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ゆっくりいこう

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2016-08-23

[] 町田「目が合って完璧なパスが出てきた」

 岡山戦では船山からのスルーパスを受けた町田が、しっかりと足元で決めて先制点を決めています。

 これで町田は今シーズン通算9ゴール。

 自身初となる二桁得点まで、あと1つとしました。


 この日の町田は攻守に効いており、最後まで走り続けて素晴らしい活躍を見せていたと思います。

 42分にあった長澤からのロングスルーパスを受けて、シュートまで持ち込んだ場面を決めていれば完璧でしたね。

 ただ、あれは全速力で走り込んでシュートを放っていたので、細かなコントロールまで出来なかったのでしょう。

 相手DFもついてきていましたし、簡単なシュートではなかったのだろうと思います。



 先制点はアランダの縦パスをエウトンが落とした瞬間に町田が走り込んで、船山が絶妙なスルーパスを町田に合わせた展開でした。

 町田と船山はアイコンタクトで、プレーの確認を取っていたのですね。

 町田の飛び出すタイミングと冷静なシュートももちろん素晴らしかったですが、船山のスルーパスも見事でした。

 パスコースはもちろん、パススピードも相手が出にくく町田が受けやすい速度で出しており、理想的なスルーパスだったと思います。


 ゴールまでの展開としてはシンプルなポストプレーからの裏抜けでしたが、見事に相手を崩しており3人、4人が連動して攻撃を作れたことになります。

 熊本戦では何度も裏抜けからチャンスを作れていたジェフですが、単純に前の選手が裏に走り込むだけではチャンスは作れないでしょう。

 そこにタイミングよくパスが出てくるからこそ相手を崩せるのだし、裏へ走る選手も絶対にパスが来ると信じることが出来ているからこそ躊躇なく走り込むことが出来ている。


 ようするにパスの出し手と受け手の意思疎通が出来ているからこそ裏抜けの形が成立しているのであって、チームとして「攻撃の第一手として裏を狙ってそこに出す」という約束事がしっかりと作れているということだと思います。

 こういった明確な攻撃の狙いはこれまでのジェフでは見えてこなかった部分でしたし、長谷部監督が就任して生まれた効果だと思います。

 チームとして、良い方向に進んでいると言えるのではないでしょうか。



 ただ、岡山戦では相手が動けていなかったことも、考慮すべきではあるのでしょう。

 また、早い時間にジェフが先制点を奪ったこともあってか、岡山のDFラインが積極的に前に出てきてくれた。

 特に後半からはラインが高かった印象ですが、岡山のDFラインはあまりスピードがあるわけではないということもあって、前方の選手が裏を取りやすい状況だったといった点もあったと思います。


 また、相手のラインが前に出てくると、結果的にジェフも含めて全体がコンパクトな戦況になる。 

 それによって裏狙いのパスの距離も短くなって、スルーパスの成功率が上がったとも言えるでしょう。

 2点目のGK佐藤からのキックのこぼれ球を拾って丹羽が素早く縦パスを出したシーンや、29分のDFラインで回してからの丹羽のスルーパスなども最終ラインから前線への距離が短くなっていたからこそ、成功したといった部分があると思います。


 これが相手が深く守っている状況でDFラインから相手の裏へスルーパスを出すと、パスの距離が長くなりがちで相手へのプレゼントパスが増えてしまう。

 それが横浜FC戦や熊本戦で、課題として感じたところだったと思います。

 特に丹羽はそのあたりが顕著で岡山戦後半にも全体が間延びした状況で、無理にスルーパスを選択してボールを失うシーンがありました。

 この日も何度か丹羽からチャンスが作れていましたが、一方で判断面には課題も感じるところがあるように思います。



 今後はジェフの裏狙いに対して、警戒してくるチームも増えるかもしれない。

 状況に応じて裏へのスルーパス以外の形も、作れるようになっていかないといけないのかもしれません。

 とはいえ、現状では積極的な裏狙いが新チームの武器となりつつありますし、前の選手としては走り出してもパスが来ない展開が増えると、走るのをためらうようになってくるかもしれない。

