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春の3連戦、ラストはアウェイ京都戦

 連戦中は土曜までブログを更新することが多いのですが、ちょっと忙しい状況なので今週の更新は本日までということで。
 ところで代表戦、五輪予選もある上に、年度末で忙しいこの時期に連戦を組むメリットはあったんでしょうか。
 学生にとっては春休みにあたる時期なので、観戦しやすい状況なのかもしれませんが。


 さて、3連戦の最後を飾るのは京都戦。
 アウェイ西京極での対戦となります。


 京都は昨シーズン限りで祖母井GM、高間テクニカルディレクター、川勝監督など多くの首脳陣が退任。
 今季から和田監督が就任し、新たなスタートを切っています。
 選手も酒井隆介、工藤、横谷、三平などが抜け、山口智、菅沼、金南一ダニエル・ロビーニョなどを補強するなど、メンバーが入れ替わっています。



 新チームになった京都ですが、和田監督らしいサッカーになっている印象です。
 4-4-2で守備でも比較的ワイドに、等間隔にピッチを守るスタイル。
 攻撃においてもサイドからのクロスがメインで、今までのような細かなパスをスムーズにつなぐ形は減った印象があります。
 京都もまた大きく変わろうとしているチーム、ということになるのかもしれません。


 前線では大黒が裏を狙い、ダニエル・ロビーニョが少し下がって受けて、再び仕掛けていく。
 これが今季の狙いということになるのでしょうか。
 そこに対してジェフのキム、大岩、パウリーニョの3人が、いかに対応するのかも注目ではないかと思います。
 ここまで京都は2勝2敗1分で11位の成績となっています。



 一方のジェフは先日のC大阪も引き分けて、無敗をキープ。
 好調を維持していると言えるのではないでしょうか。
 ただ、これまで失点数の少なさが結果に結びついてきましたが、C大阪戦では4-4の打ち合いで失点が多くなってしまいました。
 今後それがどう響くのかが、気になりますね。


 井出を右、ペチュニクを中央で起用する布陣は、攻撃面ではプラスも多いのかもしれません。
 井出は中央のプレスの厳しいエリアでは潰されることもありましたし、ペチュニクはパスもつなげるもののゴール前でプレーさせれば得点力も期待できるのかもしれません。
 そして、ペチュニクが右で谷澤が左だと両SHが中央に入ってくるため、トップ下の井出の立ち位置がなくなってしまうという問題もありました。



 しかし、守備面においては課題も見られたように思います。
 昨年関塚監督が就任してボランチが前に行くよりも味方DF前を開けないことに専念する意識が強まったこともあって、相手ボランチのエリアなどが空きがちになっていたわけですが、それをカバーしたのが町田、幸野といった2列目の選手たちの走力でした。
 今季はそういった問題もあまり出ていませんでしたが、ペチュニクを中央で起用したことによってまたそれが目立つようになってしまった。


 ペチュニクはしっかりと守備もする選手ではありますが、スピードがあるタイプではない。
 サイドでは守備エリアが限られていたので守備への貢献度も高くやれていましたが、中央ではうまくいかなかった。
 これまでの試合では井出、森本が走って2人で相手ボランチとDFの4人を追い回していたため相手ボランチが空くような問題も発生しませんでしたが、ペチュニクではスピードや運動量の面で足らず相手ボランチが空くことが増えてしまった部分があったように思います。
 あるいは前線の2人が前で張ることが多かったので相手ボランチが空いた可能性もあるかもしれませんが、もしそういった単純な理由だとしたらそこをチームとして試合中に修正できなかったというのは非常に残念な問題ではないかと思います。


 相手ボランチが空いてしまえば、そこから展開されてしまう、シュートを狙われてしまうといった問題が発生し、全体のラインが下がるキッカケになってしまう。
 全体のラインが下がるとパウリーニョの位置取りも低くなり、前からのプレスに行きづらくなる。
 栃木戦では森本、井出の運動量が足りずにプレスをかけきれず、パウリーニョの位置も下がった結果、前で奪ってハーフカウンターが出来なくなっていましたが、C大阪戦ではペチュニクが中央に回ってそれに近い状況になってしまったのではないかとも思います。



 その前線中央における守備と、サイドの守備の課題が4失点に繋がったのではないでしょうか。
 金井の途中交代で田中が出場しましたが、やはり本来はアタッカーである田中では守備に不安があるし、前には不慣れな勇人が回る時間もあって右サイドでチャンスを作られてしまいました。
 金井の状態次第では、京都戦では北爪がプレーすることになるのでしょうか。


