獣の奏者エリン」が選定されると予言しておこう。「文化庁メディア芸術祭」。これこそが正しい税金の使い道である。




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*余談だが、文化庁メディア芸術祭の「漫画部門」も非常に質が高い。09年度の大賞受賞作は幸村誠先生の「ヴィンランド・サガ」。万難を排して読むべきであろう。漫画も迷ったら「文化庁メディア芸術祭」。これが黄金法則だ。寧ろ、「漫画部門」の受賞作・推薦図書だけで書架を飾ったとしても十分に第一級の漫画選定である。漫画評についてはまたの機会に。(「ヴィンランド・サガのアニメ化を望む」08.9.20記事)受賞記事はこちら

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*「このアニメが凄い!2009年度版(宝島社)」本当に面白いアニメを教えて!というアオリ文句の答えは、皮肉にも本書の中にではなく文化庁メディア芸術祭にある。残念だが本書に立ち読み以上の価値は無い。

リンク*文化庁メディア芸術祭プラザ

文化庁メディア芸術プラザ JAPAN MEDIA ARTS PLAZA

リンク*文化庁メディア芸術祭プラザ(ブログ)

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ぴよぴよ 2009/12/13 10:45 私もよく知人から「何か面白いアニメは無いか?」と尋ねられます。
その度にその聞いてくる人の性格と嗜好に合うような作品を考えてからオススメの作品を紹介するのですが、こうやって見てみると文化庁メディア芸術祭で挙げられている大賞作品や優秀賞作品や推薦作品になっているような作品が多いですかねぇ。
国が認めたから特に偉いという訳ではないのですが、それなりに選ばれる理由も分かるような気がします。
文化庁メディア芸術祭といえば、第12回の推薦作品に『ストライクウィッチーズ』が入っている事にビックリしたのは良い思い出です(笑)。
パンツとキャラに騙されがちですが、戦闘機のクセをストライカーユニット再現したていたり、結構正統派なストーリだったりと、推薦作品になる要素はいくらでもあるんですよね。なかなかGONZOは侮れません。潰れちゃいましたけど・・・。

コメリコメリ 2009/12/13 21:37 時には駄作のアニメも観てその作品のどこが悪いかを思考することも大切かと思います。
それに、文化庁が表彰や推薦をしていないアニメにも優れたものはたくさんあるでしょう。
『ゲド戦記』や『ガンダムSEED』が落っこちるのは当然のことでしょうがね(笑)。

ハルトハルト 2009/12/13 23:32 どうも初めまして、ハルトと申します。

『ゲド戦記』や『ガンダムSEED』はともかく、『ポニョ』が落ちたのには断固たる意思表示が感じられますね。誰がどうやって選んでいるのか気になります。もちろん良い意味で。

それと来年公開が噂されるジブリの新人、米林監督のデビュー作が今から気になっています。
なんとか世代交代を成し遂げてもらいたいものです。

reel peoplereel people 2009/12/14 00:06 はじめまして。僕も毎回メディア芸術祭の事はチェックしてたんですが、推薦作品の項目があったなんて初めて知りました。なんだかんだで結局全部みてしまった(笑)「舞ーHIME」もキャラデザは秀逸でしたし、最後までで高いクオリティーを見事キープし続けていた良作だったんで確かに信頼のできるリストかもしれませんね。

fist34fist34 2009/12/14 21:01 こんばんわ。先時はコメ、有難うございました。
文化庁、野郎アニメ(私が勝手につけている硬派アニメのことです)を多くプッシュしてたんですねェ…。権威め!と侮っとりました。
個人的に好きなアニメが大挙をなしてラインナップされているので目から鱗であります。
尊敬する世界のナベシン(渡辺信一郎)監督、今敏監督はこれからドンドン頭角を現していってほしいと思います。あ、あといくら実験的な演出が多いとはいえ、『銀○』はリスト外だったみたいですね(笑)。

aniotahosyuaniotahosyu 2009/12/15 22:21 ぴよさん

恐れながら『ストライクウィッチーズ』は未観でございます。しかしやはりきちんと”取るべきもの””評価されるもの”は選に入っているところが審査委員というか流石は文化庁という感じがします。最良のリストという感想を持ちます。

しかしGDH潰れましたねぇ、嫌ですねぇ。IGポートも最近(株価が)ふるいませんなぁ…

aniotahosyuaniotahosyu 2009/12/15 22:29 コメリさん

>時には駄作のアニメも観てその作品のどこが悪いかを思考することも大切かと思います。
仰る通りです。岡田斗司夫先生が、「膨大な駄作は重要である。なぜなら名作・傑作とは膨大な駄作の試行錯誤を肥料に生まれるものだからだ」と仰ていました。その通りだと思いました。

僕的には今敏監督の「パプリカ」が選外なのが解せませんでした。

aniotahosyuaniotahosyu 2009/12/15 22:43 ハルトさん

はじめましてこんばんわ。2009年度の審査員は以下のとおりです。

主査 :鈴木伸一(アニメーション監督)
委員 :幾原邦彦(アニメーション監督)
木船園子(アニメーション作家)
野村辰寿(アニメーション作家)
樋口真嗣(映画監督)

