増補改訂版 レイアウト基本の「き」

増補改訂版 レイアウト基本の「き」

佐藤直樹(アジール) (著)
ソフトカバー 168ページ 出版社: グラフィック社

俄かデザイナー的にDTPの仕事をしていると、ふと基本の構図
ってどこにあるのだろう、と考える事が在ります。
デザイン学校や美術系の大学で習った方ならばある程度の
講義や学習時間によって知識や資料を蓄えられていると思います。

それら基本は感覚的な感性とは別に、誰にでも美しい、ととのっている、
と言われる『良いレイアウト』『美しいいレイアウト』によるところが
あります。それらは現在まで多数の支持を得た部分ではあり
各時代ごとに流行のデザインがあるものの根底の基本とされる部分は
かわる事はありません。

この『レイアウト基本の「き」 』では、そんなデザインの中にある
レイアウト基本部分を5章構成で説明されています。
CHAPTER1では全体の校正を考える、〜CHAPTER5色の選び方
、配色。までです。

全頁カラー構成、使われているフォントの種類も豊富。イラストや
写真の色校正を交え丁重な説明なので、
文字の級数や行間の違いによる読み易さ難さや与える印象。
読む際の目線を意識したレイアウトの流れ、それらを考えた分割法。
などに加え見出しのルールや見落としがちなノンブルや柱といった
部分の見せ方など多岐にわたります。

デザインを携わる人にとってその位基本だよ、と流される
事柄ではありますが、今までフライヤーや折り込み仕事が
中心だった人が数頁を要するカタログや本など新たな
デザインを任された際などに、改めて流れや構成を確認する上で
参考になる書籍ではないかと感じます。

色合いって部分も、個人的な感覚が優先し好みと言うファクターも
入りますから、同系反対色らの組み合わせイメージを整える事も
時には目新しく大事かもしれません。


正直なところ、『デザインの仕事に従事してます』と言っても
全ての基本を踏まえている訳でもなく、ともすれば畑違いと
感じる事さえあります。そんな時改めて読むには最適です。
2012年発行ですがこの度は20ページ以上増補し改訂版
として新たに発行されこれはその2版目のレヴューです。

ただ、この本が基本であり、デザインする際は見本としなさい。と
言っている訳ではありません。
何事も基本を踏まえた上で『改めて意識して見る事が大事』だと
言われています。

お薦めな方
基本と言えば基本、それらを改めて新人に説明する場合。
いざ例をあげて説明する段でのちょっとした確認。
広告系レイアウトワークを始める初心者〜中級者向け。
こっそり基本を学び直したい方。

手元にあると何かと便利でしょう、観ているだけでも
結構楽しいですよ、「俺の悩んでいた事がこれか!」と言う
項目があるかもしれません。
本書を読みこなした暁には、基本をしっかり押さえたレイアウトが、

増補改訂版 レイアウト基本の「き」

増補改訂版 レイアウト基本の「き」



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