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ゆっくりいこう

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2017-09-30

[] 京都の高さに苦しみペースを握れず敗戦

 木曜日に、熊谷が暴行容疑で逮捕されたことが明らかになりました

 詳細は続報が出てから…と思いましたが、相手のこともあるでしょうし、今後は起訴につながるかどうかという話になるのかもしれませんから、時間がかかるのかもしれませんね。

 ジェフの文章からして起こったことは事実なのではないかと思いますので、今季の出場は難しいのかもしれません。


 そうなると残り試合でアンカーを務めるのは誰なのか、さらに控えはどうするのかといった問題が出てくるのではないでしょうか。

 この時期に戦列を離れる選手は少なくないとはいえ、まさかこういったケースが起こるとは…といった印象ですが、いずれにせよチームとしては対応能力が求められることになるのではないでしょうか。

■中盤での競り合いに苦しむも終盤は挽回

 ジェフは上記の通り熊谷が出場できなくなり、近藤も前節の負傷でベンチ外となり、勇人と大久保が出場。

 オヘーダがベンチにまわり、溝渕がメンバー外となって優也と真希がスタメン復帰。

 ベンチからは北爪が外れて、岡野、林、指宿が入りました。


 京都は前節と同じ11人。

 ベンチからはケヴィン・オリスが外れて、内田が入りました。

 吉田がCBに入り、闘莉王とイ・ヨンジェの2トップによる4-4-2。



 立ち上がりは、ロングボールの蹴り合いに。

 ジェフはラリベイを狙いつつも、サイドを中心に攻め込む展開。

 京都は闘莉王が中盤に下がってうまくターゲットになるも、どちらも良い形までは作れません。


 11分には京都が中盤で得たFKを、エスクデロが直接狙うもバーの上。

 20分にも京都のチャンス。

 左サイドからのスローインを受けたイ・ヨンジェがタメて、エスクデロと闘莉王で繋いで、最後はイ・ヨンジェがシュートを放ちますが、ポストの左を逸れます。


 その直後にも、京都の攻撃。

 岩崎が左サイドからセンタリングを上げ、こぼれ球を石櫃がシュート。

 しかし、ここはGK優也がセーブ。

 


 10分以降は京都ペース。

 京都はロングボールからの空中戦での競り合いから、試合を優勢に進めていきました。

 京都は闘莉王、イ・ヨンジェ、ハ・ソンミンと高い選手がセンターに多く、小柄なジェフの選手たちを押し込んでいきます。


 ジェフはサイドにボールを繋ぐものの、そこへのサポートが少なく攻撃を作れない状況に。

 京都はロングボールが多いためプレスも効かず、セカンドボールでも競り合いに負ける苦しい展開でした。

 全体的な運動量も少なく、ボールを引き出す動きも少なかったと思います。 


 33分にも、京都のチャンス。

 右サイドからのFKを石櫃が蹴ると、闘莉王が大久保に競り勝ちますが、GK優也の正面。

 ここは千葉県の高校でプレーした経験のある、近い世代の選手たちの争いになっていましたね。



 35分にはジェフのチャンス。

 右サイドのスローインから、縦に持ち込んだ町田が1人で粘って中央へ供給。

 ラリベイがトラップでボールを浮かせると、オーバーヘッドでゴールを狙いますがバーの左を逸れます。

 

 43分にもラリベイが粘って、矢田に繋ぎ、中央へ繋ぎますが、清武が合わせきれず。

 前半ATには、ジェフの決定機。

 京都のCKからカウンターで清武が為田を走らせ、最後はラリベイがフリーでシュートを放ちますが、足元で合わず。

 前半終盤は、京都の足が止まってジェフペースに。

 ジェフはラリベイのポストプレーから巻き返しますが、お互いにスコアは動かず前半を終えます。

■試合終盤に2失点

 後半開始直後にもジェフのチャンス。

 カウンターで右サイドを走り込んだ清武が、大きく折り返してファーへ供給。

 為田が合わせますが、GK清水の正面


 53分には京都のチャンス。

 カウンターから浮き球を闘莉王が落とすと岩崎が持ち上がり、右サイドのエスクデロへ。

 エスクデロがシュートを放ちますが、バーの左を逸れます。


 エスクデロがこのプレーで負傷し、小屋松に交代。

 仙頭がボランチに入り、小屋松が右SHに入りました。 

 しかし、その後は京都が押し込む時間が長くなっていきます。



 62分、ジェフはラリベイを下げて指宿を投入。

 65分にはハ・ソンミンから浮き球のボールを出し、イ・ヨンジェがダイレクトで合わせますがオフサイド。

 66分にはイ・ヨンジェに変わり大黒が入り、67分には為田に代わって船山が投入されます。


 69分にはジェフの攻撃。

 町田がうまく中央で繋いで、指宿が右サイドで受けて清武がゴール前で飛び込みますがオフサイド。

 しかし、久々にジェフの攻撃となりました。


 

 運動量が落ちてミスも増えていったジェフは77分、大久保に代わって多々良を起用。

 その直後、京都のCKからカウンターでジェフが決定機。

 船山が持ち上がり、最後は指宿が足元で合わせますが、GK清水がファインセーブ。


 82分、京都はハ・ソンミンに代えて田村を投入。

 田村を右SHに、小屋松を前線に上げ、闘莉王がボランチに移りました。

 そこからも京都がボールを支配する時間が続きますが、両チーム共に攻撃が作れず停滞状態に。



 このままスコアレスかと思われた89分。

 京都が後方からのロングボールを蹴り闘莉王が競り合って、こぼれたところを田村がミドルシュート。

 これが決まって1-0に。


 さらに後半AT。

 右サイドで乾がパスミスをして仙頭に奪われ、さらにキムも交わされて独走。

 そのまま失点し、0-2でジェフの敗戦となりました。

■ジェフは1勝2分5敗で京都は1勝3分4敗

 ズッ友対決と煽ったこの試合ですが、両チームのカラーはだいぶ異なる印象だったと思います。

 どちらも細かく繋ぐビルドアップは持っていないですが、京都はパワーと高さで競り勝ち、ジェフはスピードで勝負する。


 そのためロングボールの使い方も大きく違っていたと思います。

 京都は闘莉王などが競り合えるように頭を狙ったボールが多く、ジェフは外や裏へと供給することが多かったですね。

 特に後半序盤は京都は高さで競り勝ち、ジェフは裏を狙ってカウンターという展開が続いて、お互いに違うところで戦っているからこそ、噛み合わずに打ち合いになりかけていたと思います。



 ただ、どこか似通っているところがあって、カウンターで簡単にフリーの選手を作ってしまったり、攻撃における最後の精度のもう1つだったり。

 この日はジェフは決定機がいくつかあったので、さすがに決定力があれば…と思う試合でした。

 ただ、京都の方も終盤までは、チャンスを決めきれない印象だったように思います。


 そう考えると、紙一重な試合だったとも思わなくもないですが、試合展開としては京都のリズムが長かったと思います。

 ジェフのサッカーは基本的には相手を追い込み続けて、セカンドボールを拾い続け、更に仕掛けるというのが理想だと思います。

 この日はロングカウンターでいくつかチャンスは作れていましたが、基本的には守ってカウンターというチームではないだけに、あれだけ押し込まれるとジェフの試合にはなりにくいと思います。



 では、なぜ押し込まれたかというと、相手対策をしていかなかったことが大きかったのではないでしょうか。

 最近の京都はロングボール主体のサッカーをしているにもかかわらず、ジェフのセンターラインは小柄な選手ばかり。

 勇人、町田、矢田といった中盤の選手はもちろん、大久保も180cm以下だし、キムも181cmで決してそこまで空中戦には強くない。


 もちろん近藤や熊谷の離脱といった問題はあったとはいえ、他にも選手はいたはずだと思います。

 相手対策を重視せず、自分たちのサッカーで毎試合リードできればいいとも思うのですが、そう簡単ではないはずで。

 もし今後も同じようなサッカーをされたら、どのように戦うのか気になるところです。



 細かなところで言えば、ラリベイを早い段階で交代したのも失敗だったかなと思います。

 確かに決定機を外してはいましたが、チャンスには必ずと言っていいほどラリベイが絡んでいた。

 ラリベイがいなくなって、どのような攻撃を作るのか曖昧になってしまったところもあったのではないかと思います。


 また、失点シーンがあまりにもあっさりやられ過ぎていて、粘りがないことも気になりますね。

 基本的に前掛かりなチームではありますが、特に2点目のように気持ちだけは前に行って、動きが悪く攻撃が作れないと簡単に裏を取られてやられてしまう。

 ああいった失点がなかなかな減らないのも、大きな問題だと思います。


 これで京都は2か月ぶりの勝利となったそうです。

 しかし、ジェフも8月上旬の2連勝以降の成績は1勝2分5敗で、京都もここ8試合の成績は1勝3分4敗。

 どちらもジリ貧状態といった印象ですが、京都はここ3戦負けなしとなっています。

 はたしてズッ友同士、最後に浮上することが出来るのでしょうか。

2017-09-29

[] ズッ友対決 終盤まで成長を見せ来季へ繋げるのは

 長崎に惜敗を喫したジェフは、明日アウェイで京都と対戦。

 京都の公式HPに「ズッ友」ジェフ千葉と書かれています。

 私が冗談で言い始めた(はずの)フレーズが、ここまで浸透するとは思っていませんでした。


 今季も若干ジェフが京都より上にいることが多いですが、近い成績で争っていると言えると思います。

 現在はジェフが12位で京都が17位となってしまっていますが、勝点でいえば6しか差のない状況。

 「ズッ友」同志、もう少し上の順位で戦いたいところですね。



 4月に対戦した前回も、仲良く2-2の引き分け。

 京都はそこまで3連敗で、続く横浜FC戦でも敗れるなど苦しい序盤戦でした。

 しかし、その次の愛媛戦で闘莉王を前線で起用してから、巻き返していきます。


 闘莉王は高さだけでなく、足元での繋ぎの部分などでも攻撃面に貢献。

 しかし、闘莉王とケヴィン・オリスのツインタワーも徐々に研究されていき、6月中旬からは再び低迷。

 今度はエスクデロをボランチで起用するという新たな奇策に出て一時は結果を残しますが、またすぐに苦戦し始めて現在は8戦勝ちなし。

 9月16日にはファン・サポーター向けに、「現状説明会」なるものも開催されたほどです。



 厳しい状況が続く京都ですが、先々週は愛媛との試合が台風で延期に。

 そして、先週は首位湘南との対戦でした。

 苦戦が予想されたカードだったと思いますが、試合をリードしたのは京都でした。


 キックオフ直後、京都の石櫃がロングスローを投げ、闘莉王が落としてイ・ヨンジェが鋭いシュートを放ちますがバーの上。

 31分にも右サイドで得たFKを石櫃が蹴ると、ファーで本多が折り返してイ・ヨンジェが頭で合わせますが、惜しくもゴール左を逸れます。

 前半終了間際にも仙頭からのパスを受けたエスクデロがミドルシュートを放ちますが、バー直撃でゴールならず。


 後半に入ってからも展開は変わらず、50分には本多からのクロスを足元で受けた闘莉王がフリーでシュートを放ちますが、吹かしてしまいます。

 57分、右サイドでのFKを石櫃が蹴り、闘莉王が頭で合わせますが、GK秋元の正面。

 77分にも前線へのロングボールのこぼれ球を拾った石櫃がシュートを放ちますが、ポスト直撃でゴールならず。



 90分間を通じて京都ペースで試合が進み、湘南はチャンスもほとんど作れない試合でした。

 湘南はジェフ戦でも良い試合が出来ずに終わりましたが、たまにこういった試合をしてしまうところがあるのでしょうか。

 ジェフの方が湘南を押し込めてはいましたが、チャンスの数で言えば京都の方が多く作っていたと思います。


 京都は前半から積極的に長いボールを使っていき、湘南のプレスを回避。

 この試合では闘莉王とコンビを組んだイ・ヨンジェが裏を狙うことによって、湘南の守備を混乱させていました。

 ただ、再三のチャンスをものに出来ず0-0で終り、京都としては勝点2を逃した展開だったと言えるでしょう。



 積極的にロングボールを蹴り、闘莉王が頭で落としたり、イ・ヨンジェが裏を狙ったりといった攻撃は、ジェフも苦手とするパターンだと思います。

 さらに湘南戦ではプレースキックから何度もチャンスを作っていましたが、ジェフはセットプレーの守備にも課題がある印象です。

 京都はホーム2連戦でジェフはアウェイ2連戦となりますし、湘南戦の出来が維持できればジェフは苦労するかもしれません。


 ただ、京都は再三チャンスを作りながらも決めきれず、勝ちきれなかった試合とも言えると思います。

 さらに8試合勝ち星がないということで、流れも良くないはずです。

 京都からすれば愛媛戦の延期で湘南戦前に休めたことも良かったのかもしれませんし、継続して良い試合が出来るかどうかがポイントとなるのではないでしょうか。



 しかし、ジェフも安定感という点においては、大きな課題と言えるでしょう。

 プレスがハマれば押せ押せの状況が作れますが、そうではないと攻守に課題が生じてしまう。

 それによって、継続して結果が出せていない印象を受けます。


 ジェフは現在でも一部メンバーが代わることがありますが、夏頃からはシステムも固定化され、主軸も固まってきた印象です。

 それまでは頻繁に変えていたところがありますが、1つの形は見つかったと言えるのでしょう。

 エスナイデル監督からすれば、矢田やキムなども補強も大きかったのだろうと思います。



 ただ、戦い方が固定化されてきたことによって、結果的にチームの変化が少なくなっている印象も受けます。

 ある程度メンバーや戦い方が固まったところから、細かな約束事や連携作り、チーム作りにおける更なる引き出しなどが要求されてくると思うのですが、そこからの成長が止まっているようようにも思います。

 大枠は作ったとして、そこからの中身の熟成、あるいは課題の解決といったところが、求められる状況なのではないでしょうか。


 そのため、現状のチームだとプレスがハマるかどうかだけで、試合展開が決まってしまう。

 そのプレスをハメる時間を長くするためには。

 あるいはプレスがハマらない時の戦い方の構築は…といった点において、ここからの進歩が見られるかどうか。



 京都も今後どうなるかわかりませんが、ジェフも来季以降が気になる時期となっているはずです。

 今年はお互いに新監督が指揮を執っていますが、新監督を見ていく上で大事なことは、一つの形を作ったとして、そこからシーズン終盤まで成長させることができるのか。

 最後まで長所を伸ばして、短所を克服できるではないかと思います。


 その点で向上が見られるのであれば、来季も期待できるかもしれない。

 しかし、そうではなく終盤に向けてチーム作りが停滞していけば、当然来季以降への不安も出てくるはずです。

 もちろん成績も大事だとは思いますが、この時期のこの順位ということを考えると、お互いに中身の方も重要となってくる時期なのではないでしょうか。


 残り試合でそのあたりが見られるかどうかが、注目ではないかと個人的には思います。

 細かな約束事や修正といった部分での、向上・改善が見えてくるかどうか。

 それによって来季以降に関しても、決まってくるのではないでしょうか。

2017-09-28

[] エスナイデル監督「精神的に強くならなくてはいけない」

 スポナビにエスナイデル監督のインタビューが掲載されています。

 まずは前編。

千葉にもたらした変化、今の課題は精神面 エスナイデルが感じた日本の特徴<前編>

 大枠で言うと、当たりさわりのないインタビューといった印象です。

 「千葉にもたらした変化」というタイトルではありますが、しっかりと読んでいくとこの中での変化らしい変化の話は、練習の時間を短くしたことと、食事管理くらいでしょうか。

 ただ、どちらもそこまで目新しいものではないでしょうし、それらを「変化」というのであれば、どの監督でも多少なりとも「変化」はあると思います。



 また、インタビュアーの小澤一郎氏は「シーズン開幕からけが人が少ないということですが」と質問していますが、果たして本当に怪我人が少ない状況なのでしょうか。

 確かに序盤は少なかった印象がありますが、それ以降は指宿、海人、真希、多々良、羽生などが負傷。

 アランダ、サリーナス、高橋、北爪なども負傷していた可能性があるようですし、その他にも怪我人が出ている可能性はあると思います。


 確かに昨年はベテランの比重が多かったこともあってか、怪我人に苦労した印象がありました。

 しかし、今年はベテランの比重も下がったと思いますし、何よりも選手層が厚くなった。

 さらに出場選手を頻繁に変えていることやトレーニングマッチが少ないこと、クラブが怪我人を公表しない方針であることなどによって、誰が負傷しているのか目立たないところが大きいような気がします。



 またエスナイデル監督は「チームとして波があるところが課題」であると分析しており、「精神的に強くならなくてはいけません」と述べていますが、果たしてそれが根本的な対策となるのか。

