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Apes! Not Monkeys!  本館

2012-07-22

[]倫理観の欠片もないうなぎ報道

f:id:apesnotmonkeys:20081226100549j:image:right

今回は今朝放送のテレビ朝日系列、「報道ステーション SUNDAY」のうなぎ特集。番組アカウントのツイートがこんな風ですから、見る前からダメなのはわかりきったことですが。

「今週金曜の土用の丑の日を前に、日本のうなぎ業界は騒然としています。不漁続きで高騰が続いてますよね、このうなぎ。ところが、今後の鍵を握るのが、中国だというのです」というリードで始まる16分ほどの特集。画面右上のタイトルロゴは「特集 稚魚1Kgが250万円! ウナギ危機の裏に“中国の影”」。はい、どういうシナリオだか、もうわかっちゃいました。

冒頭は旧江戸川でうなぎを釣る一般釣り人。「食べたいものは自分で獲る、あっぱれな心がけ」だと。まあ、素人が釣り竿で釣る分にはたかがしれているだろうから目くじら立てるようなことではないだろうが、煽るなよ。釣り上げた男性がうな重をかき込み「うん、今年のうなぎはね、やっぱりおいしい」とつぶやくのを追って「はっきり言って、こりゃもう異常事態だ」というナレーション。「異常事態」なのはあんたたちの報道姿勢の方だと思いますがね。

次は愛知県一色町の養殖場を取材。町内の養殖業者の2割がシラスの仕入れを見送ったとのこと。続いてシラスの不漁と価格高騰に関するデータ。

東京海洋大学・田中栄二教授に取材、不漁の原因は乱獲と環境の変化(エルニーニョなど)、と。はい、「乱獲」って言いましたよね、いま。忘れないようにしましょうね。

次いで浜松のうなぎ問屋。「中国産ウナギで補っている」「品質は良い」と社長コメント。

ナレーションが「いま日本のうなぎ市場は、中国なしには成り立たなくなっていることを、ご存知だろうか?」と。流通量の5割、輸入総額約440億円というデータ。蒲焼きになったものを輸入している商社の映像。「中国、恐るべし。しかも、このところ不気味な異変が起きていた……」とナレーション。異変とは……。

中国による価格のつり上げ

と、画面いっぱいに。

「中国による」って……。え〜市場経済では価格は市場が決めるんですよね? 資源量が減っている魚(中国からの輸入量も、ピーク時よりはかなり減っている)の価格が高騰するのは市場原理にかなってませんか? なんでも今年4月には、中国産の卸値がキロあたり国産より600円高くなったとのこと。「日本のうなぎ相場は、中国の強気な価格設定で混乱を極め、結果的に高騰を招いているのが実状だった」、ですと。いやだって、買うんでしょ、日本市場が? 売れるんだから強気で価格設定して、何がおかしいの? 「混乱」? いまの状況でうなぎが高騰しなかったらそっちの方が不思議だよ。

「関係者たちは頭を抱えている」として紹介されるのが、日本鰻輸入組合理事長。「ウナギが少なくなると 誰がどれくらい持っているか決まってくる」「ウナギの売り手が価格を決める 従うしかない」「手の打ちようがない」って、被災地でペットボトル入りの水に高値をつけたとか、あるいは飢餓のおそれがあるのに足下を見て値上げしたとかいった話しじゃありませんからなぁ。


次いで、中国の養殖事情。「なぜ中国には豊富な養殖ウナギがあるのか?」「背景には、うなぎ好きの日本をターゲットにした、90年代から続く国家規模とも言える戦略が見え隠れしていた」

日本から台湾経由で中国に伝わったうなぎの養殖技術が「進化した理由」とは? 中国・出入国検査検疫局が養殖業者に出した「驚くべき指示が並んでいる」という内部資料が紹介されるのだが、その内容たるや「池で育てるウナギは数を厳密に守れ」「病気になったら12時間以内に報告」といった、極めて真っ当なもの。「できる限り詰め込んで抗生物質もケチらずに使え」などと指示されていたらそりゃあ「驚くべき」だろうが、一体何に驚いているのか? 「まさに国策」ですと。

ヨーロッパウナギの養殖技術を独自に開発し(「流水養鰻」)たことを紹介した後、今年からヨーロッパウナギが全面禁輸になったことをうけ、調達地がアメリカに移ったことを紹介。「中国によるヨーロッパウナギの稚魚乱獲は絶滅の危機さえ招くことになる」って、獲ったのはヨーロッパの漁業者だよ。中国はそれを買ったの。で、育ったうなぎを最終的に買ったのは日本! なんで中国だけのせいにしてるんだよ!

