玉木正之という自称「スポーツジャーナリスト」の醜態


落合采配に玉木氏も激怒「中日新聞への寄稿やめる」 - MSN産経ニュース


この見出しだけを読んだときはもっとマトモな文章、というか、評論であると思っていた。ところが氏のブログを読んで唖然とした。


http://www.tamakimasayuki.com/


はっきりとコイツと書かせていただくが、コイツの書く文章は評論ではない。ただの「のーがき」である。わざわざ関西弁で書くことが自分の心情を吐露しているかのごとく自己陶酔している。何しろ11月1日から2日かけての日記に「シャーナイ」を6回も連発し山井の「豆」に関してネチネチとあげつらっているのだ。


もっとも玉木正之 - Wikipediaによれば、玉木という自称「スポーツライター」は「現場に足を運ばない」「取材活動を全くしない」ことで有名なのだそうだ。道理で落合監督が情より理の采配をふるうということを知らないというのも当たり前か。だからこういう「のーがき」しか書けないのだね。

人が死ぬということ


今日はもう一つ、人の死について。


http://www.hoge.org/~koyama/itojun.txt


人の死って予測できることもあるけれど、それが突然やってくると、当然ながら衝撃的だし悲しい。

うがーだめだ。なんかブルーです。気合いを入れないと。

08:13 PM October 19, 2007 from web

私はこの人のこと、全然知らないのだけど、このTwitterに残された最後のメッセージを読むと、赤の他人だけれども、自分の身内のように感じてしまう。
それと不謹慎なことかもしれないが、このメッセージを書いた時、itojunさんご自身が意識していた、していないに限らず、何かしらの力で、自分の死というものを感じていたような気がしてならない。それほどこのメッセージは強烈。

ともかくもご冥福をお祈り申し上げます。

訃報:広島原爆投下のエノラ・ゲイ機長、ティベッツ氏死去


http://mainichi.jp/photo/archive/news/2007/11/02/20071102k0000m030187000c.html

【ワシントン和田浩明】広島に原子爆弾を投下した米国のB29爆撃機エノラ・ゲイ」のポール・ティベッツ元機長が1日朝(日本時間同日夜)、米中西部オハイオ州コロンバスの自宅で死去した。92歳だった。友人によると、3カ月前から健康状態が悪化し老衰も進んでいた。

 ティベッツ氏は1915年に米中西部イリノイ州クインシーで生まれた。陸軍士官学校を経て大学では医学を志したが、37年に陸軍航空隊に入隊。第二次大戦中は欧州や北アフリカ戦線で爆撃任務に就き、43年から新型機だったB29のテストを担当し飛行経験を蓄積した。

 44年に原爆開発の「マンハッタン計画」に関与して、原爆の運搬に必要な機体の変更や部隊の訓練を担当。当時のトルーマン大統領の原爆投下決定を受け、太平洋のテニアン島から飛び立ったエノラ・ゲイの機長として45年8月6日、人類史上初の原爆投下を広島に行った。

 戦後は60年代に准将で退役、オハイオ州で航空会社の経営に携わるなどした。

 友人のジェリー・ニューハウス氏によるとティベッツ氏は近年、原爆投下について多くは語らなかったが「後悔しているか」などと問われると「日本本土侵攻の必要がなくなり、多くの日本人と米国人の生命を救った」と話していた。

 ティベッツ氏は生前、抗議行動が行われるのを嫌って、葬儀は行わず遺体も埋葬せずに、「上空を飛んでいると平和な気持ちになれる」と大西洋に飛行機から遺灰をまくよう求めていたという。

同氏は生前、原爆投下の正当性を疑っておらず、「投下は戦争を終結させるためだった」「(投下された原爆は)大きな戦争を抑止してきた」と朝日新聞の取材に語っていた。原爆投下60年の05年にも地元紙の取材に「(任務を受け)人々を殺すことになると知っていたが、できるだけ早く(戦争の)大量殺害を終わらせるため任務を全うすることしか頭になかった」「(後悔は)とんでもない」と答えている。


