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あんとに庵◆備忘録 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2006-08-24

[]女の業 16:32 女の業を含むブックマーク 女の業のブックマークコメント

『火宅の人』という壇一雄の小説がある。まぁ鬼畜な男の生きざまだ。身勝手で弱くどうしょうもなく破滅型の。

火宅の人(上) (新潮文庫)

火宅の人(上) (新潮文庫)

自伝的小説でもあり、しかし彼の無茶苦茶な生きざまに解放感を覚えるのか、もしくはそう生きざるを得ない小説家のしょった業のごときものに打たれるのか評価の高い小説である。わたくしも「こんな男かんべんな」と思いつつも面白く読んだ。吾妻ひでお失踪日記にも通じる表現者のアウトローな一面である。女房子供放置して家父としての責任を放棄する。鬼畜な男。倫理的に見ると相当ダメダメである。男の業の典型だなと思う。

坂東眞砂子の小説と件のエッセイについて佐藤亜紀考察しておられた。

日記

http://tamanoir.air-nifty.com/jours/2006/08/2006823.html

さすが文学者だけあって鋭いというか、わたくしが感じたなんともいえぬもにょり感を見事にいい当てている。

女の業。女の鬼畜の典型というか。古典的な女の業。

彼女の作品はどこかおどろおどろしく、そのおどろおどろしさは「子宮で考える女性」と或る友人がいっていたそれに起因するものかもしれない。オキーフも、ルイス・ブルジョアも、草間彌生も持っている。彼女らの作品に相対する時のあの深遠をのぞき込むような感覚。或いはフリーダ・カーロのごとき痛々しい自分語り。「見て見て私はこんなにも痛いのよ。」的な。正直拒絶感を伴うと共に、しかしまた見てみたいと思わざるを得ない暗黒の深遠さ。芸大の友人は「だから女には適わない。俺達にはそんな作品は描けない。そう足掻いても太刀打ち出来ない」と言う。へぇ、自由であるはずの芸術世界に於いて性差によるコンプレックスを感じていたのか。その時そう思った。

同じ女流文学者でも、佐藤亜紀は坂東眞左子と違って男性的なマチズモを持ちつつやはり女性的な「深遠」を持っている人だと常々思っていた。美術家でいえばオキーフ的な骨太な部分。その彼女の目からみた「女の業」の描写は背筋が寒くなる。さすが同じ女でもあり、尚且つ文学者だけあって描写が怖い。

坂東のエッセイは正直作品としてみるなら「なにがいいたいんだか、結局」という点で失敗しているとは思う。はじめに「私は子猫を殺している」という引きつけ、それは小説なら面白いが。しかし論となるとその後続く文章は粘液質にうにゃらうにゃらしていて、なにか価値感の相違なりを主張したいのか、ナンなのか中途半端である。この辺りkazume_nさんも違和感を感じていられたようで、「何故、実生活をこんな風に?」とおっしゃっておられた。小説的でありながらにして消化不良の中途半端な告白。倫理的にというよりは「エッセイ」としての完成度が低いから、説得力もなく、今回のような騒ぎを招いたんじゃないか。その論を語ろうとしながら半ば文学的である中途半端さがこれまた「女」的な要素に通じているといえるけど。大野さんがいうところの「猫系女」的な。(しかも書いている内容は化け猫女系だな)同じ女流作家の佐藤亜紀のブログの文の方がすんなり読めるのは彼女がやはり自らの女の業から或る程度距離を取った客観性、マチズモを持ち併せているからだろう。

しかしこの古典文学的な「女の業」が全開にされる場面に出くわし、世間が眉をひそめ、学級委員長的な人間が「間違っていると思いますっ!!!」と告発し、動物愛護団体が訴え、最終的に大手新聞社までもが取り上げるという光景。うーん既視感を覚えるぞ。ほらあれだ。「魔女狩り」みたいだ。当時の魔女狩りなんかも、そういう世間倫理に外れた女は、告発され火刑されたようでございます。