「先週、アメリカは大量買い占めを狙う中国を牽制して、再びワシントン条約による取引規制の検討をうち出した」。「中国を牽制」がテロップで強調されている。ここで「うなぎ市場に詳しい専門家は、これもある種の資源争奪戦だと言いきる」というチャンネル桜まがいの紹介をされて登場するのが、岩波新書の『ウナギ 地球環境を語る魚』の著者、井田徹治氏。「育てられる稚魚を握ったものが勝ち」「限られた資源を限られた業者が独占」「言うがままになる」というテロップ。しかし当の井田氏はこんなツイートをしておられる。

先日のミヤネ屋といい、りあるぽりてぃっくす脳には困ったものです。マジで有害。排外主義を煽り、環境問題から目を背けさせる結果にしかなってない。

その次は「脅威の販売力」というあおりで、中国は国家政策として「竜頭企業」(中核企業)を育成して来た、という婁小波・東京海洋大教授のコメントを紹介。「強気の価格で団結し、日本市場に切り込む狙いだ」 「団結」って……いやまあ、カルテルの証拠でも押さえておられるなら結構ですけどね。


恐怖はこれだけでは終わらない。「国家が主導する中国の戦略に対して日本はいいところなし、と思いきや……。これまでの常識を超えた、驚きの対抗策が動きだしていた!」というヒキでCMに。もう皆さん、おわかりですね?


さてCM明け。本命はまだですよ。「夏バテを乗り切るうなぎは手の届かないところにいっちゃったぁ……巷には切ない声があふれている。けれどいま、うなぎの高騰を食い止める試行錯誤が始まっていた」としてまず紹介されるのは、このエントリでも言及した西友の安売り。中抜きで安値を実現したとのことだが、抜かれた問屋(うなぎ専門かどうかしらないけど、間違いなくスーパーよりはうなぎへの依存度高いよね)はどうなったことやら。しかも恐ろしいのは、「値段を下げることで買っていただいて、それを大量に販売することで、私どもも企業ですから、利潤をいただくという計画」と、堂々の薄利多売宣言! 鶏卵やモヤシじゃないんだよ!?

そしてもう皆さん本当におなじみの、マダガスカル産うなぎ(モザンビカ種)の登場です。今回は特別にタスマニア産天然うなぎもお付けします! 「だがアフリカやオーストラリアのうなぎが、果たして日本人の口に合うのだろうか?」ということで場面は浜松の老舗うなぎ店に。モザンビカ種は「国産まではいかないが脂はある」「うなぎ独特のねっとり感・甘みがある」「思ったより食べられる」と、絶滅へのカウントダウンが始まった。タスマニア産天然うなぎは「皮が厚く〔焼くと〕はがれてしまう」と、希望の持てる滑り出し。しかし「皮はうなぎの香りもする」「ねっとり感はある」「脂が少ないので 調理方法を考え使用できると思う」と怪しい雲行きに。「(国産と外国産を)上手に使い分け 資源をうまい具合に使えれば やっていけると思う」という板長のコメントでその場は〆る。

再び婁教授。家電で起こったのと同じ、技術移転が起こっている、と。「日本のうなぎ養殖業の振興」が「今後の課題」だ、と。振興して、日本と中国で競い合い、マダガスカルとタスマニアのシラスを獲り尽くす気ですか? 予想通り、「資源保護」「生物多様性」「国際的な責任」「未来世代への責任」などといった観点は、これっぽっちもありませんでした。「安いうなぎを食わせろ」と「中国に負けるな」だけ。前出の井田氏はこうもツイートしてます。

VTRが終わってスタジオへ。キャスターたちが開口一番「おいしそう〜」「おなかすきましたね〜」「ほんとみんなうなぎ食べたいっていう声が」って、お前らの目は節穴か! 目の前で焼きたての蒲焼きが湯気を出していても食欲の失せるような情報が提示されていただろうが!

