最後の土曜日

  • 9:00 2次病院の担当医師から電話が来た。りょくちゃはまだ生きている!
  • 12:00 面会可能時間となり病院へ。ICUのケージ扉を開けるとそこには弱り果てたりょくちゃがいた。

担当医師が席を外した瞬間、いきなりりょくちゃは咆哮し、鳴きながら突進してきた。それから急に甘えるように顔をもたせかけてきた。僕は体中を撫で回し、優しく呼んであげると弱いながらも尻尾を振ってくれた。そしてりょくちゃは目を開けたままゆっくり息を引き取った。病院に着いてからほんの20分ぐらいの出来事。りょくちゃはギリギリの体力でこの再会だけを信じ、生き耐えていてくれたのだ。担当医師が戻るまで冷たくなっていくりょくちゃをずっと撫でていた。涙が止まらない。誰にもりょくちゃがいなくなったことを伝えることができなかった。。。


  • 14:30 胃チューブを取り外し、体を綺麗にしてもらった。りょくちゃは今にも起き出しそうな穏やかな顔だった。
  • 15:00 あと少しで8歳3ヶ月となるりょくちゃが無言の帰宅。僕は自分の家で初めて家族を失ってしまった。無念。

壮絶な金曜日

その後、闘病中のりょくちゃはいよいよ予断を許さない状況となり、平日朝はタクシーで近所の動物病院へりょくちゃを預けてから会社へ。仕事が終わり次第、車で迎えに行く日々となる。継続的な胃チューブからの給餌でなんとか最低限の栄養を採らせているが、病気の進行は早く、消化吸収ができないまま排泄するような様態が続く。2.8キロあった体重が2.0キロまで落ちてしまった。りょくちゃもこちらもいよいよ限界が来ていた。ようやく金曜日。

  • 20:30 やっと仕事が終わって、動物病院から自宅へ連れて帰える。調子が悪そうだけど、大好きな自宅へ。
  • 22:30 酷い下痢ながらも自力でトイレに通うりょくちゃを涙ながら見守ることしかできない。
  • 26:00 連日の睡眠不足や仕事疲れで寝てしまった僕をりょくちゃが揺り起こす。様態急変。ついに痙攣が始まった。
  • 27:00 頼みの先生に電話を入れるが連絡取れず。悩みまくった挙句、車で2次病院へ緊急搬送する。
  • 28:00 当直「朝まではもたない。連れて帰るか or それでも何か処置するか」→青猫「何かして欲しい!」
  • 28:30 点滴でなんとか奇跡的に持ち直す。当直「一時帰宅してくれ。9時に担当が連絡する。保証はできない」

検査結果

頑張る緑茶

りょくちゃの闘病。いろいろあって東大研究所に検査依頼したらしいが、一ヶ月もかかった。今後の飼主さんのために病名を書いておく。現状助からない病気。FIP(猫伝染性腹膜炎)でした。やっかいなことにリンパ腫も。猫の二大難病の併発。各種薬を投与するにも片方には効果があっても片方には害となるものもある。治療方法が見つからない。毎日5回の食事を胃チューブから入れてあげる日々は続く。副作用で粗相も増えてきた。そろそろ会社を続けるのもしんどい。。。

検査手術

手術後の緑茶

愛猫りょくちゃのその後。完全に食欲がなくなり毎日定期的に注射器でご飯をあげることに。注射器にご飯を入れるためにウェットフードをミキサーにかける。そこに薬もまぜる。注射器の洗浄もかなり重要となる。りょくちゃのために、睡眠時間を削って会社年休を使いまくってなんとか2ヶ月経過。それでも原因不明のまま。

近所の動物病院ではお手上げとなり、紹介された2次病院へ。難病の恐れありで検査手術を受けることになった。大病院なので突きつけられた選択肢が、(1)内視鏡, (2)生検。どちらを選んでも生きるためには食事用の胃チューブをつけなければならない。いきなりのことで気持ちの整理ができないままに、確実な検査ということで(2)を選んだ。ここから先は飼主のエゴなのかもしれない。りょくちゃにとっては辛い生活の始まりなのかもしれない。ごめんね。でも助けたい。。。