 もともと今年のサッカーはハマれば強くハマらなければ弱い戦術だと思いますし、どうしてもプレスがハマらないと弱い印象があります。

 長崎戦での前後半の出来の違いも精神面の問題ではなかったように私は感じましたし、精神的に強くなるだけでは波のある状態は変わらないように思います。


 全体的に精神面が大きな問題であると考えているようですが、精神的な部分というのはチーム作りにおいて後からついてくるところも大きいのではないかと思います。

 良い成績を残し良いサッカーが出来れば、自信がつき勢いにも乗れますが、そうではないと思い切りプレーするのは難しくなり、悩みも生じてきてミスも増えてくるでしょう。

 精神的に強くなっていくためにも、まずは良いチームを作れるかどうかが、非常に大事なのではないかと思います。



 例えばオシム監督の頃のジェフも、決して精神的に図太い選手たちではなかったと思います。

 ただ、あの頃は良いサッカーもしていたし、結果も出ていただけに、精神的に充実していたと言えるでしょう。

 プレーにおいて悩むことも少なく、自信を持って戦っていたため、結果的に今よりもアグレッシブに戦えていたように思います。


 また、クラブ単位で言えば、当時のジェフは小規模でビッククラブなどに対して、チャレンジ精神をもって戦えていたところが大きかったと思います。

 しかし、現状ではクラブとしてどういった姿勢で挑み、どのようなビジョンを掲げて戦うのかはっきりしない。

 それによって曖昧な状況になってしまい、気持ちも込めにくい状況になっているようにも思います。


 これに関しては予算規模が増して注目度も高まったことにより、チームの置かれた立場が中途半端な状況になったことによる難しさもあると思います。

 とはいえ、だからこそ明確なビジョンを持って、それに万進していく状況を作ることが重要なのだろうとも思います。

 いずれにせよ選手だけの問題ではないと思いますし、フロントや監督も含めて周囲がいかに戦いやすい環境を作るかが重要ではないでしょうか。



戦術理解は早いが、状況解決能力が低い エスナイデルが感じた日本の特徴<後編>

 後編ではエスナイデル監督自身の話が多くなっています。

 日本人選手は局面での状況判断能力に課題があるという話も以前から良く聞くもので、「教育の問題」であるという意見も良く出てきますね。

 むしろ日本人は戦術理解度が低いという意見も耳にするだけに、そこを褒めているだけ優しいのかもしれません。


 しかし、大事なのは精神面にせよ状況判断にせよ、そこに問題があったとして、エスナイデル監督がどのように対策を講じていくのかでしょう。

 「多くの変革を行ったので、それには時間が必要である」とのことですが、具体的にどういった変革を行ったのか。

 そして、「多くの変革」を行ったとして、それが本当に今のジェフにとって必要なクリティカルな対策なのかどうかが重要ではないかと思います。



 そのあたりに関しては深く掘り下げていませんし、チーム作りなどに対しての具体的な話もなかったと思います。

 それよりも気になるのは、この時期にインタビュー記事が掲載されたことなのかなとも思います。

 9月8日にNumberに掲載された食事管理の内容もチームの現状と比較すると随分と持ち上げられた内容といった印象でしたが、クラブ側が続投への布石を打っている可能性もあるのでしょうか。


 今回の記事も結局のところエスナイデル監督から何を聞き出したかったのか、何に惹かれてインタビューをしたのか、いまいちピンときませんでした。

 もちろんジェフサポなら気になる内容でしょうが、一般の方がこれを読んで何を感じるのか…という内容だったと思います。

 穿った見方になってしまいますが、いわゆる提灯記事というやつなのかなと考えてしまいます。

 個人的にはマスコミをうまく使うことも必要だとは思うので一概に悪いことだとは思いませんが、続投ということになれば大きな決断ということになりますから、そちらの方が気になってしまいました。

2017-09-27

[] 矢田「もう1点を取ることができなかった」

 長崎戦では、矢田がCKでのトリックプレーからゴールを決めています。

 矢田は水戸戦に続いて2試合連続でゴールを決めたことになり、しっかりと結果も出していますね。

 インサイドというポジションがハマっているのかもしれませんが、大事な戦力となっている印象です。


 ただ、試合は1-2で負けてしまったということで、試合後には「もう1点を取ることができなかった」とコメントしています

 エスナイデル監督は「決定力があるチームが勝ち、我々にはその決定力がありませんでした」とコメント。

 他の選手も同様のコメントを残していますが、試合後のミーティングの後だから似通った感想になっているというところもあるのではないでしょうか。



 しかし、決定力がなかったのかというと、疑問はあります。

 清武の直接FKや町田のミドルシュートも強烈ではあり、惜しいシーンだったとも言えるでしょう。

 とはいえ、どちらもゴールまでは距離がありましたし、あれ以上のシュートを期待するのは難しいのではないかと思います。


 矢田のゴールもCKからグラウンダーに繋いで、為田が落としてダイレクトで矢田が決めた展開。

 相手としては意表を突かれた形ではあったのでしょうが、あのゴールも簡単ではないシュートだったように思います。

 ゴールの左から右隅に決めたもので、コースとしては難しいものがあったのではないでしょうか。



 振り返ると後半途中までは押せ押せの状態ではありましたが、良い体勢でシュートを放ち「あとは決めるだけ」という展開までは作れなかったようにも思います。

 もちろんあそこでもう1点欲しかったのは事実ですが、「決定力不足」と言えるような展開は少なかったのではないでしょうか。

 それだけに最後のところを丁寧に崩し切ったり、変化を付けた攻撃を作ったり…という部分で、足りないところがあったように思います。


 逆に長崎の守備陣が押し込まれながらも最後のところではマークを外さない、粘り強い守備をできていたとも言えるのではないかと思います。

 元ジェフの田代もこのようなコメントを残しています。

1点取られてしまったあとの10分くらいは踏ん張る時間が続きましたけど、そこで耐えることができたのが最後のシーンにつながったかなと思います。一戦一戦、我慢強く地に足をつけてここからはやっていくことが大事だなと思います。(Jリーグ公式サイト

 田代は「後半戦に入ってセンターバックでゲームに出ることがなかった」とも話しています。

 今季は開幕からCBの中央でキャプテンマークを付けて出場していた田代ですが、0-5で敗れたジェフ戦からスタメンを外されてしまいました。

 その後一度はCBとして復帰しますが、シーズン途中からはボランチとしての出場が増えていました。


 今回のジェフ戦では高杉の怪我もあって回ってきたチャンスですが、期するものがあったのではないでしょうか。

 もちろんジェフでは活躍できなかったというも思いもあったのではないかと思いますし、田代にとっては非常に大事な試合だったのかもしれません。

 このまま昇格に向けて大事な戦力となるのでしょうか。



 一方のジェフですが、町田が「勢いのあるチームと、勢いを手に入れられないチームの差」とも話しているのが気になりました。

 確かに長崎の方が勢いがあったのかもしれないし、劇的な勝利だったとも思いますが、終了間際には他にもチャンスを作られているし、最後はジェフのマークも甘かった。

 そう考えると、やられるべくしてやられたようにも思います。


 さらに前半の内容の悪さも含めて考えると、勢いだけの問題ではなかったように思います。

 もちろん「勢い」や「決定力」も大事な要素かもしれませんが、そこにばかり期待するようではチーム作りも頭打ちに合ってしまうのではないかと思います。

 田代も言うように「地に足をつけてやっていくこと」が、ジェフにとっても大事なのではないでしょうか。

2017-09-26

[] 長崎の守備とジェフのビルドアップに関する課題

 試合後にも書いたように、前半の長崎は早々に得点してから、バランス重視で守りジェフにボールを持たせるような形で戦ってきました。

 そして、30分頃からまた前へのプレスを高めて、ギアを上げていった印象でした。


 まずはバランス重視で守っていた時間帯に対して。

f:id:aratasuzuki:20170925211919p:image

 長崎の青いマーカーを見ていただければわかりますが、基本的には5-4-1でシンプルに守っていたと思います。

 今までの相手チームはジェフのアンカーと2CBにプレスをかけるため、1トップ2シャドーのシステムだとしても中央に選手を固めてプレスをかけてくることが多かった。

 しかし、この時間の長崎はファンマの守備力の問題もあってか、中央でのプレスを重視せずシャドーが開いてパスの出し先を消す形で守っていきました。



 現在のジェフのビルドアップは、サイドが中心になることが多い。

 サイド後方からサイドの奥へ繋ぐか、サイド後方からラリベイやインサイドを狙った斜めのパスから攻撃を作っていく。

 特に相手を押し込めない時間帯には、図のようにインサイドがSBの位置まで下がってボールに触るため、シャドーを開かせてSBのエリアを見ることを重視したのではないでしょうか。


 その分、長崎の中央は空くはずなのですが、ジェフは中央からのビルドアップが作れない。

 だから、アンカーの前にファンマを立たせるだけで大丈夫…という判断だったのではないでしょうか。

 もちろんジェフのシャドーなどが下がって受けようとすれば、長崎のボランチが対応していましたが、その回数も少なかったと思います。



 ファンマがジェフのアンカー付近に立ちながら、CBにチェイスに行ければ連動してシャドーが前に飛び出していきましたが、30分くらいまではその回数も少なかったと思います。

 ただし、30分頃からはシャドーが前へプレスに行く回数も高まり、攻め込む回数も増えていきました。

f:id:aratasuzuki:20170925211920p:image

 ジェフのCBがボールを持つと、両シャドーがファンマを追い越してCBにプレスにいく。

 すると長崎はサイド前方に選手がいなくなるわけで、ジェフはプレス回避のためサイド後方に展開。

 そのサイド後方には長崎WBが前に出て行き、WBが前に出た分、残りの4枚が横にスライドして対応する。



 5月に対戦した東京Vも似たような追い方をしていましたし、8月末に対戦した岐阜も4バックながらも庄司が下がることによって、同じような形になっていたと思います。

 後方で素早くパスを繋げないジェフは、このプレスに苦戦。

 前半終盤は長崎が攻め込む回数が増えつつも、何とか0-1で折り返したといった展開でした。


 ただ、後半からはジェフの運動量が増し、セカンドボールを拾えるようになり、サイドチェンジも積極的に使うことで反撃。

 逆に長崎はやはりファンマがプレスをかけきれないこともあって、ファーストディフェンスが低くなり受け身の状態となっていきます。

 ファンマの守備をサポートすべくサイドへ、前へと広範囲を走っていた幸野と澤田に疲れが見えてきたことも大きかったのではないでしょうか。


 そのため幸野を中村に交代した65分あたりから、長崎が盛り返していったのだと思います。

 長崎としてはファンマのサポート役としてシャドーが人一倍走ることを前提とした、チーム作りになっているのでしょう。

 元ジェフの幸野は関塚監督時代もアップダウンを繰り返し守備で貢献していましたが、結局こんな役回りが回ってくるのですね…(笑)



 ジェフは後半開始途中までは良かったものの、それ以外がもう1つで特に前半は良いところのない試合だったと思います。

 守備にも課題が見られましたが、特に気になったのがビルドアップ。

 まったく形を作れず、前半はシュート0本で終りました。


 ジェフはビルドアップがうまくいかなくなると、シャドーがSB付近まで流れる形を取っています。

 そのため、図で見ても分かるように、サイドは数的優位になるはずです。

 相手がシャドーとWBだけなのに対して、ジェフはSBとウイングとインサイドの3枚になる。



 にもかかわらず、サイドで数的優位を活かしたビルドアップが全くできない。

 「インサイドがSB付近に流れる」という形だけは作っているものの、そこから具体的にどう繋いでどう選手が動くのかといった細かな連携が出来ていない印象です。

 これが最近始めた動きならばともかく、長くやっていても全く改善されないわけですから、今後も心配になってしまいます。


 重要なのは「インサイドがSB付近まで下がって受けるからうまくいかない」のではなく、「ビルドアップが作れないから、インサイドが下がるけどその動きも機能していない」ということではないでしょうか。

 後半のように運動量などで上回り押せ押せの状態になれば、インサイドも高い位置でプレーできるようになり、攻撃において大事な役割を果たせるようになります。

 しかし、かといって前半のような状態でインサイドが高い位置にいたとしても、後半のようにうまくいくわけではないでしょう。



 大事なのは相手の守備が万全で運動量で圧倒出来ていない状況でも、ビルドアップが作れるようになるか。

 中央を薄くしてでもサイドに人数をかけているにもかかわらず、サイドでトライアングルを作ったり、縦に繋いで落として受けて…という連動した動きも見られないし、素早くパスを繋いで相手を揺さぶるようなことも出来ていない。

 インサイドを下げてパスを繋ぎ時間を消費して後半勝負…というような意図であるのならわからなくもないですが、それにしても長崎戦前半は酷かったと思います。


 そのあたりが出来てこないと、安定したチーム作りというのは難しいのではないでしょうか。

 結局良い時は良いけれども、悪い時は何もできない…では、好不調の波が激しくなるのも当然のこと。

 残り試合でどれだけそういった波を抑えられるのかが、1つの注目ポイントとなるのではないでしょうか。

2017-09-24

[] 長崎が劇的な勝利 勢いのない時の戦い方は

 前半のジェフは劣勢でしたが、後半は巻き返しジェフがやや優勢だったと思います。

 ただ、前半のジェフはシュート0本でまったくチャンスを作れなかったのに対し、後半の長崎は押し込まれながらもいくつか攻撃の形を作っていた。

 結果的にその差が表れた、1-2での敗戦だったようにも思います。


 ようするに、悪いなら悪いなりに、反撃できるサッカーが出来るかどうか。

 ジェフの場合は勢いに乗っている時は良いけれども、そうではない時の出来が悪すぎる。

 それだけに後半開始から途中まではジェフが完全に押していたものの、全体的に見るとどうだったのかなと思ってしまいます。

■開始早々に失点し劣勢のまま前半終了

 前節久々の勝利をあげたジェフはスタメンを継続。

 指宿と林がベンチから外れて、真希と北爪が復帰。

 乾は兄弟対決となりました。


 長崎は前節2ゴールのファンマがスタメン。

 元ジェフの田代、飯尾が前田がスタメンに入り、福田はベンチ、養父と高杉はメンバー外に。

 高杉は前節負傷した怪我の影響で、間に合わなかったようです。



 立ち上がり、長崎の決定機。

 ジェフが中盤で与えたFKに対してラインで守ろうとしますが、ファンマに裏を取られてフリーでヘディングシュートを放たれます。

 これはバーの上に逸れますが、ジェフはFK時にラインで守ろうとして裏を取られる展開が定番となっていますね。


 そして、5分に早くも失点。

 左サイドからのCKを島田が蹴ると、ニアで潰し切れずゴール前へ。

 これに澤田がヒールで合わせてゴール。



 キックオフからジェフは勢いを上げられませんでした。

 プレスにも行けず、攻撃でもラリベイには繋ぐものの、そこへのサポートが少ない状況に。

 悪い流れのまま、失点してしまいました。


 11分にも長崎の攻撃。

 左サイドで得たFKを島田が蹴ると、ファンマが裏に抜け出してヘディングシュート。

 しかし、ここはオフサイド。



 得点が動いてからは、ジェフがボールを持つ時間が長くなっていきます。

 長崎はファンマが守備に行かないので、CB付近で楽にボールを繋げる状況に。

 しかし、ジェフはそこから先の運動量が足りず、パスミスも多く攻撃が作れない時間が続きます。


 20分頃から、試合は停滞状態に。

 長崎は前からのプレスはそこまで激しくないものの、5-4-1でバランスよく対応。

 ジェフはボールを持たされているような状況でした。



 28分、長崎の攻撃。

 長崎が左サイドのプレスからボールを奪うと、島田からの楔のパスをファンマが落とし、田上が裏へのスルーパス。

 澤田が飛び出してシュートまで持ち込みますが、GKオヘーダが対応。


 その直後のプレーでオヘーダがフィードしようとしたところ、PAの外までボールを持って出てしまいFK。

 これをファンマが狙いますが、壁に当たりこぼれたところを澤田がシュート。

 しかし、オヘーダが横っ飛びでセーブ。

 


