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aoilab  明治大学 建築史・建築論研究室(青井研究室)blog

 

2009-10-30

『近代都市』西沢大良/掲載:『10+1』No.1 1994

非常に面白い記事を見つけたのでご紹介。

『近代都市』西沢大良/掲載:『10+1』No.1 1994
(→http://tenplusone-db.inax.co.jp/backnumber/article/articleid/377/



以下、簡単に要約。

近代都市が問題視した「都市問題」とは、近代都市計画のヴォキャブラリーによって人為的に仮構された「にせの問題」にすぎない。例えば「緑地」というものは、かつての江戸の人々にとっては社会階層的に分割/排除される場所を意味していた以上、今日我々が感じてしまう「快適さ」はある歴史的な時点で出現した存在であると言わざるを得ない。同じように木賃地帯の「危険性」なるものは、江戸時代には「火災」そのものが職人たちの経済生活を成り立たせていた以上、「インフラストラクチャー」というテクノロジーの登場によって、はじめて「危険なもの」として対象化されたものである。つまり原理的には「近代都市」こそが「都市問題」を生み出す原因である。


ここで西沢が指摘していることは、以下の2つ。
1:どのようなテクノロジーであっても、事前に予期できない結末をもたらす。近代都市の歴史性。
2:我々が普段「都市問題」として設定しているもの自体が、かつてある時点で根底からくつがえされて形成されたものである。歴史的現実。


このことをふまえて西沢は、

諸テクノロジーのもたらす効果が累積する中にしか我々の現実はありえないし、それらのテクノロジーの歴史的出現によってわれわれ自身すらも形成されてしまっている以上、それ以前のものを回復しようとするのは反動的でしかない。(中略)つまり我々は、もはや素朴にモダニズムを唱えることはできず、なおかつ事実上モダニストであらざるを得ないのである。

とつづり、最後に、「近代都市」におけるあらゆるテクノロジーのもつ歴史性を検討しつづけるより他にない、と締めくくっている。



15年も前の文章だけど(むしろだからこそ)、非常に完成度が高くてキレ味がある。モダニズムを単に否定するのではなく、それによって引き起こされたことを客観的に分析して、自らの宿命として受け止めようとする姿勢は非常に勉強になる。よく学校で指導されるような「問題−解決」という構図は果たして今なお成立しうるのだろうか、結局それは「解決したつもり」になっているだけで、新たな「問題」を引き起こすんじゃないか、とか色々考えさせられる。もちろん「じゃあ私たちはどうすればよいのか」というのが次の議題として浮上するわけで、そのへんの議論も今後探してみたい。


それにしてもこの文章を30歳で書いている西沢さんってすごい。一読の価値ありです。
建築家が歴史を学ぶということは、自らの宿命について学ぶということなのかなぁ。。。とか思いました。



M2 miyachi(blogより転載:http://d.hatena.ne.jp/miyachikunihiko/

2009-10-27

ロンドンの水辺再生 -フローティング・ヴィレッジへの挑戦-

昨日の交流会お疲れ様でした。

陣内先生から講演会のお誘いを頂いたので、ブログをお借りします。
私はめっちゃ興味あるんですが、興味のある人一緒に行きましょう!
楽しそうですよね!


以下陣内先生からのメール引用です。


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講演会のご案内

アートと都市づくりを結びつけ、日本とも近年、積極的に交流をしているクリス・ウェインライト氏を招き、テームズ川の水上に、粘り強く働きかけ、フローティング・ヴィレッジ(アーティストを中心に18世帯)を実現させた貴重な体験をお話いただきます。
東京にとってもおおいに参考になると思います。
皆様、お誘い合わせの上、是非ともお越し下さい。

演題 「ロンドンの水辺再生—フローティング・ヴィレッジへの挑戦」

講師  Chris Wainwright (クリス・ウェインライト)
     ロンドン芸術大学教授 (映像アーティスト)
     (通訳 井出玄一)

日時  2009年11月11日(水) 18:30−21:00



会場  法政大学デザイン工学部 マルチメディアホール
    (新宿区市谷田町2−33 法政大学市ヶ谷田町校舎 JR市ヶ谷駅徒歩5分)
    (法政市ヶ谷校舎ではなく、外濠の向こう側です)
    (申し込み不要、入場無料)

