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2007-07-25 冨樫の休載に関する妄想

先日ニコニコ動画で『オタク大賞05』を見たのだが、進行をしていた鶴岡法斎がいろいろマンガの業界について暴露していた。そこから出発しての妄想。根拠はない。

この番組でのことはネットとかではちょくちょく見かけるので多分有名なんだろうと思う。一番話題になるのは例の大場つぐみの正体。いくら業界に詳しいからとてただ言っただけでは噂の域を出ないのだが、まあ断定的にいっていたのでそれなりにそうかと思ってしまった。このイヴェントが収録された当時、たぶん2006年の前半だと思うが、ジャンプはガモウ帝国らしい。

そのあたりの話はまあいいのだが、興味深かったのは、その当時のジャンプはほとんどのマンガが原作、ネーム、ペン入れ(というのだろうか?)の三分業制になっているということだ。で、鶴岡が批判していたのは、原作付きだと明記している場合はいいのだが、あくまで一人で描いているものも実は原作やらネームやらを別の人がやっていることが多いらしいということだ。そのことがどんな問題を引き起こしているのかについてはこのイヴェントでははっきりとはいっていなかったが、ひとつには多分お金の問題があると思う。

ひとつにはゴースト原作者の待遇の問題だろう。場合によってはネームすら書いていない「作者」と呼ばれる人が莫大な報酬を得ているのに反し、ゴーストの人はまあ食うには困らないだろうが、相応の報酬は得ていないと考えるだろうし、三分業制であるなら三者は平等に扱われるべきだと。

それともうひとつ。実際に一人で原作、作画(ネームを含む)をやっている人の不満だ。たぶん分業制をしている三人に支払われる報酬の合計は一人で全部やっている人に支払われるそれより多いのではないだろうか。もちろん、全く同じ部数を売り上げて全く同じ人気のあるマンガを描いていると仮定してだが。つまりこの隠れ分業制は報酬に関するバランスを崩す虞れがあるということだ。そしてマンガを描くモチヴェーションを低下させるという事態もおこりかねない。自分でプロットを考えて自分でネームを書いて仕上げる(もちろん場合によってはアシスタントともに)ことがばからしくなってくる。

以前に広告代理店の人と話したことがあって、その人によると冨樫は奥さんに給料面でそそのかされて書かなくなってしまったという話を聞いた。どの程度確かな話か知らないが、いずれにしてもその代理店の人のまわりにはそういう話はあったということは確からしい。このことと上に書いたことと結びつけると、ずうっとジャンプの中で書いていると、こういういびつな構造について実感することは難しいが、ほかでマンガを描いてきた人にとっては、やはりこの体制は非常におかしいし、(もし冨樫がそういう分業をとっていなかったとすれば)そのいびつさのいわば被害者になっているということがよく見えるのではないだろうか。

もしそれが正しいとすると、冨樫が連載を再開するためには、こういった制作に関する奇妙な構造が何とかならなければならないということになる。たぶんこういう構造は誰かにとって何らかの利益があるからだと思うのだが、その利益が大きなものであればあるほど、改革は難しいものとなるだろう。というか無理な気がする。つまり冨樫はもう少なくとも週刊少年ジャンプでは連載しないのではないだろうか、というのがこの妄想の結論だ。

okurukuokuruku 2007/07/27 23:41 いまひとつ話しがわかり辛いのですが
冨樫はひとり、他の作者は分業って事ですか?
冨樫の奥さん(武内)は分業だったって事ですか?

どのスタンスで書かれてるかがちょっと解り辛かったもので。

anterosanteros 2007/07/28 00:47 失礼しました。
仮に冨樫が一人で描いていたとして、分業しているほかの作者と自分の給料を比較すると、おそらく一人で描くと割にあわないと感じてしまうのではないかと思ったのです。たとえばAという作者名でA、B、Cと三人で分業しているとすると、公称の作者であるAと、冨樫が同じ給料であるとしたら、それは文句を言いたくなるだろうと。もちろん作品そのものの人気とか売り上げとかで作者の報酬も変わってくるでしょうから、単純にはいえないのですが。つまり冨樫が編集の側に一人で描いている人が報われるようなシステムを作れ、ということを主張していたとしたら、これはいつまでたっても復活はできないかなと思いました。

奥さんの話についてですが、違う出版社で描いていた人だから、そういうシステムが奇妙だということを冨樫自身以上によくわかって、そのあたりを旦那に吹き込んだのかなと。

もちろんこれらの話は冨樫が一人で描いていて、他の作家たちの間に分業制が浸透しているという前提での話ですが。この前提については僕は裏をとることはできないので、この話は妄想だということです。

teecteec 2007/07/28 05:05 ぶっちゃむて言っちゃうと、子供が来年お受験。
今はそれに向けて全力。と言うのが理由と言うか
本音らしい。

okurukuokuruku 2007/07/28 05:56

>公称の作者であるAと、冨樫が同じ給料であるとしたら

結局作者の給料(この言い方自体がおかしいですが)は
(コミックの売り上げ+毎週の執筆代)−(経費)=(給料)
に、なるわけですよね
となると、分業してる人はおのずとその給料を3等分するし
冨樫は一人で書いてのだから100%入る

この時点でAと冨樫が同じになるには単純に冨樫のコミックより3倍の売り上げ以上ないとダメになります

ここで冨樫がおかしいと言う事はないでしょう。
それはA達のコミックが売れているのはA達の才能であって
そうゆう世界なのだから

また、普通に売り上げが同じなのであればAは冨樫の1/3しかもらえません
これだってコミックが売れないのはA達の才能であって冨樫がそれをおかしいと思う事はないのでしょうか?