 30分前後から、また長崎が攻め込む回数が増えていきました。

 それまで状況次第で前に出ていた幸野と澤田のシャドーが、積極的にジェフの2CBにチェイスに行く形になっていきました。

 これによって長崎の前への姿勢が強まっていきますが、スコアは動かず0-1のまま折り返します。

■同点にするも終了間際に失点

 前半はシュート0本で終ったジェフは、前半終了間際に近藤が負傷。

 後半から大久保が入りました。

 後半からジェフはギアを上げていきます。


 50分、ジェフのチャンス。

 乾貴哉のクロスは中央であわなかったものの、溝渕が逆サイドで拾って町田から清武へ。

 清武が反転してシュートを放ちますが、ゴールの左を逸れます。



 56分、ジェフが同点ゴール。

 左サイドからのCKを清武がグラウンダーで中央へ供給すると、為田が矢田へ繋ぎます。

 矢田がミドルシュートを放ち、ゴール右隅に決めます。


 58分、ジェフは溝渕に代えて真希を投入。

 62分にもジェフの攻撃。

 右サイドの清武がクロスを上げ、こぼれたところを町田が拾って強烈なミドルシュートを放ちますが、GK増田の正面。



 ジェフは後半からボールへの反応が良くなり、押せ押せの展開に。

 一方で長崎は局面での寄せが甘くなり防戦一方となっていましたが、64分に幸野に代えて中村を投入。

 この頃から、ジェフの勢いが落ち着いてきてしまいました。


 80分頃から、オープンな展開になっていきます。

 82分、長崎は澤田に代えて平松を。

 87分、島田に変わって碓井を投入。


 92分、長崎の決定機。

 右サイド奥でのスローインから、平松が落として碓井へ。

 碓井が中央にグラウンダーで繋ぎ、ファンマが足元で合わせますがゴール右隅を逸れます。


 そして、95分。

 右サイド奥から翁長がロングスロー。

 中央でファンマが触ってファーで田上が折り返し、乾大知が押し込んで劇的なゴールを上げ、長崎が勝利を遂げました。

■「勢いのある時は強い」は例年通り

 前半先制後の長崎は、5-4-1でバランス重視の守り方だったと思います。

 ファンマは前から追わないもののシャドーが開いて守ることで、ジェフのSBや引いて受けるインサイドのパスコースを消し、ジェフにボールを持たせるような状況でした。

 この時間のジェフは、攻撃の形をまったく作れなかったですね。


 30分頃からは長崎のシャドーが2CBを追い回すようになり、前への勢いを増していきました。

 この時間に良い攻撃も作れていたので、長崎はここで点を取れれば理想的な展開だったのではないでしょうか。

 前半初めと前半終盤に前に出てゴールを奪うというのが、ゲームプランだったのかもしれません。



 しかし、後半開始からはジェフが勢いを上げ、65分頃まではジェフペースで戦えていました。

 ジェフはサイドチェンジを有効に使いつつ、サイドを素早く攻め込む形で、相手を押し込んでいきます。

 逆に長崎目線で言うと、前からのプレスが効かなくなった。


 もともとファンマは守備がしないのが大きな課題でしたが、前半途中までは後方の5×4がバランスよく守って対応。

 そして、30分過ぎからは、2シャドーがファンマを追い越して、プレスをかけていきました。

 しかし、さすがにCFが走らない状況では長時間プレスをかけきれず、後半はそこで後手に回っていた印象です。



 前からのプレスがハマれば、相手の攻撃を遅らせパスコースも限定できるため、後方の守備の準備がしやすくなる。

 しかし、前からのプレスがハマらずに相手後方で楽に持たせてしまうと、そこで左右に散らされてしまう。

 これによってジェフがサイドチェンジを使えるようになり、長崎の選手たちが捉えきれなくなったということだと思います。


 ただ、長崎は後半序盤の時間帯を1点で凌ぐと、そこから挽回していきます。

 そして、後半ATの2つの決定機は、ともにファンマが絡んだものでした。

 決定機の1つを決めて劇的な勝利を決めたのだから、ファンマを起用した高木監督の勝ちと言えるのでしょう。



 ファンマを使う限りは90分間良い守備を継続するのは難しいかもしれないし、我慢しなければいけない時間帯も出てくるでしょう。

 けれども、その分ファンマは一発で試合を変えられる強さがある。

 特に長崎は決して得点力の高いチームではないであろうだけに、その一発が大事だという考えなのかもしれません。


 ただ、その分武器であるはずの守備力が失われる可能性もある。

 それだけに当然課題も出てくるだろうし、この試合でのジェフも付け入る隙はあった試合だと思います。

 それでも長崎はこの劇的な勝利で波に乗れれば…とは思いますが、ラストスパートには少し早い時期ですからまだまだわからないですね。



 ジェフとすれば、他がダメでも押せ押せの状態でもう1点取れれば…とも思いました。

 ただ、一方的に攻めることが出来たのは、後半開始から15分から20分程度。

 その短い時間に2点も期待するというのは、さすがに難しかったのではないかと思います。


 そう考えるとやはり他の時間の戦い方の方が、大きな問題だったのではないでしょうか。

 特に前半はもう1点取られてもおかしくないような状況だったと思いますし、後半をないものとすれば本当に良いところのない前半でした。

 もちろん前半はセーブしたという可能性もありますが、それを差し引いても攻守に出来の悪い内容だったと思います。



 押せ押せの展開になれば悪くない…とはいえ、それはここ数年のジェフに良く見られる傾向だと思います。

 エスナイデル監督就任前から、勢いに乗れば強いけれども、そうではないと弱い。

 そこがジェフにおける大きな課題なのではないでしょうか。


 それだけにどんな状況でも安定して戦えるように基礎からしっかりとチームを作って、勢い任せではないサッカーが出来るようになることが重要なのではないかと私は思うわけですが、果たしてクラブは今後どういった方針を考えていくのでしょう。

 いくら圧倒的に押しこんでも、サッカーは一気に大量得点を上げられるスポーツではないわけですし…。

 ともかく、そろそろ来季以降が気になる時期になってきましたね。

2017-09-22

[] 2位長崎との対戦 1トップはファンマか平松か

 水戸戦で久々の勝利を飾ったジェフは、自動昇格圏内に浮上した2位長崎と24日に対戦します。

 ここから最終戦までの日程を、確認してみたいと思います。


9/24  アウェイ 長崎 2位
9/30  アウェイ 京都 17位
10/7  ホーム  岡山 10位
10/14 ホーム  松本 4位
10/22 アウェイ 福岡 3位
10/28 アウェイ 大分 9位
11/5  ホーム  町田 14位
11/11 アウェイ 名古屋 6位
11/19 ホーム  横浜FC 5位
 

 対戦相手が自動昇格圏内

の場合は赤、プレーオフ圏内は黄、7位以下で11位のジェフより上位のチームは緑としました。

 9位大分は6位名古屋と勝点2差ですから、まだまだプレーオフ圏内を狙える位置にいます。

 こうしてみると、ジェフは上位チームとの対戦が多く残っていることがわかります。



 ただ、上位との対戦だから苦労するとも限らないかもしれません。

 J2の場合はレベルの差が小さいので、相手の順位はあまり関係ないようにも思います。

 実際、ジェフが前々節対戦した最下位群馬は、前節対戦した水戸よりも強かった印象です。


 順位よりもその時々での相手チームのコンディションや調子の方が、試合を左右するのではないでしょうか。

 また、東京Vのベテラン橋本も言っていたようですが、J2は相手チームの分析をしっかりとしてくるリーグ。

 それによって、毎年ジェフも苦労しているところがあると思います。



 その中でも特に下位チームの方が相手の研究をしっかりとしてきて、上位チームの方が自チームのサッカーを重視する傾向が強いように思います。

 特に今年のジェフは特殊なサッカーをしているだけに、相手が対策を取ってくるか否かでだいぶ試合展開が変わってくるところがあるのではないでしょうか。

 だから、8月上旬に対戦した徳島戦や湘南戦は、比較的戦いやすい試合となったのではないかと思います。


 もちろんプレーオフや昇格がかかっているチームの方がモチベーション高く臨んでくる可能性があり、中位チームよりもやりにくいかもしれません。

 ただ、それよりも今年のジェフの場合は自分たちが良いサッカーが出来るかどうか、しっかりと選手たちが動けるかどうかの方が大きく試合に影響する可能性があるように思います。

 そう考えるとここからアウェイ2連戦となる中で、コンディションを維持できるかの方が注目なのかもしれません。



 さて、日曜日に対戦する長崎の状況ですが、前節は大分と対戦。

 立ち上がりからホーム大分ペースで、大分は長いボールを織り交ぜて、コンパクトに守る長崎の裏を効果的に付いていました。

 長崎は前からのプレスがかからず、防戦一方の展開に。


 そして、15分に大分が先制。

 左サイド松本からのセンタリングのこぼれ球を、鈴木惇が拾ったところを後ろから幸野が倒してPKを得て、これを後藤が決めて1-0に。

 これで長崎は目が覚めたのか、前からのプレスが少しずつ強くなっていきますが、それでも勢いは大分にあったと思います。



 流れを変えたい長崎は、前半のうちにボランチ養父を代えて、前田を投入します。

 すると後半開始直後、右サイドで澤田がクロスを上げ、ニアでファンマが足元で合わせて同点に。

 同点になって大分が再び攻めの姿勢を強めていきますが、得点を奪えずにいると70分頃から大分の足が止まっていきます。


 すると、85分に長崎が追加点。

 中村からのクロスに対して、竹内に競り勝ったファンマが頭で決めて勝ち越し。

 これが決勝点になり、2-1で勝利しました。



 長崎はこれで4連勝となりましたが、大分戦は決して快勝とは言えない試合だったと思います。

 むしろ、大分相手に押される時間の方が長かったのではないでしょうか。

 ここ4試合もすべて1点差ゲームで勝っており粘り強いとも言えるでしょうが、圧倒的な強さを見せているわけではないとも言えるのかもしれません。


 一番の注目は1トップではないかと思います。

 前節1ヶ月ぶりのスタメンとなったファンマは身長188cmで高さがあるだけでなく、胴回りも厚く足元の技術もあるので、相手を寄せ付けないキープ力がある。

 しかも、得点感覚にも優れており、足元でもヘディングでもシュートがうまく、長崎でトップの10ゴールを上げています。



 ただ、守備はほとんどしないため、ファンマを使うとどうしてもプレスが効かなくなる。

 前回ジェフと対戦した時も、ファンマをスタメン起用したところ、そこから押し込まれていました。

 大分戦でも近くのボランチがボールを持っても、シャドーが前に出て行って対応するほどでした。


 もちろんそれをわかった上で、ファンマをサポートする設計となってはいるのでしょう。

 そして、周りに守備に負担が増えたとしても、その分攻撃面で活躍してくれればいいということだと思います。

 ただ、それによって大分戦では序盤に押し込まれて失点までしてしまったわけですから、悩ましいところなのではないでしょうか。



 この不安があったためか、夏には長崎は新潟からレンタルで平松を補強。

 184cmと高さがありしっかりと走ることが出来るFWで、守備時の相手の追い込み方がうまいタイプなのかなと思います。

 一時は調子が上がらないファンマにかわって平松がスタメンとなっていましたが、タイプが大きく違うだけに1トップの選択によってチームのカラーも変わってしまう印象です。


 ジェフ対策で考えるとすれば、ジェフは平松の方がやりにくいのではないかと思います。

 ジェフはハイプレスで相手を追い込み跳ね返されたボールも拾って、CBを起点にして攻め込みさらに追い込んでいくのが1つの理想でしょう。

 そのためCBが自由にプレーできると比較的楽に攻め込める一方で、CBに厳しいプレスがかかるとそこをはがし切れない弱さがある。


 ただ、長崎にも流れというものがあるはずです。

 ファンマは大分戦で2ゴールを上げているし、ここからの昇格争い終盤戦に向けて得点力のあるFWを置いておきたいという思いもあるかもしれません。

 ファンマを勢いに乗せることも、大事なところなのだろうと思います。



 ジェフとしてはどちらが来てもいいように、しっかりと準備しておくことが重要なのではないかと思います。

 平松がスタメンだった場合は、どのようにそこをかわして攻撃を作っていくのか。

 ファンマがスタメンだった場合は、誰が守備時にファンマを止めるのか。


 2人とも途中投入の可能性も十分にあり得ますから、臨機応変な対応力が求められるのではないでしょうか。

 ジェフとしては最近好調な2位長崎に勝つことで、勢いをつけたい試合でもあると思います。

 苦手なアウェイを克服して、シーズン終盤につなげたいところですね。

2017-09-21

[] 清武「前田選手が見えていなかった」

 水戸戦では清武がバックパスを失敗して、緩いボールを蹴ってしまい、前田に奪われて失点してしまいました。

 基本的には「前田を見えていなかった」と話していますし、清武のミスで間違いないでしょう。

 決して大きく失速しているわけではなく、ここまでのプレーが良すぎたのかなとも思いますが、こういったミスも含めて夏場に入ってからの清武は、ちょっと元気がないのかなと思いますね。



 今回は清武のミスではあったとはいえ、リーム全体としてこういった失点が増えているのは、やはりハイラインの影響もあると思います。

 清武は「ルイスはいい位置にいた」と話しており、オヘーダに繋ごうとしたようですが、清武がバックパスした位置はハーフウェイライン付近だったことを考えると、普通ならばGKとの間にDFがいるはずだと思います。

 キムが前に潰しに行った結果、ああいった状況になったわけですが、全体的に前掛かりな陣形だからどうしても後方のサポート役がいなくなる。


 そして、結果的にGKへのバックパスの距離も長くなって、こういった危険な場面が増えているように思います。

 GKを含むパスワークなどが悪いことだとは思いませんが、カウンターを仕掛ける時や落ち着いた状況でのビルドアップにGKが絡むのはともかく、緊急時などの逃げ道にGKを使うのは怖いところがあると思います。

 こういった時にどうリスク管理をするのかを、はっきりとさせる必要があるのかもしれませんね。



 ただ、個人的には失点時よりも、47分のピンチの方が気になりました。

 後半立ち上りは水戸が勢いを高めていき、ジェフの守る時間が長くなっていたと思います。

 この時間帯の水戸はある程度動けており、ジェフのプレスがはまっていなかった印象です。


 水戸GK笠原にこぼれ球が流れて笠原からのロングフィードをヘディングで押し合う形になり、水戸のボランチ橋本がCB福井にボールを戻しました。

 そこから福井がダイレクトで前田を走らせるを蹴り、近藤が競争に負けて、オヘーダも交わされてあわや…という展開に。

 前田が足を滑らせたので失点は免れましたが、ハイプレス・ハイラインが崩されたシーンだったと言うことになるのではないでしょうか。



 図にするとこんな感じだったと思います。

f:id:aratasuzuki:20170919220607p:image

 この場面、町田のポジショニングがポイントだと思います。

 まず水戸GK笠原はFW齋藤を狙ったロングキックを蹴ったため、その方向にジェフの選手たちも集中していきました。

 アンカーの熊谷が左サイド後方に寄り、アンカーが動いたこともあって、町田も後方に下がっていった。


 熊谷や町田の動きはセカンドボールへの処理を考えれば、当然と言えるでしょう。

 町田は対面の橋本よりボールに近い位置にいたいところですから、ロングボールが蹴り込まれた時点で、引いて守らなければいけない。

 そのロングボールは、乾が先に触って跳ね返します。



 そして、CB細川のところにボールが行くわけですが、ここを頭で繋がれて橋本へと渡り、橋本もダイレクトで福井に繋いだことになります。

 これによってボールの位置は相手後方になり、今度はジェフの選手たちが前へ出ていかなければいけなくなる。

 そこへ町田が遅れていきますが間に合わず、フリーで福井が前田を走らせるラストパスを出したことになります。


 個人的には、町田が福井へ遅れた時点で、大丈夫かな?と思いました。

 これがハイラインを敷いていないチームなら問題はなかったかもしれませんが、ジェフはラインが高いので相手CBからでもラスパスを狙える距離感にある。

 だから、基本的にはプレスをかけ続けられなければ、そこからピンチに陥ってしまうということになります。



 このあたりがロングボールを繋がれると、ハイプレスがハマり切らなくなる1つの要因だと思います。

 単純に前からのプレスをかわされるだけではなく、後方へのフォローもしなければいけないため、チェックが遅れがちになってしまう。

 さらに浮き球で繋がれると、パスコースなどを限定しにくくなる問題もあります。


 また、前後にボールを繋がれることによって、プレスが遅れがちになるとも言えるでしょう

 前に繋がれて中盤の選手などがそこに集中すると、後方が空くことになる。

 夏頃から相手チームもそこを狙っている印象があります。



 あの場面は一瞬の出来事でしたし結果的に失点にはつながらなかったのであまり目立ちませんでしたが、あれが決まっていれば同点だったわけで、試合もどうなるかわからなかったと思います。

 ハイプレス・ハイラインを実行することによって、「仕方ない失点もある」という見方もあるようですが、「仕方のない失点」が続くようでは安定したチーム運営は出来ないようにも思います。