ポール・ティベッツ - Wikipedia


原爆投下を実際に行った爆撃機の搭乗員たちを責めて悔恨の念を引き出したとしても何もならないだろう。彼らは純粋に軍人の職務としての義務を果たしただけなのだ。たとえ何かしらの謝罪の言葉を得られたとしても、それは被爆者の人たちをはじめ、私たち日本人にとってはただの自己満足でしかないではない。むしろ考えるべきことは、「投下は戦争を終結させるためだった」「(投下された原爆は)大きな戦争を抑止してきた」と人間に語らせた当時の状況、今なお綿々と続いている「問題解決方法としての暴力」の肯定という思考だ。


ああ、でもこんなこともあったな。

In 1976, he was criticized for re-enacting the bombing during an appearance at a Harlingen, Texas, air show. As he flew a B-29 Superfortress over the show, a bomb set off on the runway below created a mushroom cloud.

He said the display "was not intended to insult anybody," but the Japanese were outraged. The U.S. government later issued a formal apology.

(拙訳)
1976年、彼はテキサス州ハーリンゲンで行われた航空ショウに出演した際、原爆の投下を再現したことで非難を浴びた。そのショウで彼はB−29を操縦し作り物の原爆を作り物のきのこ雲に投下してみせたのである。彼は「これは誰も侮辱するものでない」と言ったが、日本人は激怒、のちに米政府は公式に謝罪した。

何故日本政府の難民認定は欧米諸国より極端に少ないのか。


asahi.com:ミャンマー人の難民不認定処分、取り消す判決 東京地裁 - 社会

ミャンマービルマ)国籍の東京都新宿区に住む男性(40)が国を相手に起こした訴訟で、東京地裁(定塚誠裁判長)は31日、男性を難民と認めなかった国の処分を取り消す判決を言い渡した。「反政府組織の日本支部のナンバー2としてインターネット上で名前が公表されており、帰国すれば迫害の対象となる可能性が高い」と判断した。

 男性は89年に日本に入国し、在留期限が過ぎても残留。04年になって難民認定を申請したが認められず、退去強制処分も受けた。判決は、男性が属する組織をミャンマー政府が敵視し、迫害を加えようとしている事情を重視。「日本支部を設立した03年11月以降、難民に当たるのは明らか」と述べた。


短い記事だがとても重要。欧米諸国では年間数万人という数の難民認定をしているにもかかわらず、日本では年間多くて二十数人、少ないときは二桁に達しないこともあるという。そして以下のような実例もある。2007年8月19日の東京新聞より。

日本、800人申請も認定ゼロ

 日本で難民認定を求めるトルコ国籍クルド人への冷遇が続いている。もともと日本の難民認定数は他先進国と比べてけた違いに少なく、国際的な批判を浴びている。だが、それにしても申請者の二割弱を占めるクルド人が、一九八一年に日本が国連難民条約に加入して以来、難民認定されたケースが全くないというのは極めて不可解だ。日本がクルド人に背中を向け続ける訳は―。(鈴木伸幸)

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仏NGOによるチャド幼児「誘拐」事件について


Kidnapping alleged in Chad Video - Breaking News Videos from CNN.com


この報道を見ると、ほんとむごい事件だと思う。このNGOの行為が何かの行き違いでおこってしまった「善意」なのか、それともチャド政府やフランス政府がいうように「人身売買」なのか。ただ子供たちを救うという行為はチャド現地でもできるわけだし(実際そういうことを行っているNGOもある)、大金を払ってまでチャドからフランスに連れてくるということに、何の意味があるのかわからない。それは人道援助ということの趣旨とは違うだろう。

【10月29日 AFP】チャドから子ども103人を密かに連れ出そうとしたとしてフランスの援助団体のメンバーらが現地当局に拘束された事件について、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領は28日、「違法で容認できない行為だ」と同団体を非難した。

