あらきけいすけの雑記帳

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2008-09-07 (Sun)

[]変な研究…てゆーか、ニセ科学?

[注:このエントリ9月7日に起こして、何回か書き換えている]

これは研究が「ニセ科学」というよりは、報道がニセ科学を作る典型例のような気がする。ボクが目にしたものでひどいのが読売の記事

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 【ワシントン=増満浩志】男性の結婚生活の成否に影響を与える遺伝子が、スウェーデン・カロリンスカ研究所などの研究で見つかった。

この遺伝子には様々な型があり、うち1種類を持つ男性は、結婚が危機にひんした経験のある人が多かった。この成果は、近く米科学アカデミー紀要に発表される。

この遺伝子「AVPR1A」は、バソプレッシンというホルモンを脳内で受け止める物質をつくる。

スウェーデンで成人約2000人について調べた結果、この遺伝子が「334」という型の男性は、妻に不満を持たれている割合が高く、過去1年間に離婚など結婚生活が破たんしたか、その恐れのあった人の割合が、他の型の男性の2倍以上だった。女性は遺伝子型の影響がみられなかった。

2008年9月2日14時26分 読売新聞)

時事通信の方はまだ丁寧
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草原などに生息するハタネズミ類で固定した夫婦関係(一夫一婦制)を好むかどうかを左右する遺伝子がヒトにもあり、男性ではこの遺伝子が特定のタイプの場合、そうでない場合に比べ、結婚より同居を選んでいたり、離婚や別離の危機を経験したりする確率が2倍高いことが分かった。スウェーデンのカロリンスカ研究所や米エール大などの研究チームが2日までに調査した。論文は米科学アカデミー紀要の電子版に掲載される。

 この遺伝子「AVPR1A」は、脳神経で神経伝達物質のアルギニン・バソプレシン(AVP)を受け取るたんぱく質(受容体)を生み出す機能がある。ハタネズミ類ではAVPが多かったり、受容体がよく働くタイプだったりすると、社会性が高く、一夫一婦を好むようになることが実験で確認されており、ヒトでは自閉症の発症リスクに影響する可能性が指摘されてきた。

 研究チームは、パートナーがいるスウェーデン人男性約900人を対象に、2本がペアになっている12番染色体にあるこの遺伝子の一部DNA塩基配列が特定のタイプかどうかを調査。その結果、2本とも特定タイプの男性が結婚ではなく同居している割合は32%、過去1年に離婚や別離の危機を経験した割合は34%と、2本ともそうでない場合の17%、15%の約2倍だった。

時事通信の科学記事。同じ「研究成果」を伝える読売の記事は中身がないので無視。数日前に話題になっていた。最後の段落の部分ってアンケート調査か何かなのかな?これを「相関あり(もちろん偽相関かも)」と判定していいのかどうかも、この記事からはわからない。

該当する論文のアブストラクトはこれのようだ:Genetic variation in the vasopressin receptor 1a gene (AVPR1A) associates with pair-bonding behavior in humans アブストラクトより時事記事の方が詳しいな。

この報道に批判的な意見もきちんとあって、「男性の離婚遺伝子」は存在するか[WIRED VISION]によれば

しかし同チームは、「その影響は比較的少なく……この多形[同じ生物種のうちに遺伝子型の異なる個体が存在すること]が、個人レベルにおいて夫婦関係を決定づける因子として作用するという意味にはつながらないことは明らかだ」と釘を刺してもいる。

にもかかわらず、ジャーナリストたちはこの「離婚遺伝子」に飛びついた。

とある。

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