この現代社会で、壇一雄の女房子供への鬼畜な振舞いも同じような反応を生むのだろうか?「不倫はいけないと思いますっ!!!!」的な。起きないだろうな。いや、家庭を顧みないとか不倫ごときじゃ今の時代は「愛るけ」時代だし。比較するなら猟奇殺人犯の癖に立派に文筆業やっちゃってる佐川一政か。こちらは怪奇めいた「女の業」に匹敵するぐらいわけ判らぬ「男の業」。猟奇的な殺人って男が圧倒的に多いしなぁ。しかし何故か彼は「こんな人を表現世界に置いてるなんてどうかしてると思います!!!!」的な批判が少ないような。最初からそういうヤツとして登場したからなのか。どうだろうか?佐川君の『霧の中』という手記を読んでほんとに怖くなったことがあるけど。その後も彼の書き物は出版され続けている。彼にはコアなファンがいるようだ。

◆◆

一輝師匠までもお怒りなので、今度は少し倫理面について面と向いなにか書こうかと思ったが、

寧ろこの方の論考を挙げてみる。eireneさんがご紹介してくださった。

○てるてる日記

http://terutell.at.webry.info/200608/article_4.html

■そこに空地があるから

動物の死骸が日常に転がっている崖下の空き地。そこに投げ捨てることと、水につけて殺すこと、或いはビニール袋に入れて叩き潰すこと。まぁどれも殺しには変わりはないのだが。そして避妊という手段もまたえげつないと思う人にはえげつないのかもしれない。しかし比較するなら佐藤亜紀が書くように前者の方がドン引かれるであろうけど。で、叩き潰すってのが一番怖いな。

飼うことの矛盾というのは日常に感じる。だからなんとも力を込めて批判も出来ないというか。少なくとも腹に傷の残るカナを見ていると悲しくなるわたしとしては。

今日のドルちゃん情報

http://d.hatena.ne.jp/doller/20060823/1156325269

■しかし、おれたちは鬼ババを内包している

漫画家さんらしいが表現者としての視点。鬼畜になりきれていない中途半端さ。という指摘になるほど。佐藤亜紀さんが出会った女性の方が鬼畜度がすごいよね。

○特殊清掃「戦う男たち」 遺体処置から特殊清掃・撤去まで施行する男たち

http://blog.goo.ne.jp/clean110

我々の身辺から死の匂いがなくなって久しい。しかしその死の光景と向き合って仕事をしている人たちがいる。

ここにはさまざまな「死」がある。

「殺す」涯にある「死」の光景。それを見詰めることで「生」の意味が立ち上がってくると思う。

○ココヴォコ図書館

http://anotherorphan.com/2006/08/post_369.html

衆愚化は子猫の夢を見るか?

猫ファシズム。衆愚化するブログ。

猫問題を機にブログ事情を書いている。いや逆か。ブログの衆愚化論を機に猫問題を取り上げている。

で、「きっこのブログ」が叩かれてました。

まぁ「猫ファシスト」と、「ただの猫好きな批判者」は違いますけどね。

前者はきっこみたいな罵詈雑言を吐く露悪的な扇情者と祭に乗るイナゴ達。後者は単なる批判者で考えた末に批判している。

玉石混合なところがネットのつらいところ。

○『坂東眞砂子「子猫殺し」を読み解く』

宮崎哲弥vsえのきどいちろうvs山本モナ〜

http://tbs954.cocolog-nifty.com/ac/cat5568137/index.html

eireneさんが教えてくれた対談。

最後の人が誰か知らないんですが、この山本さんが司会者役になり、対談。

どうもはじめこの山本女史のしゃべり方というかイントネーションが上下していく感じにイライラしながら我慢して聞いていたのですが、なかなか面白かった。対するお二人の指摘はなかなか。というか檀一雄を思いつく辺り、「作家=鬼畜」という構図ではやはりそこに行き着くかと苦笑。山本さんは生理的にもうダメなようで完全に思考停止状態だったのが、前者二人を困惑させて、そのコントラストがこれまた面白い。