最後は一産業に国がテコ入れすることについて、ゲストのどうでもいいコメント。やはり今回も憤死ものでした。

blackseptemberblackseptember 2012/07/22 20:59 まーそりゃトキも絶滅するわ・・・。

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/07/22 21:05 トキの時にはまだしも「エコシステムについての知識が今ほど蓄積されてなかった」という言い訳の余地もないではないですが、もはやそれも通用しないですからね。

D 2012/07/22 21:35 とりあえず中国が悪いといえば万事解決なんですね<りあるぽりてぃくす
貴重になったら値段が上がるのも養殖業者に国が指導するのも(伝染病で大惨事)なのも真っ当なやり方だと思いますが。
「あいつらがやるのは許せない」という凄い理由。
乱獲の責任を中国側に押し付けるのも凄いですねw
白人様をできるだけ悪く言わないのは日本人の慎み深さなんでしょうか。
まあある意味「リアルな日本人の感性」といえばそこまでですが。

乱獲を招いたのって日本人が世界中から食いまくったセイなんですが、そういうのは気にしないという。
この連中が考える「国のテコ入れ」ってなんなんでしょうかね?
すでに、漁期延長という積極的なテコ入れを国が行ってますが、それでも満足しないのでしょうか。
あれですね「漁期無期限にして積極的に消費者の胃袋を満足させるべき」とでもいうんでしょうか。

ChieChie 2012/07/22 22:26 ご存じかもしれませんが、夏以外の土用の丑にも「うなぎを食べよう」というPRがあるんですよ、恐ろしいことに。

うなぎのまち三島で寒の土用うなぎまつり開催
http://www.city.mishima.shizuoka.jp/kanko_content006403.html

Dr-SetonDr-Seton 2012/07/22 22:31 ども。地元の静岡新聞(まあ、浜松も抱えてますからね)でもウナギの話題が載せられてますけど、やはり資源保護の話無し。解決策がアフリカ・オーストラリアからの輸入(それも天然物!)、しかも〆が「取扱量は微々たるもので、まだまだ価格高騰の救世主とは言えないが、少しでも安い値段で消費者に届くのは歓迎すべきこと」と日本鰻輸入組合のコメントですからね。日本の環境保護運動とは一体なんだったのか…と愕然とします。
それにしても、マグロ・エビ・タコ・サケ・タラ・カニetc、と水産物の多くで見られる構図なんですよねぇ。こりないというか、何というか。本当に世界中で水産資源を枯渇寸前まで追い込んで、相手国に非難されるまで気づかないふりをするんですかね。

(^-^)/(^-^)/ 2012/07/22 22:55 そもそもウナギて生態がまだ不明なんですよね。ということはなんらかの一時的要因で数が減ってるかもしれなく、来年は稚魚豊漁なんて報道があるかもですね。まあだからといつて乱獲してイイという訳じゃないですけど、海洋資源に限らず限りある天然資源ついてはもっと議論が活発になったらイイですよね!

tt 2012/07/22 23:11 例のエントリで暴れてるお子様と同じで、とにかく他者の「悪意」や「エゴ」にしてしまえば批判を無効化できるとでも思い込んでるんじゃないんですかね?南京事件や従軍慰安婦で「情報戦」とわめいたネトウヨさんと同じ心理ですよ。

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/07/22 23:56 D さん

>貴重になったら値段が上がるのも養殖業者に国が指導するのも(伝染病で大惨事)なのも真っ当なやり方だと思いますが。

ブクマコメントでも「とにかく今回ひどいと思ったのは、「内部資料が紹介」された時と、婁小波東京「海洋大」教授のコメント聞いたとき」とおっしゃっている方がおられますが、中国にしてみればかつての抗菌剤事件を反省して当たり前の措置をとったまでですよね。日本の消費者の利益にもある措置まで中国陰謀論のダシにするとは、あきれ果てます。

>すでに、漁期延長という積極的なテコ入れを国が行ってますが、それでも満足しないのでしょうか。

本当なら「禁漁」こそがあるべき「テコ入れ」なんですけどね。

Chieさん

うちの近所の生協でも冬に「土用」キャンペーンやってました。生協の初志を忘れた所行としか思えませんが。

Dr-Setonさん

せめて最初にアフリカ、オーストラリアのウナギの資源量をきっちり調査して、持続可能な漁獲量を推定するというプロセスを踏んでいれば……と思うんですが、各種報道からはそんな話はちっとも聞こえてこないですね。

