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NPOやソーシャルビジネスの創業・経営・マネジメント

NPOこそ、MovableTypeを一歩越えた次世代CMSが必要。

NPOには、MovableTypeを一歩越えた次世代CMSが必要なのだと、最近思うようになってきた。


NPOの人たちにも、ネットで情報を発信していきたいと思っている人は案外多い。確かに、色んな地域で色んな活動をやっていて、自分達が取り組んでいる社会的課題や問題を多くの人に知ってもらいたいと思うのは至極当然なことだ。そのためにネットというツールは非常に便利がよい。


しかし、そのような団体には何故かアナログ的な人材が多い。その特定の分野に関しては誰にも負けない知識と経験を有しているのに、ネットやWebと聞いただけで、ちょっとひいてしまうような人が多いのだ。もちろん、HTMLやFTPなんて言葉は聞いただけでひいてしまう。そういう人たちである。


そのため、ホームページを持っていても更新をサボってしまう、更新自体をボランティアに委ねていてボランティアの都合がつくときにしか更新されない、などなど。そういった団体は数多くあると思う。


そこで、MovableTypeTypePadのようなサービスはNPOのニーズに非常にフィットしたものではあると思う。(もちろん、大手ポータルサイトが提供するブログサービスも含め)HTMLやFTPを知らずとも、ホームページの更新が可能だからだ。ただ、それでも私から見て、BlogはNPOのネットに対するニーズの一部しか満たしていないと思う。


では、そのほかのニーズとは何なのか?


地域に根ざし、歴史あるNPO団体ほど、会員数や賛同者が多い。何百名というステークホルダーがいることもある。そこで、彼ら全員に講演会やセミナーの案内などを送りたいとする。さて、どうするか?


答えは簡単である。メールのTo部分に1件1件メルアドを打ち込む、または一人ひとりFAXを送る。何百という会員に対してである。気の遠くなるような作業だ。大規模なNPO団体といえども、数十人のスタッフや職員がいることは稀である。そのため、他に重要な仕事を担わないといけないスタッフが、そういった事務作業を延々とこなすことになる。時間がもったいない。


また、会員の悩みや質問に答えるのもNPOの重要な仕事だ。僕の知り合いには、そういった電話やメールが毎日寄せられるという人もいる。その人が言うには、「電話の応対だけで一日終わってしまったことがこれまで何日あったのか」である。


「できれば、掲示板やMLで会員同士が悩みを共有し、話し合ってくれるのが一番いい」と言う。では、ホームページに掲示板でもインストールしてみましょうか?という話になるだろう。でも、その団体の人たちは、.htaccessによるパスワードやアクセス制限を知る由もない。掲示板はアダルト系の書き込みで一杯になり、いずれ放置される運命にある。


このへんのNPOのニーズというのはBlogでは解決できない。では、XOOPSでも使うか?インストール、デザインのカスタマイズ、モジュールの選択。。。手に負えない。


もちろん、お金をかけてASPやシステム開発会社にホームページの制作を依頼することもできるだろう。でも、何十万、何百万というお金をサッと支払えるだけの財務力を持つNPOが日本に一体いくつあるというのか。


そういったときに、絵文録ことのはブログの「次」はこれが来る。DWS(デーサイ)=データベース→サイト化ツールの時代という記事を読んだ。

私は、次にやってくるツールは、「Movable Typeのようなコンテンツ・マネージメント機能を完全に備え、HTMLファイルを静的出力する上、元となるデータベース形式も自由にウェブ上からカスタマイズできる“リレーショナル・データベース→ウェブページ化ツール”」だと考えている。

そう、これに近いCMSが必要なのだと思う。もちろん、ある程度の会員への連絡や会員同士が話し合える機能があってこそなのだが。その上で、できれば月間数百円、または千円くらいの値段でと思う。


そういった訳で、絵文録ことのはさんも言われていることだが、こういったASP誰か作ってくれないのかな?というより、自分でも作ってみたいのだが。


追記:Google PageCreatorなんかは確かにすごいと思うけど、それがITを専門としていない人たちにどれくらいの期間で浸透するのかを考えると、ASP開発の方が手っ取り早い気がするのである。