アートミアム #1(DRAFT)
アートを社会構造の立場から観察し理解をする。
作品のディティール(素材、表現方法、内容)関しては本稿ではふれない。
物事の価値は周囲の文脈との関係によって変化する。その仕組みを理解することは、アートの立場ひも解くきっかけになるのではないか。
設定1
世の中の商品を、
1.生活必需品、日用品、またはデザイン性などに付加価値のあるプロダクトなど
2.概念
上記の二つにわける
1.は、食料や、紙、またデザイン性の高いもの、Macや車、傘なども含む
2.は、絵画、音楽、ドラマ、バラエティ番組、漫画、詩、など
まずは、大雑把に2.を全てアートとし、以下に分類する。
(参考:以前書いた記事、A. ハイアート B. ローアート C. 表現主義)
設定2
A. ハイアート = 美術史的背景、政治的優位の上に存在するアート
B. ローアート = 一年以下〜数十年の歴史的、社会的、地域的背景の上に存在するアート
C. 表現主義 = 内発的なアート
考察
1)A. B. の違いは表現の背景の期間的な長さの違いである。A. は最低でも100年程度の背景が必要。対しB. は自由な設定が可能である。
2)A. は、現状では西洋美術史を起源とする文脈を背景にすることが義務づけられているが、B. は、自由な歴史的、社会的、地域的文脈設定が可能である。
3)A.B.共通点は、ターゲットの文脈から汲み取った表現と、自分(当事者)や世代(トレンド)のコンプレックスをテーゼすることが必要とされる。
4)C.は表現の背景を切断しているため独立している。
指摘
A.Bは共通する(期間的に)文脈を利用することで相互に交流することができる。
C.は表現の背景を接続することで自分(当事者)、世代(トレンド)のコンプレックス、つまり表現の源泉にもなりえる。
作家や、作品はこの、A,B,C間を遷移させることができる。
例
ルノアール、マネ
A→B→A
パブロピカソ
A→B+C*→A
ダリ
A→C*→A
アンドレブルトン
A→C*→A
マルセルデュシャン
A→A
葛飾北斎
B→B*
アンディーウォーホル
A→(Bを引用)→A
岡本太郎
A→C
YMO
(Bを引用)→(B←→A)
長渕剛
B→C
鳥山明
B→B*
ジェフクーンズ
A→(Bを引用)→A
村上隆
A→(Bを引用)→(A←→B)
ダミアンハースト
A→A
マイケルジャクソン
B→A
パフューム
(Bを引用)→B
初音ミク
(Bを引用+C)→B←→A(?)
C* 当時はCがAであったため現代のCとは若干異なる
B* 今後のAの政治的覇権の移動によってAになる可能性も
アートミアムにおいて、アート性とは、作品•作家の独立性、個人性、エンターテイメント性、クライアントワーク依存に依存しない。
アートミアムとは、これらを包括してアートと見なし、以後A,B,C間を遷移させることで、アート価値を向上させる手法である。