 また左SB中村の守備も不安で、昨年終盤から狙われている傾向にあります。
 今季これまでのチームは要所要所で中村のエリアを攻めてきましたが、C大阪は後半からフォルランを右ウイングで使って徹底して攻めてきた印象を受けました。
 今後そういったチームが現れるかもしれませんし、昨年終盤から狙われているものの解決案も見られない印象ですから、悩ましいところがありますね。


 加えて、ここまでスタメンを変えてこなかったジェフですが、連戦でのアウェイゲームということでコンディション面が気になります。
 栃木戦ではアウェイゲームということもあって動けなかった印象ですし、中盤の圧力で戦うチームなだけに、コンディション管理は重要になってきますね.



 C大阪での4ゴールは中村、ペチュニクパウリーニョなどによる個人能力によるものが大きかったと思います。
 特にペチュニクが2ゴールをあげ、パウリーニョがドカンとミドルシュートを決めたのは、今後成績を伸ばしていく上でも心強い面があるでしょう。
 しかし、そういった一発で得点を奪っていくチームということになると、コンスタントにチャンスを作るのは難しいかもしれない。
 その分、失点を減らすことで勝ち点を稼いできたのがここまでのジェフだったと思いますし、もう一度守備面に関しては気を引き締めていきたいところではないでしょうか。

日本代表、U-23アジア選手権予選突破

 リオデジャネイロオリンピック予選を兼ねる、U-23アジア選手権の予選3戦を戦った日本代表。
 3戦全勝で無事、予選通過ということになりましたね。
 決定力不足を露呈したところもありましたが、全体的に見れば確実に結果を出した予選と言えるのではないでしょうか。
 過去の五輪予選、W杯でも苦戦することは多かったわけで、得点面においては苦しんだところもありますが、チームとしては安定したサッカーができているのではないかと思います。


 月並みではありますが、一か所短期開催でマレーシアでの戦いになったことで、過密日程と気候、ピッチの問題が一番の悩みだったのではないかと思います。
 選手を抱えている所属クラブは、ここからのコンディション回復などにも悩まされそうですね。
 今回の3試合でも感じましたが、よく言われているように恵まれた環境で戦える日本の選手たちだからこそ、劣悪な環境へ苦しむ部分が出てしまうところもあるのでしょうか。
 しかし、国内のピッチ環境を整えることは、普及や育成においても重要だと思いますし難しいところですね。 



 それでもやはりこのチームにはタレントが十分にいるし、変に悲観することはないように思います。
 今年行われるU-17W杯には5大会ぶりに本戦出場を逃すなど日本サッカーの将来に不安を感じる意見もありますが、少なくともU-22日本代表はポジションによる穴も少なく可能性を感じるチームになっているのではないかと思います。
 以前も話した通り、チームとしても守備に関しては手倉森監督らしく、綺麗なポジショニングからの安定した守備組織を形成。
 攻撃においても連動した動きが作れており、サイドアタックや2列目を使う形など攻撃のバリエーションも作れている印象があります。


 過去の五輪チーム以上に、攻守に組織がしっかりと作れており、かつ無理なく戦えている印象です。
 正直、手倉森監督ということで攻撃などはもう少し固く作ることになるのかなと思っていたのですが、柔軟性も感じるチームになっているのではないでしょうか。
 今のところは、悪くないチームになっているのではないかと思います。



 将来的な面を考えると、タレントは多いものの、ここから飛び抜けた選手が出てくるかどうかが重要になっていくのでしょうか。
 同じような選手が増えるだけではレベルはなかなか上がっていかないし、最終的には数年後にフル代表でレギュラーを争うような存在が出てきてほしいところ。
 海外組も在籍するこのチームですが、この3試合ではそこまで飛び抜けたものを感じませんでしたし、それぞれの選手にもう一皮むけてほしい…とも感じなくもありません。


 また、チームとしてはU-23アジア選手権がグループリーグとトーナメントを実施する一発勝負で、上位3チームに入らなければ五輪出場権を得られないレギュレーションになりました。
 五輪出場は狭き門と言えるでしょうし、一発勝負の難しさもありますから、しっかりと準備をしていかなければいけないということになります。
 とはいえ、ジェフでも一発勝負の難しさは痛いほど感じてきましたし、特別に出来ることというのは少ないでしょう。
 しっかりとコンディションを合わせること、相手チームを研究すること、そして着実にチーム力を上げていくことなどが求められるのではないかなと思います。