>それにしても、マグロ・エビ・タコ・サケ・タラ・カニetc、と水産物の多くで見られる構図なんですよねぇ。

鮮魚売り場に並ぶ商品の産地に注意を向ければ、素人でも異変に気づくことができるはずなんですよね。にもかかわらず

>ということはなんらかの一時的要因で数が減ってるかもしれなく、来年は稚魚豊漁なんて報道があるかもですね。

などとたわけたことを抜かしているバカな消費者≒有権者がいるんですから、困ったものです。

tさん

>南京事件や従軍慰安婦で「情報戦」とわめいたネトウヨさんと同じ心理ですよ。

そうなんです。「たかがウナギ」だけどウナギにこだわっているのはまさにそれなんですよね。

Gl17Gl17 2012/07/23 00:31 ウナギの資源枯渇が言われ始めたのは数年前と記憶してますが、不思議なことに、市販ウナギ価格の底値は一昨年前後(注、個人観測のみ)で、枯渇が叫ばれたより2〜3年は後なんですよね。
今回報道の筋から見るに、枯渇報道→販売確保合戦→価格低下、ということなのか?????
今もって不思議に感じています。

で、マグロの枯渇が叫ばれ始めた昨今・・・今年はスーパーのマグロ価格が例年になく異常に安いです。(注、個人観測のみ)

井田徹治井田徹治 2012/07/23 01:14  「ウナギ」の著者の井田です。再三、小生のコメントを引用いただき、ありがとうございました。
ツイートで批判したミヤネヤと丙丁つけがたい内容でした。スポンサーの関係もあって「コンビニでウナギは買うな」とは言えないんでしょうかね。
ミヤネヤの中でも「中国に買われる前にマダガスカルにウナギを買いに行け!日本の商社の出番だ」といった手島の妄言もひどかったですが、「今回も予想通り、「資源保護」「生物多様性」「国際的な責任」「未来世代への責任」などといった観点は、これっぽっちもありませんでした。「安いうなぎを食わせろ」と「中国に負けるな」だけ」というのはまったくご指摘の通りです。
 米国の仕組みでは環境保護団体から提案があったらワシントン条約での提案を政府は検討しなければならない、という日本にはないまともな仕組みがあるために、政府が検討を始めただけで「中国を牽制」などというのは根拠のない妄言と言えましょう。
 先にご指摘の「ウナギで食糧安保は噴飯物」との視点にも同感です。
 薄利多売で品質は低下、業者も資源もだめになる、まずいウナギしか食べられなくなった消費者にもあいそを尽かされ、さらに質の悪いウナギを大量に提供しなければならなくなる、という悪循環が続き、資源も業界も消えてなくなる。こんな未来がどうして見えないのでしょう。
 自分でその一端にありながら、メディアのウナギやマグロに関する報道の浅薄さにはほとほと嫌気がさしています。
 ここでapeさんがどのような方かは存じ上げませんが、この場の会話のようなものが当たり前になるといいと思います。

井田徹治井田徹治 2012/07/23 01:34 追伸です
淀川や江戸川で親ウナギが捕れることがあたかも希望のように報道されていますが、これも希望にはなりえません。あまりにも汚くなったために漁業が崩壊、捕獲圧低下の中で最近、少し水質がよくなったためにウナギが戻ってきたように見えるだけです。「こんなに捕れるじゃん」といっても漁獲が本格化する前のレベルと比較しなければならないので、意味がありません。
ウナギの遊漁は、(小遣い稼ぎを含めて)実態は不明なのですが、かなりの漁獲圧なのではないか、とみる研究者もいます。まして産卵に向かう銀ウナギの遊漁は、厳に慎むべきです。それがなくなったら生活ができない、という「業」ではないのですから、一番最初の規制対象です。
ウナギはもはや「食べたい者は自分で獲る、あっぱれな心がけ」だ、と言えるほどのんびりできる状況ではありません。

chada_5chada_5 2012/07/23 07:03 ウナギに限らず資源量が減っているときにはとにかくまず漁獲圧を減らすという原則が理解され難いのしょうか。
もちろん河川環境の変化が魚に及ぼした影響の解明と環境の改善やウナギの生態の解明も必要なことです。
それは漁獲圧の軽減と並行してやれないようなことではないのですが。