 大統領報道官によると、サルコジ大統領はチャドのイドリス・デビ(Idriss Deby)大統領と電話協議し、拘束されたフランス人9人の状況を聞いたという。

 これに先立ってラマ・ヤド(Rama Yada)仏外務・人権担当閣外相は、拘束された同団体のメンバーの行動は誘拐とみなされても仕方なく、責任を取らなければならないと述べていた。またユニセフUNICEF)は「子どもたちの大半はチャド出身で、孤児だという証拠はない」と指摘している。

■新たに1人を逮捕、拘束者らは29日中にも起訴か

 事件は、援助団体「Arche de Zoe」がスーダンダルフール(Darfur)地方に隣接するチャド国境で1歳?10歳の子どもたちを「死から救うために(同団体)」出国させようとしたもので、同団体のメンバー6人と記者3人の計9人のフランス人と、子どもたちを移送するチャーター便のスペイン人乗組員7人が、同国東部のアベシェ(Abeche)でチャド当局に逮捕された。

 また、28日には新たに同チャーター便のベルギー人パイロットも拘束された。17人は29日にも起訴される見込みだ。

 子どもたちは現在、アベシェにある孤児院に収容されている。

■団体側は「紛争孤児との証拠がある」と反論

 パリの同団体幹部は子どもたちの身元について、「全員がダルフール紛争の孤児で、頼れる親戚もないとの地元氏族長らの証明書を持っている」と反論した。

 報じられたところによると、子どもたちはフランスで養子縁組を行うか、里親に引き取られることになっており、希望者らは同団体に2800(約46万円)−6000ユーロ(約100万円)を支払っていた。

 当初の計画では1万人の子どもを欧州に移送する予定だったが、計画には養子縁組あっせん団体や人権団体から「無責任」との批判が相次いでいたという。

 同団体は政府からチャド国内で仏空軍機や仏軍施設を使用する許可を得ているが、仏政府は数か月前に、同団体の活動計画について違法行為の恐れがあると警告。7月から仏警察が、同団体の活動内容を捜査していた。
 
 ただ同団体はこれについても、仏政府が計画に待ったをかけた事実はなかったとしている。

Arche de Zoe」は、2004年のインド洋地震津波災害の被災者を援助する目的で、ボランティアの消防士Eric Breteau氏により設立された。


関連サイト


【動画】子ども103人を国外へ連れ出そうとしたのは「誘拐」、外務・人権担当閣外相が会見で 国際ニュース : AFPBB News


18 charged over Chad child row | Video | Reuters.com


Aid group faces kidnapping charges - CNN.com

GAP、インドでの児童労働が発覚


10月30日追記


米国の衣料小売大手GAPがインドの縫製工場で児童労働が行われていたことが発覚した。
これは英国の新聞、オブザーバーの潜入取材で明らかになった。


英国BBCの報道


オブザーバーの記事
Indian 'slave' children found making low-cost clothes destined for Gap | World | The Observer


米GAP、インドの下請け業者で児童労働か 国際ニュース : AFPBB News


CNN.co.jp : ギャップの下請け工場で児童労働 英紙が指摘 ? - ビジネス

ギャップの下請け工場で児童労働 英紙が指摘

2007.10.29
Web posted at: 12:21 JST

  • CNN/AP

ロンドン──28日付の英高級日曜紙オブザーバーは、衣料小売大手ギャップのインドの工場で、子どもが労働を強いられていると伝えた。子どもの中には10歳児も含まれているという。ギャップは報道を受けてインドの下請け業者らとの会合を開き、児童労働を禁止する社内規定を順守するようあらためて求める意向を明らかにした。

オブザーバー紙が複数の子どもの発言として伝えたところによると、子どもたちは東部ビハール州や西ベンガル州に住む家族によって工場に売られ、負債を返済するまで辞めることを許されない状況にある。16時間も衣服の縫製に従事しているが、訓練中との理由で賃金を支払われていない。