 そのあたりが難しいところでもあると思います。


 あくまでも裏狙いをメインとしつつ、他の選択肢も作れるかどうか。

 実際、岡山戦での先制点ではエウトンがゴールに背を向けてポスト役を果たし、船山がバイタルエリアで受ける役割をこなして、町田が裏を取る形に繋がった。

 裏だけでなくターゲット役や間を取る動きも組み込めたことによって生まれたゴールですから、ああいった形が1つの理想なのかもしれません。

 一発での裏狙いだけでは、攻撃に深みも生まれてこないでしょう。


 また、裏狙いをより積極的にやっていくためにも、自らよりコンパクトな体系を作っていきたいところではないでしょうか。

 コンパクトな状況になれば、狭いエリアでのパスワークも必要となってくるかもしれません。

 将来的には、そこの質も上げていかないといけないのかもしれません。



 まだまだ新チームは始まったばかりではありますが、"裏狙い"という明確な1つの方向性というか指標が出来たことによって、チームに何が必要で何が足りないのかもはっきりと見えてきたところがあると思います。

 それによってチームの道筋が見え、今後はその形を熟成し、成長させることもできるかもしれない。

 それこそがチームとして今までのジェフに足りなかった部分だと思いますし、なかなかチームを成長できなかった要因の1つでもあるのでしょう。

 それだけにチームの方向性の1つが見えてきたということは、今後にとって非常に大きなことなのではないでしょうか。

2016-08-22

[] "裏狙い"で相手を崩し2-0の勝利

 前節はジェフが熊本にコンディション面で、大きく差を付けられ0-3で完敗。

 しかし、今節は逆にジェフが岡山をコンディションで上回り、快勝した試合でした。

 やはり夏ということもあって、コンディション面の差が大きく出てしまうということなのでしょうか。

 特にJ2では良くある傾向のようにも思えます。


 しかし、岡山の状態を差し引いても、ジェフは確実に進化しているように見えました。

 複数の選手が連動して攻撃に絡めるようになり、守備でも細かな調整から粘り強く守れるようになった。

 新チームの方向性は大きく間違っていないと、改めて感じられる試合だったように思います。

■ジェフが先制し優勢に進める

 連戦を終えたためなのか、前節熊本に0-3で大敗を喫したこともあってなのか、ジェフは大きくメンバーを変更。

 エウトン、町田、菅嶋、アランダ、丹羽、比嘉がスタメン入りし、吉田、井出、山本、阿部が控えに。

 多々良、勇人がメンバーから外れました。


 岡山は矢島が五輪から復帰し、いきなりのスタメン出場。

 豊川、片山がスタメンとなり、澤口、押谷が控えで島田がメンバーから外れました。

 この夏に補強した選手では元磐田CBキム・ジンギュがスタメン、昨年福岡でプレーした酒井宣福がベンチ入り。

 元ジェフの久保は、三島が松本に移籍した水戸にレンタル移籍しています。



 ジェフは前線がエウトンと船山、右SHに菅嶋で左SHに町田という布陣でした。

 開始早々、ジェフの攻撃。

 中央でタメを作った船山からパスを受けた左SB比嘉がクロスを上げ、町田がフリーでヘディングシュートを放つも枠の外。


 先制したのはジェフ。

 9分、右サイドでのパスワークからアランダが縦パスを出してエウトンが落とし、船山がバイタルエリアで受けてスルーパス。

 これに反応した町田が、完全に相手の裏を取ってシュート。

 これが決まって1-0とします。



 立ち上がりから、ジェフが試合の主導権を握っていました。

 前節と比べて明らかに選手たちが動けており、切り替えも速かった。

 逆に岡山は動きが重く、攻守に選手の距離感が離れすぎていた印象でした。


 先制点は、ジェフがうまく相手を崩した形でした。

 この日は船山、町田、比嘉などが積極的に縦に走り込むことによってパスの出所を増やし、パスワークを縦に仕掛けることが出来ていたと思います。

 ここまでパスワークから綺麗に崩せたのは、久しぶりではないでしょうか。



 12分、ジェフの攻撃。

 左サイドで町田、船山、比嘉とつないでクロスを上げると、エウトンが落として最後は船山がミドルシュートを放つも枠の外。

 13分にもジェフの攻撃。

 町田がGK中林からのゴールキックを拾って持ち上がり、シュートまで持ち込むもGK中林がキャッチ。


 14分、岡山の攻撃。

 加地の長い距離のクロスを赤嶺が落とし伊藤が繋いで、最後は豊川がシュート。

 鋭いシュートでしたが、枠の外に終わります。

 