ポニョは宮崎駿でなかったら、もしかしたら推薦作くらいには成っていたやもしれません。ジブリの次回作は新人・米林宏昌ですね。またゲド戦記の様に箸にも棒にも…いやそれはないと思います。流石にアニメーターですし。しかし絵の技術と「ストーリー構築」ってちょっと別物ですからどうなるのやらと楽しみです。

aniotahosyuaniotahosyu 2009/12/15 22:58 reel peopleさん

はじめましてこんばんわ。大賞・優秀賞の方は、多分暗黙律として個人・小規模制作のアニメを何本か入れるというのが決まっていると思うので、僕はむしろ文化庁メディア芸術祭の妙味は「審査委員会推薦作」にこそあると思います。これこそが、彼らが真におすすめの作品であろうと。マンガ部門はアニメ部門以上にバランスが取れていますが。

2010年度も期待したいです。優秀賞には「空中ブランコ」が来ると思いますけど、常連のノイタミナ枠ですし。分かりませんが(笑

aniotahosyuaniotahosyu 2009/12/15 23:04 fist34さん

どうもこんばんわ。渡辺信一郎監督、今敏監督は本当にガチです。そういえばあんまし関係ないですが、気がつけば私、カウボーイビバップのスパイクと同い年になってしまいました。あああ、全く大人の男の色気がございません。いずれニコニコアニメ夜話でビバップは批評するつもりです。渡辺監督の最高傑作ではないでしょうか。

それと○魂は、パロディと言う意味ではケロロ軍曹に遠く及びませんし、全体的にクオリティが低いです。しかし、「審査期間中に放映進行中のアニメは審査対象外」という決まりですので、もしかしたら映画版は評価されるかもしれません。

ヨイショヨイショ 2009/12/16 01:26 はじめまして。オタク診断ギリギリ60点のものです。

文化庁侮りがたしですね!自分がおもしろいと思ったアニメはほとんどはいってます。これから参考にします。

今年は個人的には青い花が一番おもしろかったのですが、aniotahosyuさんは見ましたか?評価が気になるところです。

コメリコメリ 2009/12/16 20:51 今敏監督といえば、ご存知かもしれませんが現在『夢見る機械』という新作アニメを製作中だそうです。
劇場公開はまだずっと先でしょうから気長に待ちたいと思います。

fist34fist34 2009/12/17 00:14 『カウボーイビバップ』は私もヴァイブルであります! スピーゲル先生は文句なしに男の理想像っすね。『天国の扉』最高です。
ってわけで、ナベシン先生の新作が待ち遠しい今日この頃です。
ニコニコ夜話はいつも聞いてますので(AKIRAの話がよかったです)、楽しみにしております!

aniotahosyuaniotahosyu 2009/12/20 18:49 ヨイショさん

検定受験ありがとうございます。60点以上なら合格ですので胸を張って「我はアニオタ」とお名乗り下さいませ。青い花についてですが、不肖私、まだ未観でございます。これ、いわゆる「百合」の漫画ですよね。通常のそういう系統の漫画とか基本的に無視なんですが、「太田出版」という所にサブカルの匂いを強く感じますので、まず漫画から読んでみようと思っております。

aniotahosyuaniotahosyu 2009/12/20 18:58 コメリさん

『夢見る機械』の公式サイトを昨日初めて観てみました。まだごく初期の始動段階という話は聞いておりましたが、第一印象は「手塚治虫」っぽい!これに尽きます。今監督は「妄想代理人」の時にみせた様に、基本的にきちんとしたストーリー構築の上に滅茶苦茶綺麗な妄想を花開かせるタイプの、どっちかというと大友克洋先生とかに近い作家の様な気がします。あと、大友先生と共通するのは乾いた近代的都市(東京)の描き方にものすごい完成されたパワーを感じるところですね。公開年月日もはっきりとしないようですが、「パプリカ」が良かっただけに非常に期待です。

aniotahosyuaniotahosyu 2009/12/20 19:04 fist34さん

エヴァブームの直後、アニメ粗製乱造のただ中にあった90年代末期に燦然と輝く名作、それがビバップだと申せましょう。この時代、ナデシコとかウテナとかクオリティー的に突出したものが何本かありましたが、やはりビバップには適わないと思います。また菅野よう子氏のサントラが素晴らしい。ガニメデに行って昔の女に会うジェットとか、高校時代観てて「ああ俺も大人になったらこんな経験をするのか」とか思いましたが、10年以上経った現在一切そのようなことは御座いませんです(笑
ニコニコアニメ夜話、年末にかけてやると思います(予定)ので宜しくお願いします。