「ジバジ」と名乗る少年は同紙に対し、子どもたちが泣いたり、真剣に仕事をしない場合は、工場関係者がゴム管で子どもたちを叩いたり、油で汚れた布を口に詰めるなどの虐待を行っていると語った。同紙は、職場の衛生環境も劣悪であると伝えている。

ギャップは先週、児童労働の実態を初めて把握し、工場を経営しているのが孫受け業者であることを突き止め、下請け業者がこうした孫受け業者と契約しているのは社内規定違反であると判断した。問題が指摘された工場で生産された製品は処分する。また、規定違反を重大に受け止め、下請け業者との契約を打ち切る方向で検討している。


1990年代に、ナイキ、アディダスリーボックなど一流スポーツアパレルメーカーが、インド、パキスタンバングラディシュなどで児童労働によって自社製品を生産していたことが明らかになり世界的な非難を浴びたが、未だに同じようなことが行われていたのだな。2004年ノーベル平和賞を受賞したケニアの環境運動家ワーンガリ・マータイは、児童労働こそは最後の奴隷制度であるといっている。つまり、こういった児童労働の被害者である子供のすべてが、親の債務の肩代わりとして5〜10年という長期にわたってタダ働きさせられているのだ。
また現代では製造を発注する先進国の企業は手を汚さず、後進国の下請け企業がそのまた孫請け企業を使って児童労働を行うという巧妙な手を使っている。今回もGAPはすぐに謝罪・釈明の声明を発表したが、生産・流通のグローバル化がここまで進んでいて、低コストで製品を生産するということが命題である限り、同社に限らずあらゆるグローバル企業においてまたこういうことが発覚する可能性は高いと言わざるを得ない。


児童労働−その悲惨な実態


米国ABCの報道
http://abcnews.go.com/Video/playerIndex?id=3786553


この問題に関する米国GAPの声明
http://www.gapinc.com/public/Media/Press_Releases/med_pr_indialabor102807.shtml

長井さんの死から一ヶ月


長井さんの死を殉職とか殉死とかとは思わない。何かそう思うことは彼を英雄視するような気がする。ただカネの為に仕事をしていたとは思わないけれども、彼も今日のジャーナリストだ。契約していた通信社が取り上げそうな題材を取材していた。それがパレスチナの紛争であり、バクダッドの解放であり、タイのエイズ孤児の問題であっただけだ。もちろん彼にそういう問題に対しての意識が全くなかったとは言わないが、それを「意識」して「考える」のそれらを見る「私たち」の方だ。


大切なのは、彼の残してくれた映像から何かを感じ次に何をするか、だ。


もちろん、彼が銃撃された時持っていたビデオカメラとテープの返還を求めるのも重要。一方でパレスチナで何がおこっているか、ビルマで何が起こっているか、タイで何がおこっているか、考えることも同じように重要。


しかし、中にはそういうことを忘れて、長井さんの死、その悲しみだけに捕われている人がいる。


天国にいるであろう長井さんは、これらの人たちにこういうかもしれない。
「俺の死んだことなんかどうでもいいから、他のこと考えてよ」と言うかもしれない。
長井さんの死の悲しみは、葬儀での彼の老いた両親のやりきれない表情を見れば十分だ。


言葉は過ぎるかもしれないが、死んだ人間はもう生き返らない。死んだ人間よりも今生きている人間のことを考えなければ。


いまだにビルマ国内で軍事政権から弾圧を受けている人々。日本国内で日本政府により無謀にも軍事政権下のビルマに強制送還されそうになっている人々。パレスチナダルフール、トルコ、北朝鮮、等、紛争地域や独裁政権下で暴力、飢餓、弾圧に苦しんでいる人々。


その人たちのことを考えよう。そしてその人たちのために何かをしよう。それはちょっとした、とても簡単なことだ。