黒川紀章、石原慎太郎に喧嘩売るの巻

黒川紀章がと知事選に出馬するらしい。

▼建築家の黒川紀章氏、都知事選に立候補へ HPで公表
http://www.asahi.com/politics/update/0221/013.htm
建築家の黒川紀章氏(72)は21日、東京都知事選について、「石原氏が立候補を辞退しなければ自分が立候補する」との考えを示した。石原知事はすでに出馬を表明しており、事実上の立候補表明となる。「石原氏とは親しいが、議会無視、側近政治、無意味な五輪招致など目に余る」などと理由を語った。

石原が出るなら俺も出る。
石原が出ないなら俺は出ない。

・・・・って、すごいな。

歴代都知事キャラ濃すぎ。

黒川さんはうちの父の大学時代の同期だそうだ。同じキャンパスで学んだらしい。でも年齢が違う。親父が浪人したせいか?丹下研にも関わっていたから顔なじみらしい。しかし既に要介護2などといわれているその親父と同年代なのにこの意欲というか、うらやますぃ老人である。対する都知事も老人年齢だけど相変わらず鼻息荒い。うらやますぃ。親父は老人性鬱なんぞにもなって、やはり組織的人間と、自立系の人間とでは老後にこんだけ意識格差が出てしまうのかなぁ・・とちょっと寂しくなった。

で、都民ではないんで別になんの思いもないけど、元気のいいじじいが政治を牛耳っているってのはいいことなのか悪いことなのかわからん。中国では70歳超えないと先生と呼ばれないらしいし。

とにかく黒川さんが出馬を決めた根底の動機は

8年前に石原知事が初当選した時に応援したが、その時から立候補を考えていたという。「石原知事のリーダーシップはよかったが、ちょっと独りよがりになり、四男の問題も都民に『傲慢(ごうまん)だ』と指摘されている。五輪を道具に一極集中を進めようとしている」などと語った。

藝術家の四男のあの問題もあるらしく、黒川氏自身こういう立場

黒川氏は愛知県出身。東大大学院の故丹下健三研究室で学んだ世界的な建築家で、米国、英国、フランス、ドイツの建築家協会員などを務める。日本景観学会長で日本芸術院会員。06年に文化功労者に選ばれている。

ううむ。げいじつが絡んでついにぶち切れなのか?
ちょっと対決の経過を観察してみたいものであるよ。

黒川氏の15の公約

1) 石原都知事が立候補を辞退しない場合には、都知事選に立候補する。
2) 無所属(どの党からも、推薦されれば受ける)で出馬。
3) 1期のみ
4) 無給、官舎(公館)公用車は使用しない。
5) 石原都政の良かった点は、当然継承する。
6) タレント知事の乱立(すべてが悪いわけではないが)に歯止めをかけたい。
7) 都知事の期間、KKAA((株)黒川紀章建築都市設計事務所)は都の計画や設計を受注しない。
8) 東京オリンピック中止
9) 都を区中心の多核型の都市として活性化する。
10) 一部の首都機能の移転を積極的に支援し、都心に再開発のタネ地を将来のために確保する。そして緑地率を高める。
11) 東京を金儲け主義の投機から守り、文化と経済の共生を目指す。
12) 傲慢な態度ではなく、都民と対話し、都民の声に耳を傾ける。
13) 議会(民主主義)の重視
14) 中米露との関係重視
15) 知事のリーダーシップ確立、側近政治はおこなわない。

そういえば戦前、新京(現、長春)の都市計画に関わったのが後藤新平のブレーンの佐野利器後藤新平といえば東京の復興に大きく寄与した人物でもあり満鉄の総裁でもあり、満州統治に大きく関わった人でもあるケド、その遺志を継いだ佐野をはじめとした建築屋や土木屋が考えた満州の首都の都市計画において「大都市の無秩序な成長の防止」として、新京以外の地方計画なども考えていたようです。東京が無秩序にメガロシティになってしまった今、10)の考えってのはやはり建築屋的に出てくる発想だなと。ついでに佐野氏は耐震構造問題の先鞭者というか関東大震災の復興に関わっているから当然なんだけど、11)的な要素が大きくなって耐震が犠牲になってる現状とかね。

小説家(文筆屋?)対建築屋対決。ちょっと見もの。

でも石原氏は、マスコミ受けは悪いし口も悪すぎて困り者だが、都の経営はちゃんとやってるぞという意見もよく聞く。都民にはまだ人気があるかもしれないですね。<他人事