 22分、岡山の攻撃。

 中盤の矢島がワンタッチでスルーパスを出し、ボールを受けた豊川がセンタリング。

 これがジェフDFに当たってファーに流れたところ、伊藤が受けてシュートを狙いますがジャストミートせず。


 25分、ジェフのチャンス。

 左サイドを攻め込んだところから、町田がボールを奪い返しエウトンがクロス。

 しかし、ゴール前で船山の足元に入ったところを、相手DFがブロック。



 29分、ジェフの決定機。

 ジェフがDFラインで広くパスを繋いでいったところから、丹羽がダイレクトで裏へ飛び出した船山に縦パス。

 船山のセンタリングに対応しファーに走り込んだエウトンがフリーでシュートを放ちますが、GK中林の正面でゴールならず。


 36分には岡山の攻撃。

 FKのこぼれ球を岡山が拾ってロングシュートを放ちますが、GK佐藤がセーブ。

 しかし、矢島に対して比嘉が猛チャージを仕掛けて、選択肢を消していたように思います。


 42分にもジェフのチャンス。

 右サイドで菅嶋と船山が囲ってボールの奪ったところから、長澤が鋭い長い距離のスルーパス。

 これに町田が反応して長い距離を走ってシュートまで行きますが、ゴール右隅をそれます。

■相手の裏を取って2-0の勝利

 前半はジェフがボールを持ち、テンポ良く攻撃を仕掛けることが出来ていました。

 守備でも大きなピンチは少なく、ジェフとしてはもう1点欲しい展開だったと思います。

 後半から岡山は前に出ていく姿勢を強めてきましたが、ジェフも船山や町田がその裏を狙う形で攻撃を仕掛けていきます。


 51分にはジェフの攻撃。

 近藤の縦パスから船山が左サイドを抜け出しセンタリングも、相手DFがブロック。

 このプレーで得たCKを長澤が蹴り、ファーの丹羽がフリーで受けますが、足元で合わせきれず。


 53分にもジェフの攻撃。

 左サイドでエウトンと町田が何度もパス交換を続けて、町田が抜け出すと鋭いセンタリング。

 船山の足元を狙ったボールでしたが、相手DFがブロック。

 


 後半からもジェフの方が攻め込む回数が多かったですが、55分あたりからジェフの運動量が落ちていきます。

 60分には岡山の選手交代。

 片山に代えて、酒井が入ります。


 その直後、岡山の攻撃。

 左サイドで酒井が仕掛けて、アーリークロス。

 これを先に若狭が触りますが、豊川に拾われシュートを放つもサイドネットの外。

 67分、岡山は豊川に代えて押谷を投入。


 ジェフが押し込まれた時間を凌ぐと、70分あたりからは押し返していきます。

 そして、72分に追加点。

 GK佐藤からのロングキックは合わなかったものの、こぼれたところを丹羽がダイレクトで裏へパス。

 これに船山が反応して完全に抜け出し、最後はエウトンが折り返しを決めて2-0に。


 その直後、岡山は2枚目のカード。

 関戸に代えて渡邊を投入。

 ジェフは75分、疲れの見えた比嘉に代えて阿部を投入。


 