小市民」対「作家」、「作家、或いは芸能人の聖域」、「フェミニズム田中みつが中絶の権利に対し主張した言葉とまったく同じ表現」など興味深い話がでて来る。特に最後に語られた或る老職人の語った事が興味深い。しかし、宮崎氏とえのきど氏も完成度が低い中途半端なエッセイだというあたりに達していたのには苦笑。

オルテガの『大衆の反逆』の時代に、作家の聖域もおかされていく社会で、作家はどう生きたらいいのかなんだか考えてしまった。

○死に舞

http://d.hatena.ne.jp/shinimai/20060824/p1

■「子猫殺し」への批判とその批判可能性

他方、小説家という表現者から見た視点を離れ、倫理という社会問題として考えるなら、この方の文は坂東眞砂子への批判として冷静な論考で、説得力があり、読みごたえのあるものである。また、トラバされているkasuho氏の反論も併せ読むといいかも。さまざまな視点があるのだなとまた考える。

◆◆

一応、不肖わたくしめが言及したエントリもまとめときます。

2006-08-22■[社会・時事]坂東さん、批判にさらされるの巻

http://d.hatena.ne.jp/antonian/20060822/

2006-08-23■[社会・時事]猫殺しと猫ファシスト/続報、犬殺しも?

http://d.hatena.ne.jp/antonian/20060823

2006-08-24■[島犬日記]島の犬達

http://d.hatena.ne.jp/antonian/20060824

2006-08-25■[書評]『旅涯の地』坂東眞砂子

http://d.hatena.ne.jp/antonian/20060825/1156512601

2006-08-25■[島犬日記]飼うことの矛盾

http://d.hatena.ne.jp/antonian/20060825/1156487937

2006-08-26■[文化一般]文明と野生/子猫殺しへの大衆心理

http://d.hatena.ne.jp/antonian/20060826/1156568346

ぬるぽ将軍ぬるぽ将軍 2006/08/24 07:12 ウシの生産地なのに獣医がいないのですか?>ヨロン
野良犬・猫は外から来る場合も(船の中に紛れ込んだりするケースも考えられる)あるので、きちんと鑑札(狂犬病注射を受けるときにもらえるもの)を首輪につけておかないと区別がつかなくなる。。。

antonianantonian 2006/08/24 12:46 大きい動物のお医者さんはいると書いてあります。
ミモザはまずワクチン売っちゃった為まだ狂犬注射を受けられないので鑑札を入手していませんがカナは入手しています。しかし濱にいるので勝手に徘徊という事はしていない為まだつけていません。前のはカナがどっかに落としてしまったんで、どうやってつけようか思案中。

ぬるぽ将軍ぬるぽ将軍 2006/08/24 17:02 家庭用動物を診る獣医がいないだけでしたか。orz
革系の首輪ならリベット打ちとか出来るのだが、さすがにウシみたく耳とかにつけるわけも。。。かといって足の邪魔にならないですぐ確認できる部分(お手をする足の脹脛)にバンド止めでもというわけも。。。 ICチップ(国際規格で輸出入のときにスムーズに移動が出来る(一定条件下で留置期間が短縮される))埋め込みという最終手段がありますが(管理は市区町村ではなく民間でやっているので、ICチップ埋め込み注射が出来る獣医に打ち込んでもらうしかない)もしくは「刺青」とかもありますが。

office-nekonoteoffice-nekonote 2006/08/24 17:38 壇ふみさんが若いころお父さんの本が読めなかったと『徹子の部屋』で話されていました。家族からするとたまらないでしょう。
私は太宰は読めても壇や島尾が読めず、吉行や開高や中上は作家のお酒の病気のせいで読めません。お酒の人で中島らもぐらいです、まあ読めるのは。
吉行なんかは福祉関係に印税を使って、我が家の父の愛人に入れあげたのとダブりなおさら読めません。すぐそばに住んでいる友人が東京が実家で、お母さんが吉行の正妻さんと仲がよかったため、お酒の請求書はたくさん来るのに生活費をくれないとよく泣いていたという話を聞いて、なおさら読みたくなくなりました。
DVがとんでもなくひどくても売れっ子の戯曲家などむちゃくちゃな人はたくさんいますが、男性はあまり非難されないですね。この作家の編集さんたちは原稿が落ちそうになると「奥さん殴られてください」と言っていたそうです。DV関係の講演会で前妻の話を聞きました。
子猫殺しと妻をサンドバッグにするのと比べればDVのほうがよっぽどひどいと思うんですが、今夜も彼の原作の原爆関係の映画をBSで放送して私も好きな映画なので見る予定です。
作品は作品、個人は個人と思って、私は本を選んでいますが生理的にあわない物は読まないだけ。
坂東さんはもともと読まない人なので、あらら・・・という感じしかしません。個人的には黙殺したニュースでした。たまちゃんでした。