主催  法政大学デザイン工学部建築学科
    法政大学大学院エコ地域デザイン研究所






yamanaka

2009-10-26

法政陣内研・高村研とのまち歩きと交流会

f:id:aoi-lab:20091025204023j:image:left10月25日法政陣内研・高村研とのまち歩きと交流会を行うことができました。すべての始まりは、9月に行った都市発生学まち歩きのブログ記事に、法政大学陣内研の根岸さんが興味をもっくださり連絡をいただけたこと。
今回は朝から夕方まで都市発生学的な都市組織とその周辺のまちを歩き(池袋・新宿・西荻窪〜吉祥寺・下北沢)、夕方からは陣内先生や他のゼミ生も合流した陣内研・高村研・青井研交流会。まち歩きの報告は、また後日します。
一緒にまちを歩いた陣内研の皆さんからも、交流会での陣内先生と陣内研・高村研の皆さんからも本当に多くの衝撃的な刺激をうけました。今後も是非交流、合同フィールドワークなどを続けて行ければと思います。
陣内先生、陣内研・高村研の皆さんありがとうございました。



GURE

2009-10-24

建築史・建築論研究室(青井研究室)説明会

建築史・建築論研究室(青井研究室)の説明会


下記のとおり、研究室のテーマ・活動、ゼミ生の選考方法などに関する説明会を行いますので、配属希望の可能性のある人は参加してください。個別に訪問する予定の人も、その前にこの説明会に参加してください。


日時:10月29日(木)12:10〜12:40
場所:A館11階・自在画準備室
内容:研究室のテーマ・活動
   ゼミ生の選考方法


*建築史・建築論研究室では、いくつかのチーム別の研究プロジェクトと個人の研究を柱としています。チーム別研究プロジェクトに参加する一方で、自分自身の研究テーマを自由に立ててもらいます。4年生は卒業設計・卒業論文とも可です。


2008年の個人の研究テーマ例(修士論文
・坂倉準三と渋谷計画 〜大都市ターミナル形成の一例として〜
・独立住宅における外部と内部の関係性についての研究−閉鎖的住宅の時代1967〜1976−
・台湾における竹造家屋とその変容
川添登の言説を通して見るメタボリズムと、その前後史
築地市場仲卸店舗群の構成と変容 〜 様相の背後にある環境生成の原理〜
・SF映画の表象空間における未来表現分析


2009年度研究室活動の一部は、ブログの過去の記事で紹介しています。


青井研究室

曙橋の皮とあんこ

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今月から始めたアルバイト先が曙橋から徒歩数分の靖国通り沿いにある。この会社のビルはRC造で6階建て。靖国通りに沿って建つビルのほとんどが6階以上である。東京では街区の周りの幹線道路に沿って中高層の耐火建築物が建ち並び、それによって囲まれた街区の内側を木造建築物が占める「(硬い)皮と(柔らかい)あんこ」のような構造を見ることができる。ぼくの、アルバイト先はまさにこの「皮」をなす建築物の一つである。


お昼になると、靖国通り沿いのビルで働くスーツ姿のサラリーマンが街に溢れてくる。もちろん靖国通りを歩きながら飲食店や、コンビニに入る人も居るが、かなりの人がビルの間の路地から街の裏側へと歩いていく。つまり、「あんこ」の中に入っていく。「あんこ」を構成する組織の多くは小さな木造建築物で、これが満員電車の中の人間のように小さな隙間をあけながらひしめき合っている。更地にされ駐車場になっている土地もあるが、かなり高密に住宅が建ち並んでいる。この小さな粒たちのいくつかは現在も一階でお店を営んでおり、その多くが飲食店やお弁当屋さんであるために、多くのサラリーマンが「あんこ」の中に入ってくる。この路地は開放的である。住むためだけの機能に特化した住宅でできた郊外の住宅地とは違い、この街の(あんこの)住宅は「住むためだけの場所」として完結した構造をなしていない。また、「皮」の内側を住宅群が高密に占めていることによる建物の接道性の高さも影響しているだろう。