ロジータロジータ 2012/07/23 08:29 最早日本の報道番組に見るべきものは何もありません。
だからずいぶん前からテレビでニュースを見るのはやめています。
だからこんなひどい報道にも何ら驚きません。
地上波テレビ放送はもうドラマとスポーツだけやってりゃいいです。
おろかものが身の丈に合わないニュース番組なんて偉そうにやるべきじゃあない。

nobunobu 2012/07/23 08:50 「伝統食うなぎ」、絶滅するまで食べつくすつのが日本の伝統ということでしょうか。食いつくすことに貢献している日本の企業のやり方を賞賛する一方価格高騰の原因を中国に押し付ける姿勢は確かに日本の伝統的なやり口かもしれませんね。

アヒル山アヒル山 2012/07/23 09:46 本ブログを読ませていただき、今まで目を向けていませんでしたが、
ウナギだけに限らず水産資源の管理が重要な課題なのだと学ばせて頂きました。

ただ、一個人として思ったのは、
「やっぱり食べたいものは食べたい」
という感覚なんですね。

その一方でやはり将来のことを考えると、あんまり食べないほうがいいのかなぁとも思うわけです。

根本解決や、国策レベルでの対策に対し、声を上げることはできても
個人として行えないのでは少しさびしく、待っているだけというのも辛いなと思うので、
もし個人でもできる活動的なものがあればお聞かせいただきたいなと思いました。

例えば、ちゃんとした(?)お店でそれなりの値段で食べるというのが、
経済的な面から見ても、それなりに意義ある活動である!というのであれば、
消費する側としてできる事をしていきたいなと思っております。

わかりにくい文章ですいません。

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/07/23 10:24 Gl17さん

>今回報道の筋から見るに、枯渇報道→販売確保合戦→価格低下、ということなのか?????

一つの要因はシラスの取引から成魚を出荷するまでのタイムラグでしょうが、おっしゃるようなファクターもあるのかもしれませんね。

>で、マグロの枯渇が叫ばれ始めた昨今・・・今年はスーパーのマグロ価格が例年になく異常に安いです。(注、個人観測のみ)

これまた個人的な印象ですが、うちの近所では安いヨコワをよく見かけます。見かけるたびにぞっとしますが。

井田徹治さん、はじめまして。講談社現代新書の『サバがトロより高くなる日』から拝読しております。水産資源に対する問題意識に関しては、この本からたいへん大きな影響を受けました。その代わりに、好きな魚を気軽に食べられなくなりましたが……(^^;

コンビニ、スーパーを名指しで批判できないだけならまだしも、たったひとこと「種を絶滅させるようなことがあってはならない」とすら言えない番組が「報道ステーション」を名乗っているのですから、なんとも無惨です。微力ながら「高いから買わないんじゃない、絶滅に瀕しているから買わないんだ」という消費者がいることを訴えていくつもりです。

>ウナギの遊漁は、(小遣い稼ぎを含めて)実態は不明なのですが、かなりの漁獲圧なのではないか、とみる研究者もいます。

なるほど。
それで思い出しましたが、
http://globe.asahi.com/author/100802/01_01.html
でインタビューを受けているイサベラ・ロヴィーンの『沈黙の海 最後の食用魚を求めて』を読むと、レジャーフィッシング協会が魚資源保護のために活動していることへの言及があります。「業」ではないからこそ責任を果たす、という意識なんですかね。

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/07/23 10:40 chada_5 さん

「ほかにも原因はある」というそれ自体は正しい指摘を悪用する人は少なくないですね。

ロジータ さん

スーパーが「ウナギが売れない、高いからだ! 値下げしなきゃ!」と考えるのと同じように、「視聴率がとれない、煽りが足りないからだ、もっとセンセーショナルに煽らなきゃ」となるのがテレビ、なんですかね。事細かに説明しませんでしたけど、「中国の脅威」を印象づけるためのヴィジュアルな効果が盛んに使われてましたよ。

nobuさん

「悪いことはすべて外からやって来る」という呪術的思考ですね。これ自体は日本に固有のことではないでしょうが、特に水産資源問題のように「日本の自意識」と「外国が見る日本」との間の乖離が大きい場合、致命的な認識エラーを引き起こしそうです。