 基本的にはどんな状況でも対応の仕方をはっきりさせた上で臨むのが理想だと思いますし、明確な弱点がある状況が続けばチームの発展も難しいでしょう。


 それだけに今季の残り試合では勝敗も重要だとは思いますが、こういった穴をどれだけ埋められるかも大きな見どころではないでしょうか。

 そこがチームとしての完成度に繋がる部分だと思いますし、内容の方もしっかりと見ていきたいところですね。

2017-09-20

[] 矢田が水戸戦でジェフ移籍後初ゴール

 水戸戦では為田だけでなく、矢田も移籍後初ゴールを決めました。

 矢田もレンタル元の名古屋ではベンチに入っていたものの、今季の試合出場数はゼロでした。

 そのため矢田、為田共に、今季初ゴールということにもなります。


 水戸戦での矢田のゴールを振り返ると、中盤の左サイドでラリベイがうまく粘ってFKを得たところを、矢田が素早く為田に繋いでいます。

 水戸の守備陣はジェフのクイックリスタートに反応が遅れて、マークが甘くなった為田がドリブルで仕掛けてクロスを上げると、フラフラとニアに侵入してきた矢田へボールが渡ります。

 矢田も完全にフリーな状況で水戸の守備の甘さを突いた形になりましがが、合わせるのが難しいクロスボールに対して力の抜けた素晴らしいボレーで先制したことになります。



 この夏に名古屋からレンタルで加入した矢田ですが、8月5日の徳島戦からはスタメン出場を続けており、完全にレギュラーの座を射止めています。

 左インサイドの位置から動き回りパスを繋いでいくプレーで、良い意味でチームに溶け込んでいる印象です。

 さらにプレースキックも正確で、貴重な左足でのキッカーにもなっていると思います。


 イメージとしては町田にも近いプレースタイルで、エスナイデル監督としては町田が二人欲しかったということなのでしょうか。

 しかし、一時期は町田を外していた時期もあるだけに、不思議な印象もあります。

 やはり序盤はインサイドが仕掛けるサッカーを作ろうとしていた印象ですが、現在はウイングに仕掛けさせるサッカーになっているので、役割分担が若干変化したということなのではないでしょうか。


 その分、高橋がポジションを失っていることにもなります。

 見方を変えれば、高橋の仕掛けが通用しなくなったことによって、インサイドが仕掛けるサッカーが難しくなっていったとも言えるのではないでしょうか。

 ただ、そもそもルーキー高橋の仕掛けありきで考えていたところが、無理に繋がったとも言えるようにも思います。



 町田とも似たタイプには見えますが、町田の方がパスをうまく引き出してビルドアップにも貢献できるタイプで、攻守に中盤の潤滑油になれる存在だと思います。

 矢田の方がよりラストパスなど、攻撃面で光る選手と言えるでしょうか。

 そのためか、町田が不在だった岐阜戦では矢田も活躍できず、町田がいることで矢田が機能しているとも言えるのかもしれません。


 しかし、町田は縦パスの精度などでは、もう1つなところが目立っています。

 矢田の方がラストパスなどは期待できるタイプだと思うので、うまく補完しあえるのが理想とも言えるのかもしれません。

 ただ、矢田ももっと自分から試合をコントロールして欲しいようにも思いますし、町田の縦パスと共にそれぞれが高め合ってほしい存在ではないかと思います。



 矢田の補強は当たりだったと思うのですが、レンタルということが若干気になります。

 名古屋では戦力外ということだったのでしょうし、風間監督が続投となれば来季も名古屋でのポジションは厳しいのかもしれません。

 プレースタイルからすれば風間監督のサッカーにも合うタイプなのではないかと思うのですが、選手層が厚いため割って入るのは難しいということなのでしょうか。


 しかし、もし名古屋では戦力外となっても交渉の主導権はレンタル元にありますし、また他のクラブに武者修行に活かせるというパターンも考えられます。

 しかも、現在のジェフは熊谷、キム、為田と他にもレンタル選手を抱えている。

 水戸戦でのスタメン11人中4人もレンタル選手だったわけですから、かなり比率が高くなっています。



 近年のジェフは長澤や松田力、山中や幸野、高橋峻希や武田、倉田など、レンタル元への復帰や他チームへ移籍するパターンを多く経験しています。

 もちろん大塚や兵働など、レンタルからジェフに完全移籍というケースもあります。

 また、J2に降格して有力な選手を獲得しづらくなったようにも思うので、レンタルでの補強もある程度は仕方のないものだとは思います。


 ただ、これだけ主力級の選手にレンタル選手が多いシーズンは、今までになかったように思います。

 完全移籍ではない分、移籍金がかからないので金銭的なリスクは少ないとも言えるのかもしれませんが、その分戦力的なリスクを負っているとも言えるのかもしれません。

 それぞれレンタル元では出場機会から離れていた選手たちですし、中堅とも言える年齢の選手たちが多いのである程度は大丈夫かなとも思いますが、来季に向けての不安材料には変わりないのかなと思います。

[] 新しい精神障害者イベントを開催します!

 以前にもお伝えしたように、私は精神障害者バスケットボールの普及活動などを行っている『日本ドリームバスケットボール協会』に参加しています。

 今年は全国ツアーのような形で各地でイベントを行っており、熊本では100人以上、札幌でも50人近くの参加者が集まりました。

 今後は11月に千葉で全国大会を実施し、沖縄、高知、大阪などへも向かいます。


 運営方法やリソースの確保など、まだまだ課題は多い状況です。

 しかし、精神障害者スポーツが他の障害者スポーツと比較して、普及の面で後れを取っていること。

 中でもバスケは近年スタートしたことを考えると、まずは多くの方々に認知していただくことが大事だと思いますので、そういった意味では

少しずつ前進できているのかなとも感じます。



 そんな中、精神障害者スポーツをリードしているフットサルの方々と、共同で何かできないかという議論も水面下でしてきました。

 当初は球技大会のような形で同時開催が出来れば…という話もあったのですが、現在における精神障害者スポーツの課題として、フットサルやバスケの普及により競技性が高まって初心者が参加しづらくなっていること。

 また、精神障害者の中には散歩程度しかしておらず、運動することから離れている方も少なくないことがあげられました。


 そこで普段スポーツに接することの少ない当事者の方たちに対して、スポーツの楽しさを伝えるイベントを開催しようということになりました。

 さらに医療関係者に講習会を実施してスポーツ指導の基礎を学んでもらうことによって、継続的なスポーツ支援を目指していきます。

 今回は『バルシューレ』と呼ばれる、ドイツで子供の運動不足解消のために作られたプログラムを実施することも決まりました。



 どれほどの参加者が集まるのか、うまく効果が出るのかもまだわかりませんが、理念としては非常に社会性の高いものだと思います。

 より多くの精神障害者に対して、スポーツを通じて少しずつでもコミュニケーションを取り、社会との触れ合いの場を提供していくことは、大きな可能性を秘めているのではないかと思います。

 東京オリンピック・パラリンピックも近づく中で、スポーツの有効性を問われることも増えていくのではないかと思いますが、1つの在り方を証明することが出来れば…とも思います。


 初回はテスト的な意味合いも強くなるかもしれませんが、「こういった活動もあるんだ」ということをぜひ広めていただければと思います。

 詳しくは『スポーツで元気になるフェスタ公式ブログ』をご覧ください。

2017-09-19

[] 為田「スペースがいっぱいあった」

 為田が水戸戦でスタメン出場を果たし、1ゴール1アシストの活躍を見せました。

 今季の為田は福岡で途中出場の1試合にとどまっていましたが、ジェフ移籍にしてから8試合目の出場となります。

 スタメンは8月26日の岐阜戦以来、3度目となりました。


 為田はボールを持った状態でのキレのある仕掛けに、特徴のある選手だと思います。

 特に2点目のようなカットインからのシュートが武器で、大分時代からあの形で攻め込んでいたイメージが強く残っています。

 先制ゴールのアシストに繋がったドリブルも、スピードのある仕掛けでしたね。



 為田本人も「スペースがいっぱいあった」と話しているように、水戸の守備は随分と甘さがあった印象でした。

 特に為田はボールを持ってスピードあるドリブルで仕掛けるタイプなだけに、相手にスペースがあった状態の方が活躍できるタイプなのではないでしょうか。

 逆に群馬戦のように、相手が引いて守ってくる状況で起用されても難しい選手なのかなとも思います。


 為田はスピードやテクニックに特徴がありフィジカル面では強いタイプではないため、そこが重視される福岡では為田よりも松田力などが優先されたのかなとも思います。

 また、水戸戦でも相手に手をかけて倒してしまうなど、守備面での課題もあるのかもしれません。

 大枠でタイプを括ると、井出を思い出すところのある選手ではないかとも思います。


 一方で水戸戦で出場機会のなかった船山は足元での仕掛けだけでなく、飛び出してのチャンスメイクやパスセンスもある選手だと思います。

 攻撃のバリエーションが豊富でアイディアもある分、どんな状況でもチャンスメイクの狙える選手と言えるのではないでしょうか。

 ただ、船山の場合は良い形を作れても、決定力がないという非常に大きな課題がある。



 それだけに水戸戦で、為田がアシストだけでなくゴールを決めたというのは大きなアピールなのかもしれませんね。

 ここまでレギュラーとして戦ってきた船山ですが、9月2日の東京V戦でも出場機会を得られずに終わるなど、監督も変化を加えたいところがあるのかもしれません。

 特に為田の場合はカットインからのシュートという明確な得点パターンがあるというのも、大きいのではないでしょうか。



 ただ、本人も「スペースがいっぱいあった」と話しているように、水戸の守備には大きな問題があったことも事実。

 水戸の状態とチャンスの数を考えれば、為田にはもう1点を期待して、すんなりと勝ちたい試合内容だったようにも思います。

 加えて、これまでの試合で活躍できずに終わったことも、偶然ではないと思います。


 為田も「福岡で試合に出ることができず、試合勘やコンディションも上がらなかった」と話しているように、調子ももう1つだったのかなとは思いますし、徐々に上がってきているでしょうか。

 決定力が上がってこない船山の問題もあって為田を補強したのではないかとも感じますので、まずは船山を超える活躍をすることが目標ということになるのかもしれません。

 船山は決定力に大きな課題がありますが、チャンスは作れるし安定感のあるタイプでもあると思うので、為田も継続して活躍することが重要なのではないでしょうか。


 ここ最近の試合では疲れもあるのか、相手マークが厳しくなってきたのか、清武が若干調子を落としているようにも思います。

 その分ラリベイが孤軍奮闘する試合も増えていますが、ラリベイはアタッカーではないので、誰が打開するのかが大きなポイントとなっている印象も受けます。

 水戸戦ではその点で為田が活躍しましたが、残り試合で誰がアピールするのかも注目ですね。

2017-09-16

[] 水戸を相手に5試合ぶりの勝利

 久々の勝利をあげられたということで、ホッとしましたね。

 試合全体としては動きが少なく、水戸の元気のなさが目立った内容だったのではないかと思います。

 ジェフも守備時には怖いところがありましたが、普通にやって勝てた試合だったと言えるのではないかと思います。

 最後に試合をしっかりクローズできたところも良かったですね。

■静かな展開も前半終盤に先制

 ジェフは報道の通り為田、溝渕がスタメンで、船山がベンチに回り、真希はベンチ外。

 近藤、熊谷が復帰し、勇人が出場停止で、若狭もベンチ外に。

 控えからは比嘉も外れて、2種登録の林が初めてメンバーに入りました。


 水戸は内田が出場停止。

 今瀬がスタメンではないかという予想もありましたが、大宮からレンタル中の若い小島がスタメンに入りボランチに。

 前線では林が控えに回って、7月に熊本から加入した齋藤恵太が前田との2トップに選ばれました。



 キックオフの流れから、水戸が激しいプレスをかけてきてCKを獲得。

 そこを凌いだところから、ジェフがカウンター。

 町田、溝渕と繋いで、最後は為田がシュートを放ちますが、枠を捉えきれず。


 序盤は両チームとも長いボールを蹴り合う、落ち着きのない展開に。

 16分、ジェフの攻撃。

 中盤でボールを奪ったところから清武、ラリベイと繋いで、清武が受け直してシュートを放ちますがGK笠原の正面。



 18分には、水戸の攻撃。

 右サイドでパスを繋いでジェフのプレスをかわし、バイタルエリアの橋本がシュートを放ちますが、ジェフの選手に当たってCK。

 このCKをショートコーナーで繋いで橋本がクロスを上げ、細川が飛び込みますが枠の外に終わります。


 ロングボールの多い展開でしたが、25分頃から両チームとも中盤でボールを繋げる時間が増えていきます。

 ただ、決定機は少なく、静かな試合展開に。

 33分には矢田がCKのショートコーナーから受け直してゴールを狙い、38分には中盤で得たFKを清武が直接狙いますが、それぞれGK笠原がセーブ。



 動きの少ない試合でしたが、41分にジェフが先制。

 左サイドで得たFKから、為田がボールを受けて相手をかわしクロス。

 ニアでパスを受けた矢田が、足元で合わせて1-0に。


 この前のプレーで、ラリベイがFKをもらった動きがうまかったでしたね。

 そこから素早くリスタートしたことで、相手の守備が準備を整える前に、為田が仕掛けきれたことが大きかったと思います。

 この試合でもラリベイは長いボールに対して、ほぼ競り勝ってくれていたので周りはすごく助かったのではないでしょうか。


 45分にもジェフが左サイドでFK。

 中央に蹴ったこぼれ球を町田が拾い、スルーパスを出してラリベイへ。

 オフサイドかと思いましたが、ラリベイが放ったシュートはGK笠原が足元で止め1-0で折り返します。

■互いに1点を取り合い逃げ切って勝利

 後半開始早々、水戸の決定機。

 福井からのロングキックに前田が走り込みオヘーダも交わしますが、足がもつれてしまいその後のシュートは枠の外。

 しかし、相手に中盤でバックパスされて、フリーでパスを出されてハイラインの裏を突かれた致命的な場面でした。


 それでもその直後、右サイドで町田からのボールを受けた為田が持ち上がると、そのままシュートを放って2点目。

 為田らしいカットインからのゴールでした。

 ジェフはここも素早くスローインした流れから、カウンターでゴールを奪ったことになります。



 その後もジェフのペースで、試合が進みます。

 水戸は攻守に勢いがなく、ミスなども目立つ展開に。

 56分にも水戸が後方から前へ繋ごうとしたところを、ジェフが難なく奪うと為田からラリベイに繋いでシュートまで持ち込みますが、ジャストミートせず。


 59分には水戸のカウンター。

 前田と齋藤で高い位置で奪ったところから、齋藤が持ち上がります。

 そのままシュートを放ちますが、GKオヘーダがセーブ。


 62分、水戸は齋藤に代えて林を投入。

 そこからは水戸が攻める時間が長くなり、66分には水戸のチャンス。

 右サイドからのCKを橋本が蹴ると、林が競り勝ってヘディングシュートを放ちますが、溝渕がゴール前で何とかクリア。



 そして、69分、水戸が1点を返します。

 清武が後方に向けて、中途半端なバックパス。

 これを前田が拾って無人のゴールに流し込み、2-1になります。


 その直後、ジェフは熊谷に代えて多々良を投入し、そのままアンカーで起用しました。

 71分には水戸の攻撃。

 湯澤が左サイドで持ち込んでミドルシュートを放ちますが、GKオヘーダがセーブ。



 73分、水戸は佐藤和弘に代えて浜崎を投入。

 74分、ジェフはラリベイを下げて指宿を起用し、80分には清武に代えて大久保を投入し溝渕を4バックの外に置いた5バック気味の形に。

 84分、水戸は田向に代えて白井を投入し、白井が右SHに入り浜崎が右SBに回ったようです。


 試合終盤のプレスに行かず、守備を固めるジェフ。 

 90分にはカウンターで為田が抜けだしシュートを放ちますが、GK笠原がセーブ。

 最後は時間を使って2-1で逃げ切りました。

■水戸の元気のなさが目立った試合

 水戸は1点を取った前後こそ動きが良かったですが、それ以外は元気なく終わった印象です。

 前田だけは動きが良くて、ピッチ上で1人だけ積んでいるエンジンが違うかのようでしたね…(笑)


 水戸の前節の感想で「岐阜が人数をかけて繋いでくると、相手を捕まえきれずにズルズルと下がってしまう」という話をしましたが、人数をかけなくても同じような現状が起こっていました。

