鞄

実家は売った。
大量のものを捨てた。売った。リサイクルに出した。
母のもの。
くそが。
ああ。
本当は全て取っておきたいのに。
それでは生きていけない。
母の着ていた服をジップロックに入れて
とってあるけれど、それが何か。
人は死んでもその人の匂いは残る。
袋を開けてすうと息を吸い込めば、
母の匂いがする。
不思議だ。
たくさん捨てたのに。
未練がましく溜め込んだものもあるのだ。
それを今度は処分していく。
大量の鞄や小物やetc。
心を無にして修行僧のように・・・。
なんだなんだ。
いつになったらこのグレーの世界から抜け出せる。
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五月も終わろうとしている。
あっという間に日々がすぎる。
だから焦らなくてもいいのかもしれない。
前に進むことを。
焦らなくても日々はどんどんすぎていくし、
なるようになっていくのだから。
私は自分の行きたい方だけ向いて
ゆらゆら漂っていればいいのだ。
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好きなところ・・・
勤勉なところ。
謙虚なところ。
努力家なところ。
静かなところ。
勉強家なところ。
思いやりがあるところ。
硬派なところ。
思慮深いところ。
自然を愛するところ。
家族を思っているところ。
本をたくさん読むところ。
素敵な音楽をたくさん知っているところ。
まっすぐなところ。
良い匂い。
サラサラの髪。
照れ屋なところ。
私を思ってくれるところ。
苦しみを自分で昇華できるところ。
誠実に言葉を紡ぐところ。
情熱を持って生きるところ。
なんだか今日は好きすぎて少し苦しい。
中学生かい。
目の前にいるのに手が届かない。
すぐそばで暮らしているのに一緒には暮らせない。
今私にできることは
野菜を育てること。
美味しいごはんを作ること。
よく眠りよく遊ぶこと。
自分の心を少しでも豊かに楽にすること。