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ブラジルW杯のテーマと日本代表の方向性

 さて、日本時間の明日からいよいよW杯が始まります。
 "サッカー的"な目線で見ると、注目したいのはやはり今後どのようなサッカーが来るのかといったところなのでしょうか。
 しかし、バイエルン・ミュンヘンバルサ風のサッカーをしていたり、ブラジル代表もここ数年は規律の面を重視している印象もあったり、戦術面はボーダレス化している印象もあります。
 どこでも世界中のサッカーを見られる環境が整い、情報伝達も早くなった中で、サッカーに関わる多くの人々がモダンなサッカーを追いかけるようになっているのかなと。


 けれども、だからこそもしトレンドにおける変化があれば、日本やJリーグにもすぐに影響が出るかもしれないし、ジェフを追いかけている者としても注目しておきたいところではないかなと。
 今はW杯よりもCLの方がレベルが高くトレンドを作る舞台になっているところもあるかもしれませんけど、短期間で数多くの試合を行うW杯の方が見る物にとって分析しやすく、集中しやすいという部分もあるでしょうしね。


 最近の流れを見ると、バルセロナやスペインのパスサッカーが多少勢いを落としてきて、今後はカウンターサッカー主流になるのか?それともパスサッカーが更なる進化を見せるのか?といったところなのでしょうか。
 これが今大会のテーマになるのかもしれません。
 もしスペイン代表のパスサッカー対策が確固たるものになれば、パスサッカー主体のジェフに対しても似通った対策をしてくるJ2のチームも出てくるかもしれない。
 そうなれば逆にその対策の裏を突く必要も出てくるでしょうから、そこまで含めて考えていかないといけないのかもしれません。


 ポゼッションかカウンターか…フィジカルかテクニックか…なんてテーマは、サッカーが続く限り永遠と行われるものなのかもしれませんし、今大会でカウンターチームが勝っても次回は逆のチームが勝つかもしれない。
 そうやって時代は繰り返されるのでしょうし、絶対的な結論は出ないものだと思います。
 それでも細部に関しては変化や新しい発見があるかもしれないから、そこを捉えていくことが重要なのかもしれません。



 日本代表に関しては、既に多くのところで言われている通り、岡田監督のような確固たる短期決戦対策をしたチームではなく、『ありのままの日本代表』で戦うことになるのかなと思います。
 ザッケローニ監督は特別な何かを施したようには見えませんし、悪く言えば大きな工夫のない、よく言えばシンプルなチームだと思います。
 ベースとなる部分以外は選手に任せている印象が強く、Jクラブの監督なら早期に解任されていそうですが…(笑)
 まぁ、逆に考えると、短期間しか時間がえられない代表監督にあったタイプの指導者とも、言えるのかもしれませんけどね。
 


 ただ、南アフリカW杯の日本代表も、あれはあれで日本サッカーらしいチームだったのかなぁとも今から思えば言えるような気がします。
 勤勉に守備をしてスペースを与えず、アジリティを駆使したショートカウンターとセットプレーで得点を奪う。
 ジェフを追いかけると、J2でよく見る…というより良くやられるサッカーだと思いますし、今回大会のサッカーが「日本らしいチーム」として肯定され、前回大会のチームがそうではないといわれると、若干の違和感もなくはありません。
 監督も前回大会は日本人監督だったわけですしね。


 とはいえ、前回大会に比べれば監督が全権を持って作ったチームではない、良くも悪くも選手たちの素材をそのままに戦おうとしている印象はあります。
 そして、今回の方が結果的に攻撃的とも言えるのでしょう。
 今回のようなパスサッカーでも成功するのか、それとも世界相手には重心を下げたショートカウンターを目指すべきなのか。
 日本サッカーの対世界対策としての今後の方向性が、問われる部分になってくるのではないでしょうか。
 それによって、今後の代表監督選びやユース年代の代表チームにも影響が出てくるかもしれない…。



 現在のチームに関して考えると、サイドの守備の課題などもそのままですし、不調の本田もこのままいくのではないかと思います。
 それでも怪我の長谷部、90分持たなくなった遠藤に代わり、ここにきて山口蛍、青山が入ってきて、十分以上のプレーを見せている。
 日本代表も選手層が厚くなり、選手1人1人の戦術理解度が高まったからこそ、素早く穴埋めできた印象を強く感じます。
 そこに関しては大会前ではありますが、早くも日本代表において1つの大きな収穫ではないかと思います。
 個人的には海外を含めて経験豊富な大久保よりも、山口蛍、青山、森重あたりのほうがJを代表しJで育った選手たちといったイメージがありますし、十分Jリーガーも戦えているなといった印象をうけます。
 


 『ありのままの日本代表』でどこまで戦えるかは気になるところではあるのですが、一方で長友、本田、香川あたりも次回大会には30歳前後ですから、今大会で結果を残せるかどうかは日本の歴史上においても極めて重要なのではないでしょうか。
 もちろんその後に出てくる選手たちも期待はしていますが、ここまでのメンバーがそろうかどうかは現段階ではわからない。
 逆に今大会がこのメンバーで結果を残せば、世界的にも更に日本人選手の評価が高まって、よりレベルの高いクラブでプレーできるかもしれない。
 そう考えていくと、当たり前とはいえ、結果も重視したい大会ではないかと思います。


 先ほどボーダレス化という話をしましたが、戦術面はボーダレス化したとしても、それでもやはりそのチームごとに色は出るわけで。
 イタリア人監督が指揮して、多くの海外組がプレーする日本代表であっても、やはり日本人らしさというものは十分に出ている。
 そのチームがどこまでやれるかというのは、Jクラブを追うものとしても楽しみにしたいところではないでしょうか。



 まぁ、ともかく一番はレベルが高く、楽しいサッカーが数多く見られれば。
 4年に一度のお祭りですし、ぜひ楽しみたいところですね。
 個人的には日本代表、ボスニア、オーストラリアあたりに期待しつつ、現時点注目はドイツにも注目したいと思っております。