アヒル山さん

私もウナギに限らず魚全般が好きですから、気持ちはよくわかります。とにかく「乱獲→薄利多売」に消費者として加担しないことが第一歩だと思います。「ちゃんとした(?)お店でそれなりの値段で食べる」ことですね。マグロについても同様でしょう。そして可能ならば、アヒル山さんの意識の変化を身近な人にでも語っていただいて、少しずつでも共有してもらうこと、これが第二歩になるのではないでしょうか。

zakincozakinco 2012/07/23 11:47 番組の酷さを説明する文書を書いてBPO(http://www.bpo.gr.jp/)に意見を送るべきだと思います。今回の番組はかなり酷そうなので録画が見られたらここの議論も参考にして書いて送ってみます。

skywave1493skywave1493 2012/07/23 14:53 幾ら視聴率稼ぎとはいえ、酷い番組。こういう事実を無視して対立を煽る報道は75年前のあの時代を彷彿
とさせますね。穀物みたいに無いと死活的問題(ウナギ屋は別ですけど)がある訳でもありませんし普通
にウナギが乱獲で減っているのだから価格の高騰は仕方ないし資源保護を優先しましょうと言えば済む話
興味深いのはそんなに中国の戦略?とやらが嫌いならウナギを食べるのは控えましょうと言えば良さそう
なんですが、そこへは行かず日本が独自に確保(乱獲)すべきだとなる点ですね、これこそ真のエゴ。ホ
ントウナギが可哀そうです。

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/07/23 15:47 zakinco さん

調べてみたらBPOの「ご意見送信フォーム」は500字までなんですね。これはかなり絞り込まないと収まりそうにありません……。が、工夫してみます。

skywave1493 さん

>穀物みたいに無いと死活的問題(ウナギ屋は別ですけど)がある訳でもありませんし

そう、うなぎがいなくなって一番困るのは漁業者、養殖業者、うなぎ専門店なんですよね。しかし死活的利害をもつ3者がまるで身動きが取れなくなっている。政府が出張るしかないのに所管の大臣は先日紹介したようなのんきな認識で……。

>興味深いのはそんなに中国の戦略?とやらが嫌いならウナギを食べるのは控えましょうと言えば良さそう
なんですが

「たかじんのなんでも言って委員会」とか「TVタックル」あたりなら言い出しかねませんね、これ。

つうこうにんつうこうにん 2012/07/23 20:20 ちょっとよくわからないのですが、
>VTRが終わってスタジオへ。キャスターたちが開口一番「おいしそう〜」「おなかすきましたね〜」「ほんとみんなうなぎ食べたいっていう声が」(後略)
これ、もしかしてスタジオでうなぎ料理を食べた(その食べているところを生放送した)ということでしょうか?だとしたら、仮にVTRの主張内容を問わないとしても、番組構成として報道というよりは食べ歩きバラエティに近いように見えます。VTR内容が何というか外交関係の危機感を煽り立てる向きなら、その直後に「おいしそう」はねーだろヲイ、もっと深刻な顔で偉そうな解説ぶち上げろよ・・・と思ってしまいます。構成作家はこのちぐはぐさに気付かなかったんですかね。

ユースケユースケ 2012/07/23 20:30 ちょっと興味深いブログのエントリがあったのでご紹介します。といっても皆さんご存じかもしれませんが……

http://d.hatena.ne.jp/maukiti/20120723/1343015304

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/07/23 22:40 つうこうにんさん

いやいや、もちろん「報道ステーション SUNDAY」ですから、「スタジオでうなぎ料理を食べた(その食べているところを生放送した)」みたいな情報ヴァラエティのりではありません。このやりとりのあと、ゲストに「中国のまねをして国策でどうにかしようとしても成功するとは限らない」的なコメントをさせて終わりです。

ユースケさん

拝見しましたが、どうもブログ主氏はうなぎ漁の実態についてご存じないようですね。

>じゃあ一体どうやって海を広大に泳ぐウナギにそんなものを設定すればいいの?