 78分、ジェフの攻撃。

 阿部からのパスをサイドでボールを受けた町田が中に入っていくと、外に出来たスペースに阿部が走り込みそのままクロス。

 鋭いクロスに菅嶋が逆サイドから飛び込んでいきますが、GK中林が弾き出します。


 79分にもジェフのチャンス。

 阿部からの縦パスを受けた町田が、エウトンとワンツーで受けて中央の船山へ。

 船山が縦に仕掛けて左足でシュートを放ちますが、バー直撃でゴールならず。



 84分、ジェフにアクシデント。

 近藤が足を痛めて、選手交代。

 代わりにイが入りイが右CBに、若狭が左CBに回ります。


 90分、岡山の攻撃。

 近距離で得たFKを伊藤が直接狙いますが、GK佐藤が片手でファインセーブ。

 これがこの日の岡山にとって、一番のチャンスだったのではないでしょうか。


 90分+2分、ジェフは菅嶋に代えて北爪を投入。

 その直後には岡山の加地が左足でアーリークロス。

 もつれ込みながら押谷がゴールを狙いますが、これもGK佐藤が止めて2-0で勝利を飾りました。

■裏を狙うことで相手を崩せるパスワークに

 長谷部監督が就任してから取り組んできたことが、攻守に狙い通り行えた試合だったのではないでしょうか。

 攻撃では良い距離感を保って複数人がボールに絡んでパスワークを作りながら、誰かが裏に飛び出してそこを使う展開。

 守備では細かなポジション修正を続けながら、縦パスが出たら囲んで行って粘り強く守る形。



 特にこの試合では岡山に元気がなく攻撃に怖さを感じなかったこともあって、攻撃面で新チームの変化を強く感じました。

 先制点も2点目も相手の裏を取ったところから、ゴールが生まれた。

 長谷部監督の初陣から感じられた、"相手の裏狙い"をしっかりと形にしたことになります。


 長谷部監督就任するまでのジェフは、パスを繋げてもそこから崩す展開が作れなかった。

 しかし、良い距離感を保つことでテンポ良くパスを繋げるようになったこと、サイドも広く使えるようになって相手を広げられるようになったこと、そして誰かが必ず裏を狙うことによって"ただ繋ぐ"だけでなく"相手を崩す"攻撃的なパスワークを作れるようになった。

 そのあたりが、攻撃面での大きな違いだと思います。



 この試合では1点を取った後も押し込んでいたものの、なかなか追加点を奪えなかった。

 これまでのジェフならボールを持っても、そこからの危険な攻撃が作れず、攻めあぐねて失点…という流れが多かったと思います。

 しかし、この日のジェフは相手を押し込んでからも縦への崩しが何度も作れ、攻撃における停滞感を感じる時間が短かった。


 先制点も2点目も味方選手がボールを持って前を向けたと思ったら、町田や船山が躊躇することなく前に走り込んでいった。

 その他にも29分のDFラインで繋いでいったところからの船山の裏抜けも、53分の町田とエウトンのパス交換からの船山の飛び込みも、パスを繋いでいる間に他選手が裏への飛び出しを常に狙っている様子が見られました。

 こういった反応は、裏への動き出しを狙うことが、チームの共通認識として出来ているからこそ出来ていることだと思います。

 また裏抜けを前の選手が狙うことで、相手を引き付けて中盤のスペースを作るといった効果も出ていたように思います。



 守備においても、55分頃から運動量が落ちて苦しい時間帯もありました。

 しかし、そこでも大きく波状することは少なく、バランスを保てていた。

 最後までしっかりと走って、集中して戦えていたと思います。


 愛媛戦では相手の3バックに対しての追い方が中途半端で、押し込まれる時間が長くなってしまった。

 しかし、この試合では相手後方のパス回しに対して町田が前に出ていくようになり、状況によって4-3-3のような形で守ることによって、プレスをかけることが出来ていました。

 しっかりと愛媛戦の課題を修正して、この試合に臨んだことが伺えます。



 ジェフにとって何よりも大事なのは、この試合のような展開をどんな相手であっても続けられるかどうかでしょう。

 この日の岡山は攻撃だけでなく、守備でも覇気がなくジェフが中盤で楽に前を向けていた。

 これによって選手の距離感が縮まり、裏抜けへのラストパスの距離も短くなった。

 それによって、ミスパスも減って効果的に攻め込むことが出来たとも言えると思います。


 "裏抜け"へとそこへの縦パスを意識するチームなだけに、そこでのミスが増えていくとリズムが悪くなりがちなチームでもあると思います。

 縦パスが通らない状況でも冷静にプレーできるか。

 ただし、裏への意識付けを積極的に行ってくためにはどんどん縦パスを狙っていく方向でやっていく方が良いのかもしれませんし、そこは悩ましいところもあるのかもしれません。


 ともかく、北九州戦以上に自分たちの取り組んできたサッカーが形になった試合だったと思いますので、このイメージを大事にしながら次へとつないでいきたいところだと思います。

 ここで天皇杯中断が入ってしまうのは、ちょっと残念な気すらしてしまいますが、一歩一歩着実に成長していくことが大事だと思いますし、それが見えつつある試合だったように思います。