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8月はリーグ戦2勝1敗1分の好成績

 今週末には天皇杯2回戦が控えていますが、季節は8月を終えて9月に入りました。
 ジェフは8月をリーグ戦2勝1敗1分と、まずますの好成績で終えています。


 月ごとの1試合平均勝点をグラフにすると、このようになります。
 
 7月末に長谷部監督が就任して、8月に成績を伸ばしたこととなります。
 もちろん監督交代によるカンフル剤的な効果もあったかもしれませんが、5月から7月まで成績が右肩下がりでチーム状態も悪化していたことを考えると、成績・内容ともにあそこから立て直したことは評価されるべきでしょう。
 ちなみに7月の勝点平均は0.66で、8月は1.75と倍以上の数値となっています。


 ただし、長谷部監督の初陣となった7月末の横浜FC戦では敗れていますので、これも計算に含むと長谷部監督になってからの平均勝点は1.4。
 関塚監督の平均勝点は1.32でしたので、成績は微増となっています。
 なお、関塚監督は昨年の平均勝点も1.35と、今年と大きく変わらない数字でした。



 ちなみに、高橋GMは長谷部監督就任時に「1試合平均1.5〜1.6が最低の基準」と話しています
 そのため、長谷部監督の平均値である1.4では足らず、8月の平均値である1.75なら目標達成ということになります。
 長谷部監督としては、何とか8月の流れを今後も継続していきたいところです。


 もっとも、高橋GMは「プレーオフ進出」のために1.5〜1.6が必要であると説明していますが、この計算が妥当なのかは怪しいところです。
 高橋GMは昨年6位の最終勝点である60から計算して、監督交代時のジェフの勝点33を引き、それを残り試合の17で割って1.58という数字を出したものと思われます。
 しかし、昨年はPO出場権を争ったチームがシーズン終盤に悉く失速した結果、6位の勝点が60という低い数値で終っています。



 42試合制になった12年から6位の最終勝点を見ていくと、71、66、64と続いて昨年は勝点60で終っている。
 今年も昨年終盤のようにライバルチームが足踏みをするとは限りませんから、本気でPO進出に向けて目標数値を考えるのであれば、過去4年の平均値である65を目指すのが妥当ではないでしょうか。
 そうなると(65-33)/17で1.88が必要と、実際にはかなり厳しい目標平均勝点となることになります。
 なお、現時点でのジェフの場合で計算すると現在勝点40で残り12試合ですので、(65-40)/12で2.0の計算ですから1勝1分負けなしのペースで結果を出していかなければいけません。


 実際、現在6位の京都は30試合を経過して勝点51を稼いでいるため、今季平均勝点は1.7。
 これに42をかけると最終的な勝点は71となりますので、過去4年の平均勝点を更に上回る成績となります。
 例年J2のPO争いは最後まで接戦となりますが、今年は現時点で6位京都が7位山口と勝点7差もつけており、例年のような混戦にならずに終わるかもしれません。
 今年は早くも上位6チームが他から抜け出しつつある傾向が見られ、このままいけばPO出場権のボーダーは上がる可能性がありますから、ジェフのPO進出はますます厳しい状況となります。


 そもそもとして長谷部監督の「最低基準」が「PO進出」という話の流れでしたが、それはクラブとしての希望的観測であって、実現可能で現実的な目標とは異なるでしょうから、それを新監督の「最低基準」としていいものなのか。
 加えて「最低基準」と言うからにはそれを上回ったらどうするのか、下回ったらどうなるのか…。
 もちろん「PO進出」は親会社などが求めてきた可能性もあるのでしょうが、高橋GMは数字を出すのが好きな割には計算式も含めてアバウトな部分も感じてしまうのですが…。



 さて、話は変わって、今週末には天皇杯2回戦がフクアリで行われます。
 ジェフは先週末、天皇杯初戦を北海道教育大学岩見沢校サッカー部と戦い5-0で勝利。
 天皇杯2回戦では、初戦でサウルコス福井に4-1で勝利した金沢と対戦します。


 金沢は現在J2リーグで最下位。
 リーグ戦では6試合勝ちなしと、厳しい状況になっています。
 しかし、21位北九州とは勝点2差、20位岐阜とも勝点3ですから、まだまだ残留圏内に上がる可能性は残されています。



 天皇杯初戦となった福井戦で、金沢は大幅にメンバーを変更して戦っています。
 2回戦はJ2対決となりますし、試合の間隔も空いてしまうため、主力選手を戻す可能性も考えられるでしょう。
 しかし、金沢の森下監督は福井戦後に「3回戦でJ1と戦える可能性」に関して質問され、「3回戦の日程を見るとリーグ戦の間に入っている。最大の目標である残留を考えると、勝ち抜くことで日程が厳しくなると思う」と話しています


 このコメントから考えると、ジェフ戦では無理をして主力メンバーを使うようなことはしてこないのかもしれません。
 J3降格となればクラブにとっての損失は多大なものとなる可能性がありますし、シーズン終盤に行われる天皇杯をどう戦うのかは非常に悩ましい問題となってくるのでしょう。
 金沢としてはアウェイで2回戦が行われるわけで、移動による負担も考えて主力を温存してくるかもしれません。



 ただ、普段は控えとなる選手たちが公式戦に出場することで積極的に戦ってくる可能性もありますから、ジェフとしては注意して挑まなければなりません。
 ジェフは天皇杯初戦でも"継続"を重視して、ほぼベストメンバーで戦っていますから、2回戦も同様の選択になるのかなと思います。
 長谷部監督就任からここまで比較的メンバーを入れ替えることが大方ですが、今後はある程度メンバーを固定化してチームを熟成していく段階に入っていくのでしょうか。


 ただ、その分コンディショニングに関しては、心配になる部分もあります。
 フィジカルコーチ不在の状況が続いていますし、そこを注意して戦っていく必要があるでしょう。
 先月行われた愛媛戦や熊本戦のように、選手たちが全く動けない試合になることは今後避けていきたいところだと思います。



 9月に入って涼しくなる日も増えてくるとは思いますが、一方でシーズンを通しての疲労の蓄積もでてくるでしょうから、コンディション調整は今後も重要になってくると思います。
 「メンバーの固定化」か「使い分けか」に関しては、そのチームの特色やチーム作りの在り方、クラブとしての目標や選手層の問題なども影響してくるでしょうから、どちらが正解とも言い切れないと思います。
 ただ、こういったカップ戦でどのように選手を選ぶのかで監督の個性が出てくる面もありますので、見ていて面白いところもあるのではないでしょうか。


 長谷部監督が"チームの継続性"を重視してメンバーを固定化するのであれば、それは1つの目的に対する答えとして正しいのろうだと思います。
 今後もこの方向で行くのであれば、いかにチームを"継続"し、"熟成"できるかどうかが今後の目標となっていくでしょう。
 それが天皇杯2回戦でも見えてくるといいですね。