なんて書いておられるところを見ると。うなぎは「広大」な海ではまったく漁業の対象になってません(え〜マダガスカルのうなぎについては調べてませんが、ニホンウナギやヨーロッパウナギと生態が同様なら同じでしょう)。海を漂っているときのうなぎは葉っぱのような姿をしておりレセプトファルスと呼ばれます。この段階ではまったく漁の対象になってません。それが沿岸に近づくとシラスに変態し、川を遡上、数年間かけて成熟すると川を下って海に戻り産卵地を目指します。シラスが川を遡上し始める場所とタイミングを狙ってシラス漁をしているわけです。つまり、シラスおよびうなぎ成魚の密漁を防ぐのに、「広大な」海を見張る必要などまったくないのです。

漁獲制限という対策にとって、抜け道塞ぎが重要であるというのはまったくもってその通りなのですが、うなぎの場合(1)最終的な消費地の7割が日本に集中、(2)流通量の99%が養殖だが養殖池を隠すのは極めて困難、(3)シラスが獲れる時期と地域はそれなりに絞り込めるので、抜け道は塞ぎやすい方ではないかと思います。

uchya_xuchya_x 2012/07/24 06:11 あのブログの主張が正しければ、回遊魚を対象としたあらゆる漁業が、いずれ魚を取り付くして崩壊する事になりそうですが。

そうならないための漁獲量規制で、採る前に所有権を割り当てておく事で早い者勝ちによる乱獲を防ごうって事ですよね。

つうこうにんつうこうにん 2012/07/24 07:59 なるほど、ちと考えすぎでしたね。にしても、「おいしそう」「おなかすきましたね」とは、「報道」を冠した番組それ自体の信頼性を自分で裏切るに十分な場違いさを感じさせます・・・

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/07/24 09:42 uchya_x さん

漁獲制限の試みが全部上手くいっているわけではないですが、成果をあげた事例もありますからね。
もう一つ、漁獲制限が成功するかどうかは消費者にもかかっています。出所の怪しそうな商品は買わない。買わなければ売れませんから、密猟のインセンティヴを減らすことができます。

つうこうにん さん

「ぜんぜん深刻な事態なんかじゃないんですよ」というメタメッセージを発しているわけですね。当事者に自覚があるかどうか知りませんが。

unagihimeunagihime 2012/07/27 22:02 こんばんは ニュースより失礼します。
生まれも育ちも浜松 そして最近 我が家は跡継ぎがいないため
養鰻業を廃業いたしました。

今まで 鰻を買うことは無かったので・・・池にいっぱいいたから
この鰻の高騰騒ぎに心痛みます。

でもね、皆さん考えてみてください。
鰻は昔 高級な食べ物じゃなかったですか?
それに戻ると思えばよいのではないでしょうか?

報道には出されていませんが、白いダイヤといわれるシラスウナギの高騰には
国内の一部地域の業者が価格をつり上げている事実があるのです。
ここが報道されないのが悲しいですね。

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/07/27 22:27 unagihimeさん

>鰻は昔 高級な食べ物じゃなかったですか?
>それに戻ると思えばよいのではないでしょうか?

ええ、そう思います。だからこそ、コンビニや牛丼チェーンでのうなぎ販売を問題にすることからスタートしたわけです。

>白いダイヤといわれるシラスウナギの高騰には
>国内の一部地域の業者が価格をつり上げている事実があるのです。

いや、これだけ漁獲量が(そして資源量が)激減していれば高騰するのが理というものです。それを「つり上げ」のせいにするのは問題でしょう。しらすを安く売ってかつ利益を確保しようと思えば、さらにたくさん獲らねばならないんですよ?

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/07/31 11:33 zakinco さんのご示唆に従って、BPOに意見を送付しました。とりあえず「ミヤネ屋」と「報道ステーション SUNDAY」の2つを選んで送りましたが、「ガイアの夜明け」も書くべきかな……。

zakincozakinco 2012/08/23 13:58 BPO「2012年7月に視聴者から寄せられた意見」が公開されましたが、うなぎの報道に関する意見は採り上げられなかったようです。俺も送ったので少なくとも2件は届いてるはずなんですが。せっかく送っていただいたのにすいません。
http://www.bpo.gr.jp/audience/opinion/2012/201207.html

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/08/23 14:46 zakinco さん

いえ、とんでもない。BPOに送るという発想はなかったので、参考になりました。

名なし名なし 2012/09/14 23:03 中国は日本人が思っている以上に日本人を敵視していることに気づかない平和ボケ日本人!

apesnotmonkeysapesnotmonkeys 2012/09/16 14:40 「平和ボケ」って石原慎太郎やそのお仲間、支持者たちのことですね? 私もまったく同感です。

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