17


あ ゆ



だから,
そのあいだデビュー待ってる子は
”嵐”が過ぎ去るのを、待つしかなかった。

あるいは唄を完全にあきらめて
歌以外の路線に変更するかしかなかった。


まあ、あんたのおかげで、”嵐”は、結構早く過ぎ去ったけどね。
連中にとっては、まさに
”お父さん、勘違いしてくれてありがとさん”って心境ね(笑)。

続きを読む

16




A美父


つまり、唄にしろドラマにしろ
広末のような、娘の座を脅かす、娘以上のレベルの子は、
バーニング=芸能界にとって、ゆるされない存在だったと・・

あ ゆ



そういうこと。


H末たたきってのは
鈴木以上のレベルの者が、芸能界に存在してはならない
これから売り出すことも許さない・・
という、バーニングの、いわば宣言みたいなものだったの。

A美父



・・・・

あ ゆ



だから、彼女の、あのときの待遇があらわしていたこととは
”もし、この不文律を破ったら、こうなるぞ!”
っていう、格好のみせしめという意味合いがあったの。


だから、新しい子の売出しをかんがえてた、他の非バーニング事務所の多くは、あの広末バッシングを目の当たりにして、用意してた子の売出しを、取りやめるところが続出したの。

A美父


!!

あ ゆ


たとえ売れたとしても、どうせ、今のH末と同じことされるんだ・・って恐れたのね。
鈴木以上の素質を持っていれば、つぶされるとわかりきってたからね。


まあわかってるでしょうけど、そのころ、あなたの娘以上の素質を持ってた子なんて、腐るほどいたわけよ。

A美父


だから、娘は、芸能界で、競争相手なしの一人勝ち状態なのは、
あたりまえといえば、あたりまえってわけか。


無競争状態では、オーラもへったくれも無いわけだ。
いわば、一人でレースをして、一人で一位をとって
悦にいっているようなもの・・

あ ゆ



そういうことね


でも、このバッシングてのが、あまりにも極端過ぎると、世間も怪しむ。 なんか胡散臭いぞ、臭うな・・・って。

A美父



確かにな


あ ゆ


だから、カムフラージュとして、
あたしとか、もーむすとかと、必死で競争してるってみせかけて、できレースさせたってわけね。



朝ヤンだけじゃなく、知念R奈、Tんむす、力のある事務所から、タレントの売り出しを頼まれた番組って、あのころって、他にもくさるほどあったけどね。
連中のやり口も似たようなもんよ、あたしたち”ASAYAN組”とね。
今じゃ、一人のこらずどっかいっちゃったけどさ。


続く

15




A美父



なんということだ・・・

あ ゆ



あの子ね、あの時
野島さんのドラマで、すごくいい演技してたんだよ。
あたしは、野島さんの作品出てたことあるから、
演じるむずかしさって、よくわかる
だけど、不登校だなんだっていわれて、そんなの吹っ飛んじゃった。
挙句には、Iしだの子供おろしてたとか

A美父



!!!!

あ ゆ



前々から、いしだの子おろしてたって噂されてたのって、○月ありさだよ!!
ドラマ撮影中で大忙しの子に、そんなひまなんて、あるわけないじゃない。
それは、いしだだっておなじだよ。
これって、○月の噂そらそうとする、カムフラージュだよ!



ほうら、こんなのも、あんたの娘のとこの予算から”計上”されてるんだよ。どう思う?


でもさ、不登校にしたって、ドラマの収録中だもの
学校なんていけるわけないじゃないの
よく考えてみれば、あたりまえのことじゃないの

A美父



たしかにいわれてみれば・・ 何で気が付かなかったんだろう、我々は・・

あ ゆ



世間の人って、マスコミとかでわーっと騒がれると、そういうこと考えなくなっちゃうんだよね。

ドラマの撮影なんて、前まえからきまってたことなんだよ
それを何でいまさらって感じで騒いでいたわけ?
どう考えてもおかしかったじゃない。 スケジュールなんて急に変えられるわけ無いじゃない。
売れっ子なんだよあの子は。


それとも、入学祝として、役を誰かに譲り渡せとでも言うの?
確かに、広末がホントにそうしたら、ライバル連中は喜ぶでしょうけど。


もしかして、あのときの、マスコミの異常なバッシングって、
それがホンネだったんじゃないのぉ? 広末の役、欲しかったんじゃないの?


”広末、役譲れよ! お前が譲ってくれるまで、叩きつづけるぞ!!” って


不登校をバッシングすれば、彼女は、仕事を入れることに消極的になるわね
そして、バッシングが余りにもひどくなれば、
決まっていた仕事をキャンセルしてまでも、人気回復に努めることになるでしょうね
そうなると同世代のライバルはチャンスよ。 広末が放出した役が市場に出回るじゃないの。


ヘンよね、仕事を放り出して人気を得ようとするなんて、普通逆じゃない?
普通は、仕事を取って人気を得ようとするよね。
そして、それは、いい仕事口をひとつ奪わそうな、同世代ライバルにとっては、不利なことよね。


だけど広末は、仕事を取って人気が落ちるのを心配する、だから仕事をキャンセル
そして、仕事がひとつ空く。ライバルにとっては、これは、人気を得るチャンス!