 ゾーンで相手に寄ることは出来るのだけど、完璧には寄せきれず、マークに付ききれない。

 2点目などはまさにそれで、ずるずると下がって為田がフリーでシュートを放つことが出来た場面でした。



 また、「以前よりも前田を活かす狙いが、はっきりしてきた」という印象も述べましたが、それがチームとしては結果的に良くない傾向になっているのかなとも感じました。

 ジェフの守備陣が前にいる状況でも、前田が走り込むと無理にそこを使おうとしてボールをロストしたり、前田を経由しない形が作れなかったり。

 もう少し他の選手を使える形が出来れば怖さも増すと思うのですが、前田があれだけの動きを見せて結果も出しているとなると、どうしても使いたくなってしまうのでしょうか。


 他チームの話ですからあまり深くは言いたくはないですが、このあたりがここ最近結果の出ていない要因ではないかと思います。

 少なくともこの日の水戸は、非常に出来が悪かったのではないでしょうか。

 全体としての一体感が大事なチームだと思うのですが、攻守に中途半端な印象を受けました。



 対してジェフは、ラリベイの存在が大きかったと思います。

 前半のジェフはパスを繋げませんでしたが、アバウトなボールを蹴ってもラリベイが競り勝ててしまうので、それで成立するところがあった。

 それによって、結果的に水戸のプレスをかわすことができ、押し込まれずに済んだように思います。


 水戸からすればセカンドボールの勝負で、内田がいなかったことも大きな痛手だったのかもかもしれません。

 また、ジェフは為田の仕掛けも良かったですが、水戸の対応も悪かった印象もあります。

 特に2点目のカットインなどはわかっていたことだと思いますし、全体的に為田にスペースを与え過ぎていたのではないでしょうか。



 試合を通してみると、ジェフも危ない時間帯があったと思います。

 後半開始早々にも水戸の決定機がありましたし、1点を取られた前後にも水戸のチャンスはあった。

 ただ、1点を水戸が取り返して勢いに乗りかけたところで、ジェフがしっかりと終らせられたところが良かったのかなと思います。

 

 とはいえ、トータルで見るとジェフも、これまでの試合と大きく変わったような試合ではなかったように感じました。

 試合終盤に守備を固めるプランも、リードしていればこれまでにも見られた展開ではあったと思いますし。

 なので、冒頭で言ったように、「普通にやって勝った試合」だったのかなという印象で、この内容でどれだけこの後の試合にでも通用するかは、相手次第といったところが大きいのではないでしょうか。

2017-09-15

[] 今季残り10試合 限界か挽回か

 最下位群馬にも敗れ、ここ5戦勝ちなしとなっているジェフ。

 明日ホームで対戦する水戸は、現在11勝9敗12分で11位。

 現在のジェフは12勝12敗8分で13位ですので、2つ上の順位のチームと対戦ということになります。


 ただ、水戸もここ4試合は勝ち星なしということで、シーズン前半の勢いは落ちている印象です。

 スタイルとしては、4-4-2で前線からハードワークをして、プレスに行きつつもバランスを保ち、カウンターを狙うサッカー。

 水戸の方が組織的にバランスよくプレスをかけられる印象はありますが、前節対戦した群馬にも近いイメージなのかなと思います。



 前節は岐阜と対戦し、キックオフ早々に水戸がゴールを奪います

 GK笠間からのキックを内田が繋いで、林がヘディングで裏へボールを供給します。

 これを相手DFが先に触りますが、走り込んでいった前田が奪ってシュートを放ち先制。


 11分にも、水戸のチャンス。

 左サイドに流れた橋本から、佐藤和弘がバイタルエリアで受けてタメを作って、湯澤を経由して左サイドの佐藤祥へ。

 佐藤祥がニアの前田を狙った鋭いクロスを上げ、こぼれたところを林が合わせますが枠を逸れます。



 攻撃時の水戸はシンプルに前田を走らせることを第一にしており、遅攻時には細かく繋いでサイドなどを攻め込む形だと思います。

 以前対戦時よりも前田を活かす狙いが、はっきりとしているように感じます。

 前田はスピードがあって加速が良いだけでなく、当たりが強く体がぶれないこと、運動量が豊富なことも武器ではないかと思います。


 岐阜はいつも通り、細かくパスを繋いでじわじわと攻め込んでいきます。

 初めは水戸の守備の間を取れずに苦労していた印象もありましたが、徐々に攻め込む機会が増えていきました。

 17分にはクロスのこぼれ球を小野が右足で狙いますが、GK笠間が横っ飛びで弾き出します。



 水戸は全体のラインが下がる時間帯が長くなり、後半からはさらに岐阜がボールを支配していきます。

 60分には岐阜の田中がクロスをあげ、シシーニョが飛び出してダイレクトで合わせますが、GK笠間がファインセーブ。

 そのプレーで得たCKの流れから青木が足元で合わせますが、ここもGK笠間が対応。


 一旦は、岐阜の猛攻をしのいだかと思われた水戸ですが69分。

 カウンターで古橋が左サイドを走り込み、シシーニョとパス交換をして鋭いクロスを上げると、オウンゴールで同点。

 スピードのあるクロスで誰かが触れば一点という展開は、今年の岐阜の狙いの1つですね。


 その後も岐阜の優勢で進み、78分には岐阜の小野が直接FKを狙いましたが、GK笠間がセーブ。

 そして、90分にはCKのこぼれ球から風間が中央に上げて、青木が頭でゴール。

 1-2で岐阜の勝利となり、水戸は開幕戦以来となるホームでの黒星を喫してしまいます。



 水戸は4-4-2で綺麗なゾーンディフェンスを敷いており、組織的なプレスが構築できている印象です。

 ゾーンに入ってきた相手に1人がアタックにいけば、連動して他の選手も寄せに行く動きを見せ、相手が中盤からバックパスを出せば、素早く前線が追いかけていき全体ラインを上げる…。

 個々のポジション修正も細かく、横へのスライドも出来ていて、2トップの守備意識も高い。


 ただ、それに対して岐阜は細かなパスワークで、じっくりと水戸を押し込んでいきました。

 岐阜は同エリアに多い時は5人、6人と人数が集まり、パスワークに参加する。

 岡田監督時代の「接近、展開、連続」も大木コーチが作ったものとも言われていましたし、大木監督らしい傾向と言えるでしょう。



 水戸はそれに対してゾーン気味に守るわけですから、サイドでは2人だったり、多くても4人程度しか同エリアにいない。

 岐阜の方が人数が多い上にそこで素早くパスを回してくるので、どうしても全員を捕まえきれず、ずるずると下がってしまう。

 全体が下がれば当然後方にスペースができ、後方からの縦パスを出しやすい状況となり、劣勢に回ってしまう…。


 そこでグッと圧縮したり、誰か1人が激しく潰しに行くことが出来れば良いのでしょうが、相手の人数が多いだけに難しい状況だったのかもしれません。

 ゾーンでの守備の難しさを感じた試合でもあります。

 ただ、岐阜は選手が一か所に集中するため他のエリアが薄くなるし、ボールを奪われて展開されると弱いというリスクも背負った上でのあのサッカーをやっているはずですが。



 さらにジェフ戦での水戸は、ボランチの大黒柱である内田が出場停止になります。

 水戸は船谷が右膝前十字靱帯損傷で全治約8ヶ月の診断を受けたばかりで、中盤の層が厳しい状況になっている印象です。

 ジェフ戦でもどういった構成で来るのか、読みにくいところがありますね。


 ジェフに関しては、1ヶ月勝星から遠ざかっており、得意だったホームでも3戦勝ちなしとなっています。 

 ただ、基本的にはホームの方が戦いやすいのではないかと思いますし、水戸戦後はアウェイの試合が2つ続きます。

 その後の日程からしても、水戸戦は大事な試合ということになるのではないでしょうか。



 しかし、戦術的にはもう限界に近づいているというか、頭打ち状態になっているのかな…と思わなくもありません。

 高い位置からプレスに行き、セカンドボールも拾えて、攻守に圧力をかけ続けられる状況ならば強い。

 この状況になれば相手を押し込み続けることができ、全体を圧縮するハイラインのメリットも生まれてくる。


 ただ、何度も話しているように、プレスがハマらない時の戦い方に関しては、一向に良くなっていかない。

 ジェフがハイプレスをかけられない試合で、ロングボールを蹴られたり、サイドに展開されたりとプレスをかわされた時に、どう対処するのか。

 一ヶ所集中のプレスなので、それ以外のところにボールを出された時の対応に弱さがあるわけですが、そこへのリスク管理が依然として改善されていない。


 さらに前への圧力が効かないと、前節のように攻撃面でも課題が出てしまう。

 細かなビルドアップが作れないし、アタッキングサードでの連携も向上していかないため、個人頼りになってしまう。

 だから、今週話したように、監督が「クロスの質」に言及するような流れになってしまったのではないでしょうか。



 戦術的な改善が見られないことが、成績面でも出てしまい、ここ5試合勝ち星なしという結果にも繋がっているのかもしれません。

 もともとエスナイデル監督は選手選びでやりくりできるようなタイプではないだろうし、特異な戦術面に伸び代もないということになると、将来性という面でもかなり苦しくなってくると思います。

 もちろんコンディションが良い試合で、プレスがハマりさえすればまだ良い試合は出来る可能性もあるわけですが、極端に言えばプレスだけのチームになっている印象です。


 まだ秋口とは言え、J2の残りももう10試合。

 そろそろ来季に向けても、考えていかなければいけない頃でしょう。

 この時期に「プレスがハマって圧倒出来た!あとは粗が残っているけどいいよね」では、さすがに今後への期待もしにくいように思います。


 一ヶ所集中プレスがハマるという限定的な条件での強さだけでなく、それ以外の面で明確な成長や進歩を見せられるかどうか。

 それが残り10試合に求められるところなのではないでしょうか。

 正直現状のままでは厳しい状況だと思いますので、ここからどれだけ挽回できるのかということになるのではないかと思います。

2017-09-14

[] 高橋が約2か月ぶりに試合に出場

 群馬戦で高橋が、久々に試合出場を果たしました。

 シーズン途中まではレギュラーだった高橋ですが、7月16日熊本戦以来試合から遠ざかっていましたので、約2か月ぶりの公式戦となります。


 シーズン序盤は活躍を見せており、2つゴールも決めていた高橋ですが、徐々に相手にも警戒されてきたのか、目立たなくなっていった印象でした。

 攻撃で仕掛ける機会も少なくなっていき、試合から消えてしまうことも多かったと思います。

 最近では矢田の加入などもあって、ベンチからも外れることも増えていました。


 群馬戦では久々に出場機会を得ましたが、攻撃でもそこまでの貢献はできず、守備で相手にかわされてカウンターを作られる場面も目立ってしまいました。

 高橋の問題だけではないですが、3バックになって町田と高橋が実質的なボランチになったにもかかわらず、2人がインサイドに近いプレーエリアを取ってしまい、中盤の底がポッカリと空いてしまった印象もありました。

 高橋らしいミドルシュートを放つ場面もありましたが、大きなアピールとはいかなかったのではないでしょうか。



 同様に為田や指宿の選手交代策も、うまくいかなかったと思います。

 為田は船山との交代でしたが、船山は後半からゴール前に飛び出して良い形を作っていただけに、意外な交代でした。

 船山がピッチを降りてからは前に飛び出す選手がいなくなり、余計に攻撃が詰まってしまったように思います。


 3バックにしたところで清武を右サイドに回し、為田をトップ下に近い位置でフリーマンのようにやらせていたように見えました。

 しかし、清武もサイドに回るよう指示をされた時に「俺?」と聞き直しているように見えましたが、ゴール前に近い位置でプレーさせるのであれば、為田よりも清武の方が期待できるのではないでしょうか。

 これもサイド攻撃を優先するエスナイデル監督らしい采配だったのかもしれませんが、すでに相手は5バックにしてサイドを警戒していただけに、難しいチョイスだったように思います。



 そもそもとして、為田に何を期待していたのか。

 当初は船山に代えてサイドを縦に切り裂くようなプレーを為田に望んでいたのではないかと思ったのですが、そうではなかったのか、それとも思ったほどうまくいかなかったのか…。

 失点時も町田と2人で囲いに行って潰しきれなかった為田ですが、ジェフでここまで活躍できないのも、チームとして為田に何を望むのかハッキリしていないことに問題があるようにも思います。


 ラリベイと指宿のツインタワーに関しても、あまりうまくいったことはないように思います。

 パワープレーに移行するとして、どのようにボールを上げて、誰が拾ってゴールを狙うのか。

 そのあたりがハッキリしていない印象で、前線に2人が並んでも個々での打開に頼ることが多いように思います。



 対して群馬は、結果的に交代策がうまくいった試合だったと思います。

 前半にカンが負傷交代したのは予定外だったでしょうが、スーパーサブの高井を投入したことで、前線からのプレスが強化された。

 それによって前半終盤はジェフが攻撃を作れなくなり、1点リードで折り返すことが出来た。


 ただ、その分スーパーサブを早めに切ってしまったので、後半持つかどうか…という不安が生じたと思います。

 実際、後半立ち上がりの群馬は、運動量も落ちて防戦一方になりかけていた。

 しかし、そこで5バックにしてジェフのサイドを抑えたことで攻撃を作らせず、逆に2点目を取って止めを刺したということになります。


 結果的にではありますが、この試合では交代策の差も出てしまったと言えるのではないでしょうか。

 今年のジェフは攻撃の駒が多数いるはずですが、エスナイデル監督の交代策は上手くいく印象があまりないですね。

 東京V戦こそ選手交代から巻き返せたところはありましたが、あれも試合に入りきれなかったサリーナスを下げたことと、前にフレッシュな選手を増やして力技で押し切った印象が強いのではないかと思います。

2017-09-13

[] エスナイデル監督「クロスの質に苦しんでいる」

 チームに勢いがあるか、結果が出ている時はまだいいのですが、本当に厳しいチーム状況になってくると指摘もしにくくなってきますね…。

 とはいえ、現状はしっかりと見つめなければいけないと思うし、群馬戦では良いところ探すのが難しい内容だったので、どうしてもそういう話になってしまいますが。


 エスナイデル監督は試合後に多くのクロスを上げたにもかかわらず、得点に結びつかなかったことに対して聞かれ、このように話しています。

1週間の練習で何百本のクロスの練習をしている。それでも決まらないということは、続けていかなければいけない。クロスの質に関しては、シーズンの初めから苦しんでいるので、クロスの練習が多くなるのは必然だ。(Jリーグ公式サイト

 ジェフの公式サイトではより具体的な話をしており、「選手がクロスを上げられなくなるくらい練習で疲れさせたい」とまで言っています。


 

 ただ、何度も言ってきたように、ただ大外からクロスを上げただけでは、いくら蹴っても得点に結びつく可能性は低いと思います。

 ジェフ時代にオシム監督が「日本人はクロスがうまくないのでは」と記者に聞かれて、「欧州の選手もうまくない」と話していたように、決して飛び抜けてJクラブの選手が下手というわけではないでしょう。

 ましてや今季のジェフはずいぶんとアタッカーが多く、J2の中では技術力のある選手が多いチームだと思うので、クロスの質は「ないものねだり」ではないかとも思います。


 それよりもクロスを上げるにしても、そこまでの形に問題があるのではないでしょうか。

 群馬戦でも積極的にサイド攻撃をしていきましたが、良い位置からフリーでクロスを上げられたケースは非常に少なかった。

 相手を抜ききらずに強引にあげる場面も多かったですが、目の前に相手選手がいればコースも限定されてしまうし、プレッシャーもかかり良いクロスを上げにくくなる。



 群馬がジェフのサイド攻撃を警戒して5バックにしてからも、強引なサイド攻撃を続けたため攻撃が手詰まりになってしまった印象もあります。

 相手としては単純なクロスが上がってくることは予測できただろうし、中央のCBが3枚になった分跳ね返しかったはずです。

 サイド攻撃をするにしても良い位置でフリーの選手を作ったり、サイドから中への侵入も狙ったり、揺さぶってから中央へ入れたり…といった変化や工夫がなければ得点は遠いのではないかと思います。


 心配なのはそこで監督が「クロスの質」だけを問題視して、攻撃における変化や工夫が期待できなくなってしまうこと。

 もちろん「クロスの質」も重要だとは思いますが、クロス一辺倒になってしまっては、攻撃の向上は期待しづらいように思います。

 クロスにこだわって大量に上げても勝てない展開というのは、モイーズ監督にも近いものを感じてしまいますね。



 もう1つ細かな話ですが、町田が「高橋がいい位置でファウルをもらっていた」、「自分と矢田もああいったプレーが出来たらよかった」という話をしています。

 確かにインサイドが高い位置でプレーすことをは重要だと思います。

 高橋に関しては単純に相手が引いて、ジェフが極端な前掛かりになっていたから、高い位置でプレーできたようにも思いますが。


 ただ、そこでラストパスやシュートではなく、「ファールをもらう」ことが大事であるということなのでしょうか。

 確かにセットプレーから良い形を作るのも重要だとは思います。

 とはいえ、セットプレーだけでは安定した勝星は難しい…というのが、ここ最近のジェフの課題ではないかなと思うのですが。



 もちろん、町田も「ファールをもらっていた」ことではなく、高い位置でプレーに関与することが重要であるというニュアンスの話だったのかもしれません。

 ただ、もしかしたらインサイドが高い位置でプレーしても、そこから先のイメージが明確化できていないから、結果的にそういった言い方になったのかな…とも。

 チームとしてクロスからの展開にせよ、それ以外にせよ、どういってゴールを取るのかがハッキリしていないから、苦戦しているというところがあるのではないかと思います。


 だから、結局はラリベイや指宿が2人、3人に寄せられながらも、強引にシュートを放つという場面が多くなってしまっているのではないでしょうか。

 綺麗にフリーでシュートを放つ、ないしは1対1で勝負を仕掛けてシュートに持ち込む…というような形が少なく、個人で強引に打開できるかどうかが重要な攻撃になってしまっている。