antonianantonian 2006/08/24 18:04 檀ふみさんからすりゃぁ、たまらんでしょうね。私作品は作品と思って読んでしまうのでその人の実存が限りなくきもいより、作品がきもい方に重点を置いてしまいます。つまり作品がきもかったら読まない。柳美里なんか激しく嫌いだったのですが、自分の掲示板で正体も分らぬ相手に痛いような様で怒りまくりながらも反論を積み重ねていくのを見て、なんとまぁ真摯な人だと評価し直してんですが、作品は未だ読んでいません。たぶんやはり受け付けない。ただなんつーか言葉を積み重さねていく人の誠実さというのは好きです。だから議論をやり合った人には好感を持ちますね。

しかし古典的男性の鬼畜は・・・『火宅の人』をよんで、これは勘弁して欲しい。などと主人公にむかつきながらも最期まで読んでそれなりに面白くは感じました。鬼畜で破壊的もここまで来るとすごい。ですが実生活の鬼畜はやはり嫌ですね。DVなどする男性は持っての他です。畜生だと思っております。

坂東さんはホラーというジャンルだという事を知らなかった。幻想文学だと思っていたので。その湿度の高い幻想世界が好きで読んでます。「旅涯の地」「狗神」「桜雨」「桃色浄土」「山妣」とどれも濃密な景色が視覚的にも面白く、狂気な負の世界でありながらして美しいと思います。
佐藤さんが「クトゥルー」と形容してるのにポン。ラブクラフト的な怖さと美しさですね。

terutellterutell 2006/08/24 20:11 トラックバックと御紹介ありがとうございます。あちらこちらと見て回ると、結構、いろんな人が、いろんなことをおっしゃってて、おもしろいです。あんとにあんさんの島の話もおもしろいです。
でも、きょうの新聞では、インターネットで圧倒的に批判が多い、っていうことしか報道されていないので残念です。私は坂東真砂子さんの作品は『死国』しか読んだことがないし、それほどすきな作家さんでもないけど、著書の不買運動なんかはしないでほしいです。それこそ、魔女狩りですね。
で、『死国』一作だけからの連想ですが、生と死の境がゆらぐような世界の話がすきなのかな、タヒチにはそんな場所が身近にあるのかな、と思います。水木しげるにとってのニューギニアみたいなものかしら。水木御大にかかるとそこは人間と妖怪が共存する天国みたいです。
しかし坂東真砂子さんのエッセイの作品としての完成度が低いから余計に非難が殺到する、というのはそのとおりでしょうね。

eireneeirene 2006/08/24 20:50 こんにちは。ネットを徘徊してみたところ、坂東さんのエッセイへの否定的反応が圧倒的多数ですが、彼女の小説をずっと読んできた人のなかに、あのような内容の文章を書くのは分かるといった声が、ごく少数ながらありました。「坂東ワールド」と言ったらいいのでしょうか、マジョリティの感性、一般的な通念、死生観をはみ出る、彼女なりの世界観がどうやらあるようですね。その点が印象的でした。それから、佐藤亜紀さんの日記に登場する女性の話は、強烈でした。夢に出そうです。

