2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『サイバー攻撃 ネット世界の裏側で起きていること』(中島 明日香著、講談社ブルーバックス、2018年1月発行)

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脆弱性についての初歩的な概説書であるが、コーディングから入っているので全くの素人には難しそうだ。しかし、本書は情報の多い本であり、全体像をつかむには良い本と思う。また、いろいろな言葉を理解できるのは嬉しい。 ○以下、本書に登場する言葉 セキュ…

『習近平と米中衝突「中華帝国」2021年の野望』(近藤 大介著、NHK出版新書、2018年11月10日発行)

トランプ政権誕生からの中国習政権の関係を辿る書。ジャーナリスト的に起きたことを時系列的に書いているので、面白みは欠ける。 2017年は北朝鮮の挑発の年とすると、2018年は米中緊張の年か。 2018年は中国では習近平一強体制が完成。 2018年3月憲法改正で…

『リバタリアニズム』(渡辺 靖著、中公新書・中央公論新社刊、2019年1月25日)

リバタリアンとは、自由市場・最小国家・社会的寛容を重んじる人達。 アメリカではリバタリアン党がある。リバタリアン党は第3党だが小さな党で、50万人しか党員登録がない。リバタリアン系の団体は沢山ある。リバタリアン党の創設者ノーランチャートの絵で…

『おとなの青春旅行』(下川 裕治・室橋裕和著、講談社現代新書、2018年7月20日発行)

ほろ苦い青春の思いよ再び。 心を揺さぶる企画である。 そろそろ時間のゆとりを作って、のんびり海外旅行に行ってみたい。 そんな気持ちが湧いてきた。 良い企画だと思う。また、紹介されている旅先も行ってみたいところが多い。

『宇宙の謎に挑む ブレーンワールド』(白水 徹也著、化学同人、2009年9月発行)

超紐理論とか、膜宇宙論という恐ろしく難しいというか、ほとんど言葉の遊びとしか思えない話である。なんとなくそういう理論がありそうだという話は他の本にも紹介されているが。語り口がまた独特で読者の理解を求めてないような。まあ、本書を買って読むこ…

『「こころ」はいかにして生まれるのか 最新脳科学で解き明かす「情動」』(櫻井武著、講談社ブルーバックス、2018年10月20日)

本書は、ちょっと固いが、内容は面白い。もう少し柔らかく書かれているとなお良かっただろう。本書に掲載されている、ラッドの実験などを通じてみると、人間と他の動物の心の働きはかなり似ているようだ。深部のところでは、動物の心に組み込まれたのと同じ…

『血液の不思議 不安と怒りは血を固まらせる』(高田 明和著、講談社ブルーバックス、1990年5月)

かなり内容は難しい話が多いのだが、研究者的な・科学的な観点のみでなく、心の問題も取り込んでいるところに本書の面白さ・あるいは良さがある。一つには表題にあるように、心筋梗塞や脳梗塞のような血栓による症状は、ストレスがあるとより起こりやすくな…

『サブスクリプション・マーケティング』(アン・H・フィッシャー著、英治出版、2017年11月発行)

サブスクリプション方式のサービスが増えている。そのマーケティングについての考え方を整理した本である。ソフトウエアの場合は、クラウドサービスと密接な関係があるが、一般の会員制サービスがこれにあたる。チャーンレート (Churn Rate) の概念は知って…

『機密費外交−なぜ日中戦争は避けられなかったのか』(井上 寿一著、講談社現代新書、2018年11月発行)

大凡、満州事変(1931年9月)から西安事件(1936年12月)頃までの日中関係と外務省の機密費の用途の関係を分析した本である。機密費の領収書が残っていたのは珍しいが、それと日中関係で本を書くのはちょっと無理があるような気もする。しかし、外務省の現地…

『サブスクリプション』(ティエン・ツォ著、ダイヤモンド社、2018年10月発行)

ものを作って売るビジネスから、顧客にサービスを提供するビジネスへの転換について熱く語っている書である。ズオラというサブスクリプションビジネスのためのサービスを提供する会社の社長が書いた本で、自社のサービスのプロパゲーションを行っている、と…

『オスマン帝国』(小笠原 弘幸著、中公新書、2018年12月25日発行)

オスマン帝国の成立から滅亡までの通史である。歴代の全ての国王(帝王というべきか)の肖像写真を掲載するという面白い試みもある。あとがきには、意図的に全ての国王に言及したとある。その一方でざっと流した解説はやや突っ込み不足という感もある。しか…