finalventさんはエールを送っているようですが...

ブログの沈黙の読者を信頼すること… - finalventの日記

ガ島さんの、4月19日のエントリー(http://blog.livedoor.jp/zentoku2246/archives/19371031.html)の内容についてはコメント欄にもちょこっと書きましたが、きっちりと意見としてエントリーを立てます。私自身のエントリーにも触れられているようですし。
そして、コメント欄を読む限り、サマワに関して誤解が生じているのかなと思わせる部分もあったみたいなので。

(1)前半部分のサマワ関係
ガ島さんは以下のように書いています。

陸上自衛隊が活動しているイラク南部サマワへの取材団「ご一行様」の受け入れが、『現地での不測の事態を排除できない』との理由で中止となったとのこと。防衛庁のお墨付きがなければ取材できないのでしょうか? それに、そもそもサマワは「非戦闘地域」であるはず。どこにいても「不測の事態」など起きるわけで… 「ネットには一次情報がない」とか「便所の落書きだ」と批判しながら、ジャーナリズムの重要性を声高に主張していた組織ジャーナリストの皆さん

まず、読売新聞の配信によると、

サマワ宿営地の取材計画は3月下旬、同庁が同記者会に対し提示。クウェートから空自輸送機でイラク入りし、陸自車両でサマワ宿営地に到着、現地では陸自車両で移動する計画。外務省の退避勧告が出ているため、陸自隊員による警備で安全を確保し、宿営地には2泊する予定だった。報道機関14社16人が参加を決めていた。

とのこと。
つまり、
 防衛庁から記者会に持ちかけた話であること。
そして、今回の中止も、やはり防衛庁から記者団に伝えたものであること。
これは平たく言えば、
 防衛庁が招待したものの自己都合でキャンセルしたという話なのですね。キャンセルの理由は、ちょうどサマワ地区の警備体制が切り替わる端境期(オランダ軍→英・豪)で、調整すべき案件が防衛庁側に発生したのでしょう。
だからこそ、大野防衛庁長官も謝罪したのですし。
 そのような話を起点にして、なぜ、防衛庁のお墨付きがなければ取材云々の話になるのでしょうか。防衛庁の招待が防衛庁の都合で中止になったというだけの話で、なぜ記者側が言及されなければならないのか、私には理解できません。それとも記者さんもしくは元記者さん間では理解できる話なのでしょうか。そうではないのでしょう、だからこそ、高田さんもコメントを寄せたのでしょうから。
 
 私や高田さんのこの点に関する指摘についてはスルーして、4月20日付の追記で、非戦闘地域についてのみ触れていることは釈然としません。
 
 さらに、その追記の中で、私は組織ジャーナリストでもフリージャーナリストでもないと書かれていますが、メディア崩壊の現場を歩くと銘打たれた日経BPでの連載や毎日新聞でのご活躍を見れば、一般の方々はなんらかのジャーナリストとして捉えていたのではないでしょうか。それに、ガ島さんがそのエントリーの中で既存メディアの批判をされているのであって、コメントに書かれた方が既存メディアの批判をしているのではありません。

ただ、元記者と言う肩書きは永遠に残ります。組織ジャーナリズムへの批判や責任は引き受けなければなりません。

と書かれているということは、ご自分でご自身を批判されたんだということですか?、そのような書きぶりには私には見えませんでしたが。
 
(2)後半のライブドア関係

それなら、公共放送として、ライブドアのような「胡散臭い」会社に株主と公共放送に期待してスポンサーが支払った莫大なお金を投資するのも問題でしょう。フジとニッポン放送は、株主(テレビやラジオが好きで応援する気持ちで株主になった人もいたでしょうに)に負担を押し付けて作り出した金で身内への「愛」を買ったに過ぎません(ライブドアは株主のことなんてそもそも考えていないと思われるので、語る必要もないかと…)。要するに、ライブドアフジサンケイグループも「金」で解決したという訳です。愛という名の下に。

よもやこのような見解を頂くとは思ってもいませんでした。
 
ライブドアは「胡散臭い」会社だったのですか。
であれば、なぜガ島さんは、ライブドアの考えを聞くべきとか、ニッポン放送の社員の方はケジメをつけるべきなどと書かれたのでしょうか?あのときとは状況が今とは異なるからですか?
 
ご自身の書かれていることに矛盾があることに気づきませんか?
ライブドアがガ島さんがおっしゃるように「胡散臭い」会社であるならば、公共放送を守るために、多少お金を積んだとしても経営権がそのような会社に渡らないようにしなければならないでしょうし、反対に
②「胡散臭い」会社でないならば、お金を出して事業提携するのは歓迎なのではないですか、将来のクロスメディアに向けての先行投資ということになりますし、第一お金がどこかに消えてなくなるわけではないですからね。

  
私は、ジャーナリストであろうとなかろうと、ブログを書いている方やその方のエントリーを信頼できるかどうかは、その方の誠実さにかかっているという考えがあります。
 
これがマスメディアという組織となれば、いろいろな原理も働くでしょうし、その際の自浄努力やメカニズムが必要されるかもしれませんが、その組織に属する個々の記者の方々の誠実さが失われているとは仮に一部でそういうことが現実としてあるとしたとしても、それがそのまま全体論に行き着くとは思っていません。