結局、一人で書いて報われるのは手にする金額が大きい事ではないでしょうか
一人で書ける人、書けない人 それは才能の差に寄るものなのだからそこをおかしいと思うほうがおかしいように思います。

N.YN.Y 2007/07/28 12:27 一人で書くといっても今の時代たいがいはアシスタントを使っているわけで、使う人数アシスタントの給料によって漫画家のもらえる原稿料にはさまざまなばらつきが出るでしょう。
けっきょく単行本の売り上げによって漫画家としての儲けになるんだとしたら冨樫を上回れる人はそんなに多くはないと思われます。

anterosanteros 2007/07/28 12:45 teecさん、

ということは来年の春には連載再開ということでしょうか。そうあってほしいものです。

okurukuさん、

仮に給料の計算式がokurukuさんのいう通りだとして、単行本の売り上げ(つまり印税契約)も毎週の執筆代も契約内容によることになるのだと思います。単行本の売り上げだけについていえば、本来ならばokurukuさんのおっしゃるようにAと冨樫の収入が同じになるためにはAの単行本が冨樫のそれの3倍ないといけないのでしょう。なので僕がこのエントリーでいったのは、そうじゃない可能性があるのではないかということです。つまり3倍の売り上げがないにもかかわらずほとんど同じ給料だったらどうだろうか(冨樫が腹を立てるのではないだろうか)という話です。そして毎週の執筆代に関しては、作家ごとで契約内容がかなり違うはずだと思います。たとえば秋本治はほかの作家たちよりも優遇されているでしょう。そのあたりのことは出版社の方針として決められていることで、そういう方針に対して冨樫が文句をいっているのではないかと考えました。

anterosanteros 2007/07/28 13:16 N.Yさん、

もちろんアシスタントはいるでしょう。このエントリーでは、常識的に「漫画家」の仕事の部分と「アシスタント」の仕事の部分をわけた上で、その漫画家の仕事の部分を一人と称しておきながら三人で分業しているケースについて書きました。おそらく単行本の売り上げによる収入とは別に、週刊連載するにあたって出版社と取り決めた契約なんかがあるのではないかなあと思いました。

kk 2007/07/28 15:02 どうもこんにちは。初めて書き込ませていただきます。

僕が聞いた話だと、冨樫さんの休載はお金の問題ではないらしいです。
待遇についても、冨樫さんほど優遇されてる漫画家は少ないですし。
根本的にやる気がなくなってしまったという話は聞きました。
お金も何億もあって、奥さんもできて、子供さんもいるという中で
創作のモチベーションが保てなくなったらしいです。
もちろん、幽白の頃からジャンプの方針(引き延ばし、過激な表現を許さない、アンケート原理主義など)に不満を持っていたのは確からしいですが……。
ジャンプ編集部としても、もう冨樫さんの復帰は絶望的と捉えてるらしいです。

まあ、こんなソースもだせない話は信用できないと思いますが。
でも、今のジャンプが分業制という話は興味深かったです。
昔っからネームを編集者が考えるとかいうのはあったそうですが、
今はもうそこまで明確に分けられてるんですかねぇ。

anterosanteros 2007/07/28 15:42 こんにちは。

ソースがないのはお互い様なので。
単純にジャンプの方針が気に入らないのならほかにいって続けることはできると思うんですが、創作そのもののモチベーションが低下してしまったのなら復帰は難しそうですね。僕としてはどういうかたち、どういった媒体でもいいから続けてほしいのですが。

分業については、ブックマークでマガジンでも同様ではないか、というご意見があったので、もしかしたら週刊連載という厳しい環境の中で必然的に生まれてきたスタイルなのかも知れませんね。しかしそうだとしたら分業であることをはっきりと示すべきだとは思うのですが。

通りすがり通りすがり 2007/07/29 12:40 こんにちは。エントリよりもコメントのやり取りが読み応えあったりwww

ところで富樫はアシスタントを採ってないという話を某漫画家さん(といってもジャンプでは描いた事ない方ですがw)から聞いた事あるんですが・・・といってもこの話も随分前に聞いた事なので、どっちにしろ噂、妄想の域から脱してはいませんけどねー。

anterosanteros 2007/07/29 12:48 コメントありがとうございます。

皆さんがコメントを書いてくださることでこちらもいろいろ考えがはっきりしてありがたいです。

確かにアシスタントを雇っていたらネームをそのまま雑誌に載せることもないでしょうから、一人でやってたのかなあとか思いました。

くろにんくろにん 2007/07/30 14:41 いろいろな予想が出てますね。
ただそれらの事情は多かれ少なかれほかの漫画家にもあてはまることではないですか?
いや漫画家に限らずどんな仕事でも不平不満は必ずあります。そこをグッと堪えて仕事をやり遂げるのがプロの矜持というものでしょう。
結局のところ最大の問題は本人にやる気が無くなってしまった事なんでしょうね。
ちょっと売れたくらいで初心を無くしてしまったのかと思うと情けないかぎりです。編集に不満があろうと、読者に対しての責任は果たして欲しいなあ…

anterosanteros 2007/07/30 18:28 コメントありがとうございます。

確かにいったん始めたからには最後までやってほしいのですが、働きづらい労働環境であれば改善した方がいいでしょうね。まあ大金持ちの冨樫にいわれても説得力ありませんが。

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