2008年10月15日
地中海式食事法のすすめ
地中海式食事法(Mediterranean Diet)というのをご存知ですか。スペイン、イタリア、ギリシャなどの食事に共通する特徴で、高名なメイヨークリニックのウェブサイトでは次のように説明しています。
- 果物と野菜をたっぷり食べる
- オリーブ油やナタネ油のような健康な油をとる
- ナッツ類を少し食べる
- 赤ワインをほどほどに飲む
- 赤い肉はほとんど食べない
- 魚を毎日のように食べる
さて9月のブリティッシュ・メディカルジャーナルに、この地中海式食事法の健康効果に関する最新研究が掲載されました。
イタリア・フィレンツェの研究者たちが、これまでに公表されている12の研究から、地中海式食事法と死亡率や病気の発症率との関係を調べました。研究の対象になったのは7カ国157万人で、地中海沿岸の人々ばかりでなく米国やオーストラリアのヨーロッパ系の人々を対象にした研究も含まれています。
研究者たちは、調査対象者の食事法がどの程度地中海式食事法を遵守しているか、その度合いを数値化しました。地中海式食事法で用いる食材(野菜、フルーツ、豆類、穀類、魚、食事中の適量の赤ワイン)それぞれについて、対象者グループの平均値を出し、それより多い人には「1」、少ない人には「0」をつけます。
また逆に、地中海式食事法から外れる食材、すなわち赤身の肉(牛、豚など)や乳製品を平均より多く摂る人には「0」、少ない人には「1」をつけます。こうして遵守の度合いが高い人ほど高い数値がつきます。そして対象者を3〜18年にわたって観察追跡しました。
その結果、地中海式食事法を守った人では、全体の死亡率が9%低いことがわかりました。心疾患による死亡率は9%、パーキンソン病や認知症にかかる率は13%、がんになる率とがんによる死亡率は6%低くなっていました。
これまでの研究は、特定の食品や成分の健康効果に着目するものがほとんどでした。しかし、実際には、各食品が相互的・相乗的に働いていることが考えられます。今回のように地中海式という総合的な食事スタイルの健康効果が明らかになったのは大きな意味があると言えます。
(今日のまとめ)
せっかくよい食事スタイルが提示されたのですから、うまく取り入れたいですね。赤身の肉やハム・ソーセージなどの加工肉を減らし、魚、野菜、フルーツ、豆、穀類を多く摂り、油分はなるべくオリーブオイル限定で、そして食事中には赤ワイン…これで心臓病、高血圧のリスクを減らし、脂質代謝、肥満の改善を目指しましょう。ただし、赤ワインは「適量」で。
(last updated 10/16/2008 B)