どうして、トップが人気とりのため、ライバルに仕事を譲らなけりゃならないの?
広末はそれでバッシングを収めて、落ちた人気を回復する。
ライバルは、広末が遠慮した仕事を難なくゲットして、人気をつかむ。
こうすれば、どっちも得をする。すべてが丸く収まるって訳でしょ



競争するよりも、談合した方がみんな得するという流れが
誰が意図するまでもなく、自然にできてしまうなんて、おかしいでしょ?



強すぎるものが一人勝ちし、弱者が淘汰される生存競争よりも
強すぎるものの仕事のとりすぎを抑制して、弱者も生き残れる共存共栄・・・


いつのまにか、広末世代のタレントの間では、
仕事を獲得する生存競争よりも、仕事の分配する話し合い(談合)をしたほうが
強者(広末)、弱者(バータレ)ともども有利だという風になっちゃってるのよ


これって、不自然じゃない?
誰かが世論を利用して、無理やり誘導してる・・としか、考えられないよ。

誰が誘導してるって?
もちろん、そうなって得する人たち ・・強すぎる広末がいるおかげで、仕事なくなりそうな、弱者たちよ。
要は”広末、少しはみんなのこともかんがえなさい”ってことよ
これが、広末バッシングを仕掛けていた連中、
演技では広末に勝てる自信はないけど、マスコミ工作では勝てる自信たっぷりの、バータレさんたちのホンネよね。


とにかくこの動きってあやしいでしょ、意図がみえみえよね。
ずっと前から、周到に準備してたことなんだよ。
そうでもなきゃ、あそこまで整然と世論を”整える”ことなんてできなかったよ

A美父



・・

あ ゆ



でも、野島さんの作品って確かにいい仕事よね、みんな狙うハズよ。
でも、役はすべて野島さんの一存で決まる。バーニングお得意の、工作は利かない。
野島さんのおめがねにかなわない子たちは、広末って癪にさわるよね。
とくに、普段はつかえるはずの力を使えない、誰かさんたちには・・


それに、あれだけいいもん作られると、楽して作れる作品、
たとえば、ちゃらちゃらした、モデル上がりの藤原のりかみたいな
大根のくずドラマが、立つ瀬なくなっちゃうし。
Lップスティックって、良過ぎたわけ。あれつくっちゃいけない。
あれやられちゃうと、他は生き残れない・・・

でも、あの中で演技するの大変。”入りすぎる”と壊れちゃう。
広末だけじゃない。他の人たちだって、みんな重圧に苦労してる。
挙句にマンションから飛び降りたり・・・
確かに薬物はいけないけどさ
でも、みんな、結構、精神的につらい物があるんだよ。


男の人のばあい、巨大な圧力は、バーニングだけでなく
ジャニーズっていうものもある。
ダブルパンチよ。 女優よりつらいものがあるかも。 それ考えると・・

A美父



彼の話は、ちょっとデリケートすぎる話だから、ここはひとまずおいといて・・・


確かにあのころの藤原N香とかって、売り出し激しかったな。
藤原との仕事って、業界には、よほどおいしい仕事だったってのか?

あ ゆ



ドラマのレベルも気にせずに、楽して作れる仕事・・
それでも、Lップスティックの出演者みたいに、酷評はされることはないのよ、製作者、出演者ともどもね。
藤原の出てるドラマなんてママゴト同然。 質的には、他の連中にとって脅威でもなんでもない。
だから、誰からもねたまれることは無く、いわば、勝手にやってろ状態・・ 放置プレイね

A美父



ほかから、ねたまれる代物でさえ無いということか・・連中のドラマは
しかもバー系。
撮影中に、マスコミを心配することもない。
確かに、そういう仕事って、製作者にとって、ぬるま湯で楽かもな。

あ ゆ



でも、Lップスティックのように、同時代に、
同じようにもてはやされているタレントが
いきなり高いレベルのドラマで勝負かけてきたら、
それも、一気に色あせる。

A美父



それじゃやばい・・てことか・・・


流行から離れた本格派女優とかいうフィールドではなく
CMクイーンだ、旬のタレントだといった、
N香と同一フィールドの住人なのだから、どうしても比較されるよな。


彼ら、まだ若いのに、演技もできるじゃないか
同じ土俵にいる、年増のN香とはえらい違いだ・・と。

あ ゆ



だから、力あって、なおかつ低レベルの者にとって
あまりによすぎるものって、”封印”しないと、
やっていけないわけ。 Mイクロソフトのように・・


そして、それは、俳優だけじゃなく、歌手についてもいえること
つまり、あなたの娘も同じこと・・・


ドラマの畑にしたって、いずれは、あんたの娘も、唄が駄目になった時の保険として、ドラマ進出もねらってたんでしょうから・。
広末叩きって、亜美にとっては、何年か先を見越した、準備工作っていう意味合いもあった。
こういうのって、関係ないようにみえて、いろいろ利害が絡み合ってるんだよ。
だから唄しか歌ってなかったあみも、それとまるきり無縁つはいえなかったってこと。


まあ、今となっては、
あんたたちが、その土俵を先におりちゃったんで
一切は無駄骨だったってことになっちゃったけどね



続く