あがさあがさ 2006/08/24 21:26 弁明としても不十分、開き直りも中途半端。
なぜ作者はこれを全国紙になど載せたのか?私はあえて「みそぎ」なのではないかと思います。私小説作家が自分の非業を書き綴るように、仔猫殺しをカミングアウトして叩かれることが作者には必要だったのではないかと。そう考えてみると、坂東真砂子ってそれほど悪人になりきれていないというか。
既成宗教を拠り所とせず、霊魂渦巻く彼方と、現世との往復を続けるのは辛いことだと思います。とくにそれを書いて生活の糧とし続けることは。

antonianantonian 2006/08/24 21:35 terutell様>
こちらこそ、ご紹介いただいて恐縮です。
なんとも嫌な現象であるというのは、やはり自分も生き物を飼う身であることと、表現者としてとして自らの負なるものをも見詰めることが多々あるゆえのアンビバレントさといいますか。だから佐藤さんにしろ紹介したライターさんで漫画描きさんの作家としての視点、terutellさんの倫理というものへの俯瞰した視点に、腑に落ちるような、もやもやの解決をしていただいたような思いがあります。

彼女の作品は賛否分かれると思います。それくらいなにか引っ掛かるような癖がありますね。常にあの世とこの世の境にいる。うちの島もそういう感覚はあります。なんせ近代まで風葬のあったような土地ですし。

eirene様>
わたしも、ああ、あの文脈か。という感じではありました。ただ小説と比してあまりにも完成度が低いんで評価出来ないといいますか。一般的通念からいえば嫌悪を引き起こすのも無理はないとはいえ、あの世界を描く狂気の裏を見たといいますか。まぁその狂気がマルキ・ド・サドみたいに牢獄に入っても書き続ける覚悟はあるか?という辺りで、それはないんじゃないかと、その辺り「鬼婆になりきれていない」と看破したdollerさんは面白いなと思いました。

antonianantonian 2006/08/24 21:43 あがさ様>
禊にしても中途半端かなぁとは思います。その中途半端さが「悪人になりきれない」「鬼婆になりきれない」ところに起因しているのかもしれません。
どこかに冷静さがあればああいう文書は書かないだろうけど、かといって鬼畜であるならもっとすごい内容になるかもしれない。鬼畜になりきれない弱さ故にいいわけめいた論調がまた火に油を注いでいるかもしれないですね。

とはいえあの小説世界にどっぷり浸かりきっていながら、実はまっとうな感覚を残した人間というのは確かに辛いかもしれない。その点でも批判出来ない自分というのはあるかも。

office-nekonoteoffice-nekonote 2006/08/24 22:00 わかりにくい書き方をしてしまいました。
壇や島尾が読めず、吉行や開高や中上がだめなのは、酔っ払った感じがする文章で生理的にだめだからです。
25歳前後から依存症関係の家族会や断酒界などを回って、病気や私生活を知ってやっぱりという感じがしたのでした。
吉行や開高の小説の中の女性観は最低だと思います。
私も国書刊行会の幻想文学など荒俣さんを追いかけて読み漁ったものですが、クトゥルーが苦手です。坂東さんは映画の予告でもうアウトで本を読むところまで行きませんでした。

正直動物が病気をすると人間よりかかります。
猫が病気になったおかげで東京までフェルメールが見に行けなくなるのはいいほうです。腎臓病で30万近くかかってだめだったときには泣くに泣けませんでした。
今年は子どものライブや塾や通信教育などでお金が飛んでいくので、猫が怪我をして帰ってきても人間の薬と自然治癒力に任せています。東京で一日無料講習で書いてきたブルータスを病院に持って行ってもまだ猫の治療はしてもらえませんが、猫の病院代に不自由しないようになってほしいものだと猫たちも祈っているのではないかと思います。

なんであれ年に何回かペットが出産すれば自分の手を汚さないとならないわけで、お金に困っている人ではないのだからペットに避妊手術をしたほうが気分的に楽だと思うのですが、手を汚したい願望でもあるのでしょうか。私はパス。
DV作家は刑務所の中から出版すればいいと思います。印税はDV被害者さんのシェルターにでも。

