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記者+プログラマー RSSフィード Twitter

February 07, 2012

ネット上の意見を集約する

最近、新聞記者が実名を明かしたTwitterが目につくようになった。そして、米国では珍しいことではないのだが、朝日新聞がつぶやく記者を先日公開した。地方紙を含めて調べたわけではないが、記者個人のTwitterIDを新聞社として公開したのは全国紙では初めてだろう(岡崎市立中央図書館事件で名を馳せたフォローワー6000超の神田大介さんの名前がないのは気になるが)。実は1年前に、私は勤めていた毎日新聞社でも同じことを提案したが、「そんなことできるわけないだろ」と相手にもされなかった。そのことを思うと、私の想像を超える速さで伝統的メディアもソーシャルメディアへの対応を進めている。どこの業界もそうだと思うが、1社が新しいことを実施すると他社も追従する。ソーシャルメディアを禁止していると言われる読売新聞など以外は、一気に「公開」が進むだろう。

そして朝日新聞のリスト公開の直後、毎日新聞の小川一さんが名物コラム「記者の目」で匿名だった自らのTwitterIDを公開し、「情報民主主義」「ソーシャルメディアとの協働」を打ち出した。「協働」と歌うだけで具体的に何をするのかははっきりしないが、2月5日のつぶやきによれば「取材プロセスの可視化」を行うということ。陸山会事件などの報道で批判にさらされた、当局からのリークに頼った報道手法を「可視化」し改めてくれることに期待したい。検察を担当している元社会部長の言葉だからこそ、この発言の責任は重い。

こんな動きの中で、私も新聞とSNSとの関係について思うところをつぶやいていたのだが、その一部が毎日RTというマイナーな毎日新聞社の日刊媒体に転載されたのでシェアさせていただきたい。下記の画像をクリックしていただければ閲覧可能です。

f:id:aoyagis:20120207100534j:image

まずは、私のように既存新聞社にかなり批判的な者のツイートを紙面に掲載した、毎日RT編集部に敬意を表したい。新聞社のこれまでの常識ではなかなかできることではないからだ。そしてこの紙面は「ソーシャルネットワーク上のでの意見を集約する」という試みでもある。ネットの玉石混淆の中から「玉」だけを取り出し、文脈に沿って編集し、読みやすい形で提供する行為は、読者とって間違いなく有用。ネットで行われている議論を追っていく行為は、それなりのネットリテラシーが必要だし、時間もかなりかかるからだ。もちろんこういった行為はtogetterなどでも可能。しかし、年配の世代にも情報を届けることができる新聞社がこういったことを実施することは、利用メディアによる情報格差を減らす意味でも価値があると思う。

と、賞賛させていただいたが、できた紙面の編集結果はもの足りない。まず、最新のツイートから古いツイートにさかのぼる形になっているのはまったくいただけない。その順番で読んでも論旨がわからないからだ。また、この編集結果では紙面が「つぶやきの羅列」なのか「議論」なのかがあまりにもはっきりしていない。実際には、斗ヶ沢さん(@hidetoga)のツイートは小川さんの記者の目に対するコメントで、その後、和田さん(@spearsden)が「ソーシャルメディアで報道が変わる」という主張にたいして疑義を呈し、私(@aoyagis)がそれに対して反論。和田さんがそれについて反論するというものだ。もっとレイアウトを工夫し、補助線となるような見出しをとり、そういった関係性が一目で分かるような編集に今後は期待したい。

この紙面に掲載されているツイートが和田さんとのやりとりのすべてではありません。togetterにまとめましたので興味のある方はご覧ください。

プロフィール

aoyagis

青柳聡史。ギャップイヤー中の33歳。元毎日新聞記者、編集者。ニュースメディアの未来について考えています。