ioio 2009/12/20 20:48 はじめまして!いつもブログ読んで勉強させてもらってます!
書き込むにあたって久々にアニメオタク診断をやってみたところ、ギリギリ合格点でございました(笑)よろしくおねがいします。
記事中で宝島出版の『このアニメがすごい!』を
>同様の企画(?)として宝島社が2007年ごろから出版している「このアニメが凄い」
と書かれていますが、この「(?)」は実に鋭いですね!
立ち読みでは詳しいところは見落とされてしまっているかもしれませんが、この本の内実はaniotahoshuさんが猛プッシュされている「文化庁メディア芸術祭」とは似て非なるものです。メディア芸術祭は文化庁という国家的に信用が保障されている団体から、知的エリートたる審査員方に審査が委託され、厳正な審査の結果選ばれる作品群に与えられる賞であるのに対し、『このアニメがすごい!』におけるランキングではアニメに精通した懸命な思考力を持った方々が与える影響は微々たるものです。このランキングでは業界人の方々のアンケート結果がランキングを大きく左右しています。上の方のコメントでaniotahoshuさんがオタク界の知的エリートの代表格である岡田斗司夫氏の言葉を引用しながら、一握りの優良なアニメが多くの駄作アニメの上に成り立っていることを指摘していますが、それはまさにその通りで、そのことはそのままアニメの業界人だからといって、その人が正しいアニメを見る目を持っていることを保障することにはならないことを意味します。以上のことだけでも『このアニメがすごい!』のランキングが十分問題を抱えていることが言えるのですが、さらに深刻なのは素人アニメオタクどころか、おおよそオタクとすら呼べないような人々(保守的なアニメオタクであればこの線引きは通常よりシビアにならざるを得ません)の意見すら多分に含まれているであろう街頭アンケートの調査すらも、最終的な結果に無視できないレベルで影響を与えていることです。「本当におもしろいアニメを教える」にはこのようなポピュリズム的なものに左右される方法をとっているようではとても無理でしょう。aniotahoshuさんの仰られる通り、文化庁メディア芸術賞と『このアニメがすごい!』のランキングを比べた場合、その批評的クオリティは比較になりません。唯一『このアニメがすごい!』に意義があるとすれば、大量の駄作アニメが限られた良作アニメを際立たせるように、良質な選定基準を誇るメディア芸術際のような賞の価値をより鮮明に浮き彫りにしてくれる反面教師としての役割かもしれませんね。
これからの時代のアニメオタクは自身のオタク的感性を磨き、それに順ずるのは無論のこと、どのようなものをオピニオンリーダー的にとらえるかも重要になってきそうですが、その際、「迷った時は文化庁!」というこの記事のうたい文句通り、文化庁メディア芸術祭というのはかなりの確立でその期待に答えてくれることでしょう。この祭典の結果には来年以降も注目していきたいですね。

aniotahosyuaniotahosyu 2009/12/21 12:19 ioさん

はじめまして。ご愛顧頂戴し、並びにアニオタ検定へのご参加誠にありがとうございます。文化庁メディア芸術祭と宝島の「このアニメが凄い!○○年版」の比較考察ですが、私が言いたいことを詳細に、且つ的確に纏めていただいたものと感じました。お察しのとおり、「このアニメが凄い」の方は勿論私の書架に並べては居りませんし、内容を吟味したことも御座いませんので、このランキングとやらは編集部員が勝手にやっているのかと邪推しておりましたが、業界からのアンケートをもとに作成していたのですね。この「業界」というのが「アニメ製作会社とその関係者」なのか、「アニメ関連の書籍出版社及びテレビ局等関係者」なのかは分かりませんけれども笑止であります。いずれの業界にせよ利害関係が絡むものですから、当事者に聞いたところで中立的な批評など到底できようも無い。自分の所のアニメに一票入れるのは目にみえております。更に悪いのは、ioさんの上記コメントからですと何やら「街頭アンケート」を実施したようですね。これではまるで「ランク王国」ではないですか!(笑

ランク王国で良く「渋谷のギャルに聞きました!日本ヤバイと思うことTOP10。→1位温暖化、2位消費税」というのがありますけど(きちんとした統計ランキングの後のお遊び企画)、と言う感じのノリなのですね。知りませんでした。多分編集部員がアキバにでもいったんでしょう。そういう軽い思考の背景が滲みでています。全く宝島はどうしたんでしょう。町山智浩氏が居た頃とは大違いですな。仰る通りポピュリズムの最たるものですね(しかも低い方の)

>唯一『このアニメがすごい!』に意義があるとすれば、大量の駄作アニメが限られた良作アニメを際立たせるように、良質な選定基準を誇るメディア芸術際のような賞の価値をより鮮明に浮き彫りにしてくれる反面教師としての役割かもしれませんね。

全く同感です。否が応にも文化庁メディア芸術祭の確固たる審美眼が際立ちますね。新聞やテレビにオピニオンを求める時代は終わりました。雑誌も同様でしょう。これからのアニメ批評の指針は、恐らくネット上で「無料」で展開されるこのような国家的祭典始め、例えばTBSラジオ「文化系トークラジオライフ」(アニメの番組ではありませんがアニメも時々出ます)等の「無料」で「中立的」な、日本全国どこからでも直ぐにアクセスできる媒体のものになると思います。テレビや雑誌は利害としがらみが多すぎて凋落の一方です。NHKBSのアニメ夜話ですらそのような傾向があります。これからのアニメ批評のオピニオンとそのコアな構成者は我々市井のアニメオタクの双肩に掛かっていると言っても過言ではないと思います。

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