antonianantonian 2006/08/24 22:14 うーん。作家というのはどっかで鬼畜なんですよ。鬼畜な要素というのは誰でも内在している辺りを全開にして書くから、内在する鬼畜を抱えながらも、それを押さえ込み、世間とおり合って生きていく人たちのカタルシスとなる場合もあるわけで。それは逆をいえば鬼畜の被害者にとっては嫌悪以外の何者でもないのは仕方ない事です。
ただ、表現者の立場からすると、今の世間の閉塞感は最悪の環境かもしれません。
いやね、GANTZとか、あれスプラッタでかなり鬼畜に見えるんだけどね。他にもすごい表現の漫画やらゲームやらがあってもそういうのはなぜか世間は受け入れるのに。その差違はナンだろうか?というとやはり中途半端なエッセイが不味かったというか。

antonianantonian 2006/08/24 22:43 訂正
鬼畜な要素というのは誰でも内在している辺りを全開にして書くから

鬼畜な要素というのは誰でも内在している。その辺りを全開にして書くから

olivaoliva 2006/08/24 23:10 はじめまして〜
佐藤亜紀さんのところから来ました。
吉行は短いエッセイだけで辟易して、小説などは読んでいないのですが、山口百恵が好きな作家に挙げていたのを覚えています。
その他、姫野カオルコや中野翠もファンだそうです。
世の中には、鬼畜男やバリバリの男尊女卑男を妙に好む女性がいて、私は理解に苦しむのですが、そういう女性は、その手のいかれた男をも受容できる自分の度量(!?)の広さに酔いしれているのでしょうか?

olivaoliva 2006/08/24 23:20 坂東さんの殺猫行為については、言い訳がましいところと、公序良俗に反することに快楽を感じているらしきところが不快です。
私自身はペットを飼ったことはありませんが、私が子供の頃は、ご近所の農家などでは、飼い犬が子を産むと袋詰めにして海に捨てていたそうです。
獣医もいない田舎だったので、避妊手術という手段は思いつかなかったのでしょうし、そんな手術を施すより、生まれたら殺すほうが安上がりだと思っていたのかもしれません。
動物に権利なし、邪魔なものは消すのが当然という確信があったのでしょう。坂東さんにはそれがありませんね。

antonianantonian 2006/08/24 23:21 はじめまして〜
吉行はもう記憶も定かでない高校生の頃読みまして面白い!!!と思った記憶があります。酔っ払いのたわ言が面白かった。ですがoffice-nekonoteさんの受け止め方をうかがって、成程そういう一面もあるよなと思いました。

まぁ度量の広さに酔いしれているんではなくて蓼食う虫も好き好きというやつでしょうね。わたくしはDV男なんかトンでもなく軽蔑しますが、「女は家にいろ」な男尊女卑男も嫌いですがかといって、度の越えたフェミニズム男は生理的にダメです。う。も・・・もしや私のストライクゾーンは狭すぎるのか???

antonianantonian 2006/08/24 23:29 そうですね。
うちの島はそういう乾いた感じがあります。さらっと動物の権利がない。もう倫理とかそんなコムズな事など考えない。でも増えると迷惑。だから殺す。都会的感覚でペットを扱うわたしなどは「過保護」と笑われてしまいます。しかしすごいっすよ。フィラリア予防なんかしないんですぐ死ぬし。寿命みじか杉。野犬と飼い犬が渾然一体に群れながら近所の人んちの鳥を襲った話とか。かと思うとよれよれになり流動食しか食べられない状態まで面倒みる人もいるし、「犬を食っている」と噂されるおじさんもいる。「だから犬を放し飼いにすると食われちゃうよ」と近所の子供に注意されたことがあります。なんだか様々です。

office-nekonoteoffice-nekonote 2006/08/25 00:32 私は日本の作家では加賀乙彦が一番好きです。でも彼のお代父様の遠藤周作はいまひとつ。
なんであれ、人生生きるに値する(かなりこっぱずかしいです。)というメッセージがどこかにあるかどうかが私の判断基準みたいなところがあります。
先日、桐野夏生の『ダーク』を悪意を書くのが上手いなと思いつつも上巻の途中でリタイア。『グロテスク』は飛ばして読みきりましたけれど『ダーク』は我慢できませんでした。当たり前ですが、これは作家の腕がすごいのであって作家が悪意に満ちた人だからではないです。でも、大極宮のお三方なぞがかなりハードなことを書いても読めてしまうところから考えるに生理的に何かがだめなんです。
「度の越えたフェミニズム男」というのは私も何人か知っていましたが、基本的に詐欺師でDV男でした。作為的だと思います。フェミを道具に使っているんです。でも使いこなしていないのでというかまだこの時代では使いこなせる次世代型の男性はそんなに生まれていないと思うので不自然。て、男は進化するのかという問題になってしまうから、これは大野先生におまかせしたいです。

