1. 下から順にお読みください(新しいものほど上に表示されます)。
2. 新しいトピック(論文)には冒頭に ■ を付けています。
3. 同じトピックでのメモが続く場合は 続)としています。
2010年09月02日
米国はマッサージ療法を活用
アメリカには国立補完代替医療センター(NCCAM)があります。そこがニュースレターを出しており、その9月号が届きました(ソースはこちら)。
今回はマッサージ療法の特集です。アメリカにはマッサージ療法士という専門職があり、マッサージ療法の専門学校で学んだ人が各州のライセンスを得てマッサージを業としています。日本のあん摩マッサージ指圧師に相当します。
アメリカでは統合医療が進んでいると言われます。そこにはいろんな意味がありますが、その特徴の1つは補完代替医療の活用です。
病院でも補完代替医療の活用は進んでおり、中でもマッサージ療法は一番浸透度が高いようです。アメリカ病院協会の調査によれば、補完代替医療を活用しているという病院の割合は、1998年には7.7%でした。それが2007年には37.3%に達しています。
それらの病院のうち71%がマッサージ療法を治療に活用しています。その目的は、ストレス緩和71%、疼痛管理66%、がん患者へのサポート57%、妊婦へのマッサージ55%、物理療法のリハビリの一環として53%、身体を動かすトレーニング45%、姑息的(対症療法的)治療41%、の順でした(下図)。
マッサージ療法の臨床研究も進んでいます。現在患者のエントリーが進んでいるものとこれから始まるものをあわせて、いま39のマッサージ療法の臨床試験がアメリカの臨床試験データベースに登録されています。
エビデンスの総本山のように言われるコクラン共同研究のデータベースでも、マッサージ療法は腰痛に効果がありそうだとか(こちら)、認知症にいいかもしれない(こちら)というまとめがなされています。
アメリカ一の優良病院として名高いメイヨークリニックもマッサージ療法を活用しています(こちら)。その信頼度は高く、心臓手術を受けた全患者にマッサージ療法を施すほどです。
日本のマッサージのイメージからは想像もできない状況です。こういう例を見るにつけ、自分のあまりなじみのない治療法について、現状を確かめることなく自分の先入観だけで「効くわけが無い」などと軽んじてはならない、と自戒しています。
(last updated 9/2/2010 H)