 あとはセットプレーに期待ということにはなるのでしょうが、今季のジェフに限らずセットプレーも相手に警戒されてくると得点が難しくなってくる傾向があるように思います。

2017-09-12

[] キャプテン勇人、強烈なミドルも後半ATに退場

 近藤の出場停止により群馬戦でキャプテンマークをまいた勇人ですが、厳しい試合となってしまいましたね。

 前半には中盤から強烈なミドルシュートもあり、コンディション的にはそこまで悪くはなかったようにも思います。

 勇人はミドルシュートをふかしてしまうイメージも強いですが、あの場面ではしっかりと押さえも効いていて、コースも良かったと思います。


 しかし、その他の場面で言うと、1失点目につながるファールを与えてイエローカードを受け、2失点目でも高井にドリブルで交わされてやられてしまい、後半ATには2枚目のイエローカードを受け退場となってしまいました。

 もちろんチーム全体の出来が悪く、勇人だけが悪い試合ではなかったと思います。

 ただ、いずれにせよ勇人にとっては、悔しい試合となってしまったのではないでしょうか。



 この日の勇人は近藤が欠場したせいか、DFラインをサポートしようとする意識が強かったのかなと思います。

 それが結果的に意識し過ぎになってしまっていたのか、必要な動きだったのかは何とも言えないところですが、それによって慣れないCBに近いプレーが増えて、失点に絡む回数が増えてしまったようにも思います。

 勇人はユースかジュニアユース時代に一時CBをやっていたような記憶もありますが、基本的に昔から中盤一筋な選手と言えるはずです。


 1失点目も浮き球のボールを頭で押し合う展開で、勇人がDFラインより後ろにいたところから、相手を倒してしまい直接FKでやられています。

 2失点目は3バックの真ん中に入った状態でカウンターでの対応になり、完全に高井のフェイントに振り切られてやられてしまいました。

 そして、後半ATにも全体が前掛かりになっていた状況で、高井と1対1になり腕で止めてしまい退場となってしまいます。



 やはり現在の勇人にDF的な仕事を任せるのは、無理があると思います。

 しかし、勇人としても若狭とキムのコンビでは不安があるということで、そこをなんとかフォローしたいという思いからああなったのかもしれません。

 それによって、結果的に前半から勇人が後方で守ることが増えてしまったのかなとも思います。


 結局のところ、現状だとフルメンバーがそろったとしても、守れる選手は近藤だけであるという状況が尾を引いてしまったのではないでしょうか。

 もう1人、2人でも守備で信頼できる選手がレギュラーにいれば、近藤が不在になったとしてもそれなりに対応できたかもしれない。

 しかし、現在のメンバー構成だとキムや熊谷、乾など後方にも攻撃に特徴のある選手を並べているため、近藤がいなくなると守備で対応できる選手がいなくなってしまう印象です。



 だから、ベテランの勇人が後方までサポートに行く機会が増えてしまったように思うのですが、勇人もサイズのある選手ではないため最終ラインで守るには無理がある。

 主力の構成がこうなってしまった要因の1つには、近藤の他に有力なCBがいないという補強の問題もあるでしょう。

 しかし、それにしてもCB候補は他に何人かいたはずで、本来はSBのキムをCBで起用してきたツケが回ってきたとも言えるのかもしれません。


 さらに群馬戦での勇人は空中戦でも苦戦しており、後方からのロングボールでアンカー付近を狙われていたと思います。

 熊谷も全体が押し込まれると弱さが出るところがありますが、181cmと身長は高いので空中戦でもある程度は対応できていた。

 その熊谷に代わって170cmの勇人がアンカーに入ったということで、そこが群馬によるロングボールのターゲットになっていた印象です。



 これに関しても、アンカーシステムを採用したことによる課題と言えるように思います。

 エスナイデル監督は、アンカー+2インサイドを前提としたチーム作りを実施してきました。

 選手ありきではなくシステムありきの考え方で、それは一概に悪いとは言えないとは思います。


 しかし、システムありきだとするのなら、主力が不在となった時の代役もしっかりと考えなければいけないはずで。

 現在アランダは別メニューという話もありますが、早々にアランダのアンカー起用は切り捨てられてしまった印象です。

 現状では勇人がアンカーの第二候補だったはずですが、その勇人のアンカーを群馬に狙われて苦戦してしまったのですから、結果的にリスク管理が出来ていなかったということになると思います。



 ここまでアンカー起用されてきた勇人はビルドアップの面でも苦戦しており、ボールをうまく引き出せず最終ラインまで吸収されて消えてしまうことが多い印象です。

 それもあって3バックにしたのかなとも思わなくもありません。

 ただ、若狭とキムがどんどん前に出ていったこともあって、勇人としてはさらに苦労してしまった試合だったのではないでしょうか。


 昨年後半もチームが苦戦するなか、勇人が出場してうまく全体を引き締められたところがあったと思います。

 ベテランではありますが、起用次第ではまだまだ存在感を出せる選手ではないかとも思います。

 ただ、現状でのアンカーとしては、厳しいところもあるように感じてしまいます。

2017-09-11

[] 相手を崩せず0-2で群馬に敗戦

 ここ4試合勝ち星のなかったジェフは、最下位の群馬相手に3ヶ月ぶりの勝利を与えてしまいました。

 今季の群馬はこれが初めての完封試合だったようです。

 前節の試合後に「ここから挽回できるか、大きく崩れるか」という話をしましたが、このままガタガタと崩れてしまうのでしょうか。


 先日、エスナイデル監督の食事管理の話が記事になり話題になっていましたが、それはあくまでもサッカーの中の一要素でしかないはずです。

 もちろん食事管理をして、ベストな体重などを維持できれば、それは良いことだとは思います。

 とはいえ、それによって夏も走れるようになり、「あとはピッチで結果を出すだけだ」という話になるのは、あまりにもオーバーではないでしょうか。


 実際にはこの日のように湘南戦以降はそこまで走れていないと思うし、他にもサッカーにはたくさんの要素があるわけで。

 食事管理も大事な要素には違いないでしょうが、そこがチーム作りの肝になるとは考えづらいと思います。

 Numberらしい記事といった印象で、話半分で読んでおいた方が良いのではないでしょうか。

■直接FKで群馬が先制

 熊谷と近藤が出場停止となったジェフは、前節に続いて勇人がアンカーで、CBはキムと若狭になりました。

 前節スタメン出場だったサリーナスはベンチからも外れ、代わりに為田が控えメンバーとして復帰しています。


 ここ3ヶ月勝星から遠ざかっている群馬も、一部メンバーを変更。

 開幕からここまで主力として戦ってきたCBパク・ゴンを外し、CBチェ・ジュンギがスタメン。

 市船出身で京都からレンタル中の石田が左SHに入り、元町田の鈴木崇文が右SHに入りました。



 立ち上がりは一進一退。

 序盤の群馬は前回対戦時のように前線からがむしゃらにプレスをかけていくというより、行ける時は行くバランス重視のプレスでした。

 4-4-2で前2人でジェフのアンカーとCBを見つつ、4×4でコンパクトに守ろうという意図ではないかと思います。


 8分にはセットプレーから、ジェフのチャンス。

 左サイドからのCKを矢田が蹴ると、ゴール前で若狭が完全にフリーな状況に。

 ここにボールが合いますが、ゴールの左に外してしまいます。



 群馬は前節もそうだったのですが、コンパクトに守ろうという意識はあるものの、サイドへの守備が甘く外にボールが出てから対応するところがあると思います。

 特にサイドチェンジに弱い印象で、ジェフはサイドを取りながら徐々にリズムを掴んでいきました。

 ただ、決定機までは作れない状況に。


 20分にはジェフの攻撃。

 乾からの縦パスを受けた清武が粘って勇人へ。

 勇人が思い切ってシュート放ちますが、GK清水がセーブ。



 15分頃から、ジェフが攻め込む場面が増えていきましたが24分。

 勇人が裏へ抜け出しかけた山岸を倒してPA目の前でFKを与えると、鈴木が左足で直接ゴールを決めます。

 危険な位置ではありましたが、それにしてもオヘーダは左のゴールを随分空けていた印象でした。

 そこまでのボールは蹴れないだろうと思ったのか、左は捨てていたということなのでしょうか。


 29分、群馬にアクシデント。

 FWカン・スイルが負傷交代で高井が途中出場。

 そのまま前線に入りました。



 その直後、群馬のチャンス。

 キムのパスミスから、鈴木が持ち上がって前線中央の山岸へ。

 そこから左の高井に繋いでシュートを放ちますが、枠の外に終わります。


 群馬は先制して運動量が増し、サイドへのスライドも速くなっていきます。

 ジェフはこの試合でも立ち上りからホームほど走れず、押し込み続ける形が作れない状況に。

 個人技での打開が目立ち、完全には交わし切れず、攻めあぐねる展開でした。


 44分には清武が長めのFKを直接狙いますが、バーの上。

 その直後には群馬の石田が勇人に競り勝ち、ボールを受けた山岸がスルーパス。

 高井がうまく抜け出しますが、オヘーダが飛び出して対応します。

■チャンスが作れずカウンターで失点

 1-0で迎えた後半直後。

 群馬が左サイドの奥でFK。

 角度のないところから松下が鋭いシュートで狙いましたが、枠を捉えきれず。

 

 その直後にはジェフの攻撃。

 右サイドの真希からセンタリングが上がり、最後はラリベイが足元でシュート。

 しかし、GK清水が正面でキャッチ。



 そこからは、ジェフが圧力を増していきます。

 サイドを中心に攻め込んでいき、相手を押し込でいく。

 群馬は前からのプレスが効かなくなり、ジェフの選手を捉えきれずゴール前でしのぐ展開に。


 56分に真希から町田、ラリベイと繋いで船山へ。

 船山が侵入していきシュートを放ちますが、ジャストミートせず。

 その直後、群馬は石田に代えて岡田を投入。


 60分にもジェフの攻撃。

 町田が中盤中央からスルーパスを出し、船山が飛び出しますが合わせきれず。

 しかし、ここも群馬のラインが低く、町田が完全にフリーになっていました。



 ジェフが押し込む展開が続いていましたが、60分頃から落ち着いていってしまった印象でした。

 群馬は鈴木に代えてパクを投入し、5バックに変更。

 前線も中央に高井、左に山岸、右に岡田という布陣に。


 システム変更によりサイドのスペースがなくなり、さらにジェフは攻撃の形が作れなくなります。

 それでもサイド攻撃一辺倒な攻撃を続けるため、強引なドリブル突破と苦しい体勢でクロスを失敗するケースが目立っていきます。

 66分、ジェフは船山に代わって為田を投入。

 


 76分、ジェフは矢田に変わって指宿、真希に代わって高橋を投入し、勇人をDFライン中央に置いた3-5-2になりました。

 しかし、その直後、中盤で町田が岡庭にボールを奪われたところから、複数で囲むも潰し切れずに抜け出されると右サイドの高井へ。

 勇人が高井のフェイントに交わされてシュートを放たれ、痛恨の2失点目。


 その後もジェフは得点の匂いを全く感じず、指宿や高橋のシュートもPAの外からで、苦し紛れといった印象でした。

 逆にカウンターから危ない場面を作られる場面もあり、後半ATには勇人が高井の首に腕をかけ二枚目のイエローで退場。

 0-2のまま敗戦となってしまいます。

■スペースを消されて苦戦

 群馬も最後は頑張って守っていましたが、付け入る隙はあったと思います。

 序盤はカンのプレスが甘くCBが楽にボールを持てましたが、そこから良いビルドアップが作れず。

 また、サイドのスペースも空きがちで、特にサイドチェンジに対応できていなかったと思います。


 さらにサイドでジェフがボールを持つとSHやSBが遅れて外へ出てきますが、CBやボランチは中央で待つ意識が強く、サイドと中央の間にスペースが出来ていた印象です。

 加えてサイドを押し込んでいくと、全体のラインがズルズル下がってしまう。

 それによって中盤のラインも下がって、ジェフの中盤後方も空きがちだったと思います。



 もちろん、群馬としては外は空けても、中は厚く守るという考えだったのかもしれません。

 群馬はCKの守備でもゴール前は密集していましたが、そこから離れたところはマークが甘くなることが多かった。

 局面での反応も一歩一歩遅く、そのあたりの守備の緩さが最下位という順位に繋がっているのではないかと思います。


 しかし、ジェフはそこをうまく付けなかった。

 相手のサイドにスペースがあれば、そこに大きく展開する。

 それは出来るけれど、群馬もそこはわかっているわけで、そこから先の崩しが出来ていない。



 今までもジェフは相手にスペースがあれば強い印象がありましたが、スペースを消されると攻撃の形が作れないところがあったと思います。

 実際、群馬が5バックにしてからは、サイドにスペースがなくなったため、攻め入る術がなくなってしまった。

 今季はがっつり引いて守るチームが少ない印象ですが、この試合の終盤は相手に引かれて得点の匂いもなく終わってしまったように思います。


 ゴール前で3人、4人が絡んで、素早いパスワークで相手をかわす。

 あるいは後方や中盤のビルドアップで左右に揺さぶって、相手の隙を作りそこを突く。

 そういった形が出来ていないから、攻めていても相手をかわした状況でシュートを打つ回数が少なく、強引なドリブルやシュートが目立っていた。



 これがプレスなどで相手を圧倒して、高い位置で奪ってカウンターを仕掛ける。

 あるいは相手より早い反応で、セカンドボールを拾い、前に飛び出し続け、チャンスを作る。

 そういった展開で圧力をかけ続けることが出来れば、相手も疲労していき、押せ押せの展開が作れるかもしれない。


 しかし、そういったコンディション差で勝てる試合は、やはり一握り。

 実際、ここ数試合は運動量で、相手を圧倒したと言える試合はなかったと思います。

 結局はやはりプレスがハマった時は良いにしても、ハマらなかった時にどうやって戦うのかが明確にできていないこと。

 例えこの試合で点が取れなかったことは仕方のないことだったとしても、そこが見えないことが大きな問題ではないかと思います。

2017-09-08

[] 4戦勝ちなしのジェフが15戦勝ちなしの群馬に挑む

 ここ最近のジェフの試合を振り返ると、湘南戦では良い内容の試合をして、山形戦と東京V戦ではまずまずの試合を見せ、岐阜戦では内容が悪かった。

 相手の出来もありますが、湘南戦こそうまくやられて勝てなかったものの、まずまずの2試合は引き分けに終わり、内容もダメだった岐阜戦では1-3で大敗と、結果もチームの出来に沿ったものになっていると思います。


 そう考えると、ジェフはまずまずの試合が出来たとしても、勝ち切れていないことになる。

 完璧な試合でないと圧倒できず、それなりの試合では勝ちきれない状況となると、本当に強いチームになるのは難しいと思います。

 東京V戦では後半に巻き返したので前向きに捉えることも出来なくはないのかもしれませんが、ここ最近の試合を振り返ってチームを総合的に考えると、ああいった試合をモノにできる強さを身に付けなければ、今後も勝点を伸ばすのは苦労するのかなと思ってしまいます。



 さて、明後日に対戦する群馬は、前回対戦時にはまだ加入していなかった元韓国代表FWカン・スイルに注目ではないかと思います。

 アメリカ人とのハーフで、足元の技術もあるCF。

 何よりも体ががっしりとしていて球際に強く、後方からのロングボールでも競り勝てる選手だと思います。


 ここまで15試合に出場して5ゴールの活躍を見せており、この選手が攻撃の中心と言えるのではないでしょうか。

 ただ、チーム自体は低迷しており、5月28日から3か月間勝ち星なし。

 順位も22位の最下位で21位の山口とは勝点10差、20位の熊本とは勝点13差と、残留に向けてかなり厳しい状況となっています。



 前節大分戦も0-1で敗戦しています。

 キックオフからカン・スイルに長いボールを蹴り込み、良い流れを作っていった群馬ですが、後方でのミスから大分の攻撃に。

 4分、左サイドの三平から鋭いクロスが上がり、後藤が頭で合わせましたが、GK清水がファインセーブ。


 その後も群馬ペースだったと思います。

 しかし、23分には大分の山岸智が左サイドを飛び出して左足で鋭いクロスを上げ、後藤が中央で競って最後は松本が足元でシュートを放ちますが枠の外。

 そして、27分、大分がPA目の前で得たFKを鈴木惇がグラウンダーで狙うと、ジャンプした壁の下を抜けて大分が先制。



 しかし、先制後も大分は流れを変えられず、群馬がボールを持つ時間が続きます。

 55分には、大分が左サイドでCK。

 鈴木惇が蹴るとファーで鈴木義宜が完全にフリーになり、中央で遊佐も絡みますがGK清水がファインセーブ。


 69分には大分が中盤でボールを奪い三平が1人かわして最後は後藤がシュートを放ちますが、相手DFに当たりゴールの右を逸れます。

 これで得たCKから、パク・ゴンが相手を倒しPK。

 これを後藤が蹴りますが、GK清水がビックセーブ。

 

