桜餅

粟生津の姑は桜餅が好きだった
今日は舅の命日
大菊と小菊、ピンクの優しいカーネーションを上げ
桜餅を備えて檀家寺の住職を待つ
毎月、6日を迎える為に念入りに部屋を清め
心優しい夫は、両親を偲ぶ
舅がそうだったように



古からの大河の1滴
清流に流れるも、濁ったよどみに留まるも
流れ、大海に至り、又天に上り


私も65才
大海に至り深海に沈んでいくのか
水蒸気と化し天に昇っていけるのか

必死に邪念をそぎ落とす
そんな時間を迎えたようだ