「皮」を形成する耐火建築物は物質としても硬いのだが、入っているプログラム(会社であること)の影響もあり、建ち上がった建築はその後形態変化が起きにくい。
一方「あんこ」は柔らかい。多くが木造なのだから耐火建築物でできた「皮」より材料が柔らかいのだが、それだけでなく、多くが住宅であることが重要である。住むということは、その場が使いこなされ、新たな空間が生産されるということだ。「あんこ」空間は住みこなされ、日々小さな変化が加えられているのだ。


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「あんこ」の中にあった、八百屋さんと奇怪な建物。それぞれの住みこなしでできてきたのだろう。
2階にある扉。
屋根から飛び出した部分につくベランダとそれを支える棒。














GURE

2009-10-22

卒計エスキススタート

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本日から4年生の卒業設計エスキスがスタートしました。

それぞれ面白く、エスキスはかなり盛り上がり、参加したぼくも勉強になしました。

ガンガン進めちゃってください!!!



GURE

2009-10-21

もうすぐ冬やな。今年も卒計の季節。

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ヤマナカンが実家からみかんを送ってきてくれました。

小ぶりで一口で食べられ、少しだけ酸っぱいが美味しいミカンでした。

「早生ミカン」というそうです。

ミカン食ったら、冬になって卒計やな〜

グッドラック4年!!!

GURE

2009-10-19

古建築実習

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学部の授業で「古建築実習」という、一週間バスで毎日5、6個の寺社や伝建群を見て回るかなり濃厚な実習がある。今年、僕はTAとして参加し、これでこの実習に参加するのは3回目。(B4の時と、松本研時代のB5の時と、今回)

今年の参加者は、去年より元気も意欲もあり、実習初日と最終日とを比べれば明らかに古建築を見る力がついていた。そして4年生は夜になると勉強から切り替え、激しく飲んだでいた。僕も2日間だけ参加させてもらったが、これがほんとに激しい。TAとしては、昼も夜も楽しんでくれたようで、ほんとによかった。
僕自身はというと、もちろん昼は古建築を前回見た時よりも少しでも発見ができるよう見る。そして夜には先生方と熱く語りながら飲む。今年もこれを一週間繰り返すと、必然的に?日々の活動に対してめちゃ燃えてきた。後期は、卒計やる学部生より忙しく日々をおくることを目標にする。お風呂は入るけどね。


松本先生、加治屋先生、青井先生、福岡さん、そして参加した4年生、本当にお疲れさまでした。来年はもっと濃い古建築実習しおりを目指します。


上の写真は慈光院。下は法界寺前にて集合写真。
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そして、加冶屋先生、松本先生、青井先生ごちそうさまでした。
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おまけ。
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マッキーとカオルの買い出し。

GURE

2009-10-07

大井町の大量マンホール

先日フラっと大井町を徘徊していたら、Gさんがこの前書いていた記事を思い出しまして、
なんとなく見ていたら…

路地に大量のマンホールが…
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マンホール!
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マンホール!!
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気になって書いてみました。
くだらないのでこっそり書こうと思います。

と思ったら早速ばれました。


あと、-Ooi- オーイ飲食店街というナウい半地下街を見つけたので、入ってみました。

こんな感じ。
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これをウラから遠めに見るとこんな感じ
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通りから見ると地下ですが、裏から見ると地上です。

大井町の高架下に商店街が形成されているんですが、正面側の通りはこんな感じ。
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裏側から見ると居住空間が突き出てポコポコ出てました。
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このイカツサが素敵です。

左の灰色のやつが高架です。
極小住宅ですか?
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ということで面白かったので、何もよく分かってない庶民の視点で調子に乗って載せてみました。



イカツイといえば・・・
ハロン湾のあるベトナムのホンガイという町でイカツイ建物を見ました。

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なんとなくベトナムの前に行った台湾を思い出させてくれたんですが・・・
ベトナムの他の場所ではこんなの見かけなかったので、
やっぱりここはベトナム北部で、中国に近いからかなと思ったりしました。
港町だからそんな影響を受けたのかなと思ったりもしました。

全くの検討違いだったらすみません。



港町と言えば・・・
ベトナム中部のホイアンという町も中国風の匂いがしました。
こんな感じ。
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ここには昔日本人町もあったそうです。
鎖国と共に中国人町に変わっていったらしいですが。

なんとこの町には総舗もあったんですよ。
一人でテンション上がりました。
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ということでグローバルに飛躍しましたが以上です。




yamanaka