 その後も群馬の方が足が動いており、勢いは群馬かと思われましたが一点が遠く。

 1-0で何とかホームの大分が、勝利を遂げた試合でした。

 大分もこれで山口、群馬と下位相手に2連勝を遂げましたが、そこまでの3戦は勝ちなしでしたし決して良い状況ではなさそうですね。



 群馬は大分戦でも、動きは悪くなかったと思います。

 まずはカン・スイルへロングボールを供給し相手を押し込み、そこからパスを繋いで攻め込んでいくというのが狙いだったのかなと思います。

 ただ、カン・スイルと山岸の2トップに中盤が絡んで、3人、4人とでトライアングルを作って崩そうという意図は感じるのですが、最後のパスを引っかけることが非常に多く、パスの判断も遅い印象を受けました。

 そのため良い状況でボールを持ち上がっても、決定的なチャンスは作れない展開が目立っていました。


 加えて、守備でも大きく崩れることはなかったですが、サイドやボランチの選手がぽっかりと空くことが多い。

 相手が3バックで群馬は4バックとミスマッチだった影響もあったのかもしれませんが、良い流れで戦えていても相手に楽に攻め込ませてしまう展開があって、そこから全体の勢いも止まってしまうのかなと感じました。

 サイドを取られたりボランチに前を向かれても、その後ろに選手がいるから…という発想なのかもしれませんが、その緩さが積み重なってピンチも増えていたように思います。



 群馬もまだチームとして完全に崩れているわけではないですし、ジェフは群馬との相性があまり良くないイメージもあります。

 加えて、4月8日に対戦した時には、群馬のハイプレスで苦しんだ試合でした。

 今思えばあの試合でハイプレスをやり返された時から、「ジェフはプレスに弱い」という弱点が露わになってしまったのかなとも思います。


 今年のジェフはハイライン・ハイプレスによって、相手を押し込み続けて勝つのが理想と言えるでしょうから、それならば押し込まれないためにこちらもプレスをかけて押し返せばよい。

 そのジェフ対策が4月の群馬戦で明らかになって、今でもプレスに苦労しているわけですから、1つのターニングポイントだったのかもしれません。

 ただ、今の群馬がハイプレスを実行してくるのか、実行できるチーム状況なのかに関しては、蓋を開けてみないとわかりませんが。



 嫌な相手になるかもしれませんし、苦手なアウェイゲーム。

 ただ、現在のジェフはホームでも3戦勝ちなしとなっており、ホームでの圧倒的な勝率というのも期待しづらくなっていますから、アウェイでもしっかり勝たなければいけません。

 さらに現在4戦勝ちなしの状況であることを考えても、早くそこを脱したいところだと思います。


 何よりも、群馬は現在15試合勝ち星なしの状況となっています。

 内容では決して大崩れしていないとはいえ、ここまで勝ててなければ精神的な問題などにも影響が出てくるだろうと思います。

 群馬の今後も気になるところではありますが、ジェフとしてはしっかりと勝星を上げなければいけない試合ということになるのではないでしょうか。

2017-09-07

[] サリーナス「長い間プレーしておらず苦労した」

 東京V戦で久々にスタメン出場したサリーナスですが、出来はもう1つだったと思います。

 サリーナスの出場は7月16日の熊本戦以来で、スタメンとなると4月15日の山口戦まで遡ります。

 本人も「長い間プレーしていなかったこともあって、リズムに乗るまでに苦労しました」と話しています


 東京V戦ではボールを引き出すような動きがほとんどできず、目立ったプレーと言えば24分にあった清武へのセンタリングくらいだったでしょうか。

 前へのプレスや戻っての守備でも貢献できず、攻守に厳しい内容となってしまった印象です。

 ボールへの反応なども鈍く、試合勘の問題も大きかったのではないでしょうか。



 また、同じく久々の出場となった若狭も、あまり良くない内容だったのではないでしょうか。

 1失点目のドウグラスへの対応では明らかに相手を空けてしまいましたし、プレーの感覚がもう1つなのかなと感じました。

 最近の若狭は途中出場も多く8月20日の山形戦でも75分から出場していますが、スタメン出場は5月7日の金沢戦以来となります。


 サリーナスや若狭は出場期間が空いたケースと言えるでしょうが、前々節岐阜戦でスタメン出場したアランダも試合勘に苦しんだところがあったのかもしれません。

 岐阜戦後、船山がこのように話しています。

シシーニョに誰というわけではないが、中盤の選手がもう少し(プレスに)行けず、フリーにさせてしまった。右サイドに関しては、自分は孤立していた。アランダは久しぶり(の先発)だったし、ミゾ(溝渕 雄志)はバタバタしていた。(Jリーグ公式サイト

 確かにこの日のアランダの動きはいつものような出来ではなく、前へのプレスでもあまり貢献できず、守備範囲の広さも見せられなかった印象でした。

 船山は「誰というわけではないが」とは話していましたが、シシーニョの対面はアランダだったわけで、アランダが自由にやらせ過ぎていたところもあったのかもしれません。


 もちろんシシーニョはいろんなところに顔を出していましたし、チーム全体としてプレスがはまらなかったから、アランダも苦労したというところもあったのでしょう。

 もともと町田がファーストディフェンスになることが多いチーム設計で、前へのプレスよりも本来はカバーリングが得意なアランダにそれを任せるのは無理があるとも言えるのかもしれません。

 とはいえ、全体として動きのキレや出来は、本来のアランダの能力から考えると良くなかったように思います。



 船山はアランダが「久しぶり(の先発)だった」と話しており、試合勘に問題があったのではないかと推測したのではないでしょうか。

 ただ、アランダの場合は、8月5日の徳島戦でも途中出場を果たしています。

 スタメン出場も7月29日の愛媛戦以来ということで、そこまで試合間隔が空いているわけではありません。


 にも関わらず、試合勘に支障を来していたというのであれば、ちょっと気になるところではありますね。

 しかも、アランダ、サリーナス、若狭と、立て続けに試合勘の問題が生じている印象を受けます。

 実際、3人とも相手との間合いだったりプレーへの反応速度だったりと局面でのプレーに苦しんでいた印象で、感覚的な問題が大きいのかなと思わなくもありません。



 ちなみに、試合勘に関しては、吉田麻也がこのような話をしていたことがあったようです。

体が思うように動かなかったり、感覚が狂ってしまったり。特に体のキレやシャープさで勝負する前線の選手のほうが、影響は大きいのかもしれません。僕自身も、これに悩まされた時期があります。(Number

 こういった問題が3人にも出ていたのでしょうか。


 しかし、多くの選手を入れ替えて戦ってきた今季のジェフですから、ここにきて控え選手の試合勘に悩むことになっているのであれば、意外な印象も受けます。

 それだけ控え組は、練習や練習試合で追い込みきれていないのか。

 それとも単純に選手個々の準備不足なのか。


 あるいは、以前の記事で「エスナイデル監督は科学的なデータを含めたコンディションを重視して、出場を決定する傾向が強い」という話がありました。

 乳酸値などを測定してコンディションを見定めているのかもしれませんが、試合勘などは当然科学的データでは出てこないでしょう。

 科学的なデータなどを優先することによって、試合勘の鈍った選手でもスタメンに選んでしまっている可能性もありえるのかなと思わなくもありません。



 どうしてもシーズン終盤は、出場停止や怪我人でメンバーを欠くことが増えてきます。

 シーズン序盤こそ怪我人の少なかったジェフですが、途中からは離脱者も目立っていると思います。

 それだけに控えメンバーがどれだけ良い状態で戦えるのかが、今後のカギを握ることになるのかもしれません。


 ただ、それにしても出場停止が多い印象ですが、今年はシーズン序盤から守備時に激しくぶつかりにいってカードを受けることが多かった印象でした。

 また、ラインの裏やプレスの外にスペースが多い状況なので、多少遅れてでも潰さなければならず警告を受けることも目立っているように思います。

 激しく行くと言ってもやはり守備のうまい選手はボールに行っていて、下手な選手は体で止めてしまうところが多いと思いますので、局面での守備への対応やカードとの兼ね合いも気になるところとなるのではないでしょうか。

2017-09-06

[] ラリベイがDF3人に寄せられながらゴール

 東京V戦でのラリベイのゴール、素晴らしかったと思います。

 左サイドの清武からセンタリングが上がった時点でのラリベイは、無理に前へは出て行かずDFとの距離を保ってこぼれ球を待っていました。

 そこからDF3が寄せてきたにもかかわらず、シュートコースをしっかりと見極めて、右足でゴールを決めています。



 トラップからのシュートまでが非常に落ち着いていて、冷静にコントロールして流し込んだ形でした。

 シュートコースもあそこしかなくコース選択も素晴らしかったですが、シュートを打つタイミングや力加減もぴったりだったと思います。

 トラップからシュートまで余裕を持っていける位置にいたポジショニングも素晴らしく、FWとしてのセンスを感じる一連のプレーでした。


 その後にも真希のパスのリバウドを拾って、シュートを放ちゴールネットを揺らしています。

 結局、ラリベイが抜け出した瞬間にボールが手に当たってハンドを取られ、幻のゴールにはなってしまいましたが、ここでも相手GK柴崎の股の間を抜くシュートを放っており、決定力の高さを感じさせました。

 ちなみに、この場面では真希へ中央から大きく展開したのがラリベイで、ポストプレーでの展開力の高さも見せていました。



 今季は昨シーズンの都倉やチョン・テセが成功したことや、DAZNマネーで各チームの財政面が潤ったせいか、外国人CFが目立っている印象です。

 東京Vもドウグラスやマルティネスが在籍し、湘南のジネイやムルジャ、福岡のウェリントン、横浜FCのイバ、松本のダヴィ、名古屋のシモビッチ、長崎のファンマ、岡山のオルシーニ、京都のケヴィン・オリス、熊本のグスタボやモルベッキ、山口のレオナルド・ラモス、群馬のカン・スイル…。

 昨年から継続して在籍している選手もいますが、どのチームを見ても外国人CFが当たるかどうかは、チーム作りにおいて非常に重要なポイントとなっている印象です。


 ただ、やはり前線でキープも出来て、高さもあって、守備もして、決定力もあるCFとなるとなかなかいないと思いますし、ラリベイは貴重な存在ではないかと思います。

 何でもできるCFがいると前線での攻撃面で計算が立てやすくなるだけではなく、1トップシステムも不安なく実施できる。

 ちょうど日本代表でもオーストラリア戦で大迫が見事に納めてカウンターの起点になっていましたが、前線でああいった仕事をしてくれるFWがいるとチーム全体が助かると思います。



 決定力の面で目立っている印象のあるラリベイですが、ジェフがFWの決定力で困らないシーズンとなると、本当に珍しいのではないでしょうか。

 ケンペスもJ2得点王にはなりましたが、シュートを数多く打ってゴールを決めていくタイプで、決定力は低かった。

 巻や深井、オーロイなども決定力の高い選手ではなかったですし、決定力のあるFWがいることにどこか違和感を覚えるくらいです…(笑)


 強いて言えば言えば、タイプは違うものの、チェ・ヨンスまで遡るでしょうか。

 ヨンスはゴールへのどん欲さがウリで、ラリベイのように確実に決めるタイプではなかったとは思いますが、ゴール前の位置において良い状態でボールを受ければ決めてくれるだろうという期待感はありました。

 そういう意味では、ラリベイにも近いものを感じます。



 ただ、J1とJ2では相手のレベルも違うので、そこに決定力が左右される部分もあるかもしれません。

 相手DFの寄せのスピードやフィジカルコンタクトの激しさも異なるし、GKのレベルもJ1とJ2では大きく違う印象です。

 東京V戦でのゴールも3人は寄せていましたが、GKも含めて4人いたにもかかわらず、完全にはシュートコースを消し切れなかっていなかったとも言えるでしょう。


 こうなってくると、ラリベイがJ1レベルで活躍できるかどうかも、気になってくる部分あります。

 ただ、そうなってくると、ジェフとしてはラリベイへのJ1チームからのオファーにも、気を付けなければいけない状況なのかなとも思います。

 もちろん理想で言えば今季ジェフが昇格を決め、ラリベイと共にJ1を戦うことということになるのでしょうが、果たして例年にはない決定力のあるFWを有して、どこまで順位を上げることが出来るのでしょうか。

[] オーストラリア戦での理想とサウジ戦での敗戦

 ロシアW杯出場が決定したということでサウジ戦も見た上で、久々に日本代表に関するエントリーです。

 毎回のことながら今回もいろいろありましたが、終わってみれば余裕を持って出場権を決められたのかなとも思います。

 ハリルホジッチ監督に関しても今になって評価が高まっている印象もありますが、長い間バタバタしていたと思いますし、米倉を左SBに起用した頃などはどうなることか…と思っていました。


 いくら左SBがいないとしてもそれはないだろうと思いましたし、それだけ日本の選手のことをまだ理解していなかったのかもしれません。

 にもかかわらず、選手には厳しく要求するから、ますます大丈夫なのか?という意見が強くなっていたように思います。

 オシム監督が厳しく指摘しても許されたのはジェフでの経験と実績があったからこそだと思いますし、ハリルホジッチ監督は選手起用に関してだけでなくコメントにしても試合内容にしてもフラフラしていた印象です。



 それでも潮目が変わったように感じたのは、大迫や久保、乾など若い選手を起用し始めてからではないかと思います。

 フレッシュな選手たちが試合に出るようになって、チームが活性化していった。

 結果的に世代交代も進んでいったし、何よりハリルホジッチ監督のサッカーに適した選手たちだったと思います。


 そして、W杯を決めたオーストラリア戦では、今までどう使ってもハマらなかった本田と香川の両選手をついに起用しなかった。

 中盤の3人も井手口、山口蛍、長谷部と守備的な選手を並べ、前線も守備が出来てカウンターを狙える3人を並べた。

 かなり守備的な選手構成だったと思いますが、ハリルホジッチ監督はそこまで攻撃を作れるタイプではないと思うし、あれが監督に合ったサッカーなのでしょう。



 久保などを積極的に起用し始めたのも昨年末からですし、活動期間の少ない代表チームで考えれば、チームが好転し始めたのは割と最近だったと思います。

 本田や香川が外せたのもクラブでうまくいっていなかったからという面が大きく、逆に若い選手たちは大抜擢というよりもクラブで活躍しており、順当に選ばれた印象もあります。

 怪我明けの長谷部なども効いていましたし、いろいろなタイミングがうまくハマった試合で、出来が良すぎた展開だったのではないかと思います。


 もちろんオーストラリア戦は良い内容だったことは事実なわけですが、これを今後も継続出来るのか。

 中盤も守備重視な構成でいき、タメの作れるCFを置いて、サイドには守備が出来て縦に速い選手を起用する…。

 これを維持するためには控えの構成も大幅に変えなければいけないかもしれないし、本田などにオオナタを振れるのか…ということにもなってくるかもしれません。

 実際、サウジ戦に出場した本田はやはりプレスやカウンター時のスピード面で物足りなさがあり、オーストラリア戦が理想だとすればフィットしない印象もあり、今後の扱いが難しい選手になってくるのかもしれません。



 結果的には岡田監督が率いた、南アフリカW杯の頃のサッカーにも近い印象を受けます。

 日本サッカー協会幹部の話だとさらに上を目指すためより攻撃的なサッカーを目指す意欲も感じましたが、結局あのサッカーに戻すということになるのでしょうか。

 さらに上を目指したチャレンジも必要かもしれませんが、W杯でコンスタントに結果を残すことも大事なのかもしれませんし、どちらが良いのかというのは一概には言えないところがあるのかもしれませんね。


 個人的には最近の解任報道には疑問も感じじていましたが(とはいえ、今さらスポーツ紙の内容などそこまで気にすべきなのか?とも思いましたが)、かといってここにきて急に評価が上がるのもさすがに不思議な印象も受けます。

