オバマ演説に薄ら寒くなった

上にオバマ大統領に対する微妙な疑念を書いたが、わたくしはなんとなくアメリカ人だったらやっぱりオバマに入れたかもしれないなとは思う。
ただ、下記の演説文を読んでちょっと薄ら寒くなった。ゆえに上記の感想。

http://news.goo.ne.jp/article/gooeditor/world/gooeditor-20081105-05.html

これに感動している人々はとても素直なんだろうなと思うが、わたくしはなんせアメリカ中心主義な、まだ差別なんかも残っていた時代のスペースオペラなんぞを読んでそのアメリカ中心主義に辟易としていたので、この演説はその時代の価値とまったく変化していない。言ってる事がまったく同じである。という辺りでちょっと引いた。

アメリカという国は変らない国なんだなと思ったと同時に、この巨大国家めりけんの陰で踏み潰された国々が大量にあるのだという歴史があるだけに、薄ら寒くなってしまうんである。

なんというか。演説の言葉に陰影がないんだよね。・・。その影のなさに寒くなってしまうんであるがそれがアメリカの持つ宿命なのか、リベラルと称される人々の楽観性であるのか(レンズマンの作者も当時にあってはリベラルだっただろう)・・その辺りはわからないんだけど、この「アメリカ的なるもの」にある累々とした砂漠がなにやら恐ろしいんである。

根拠があるわけでなく、ブッシュのことがすごく嫌いだっただけに、比較としてはつい「オバマいいよオバマ」とか思うのであるが、しかしこの演説読んで怖くなっちゃったという按配なんである。もしかしたらマケインが勝っていてその演説読んでもそう思ったかもしれないけど、なんかもちょっとマチズモにぬけぬけと開き直ってそうな気もしなくもない。共和党という党は。その点そうでないぶん、そして言葉の陰にある絶対的な強いアメリカの主導という自信がなんとなく怖いんであるが・・・うーん。

誰かもちょっと明快に説明してくれ。この怖さの根源を。