子どもたちは夜と遊ぶ(上)・(下)(辻村深月)満足度:☆☆☆

子どもたちは夜と遊ぶ(上) 子どもたちは夜と遊ぶ (下)
主人公の狐塚は努力型の秀才で大学4年,同じ研究室には天才タイプの(木村)浅葱,典型的な遊び人の恭司がいる。そして,狐塚の同郷から2年遅れで上京してきた派手な外見の月子。
ある日,狐塚達の大学も対象として海外留学が懸賞の論文コンクールが行われ,狐塚と浅葱も応募する。だが,最優秀に選ばれたのは「i(アイ)」という謎の人物だった。
「i」の正体は、浅葱が生き別れた双子の兄「藍」なのか?浅葱は兄に会うために残酷で悲しいゲームに身を染めていく・・・。
ストーリーはかなり凝っていて,どんどん引き込まれていく。だが,ストーリーテラーを次々と変えて展開していくので,ある程度まとめて一気に読まないとついていけないかもしれない。この点がネックになる読者もいると思う。
個人的には,ラストの収束の仕方に不完全燃焼したのと,グロいシーンが多すぎたのが少し残念。