antonianantonian 2006/08/25 03:25 加賀乙彦は・・・実は苦手で。といっても「高山右近」しか読んでないんですが冗長で途中で投げてしまった。或る編集者(しかもかなり懐は深い人物)が「なんか傲慢で苦手」と言っていたので。そりゃすごい。と思い、実存のそのすごい傲慢さが小説にどれくらい反映されているのか?或いは実は昇華されているのか?興味は持っているので読みたいんですが。どれが読みやすいでしょうか?

桐野夏生は読みたくてまだ読んでない方の一人ですね。彼女のインタビューでは普通に落ち着いた方という印象ですね。

ChristinaChristina 2006/08/25 10:01 庵主様、子猫殺しとDVと文学で盛り上がっていますね。
『クライマーズ・ハイ』取り上げてくださってありがとうございました。

私はかのホラー作家の作品は未読、かつ読む予定もないです。ホラーは嫌いなので。
子猫の話も(今朝の産経でも取り合えられていたのですが)嫌悪感と恐怖を覚えます。ただし、それを異常に叩いて不買運動などに発展する社会もまたおかしいと思うのですが、いかがでしょう。

加賀乙彦先生のドストエフスキー論は、面白くて分かりやすかったです。小説は読んでいないんですけど。
DVといえば、今読んでいる『大いなる遺産』は、子供の虐待話がえんえん続くばかりで滅入ります。いつ面白くなるのか、読了されていたらば教えてください。それまで耐えます。(笑)

antonianantonian 2006/08/25 10:51 『クライマーズ・ハイ』はよかったです。

坂東さんをホラー作家だと思って読んではいないですね。ボルヘスに連なる幻想文学。或いはケルトの幻想文学にも通じるモノと思って読んでいました。でもラブクラフトがホラー扱いなら、まぁホラーに入るか。
>異常に叩いて
最近の社会はさまざまな聖域が無くなりつつあるという気はします。それは「お茶の間感覚」「内輪受け」に侵食されたテレビがいち早く落ちていったことにも通じるような。吉永小百合的な聖域がなくなり、隣のお姉さん的な人が跋扈するようになって、詰まらなくなってしまった芸能世界とかにも通じるような。この辺りネット対談で「芸能世界の聖域がなくなった」と指摘されていました。
文学がやせ細っていくのはもう時代の趨勢かも知れませんが、読みたい本がどんどんと無くなって行くかもと思うと寂しいですね。

『大いなる遺産』はすごい昔に読みました。ディケンズは子供虐待ネタが得意ですね。どれもそういう面がある。あの時代の光景でしょうが、捻くれた文学じゃないんで、ちゃんとカタルシスを得られるようになっていますから。読み進めるのがよいかと。

olivaoliva 2006/08/25 14:25 度が過ぎたフェミニズム男には、おだやかな外貌の裏にある途方もない傲慢さと真の男尊女卑を感じますね〜
「弱くて劣った者に理解のある自分」という自己イメージに酔いしれているのでしょう。
それで女性の感心や尊敬をえられると思っているらしいところにもむかつきます。
おまけに、どう見ても「女は家にいろ」的マチスモ男より役に立ちそうにない(同行の女性が悪漢にからまれても体を張って守ってくれることは期待できない)ときているから最悪です。

antonianantonian 2006/08/25 14:54 んですね。その手のなんだか嫌ったらしい「弱くて〜」なナルシ君は他にも社会活動系にタマにいますね。教会・・特に某修道会周辺にもそういうのがゴロゴ・・・・以下略

「マチズモ男より役に立たちそうにない」が笑)