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2011年10月30日

103011

お酒はほどほどに

適度なお酒は健康にいい、とはときどき耳にします。アメリカの国立アルコール乱用・依存症研究所の研究者らが、飲酒とがんによる死亡リスクの関係を検討しました(ソースはこちら

==要約==
もとになったのは1988年から2004年にかけて何度か行われた、323,354人の国民健康調査研究のデータです。これを用い、アルコール摂取の量および頻度とがんによる死亡率の関係を検討しました。

2006年までに、8362人ががんで亡くなりました。飲酒者における全がん死亡率を、まず量の面から解析しました。すると男性において、1日1杯の人に比べ、1日3杯以上の人ではリスク比が1.24倍に高まることがわかりました(P-trend=0.001)。

次に頻度の面から解析すると、女性において、週1日未満の人に比べ、週3日以上飲酒する人では、リスク比が1.32倍に高まることがわかりました(P-trend<0.001)。

さらに部位別に解析しました。肺がんによる死亡リスクの結果は上と同様でした。しかし一度も喫煙したことのない人に限ると、有意のリスク上昇は見られませんでした。

男性では、高頻度の飲酒は前立腺がんによる死亡リスクを1.55倍に高めました(P=0.03)。

女性では、多量の飲酒は大腸がんによる死亡リスクを1.93倍に高め(P-trend=0.03)、高頻度の飲酒は乳がんによる死亡リスクを高める傾向がありました(P-trend=0.06)。
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確かに飲みすぎはがんについては良くない、というデータです。控えめにしたほうが安心なのは間違いないようです。

すこし前ですが、ハーバードの人たちがこれとは多少趣きの違うデータを出していました(こちら)。

対象は看護師さんの女性13,894名で、がん死ではなく、健康に70歳まで年齢を重ねることができたかどうか、に着目しました。またヘビードリンカー(アルコール1日45g:3・4杯超)は除外しています。

すると中年のころの飲酒習慣で、まったく飲まなかった人に比べ、アルコール1日5g以下の人は健康に年をとる確率が1.11倍に高まり、5−15gの人は1.19倍、15−30gの人は1.28倍、30−45gの人は1.24倍と、ほどほどなら飲むほうが健康に年をとる可能性が高まる、という結果でした。

また飲む頻度も、週に1・2日飲む人では健康に年をとる確率が飲まない人の1.10倍なのに対し、3・4日飲む人では1.29倍になり、5−7日飲む人では1.47倍になる、という結果でした。

これはほどほどなら必ずしも悪くない、というデータです。問題は、なかなかほどほどで止められない、ということですね。

(last updated 10/30/2011)