 それこそザッケローニ監督時代もW杯出場権決定直後は、大きく株が上がっていた印象ですが、それに近いものもあるのでしょうか。

 しかし、ザッケローニ監督も最終的にチームをまとめきれなかった印象が強いですし、まだどう転ぶかはわからないところがあるのではないかとも思います。



 もう1つ感じるのは、なんだかんだ言っても日本の選手たちはしっかり次が出てくるな…ということ。

 高原、小野、稲本など黄金世代と呼ばれた年代から、次は大丈夫なのかと毎回のように不安視されていましたが、今回も十分に次に活躍できる選手たちが出てきた。

 特に近年のオーストラリアは次の世代が出てこずに一回りも二回りもスケールが小さくなってしまった印象ですから、なおさら次の世代が台頭しつつある日本サッカーの強さを感じるところがあります。


 ともかく、日本代表としてはオーストラリア戦で1つの理想となるのかなとは思いますが、それをどの相手でもやれるのか、どういった状況でも実行できるのかが、今後のテーマとなっていくのでしょうか。

 オーストラリア戦は相手の攻撃に怖さがなかったことも加味しなければいけないと思いますし、サウジ戦ではメンバーを変えたこともあって前戦ほどスピードあるプレスとカウンターが繰り出せずに苦労した面もあった印象です。

 加えて縦に速いカウンターだけでどこまで戦えるのかといった問題が出てくる可能性もあり、サウジ戦のように先に失点したらどうするのか…という疑問も残されているのではないでしょうか。

 いずれにせよ、やたらとこの段階でハリルホジッチ監督の評価が高まるのはチームにとってもいかがなものかなと思いますし、理想を1つ作り出した上でここからどうチームを熟成できるかをしっかりと見ていきたいところではないかと思います。

2017-09-05

[] 東京Vのプレッシングとジェフの対応

 ジェフ戦での東京Vはインサイドの一方が、ジェフの最終ラインまで追いかけてくるプレッシングをしてきました。

 東京Vは4バックに変更してから、このプレスのかけ方で戦っているように思います。


 ただ、若干違うのが、ジェフの中盤が3枚だったということ。

 相手の中盤が2枚だった場合には、4-1-2-3で1枚が前に出て行っても、中盤の枚数は足りることになる。

 しかし、ジェフと東京Vの中盤の枚数は同数なため、1人が出ていくと中盤で数的不利になってしまいます。


 そこで、図のような対策をしてきました。

f:id:aratasuzuki:20170903174337p:image

 まず、CFがファーストディフェンスに行って、左右のどちらかに蹴らせる。

 蹴らせたら、同サイドのインサイドが前に出ていく。

 ここまでは今までと同じだと思います。



 しかし、インサイドが中盤から出ていくと、対面するジェフのインサイドが空くので、そこにはアンカーが対応する。

 また、ジェフのアンカーは、逆サイドのインサイドが見る。

 そして、ジェフの逆サイドのインサイドは、ウイングが絞って見張ることで、対応していたと思います。


 ようするに、インサイドが前に出ていく分、中盤が全体的にスライドして対応したと言えると思います。

 こうなると逆サイドのSBが空きがちになりますが、プレスがはまっている状況でのジェフは、そこへうまくボールを供給できることが少ない。

 それでももし逆SBに展開されたら、またスライドすればいいという考えだったのかもしれません。



 これに対してジェフは、前半途中からインサイドがSB付近まで下がる動きを見せていきました。

 ビルドアップの起点となっているCBがプレスに苦しんでいたので、インサイドが近くに行ってサポートしようということなのでしょう。

 最近よく見る動きですが、図にするとこのような感じになると思います。

f:id:aratasuzuki:20170903174226p:image

 片方のインサイドだけが下がることもありましたが、両インサイドが下がる場面も珍しくありませんでした。

 ただ、こうなると、図のように中盤が薄くなってしまう。

 極端に言えば6-1-3のような状況になってしまい、後方やサイドでボールは繋げても、中央を使えないため良い形で前へ持ち込めない状況となっていたと思います。


 これに対しても、東京Vは冷静に対応していたと思います。

 ジェフは後方に人数が増えた分、前の人数は減ったわけですから、無理にインサイドがプレスに行かずバランスを取って守っていた。

 特に楔のコースをしっかりと消すことで、中央からの攻撃を作らせなかった印象です。



 ビルドアップ時にインサイドがSB付近などに流れる動きは、欧州でも流行っているようです。

 ただ、ジェフの場合そこから中央に繋いで、中盤に残った一人がうまくパスを散らすようなことが出来ない。

 あるいはサイドを攻め込んでも中央の動きを交えたような展開が作れず、大外で仕掛けてクロスをあげて失敗という展開が目立ってしまう。


 実際、前半途中からは外に人数が増えた分、サイドからの展開は増えたものの、手詰まり感を感じる状況だったと思います。

 やはり良い流れの時のジェフは、インサイドがバイタルエリアでボールを触れていることが多いと思います。

 では、どうやって、そこまでの形を作れるのか…が現在の大きな課題ではないでしょうか。



 話を戻すと東京Vはインサイドが長い距離を走って中盤から前線までプレスに行かなければいけない上に、状況によってはジェフのSBにもプレスに行く、かなり消耗の激しい状況となっていた印象です。

 加えて、1トップのドウグラスもファーストディフェンスに行くことが重要となる戦術ですが、徐々に疲れが見えてきてしまった。

 その結果、マルティネスに交代したわけですが、6月末に加入したマルティネスは状態が上がって来ないのかいまいち動きが良くなく、スピードや機動力がもう1つだったように思います。


 インサイドに関しては高木と橋本の2人が控えていて、ジェフ戦の終盤にも2人でチャンスを作りましたが、全体的な選手層は厳しい状況なのではないかと思います。

 せめて平本がいればCFとして計算できたのかなともいますが、現在は長期離脱中のようで。

 他にCF候補はいない状況だと思いますし、そのあたり戦力差を感じた試合でもありました。



 結局、後半途中から東京Vに疲れも見えて、ジェフが攻め込む時間が増えていきました。

 しかし、あくまでも相手のプレスが弱まったため攻め込むことが出来たわけで、相手のプレスをかわして攻撃が作れたわけではないはずです。

 かといって、前半は「守備でよく耐えた」というような展開でもなかったと思いますし、相手のミスにも救われて無失点で折り返すことが出来た流れだったのではないかと思います。


 それだけに気になる課題は、また持ち越された印象が残ります。

 後半途中からのように押せ押せの状況になれば点が取れることも見せてはくれましたが、果たしてそれだけのチームでどこまでいけるのかが気になるところではないでしょうか。

2017-09-02

[] 後半から打ち合いも2-2の痛み分け

 前半のジェフは攻守に出来が悪く東京Vペースでしたが、後半からジェフが巻き返していった東京V戦。

 後半だけで2点を取り合う展開で、結果的にこのカードらしい激しい試合となったとも言えるのかな思います。

 しかし、どちらも勝ち切るまでには至らず、両チーム共に痛み分けとなりました。


 後半途中はジェフが攻め込めていたし、引き分けに終えられたのも良かったとは思うのですが、試合全体で言うとスッキリしないというか、残念な時間帯が長かったように思います。

 これでジェフは4試合勝ち星なしとなりました。

■前半は東京Vが優勢もスコアは動かず

 出場停止明けのラリベイ、清武、町田が復帰したジェフですが、熊谷が出場停止で勇人がアンカー。

 キムと溝渕がベンチ外で若狭が真希が出場し、船山が控えに回ってサリーナスがスタメンとなりました。

 アランダ、為田、古川がメンバーから外れて、多々良、大久保、高橋が久々のベンチ入り。


 好調の東京Vは、不動のラインナップ。

 内田がアンカーで梶川と渡辺のインサイド、ドウグラス、アラン、安西の3トップ。

 ベンチにはベテランの橋本や、前節ゴールを決めたマルティネスなどが控えます。



 10分、東京Vの決定機。

 東京Vが中盤の右サイドでFKを得ると、安在が蹴ってドウグラスが受けシュートを放ちますが、ドウグラスがハンド。

 しかし、FK時にフェイントを入れられられたこともあって、ゴール前でドウグラスが完全にフリーになりました。

 ジェフは前節に続いて、FK時にラインで守って危険なシーンを作られたことになります。


 15分にも東京Vの攻撃。

 右サイドのスローインの流れから、ドウグラスがシュートを放ちますが、GKオヘーダがセーブ。

 21分にも後方からの浮き球のボールに反応したドウグラスが、近藤の前で受けてミドルシュートを放ちますが、GKオヘーダが対応。



 試合は立ち上りから東京Vペース。

 東京Vはこれまでの試合と同じようにインサイドが前にプレスに行き、ジェフはビルドアップの形が作れない展開に。

 ジェフはプレスもはまらず守備位置の低い状況で、相手の攻撃を潰しきれない場面が目立っていました。



 24分、ジェフの攻撃。

 右サイドのサリーナスからセンタリングが上がり、ファーで清武がヘディングで狙うもシュートは力なくGK柴崎がキャッチ。

 ジェフはこれがファーストシュートだったと思います。


 39分、ジェフの攻撃。

 町田の大きなサイドチェンジから、乾が受けてセンタリング。

 ラリベイが2人に囲まれながらも、ヘディングで競り勝ちますがバーの上。



 41分、東京Vの攻撃。

 ドウグラスが下がってフリックして、ボールを受けたアランがカットインしていき安西へ。

 安在がシュートを放ちますが、乾がブロック。


 前半途中からは東京Vの運動量が落ちて、ジェフも盛り返していきます。

 しかし、チャンスまでは作れず。

 東京Vもカウンターで攻め込んでいきますが、ラストプレーが合わず無得点のまま後半戦へ進みます。

■後半は打ち合いになり2-2の引き分け

 48分、ジェフの攻撃。

 左サイド奥でのスローインを清武が受け、素早く中央へ。

 ラリベイが頭で合わせますが、ゴールの左へ逸れます。


 50分、ジェフが先制。

 左サイドの乾が粘って清武があげて、こぼれたところをラリベイが決めて1-0。

 ラリベイには3人が詰めていきましたが、冷静にシュートコースを見極めてシュートを放ちましたね。



 しかし、55分、内田から右サイドに大きく展開し、安西が中央へ持ち込んでドウグラスへパス。

 ドウグラスがダイレクトでシュートを放ち同点に。

 東京Vの見事な攻撃ではありましたが、内田、安西、ドウグラスにそれぞれ寄せが甘かったと思います。


 続いて63分。

 東京VがジェフのDFライン裏へロングパス。

 これにGKオヘーダが飛び出して頭でクリアしますが、クリアが弱く梶川が拾ってシュートを放ち2-1と逆転。



 その直後、ジェフはサリーナスに代えて大久保を投入し、矢田をボランチ、町田をトップ下、清武を前線において3-5-2に。

 65分、ジェフの決定機。

 真希が右サイドから中央へ持ち上がり、ラリベイが抜け出してゴールかと思いきや、抜け出したところでハンド。

 

 68分には東京Vのチャンス。

 安在からのアーリークロスに、渡辺が飛び出していきます。

 渡辺が競ってこぼれたボールがゴール方向に転がりますが、ゴールの左を逸れます。



 71分、ジェフが同点ゴール。

 CKのこぼれ球をジェフが拾うと、矢田が左サイドで仕掛けてセンタリング。

 これをフリーになった大久保が決めて2-2に。


 両チーム共に守備が甘く、打ち合いの様相を呈していきます。

 80分、東京Vは渡辺が痛めて橋本を投入し、その直後にはドウグラスに代えてマルティネスを起用。

 ジェフは、清武に代えて指宿を投入します。

 


 83分には、ジェフのチャンス。

 左サイドから大久保が鋭いロングスローを投げると、指宿が飛び込みますがCKへ。

 このCKを矢田が蹴り、大久保が競ってバー直撃のシュートを放ちますが、その前にファール。


 同点になってからはジェフのペースで、主にセットプレーからチャンスを作っていきます。

 しかし、試合終盤になるにつれ、ジェフの勢いも徐々に落ち着いていった印象です。

 86分、東京Vは梶川に代えて高木善朗を起用。


 後半アディショナルタイムには東京Vの決定機。

 右サイドで高木が粘って縦に仕掛け、ニアで橋本がヘディングシュートを放ちますが、GKオヘーダがファインセーブ。

 そのまま2-2で引き分けに終わりました。

■残り試合で挽回できるか、大きく転ぶか

 ラリベイ、清武、町田が復帰してどこまで内容が改善するかと思われた試合でしたが、前半と後半の出来が違い過ぎて何とも言い難い試合になりました。

 あえて前半は無理をしなかった可能性も十分にあるでしょうが、それにしても内容はもう1つであくまでも結果的に無失点で折り返せた展開だったと思います。

 後半は前にも行けるようになって点も取れましたが、最後までどちらに転ぶかわからない試合でした。


 後半途中からはジェフが押せ押せの展開を作れた印象ですが、システムの変更に相手が戸惑ったところもあったのかなと思います。

 2トップとトップ下の関係にして、東京Vの2CBとアンカーにぶつけて、相手を押し込んでいく。

 パワープレー気味に攻め込んで行って、セットプレーを中心にチャンスを作る…といういつものパターンに近い状況だったように思います。



 それに対して東京Vの守備陣は、跳ね返す力がもう1つ足りなかったのかなと思います。

 また、東京Vはインサイドが中盤から前まで追いかけていく形で、かなりインサイドの負担の多いサッカーになっている。

 それによって後半からプレスに行けず、終盤に失速したところもあったように思います。


 結果的にラリベイ、清武、町田が復帰して、最後のプレーの鋭さや精度は増したところがあったように思います。

 ただ、プレスで追いまわされた時のビルドアップの質や、プレスに行けない時の守備に関しては、この試合でも課題が出た印象でした。

 やはりどんなサッカーをするにしてもビルドアップや守備というのは、チームのベースとなるものだと思いますから、そこがしっかりしていかないと不安の目立つ試合が増えてしまうのではないでしょうか。



 だから、押せ押せの状態は良いけれども、そうではない時には弱さが出てしまうのかなと思います。

 そういった押せ押せの時間を長くすることも大事だとは思うのですが、長期的に見ればそうではない時にどう戦うのかが重要なのではないかと思います。

 ただ、そこに関しては開幕の頃から、なかなか改善していかない印象も受けるのですが…。


 これで4戦勝ちなしのとはいえ、試合終盤には可能性も見せてくれた。

 東京Vなどと比べてもやはり選手層は厚いと思いますし、そこで優位に立てる可能性もあるでしょう。

 とはいえ、前半は大きく苦戦した試合でもありますし、残りの試合で勢いに乗って挽回できるのか、大きく崩れるのか。

 どちらに転ぶ可能性もまだあるのかなと感じました。

2017-09-01

[] シーズン終盤戦に向け好調東京Vと対戦

 雨の日が多く冷夏となった8月も終わり、季節は9月に進みます。

 今年は空梅雨で暑い日の多かった7月の方が、8月よりも夏らしい日が多かったのではないかと思います。

 その気候に合わせたように、ジェフの試合内容も変動していった印象でした。


 気温の高かった7月は成績こそ悪くなかったものの、中盤が空きがちになることが多かったと思います。

 90分間スタミナが持たない試合も目立ち、終盤にリードした展開ではプレスに行かない方向へシフトするのか。

 プレスに行かないとして、どう守るのか…といった点が注目されていました。



 しかし、気温の下がった8月上旬は、選手たちの動きが良くなっていった印象です。

 特に出来が良かったのが湘南戦で、ホーム2連戦という追い風もあったのか、最後までプレスをかけ続けることが出来ました。

 ただ、続くアウェイ山形戦は湘南戦ほどの出来ではなくなり、暑さの戻った岐阜戦では主軸を欠いたこともあってかなり厳しい試合となってしまいました。


 こう振り返ってみると確かに8月でも頑張れていた印象はありますが、「暑いのに良く走れた」というわけではなく、暑い時期にはそれなりに苦労した夏だったようにも思います。

 逆に考えると、このまま気温が下がっていけば、選手たちの動きが良くなる可能性もあるのでしょうか。

 とはいえ、シーズン終盤は選手たちの疲労が蓄積されて苦労する年もありますし、前節のように出場停止が増えてくる場合もありますから、まだまだ先の読めない状況ではありますが。


 結局8月のジェフは、2勝2敗1分の成績に留まりました。

 対戦カードの違いも大きいでしょうが、7月は3勝2敗だったため、成績は前月の方が良いくらいでした。

 動き自体は好調だったように見えた8月ですが、下旬には失速してしまいましたし、勝点を伸ばし切れなかった月だったと言えるのではないでしょうか。



 一方、明日ジェフと対戦する東京Vは、一時酷く低迷しており7月は3敗2分で勝星なし。

 このままズルズルと後退してしまうのかと思いきや、8月は一転して4勝1分の負けなし。

 現在は4連勝中と好調なまま、ジェフ戦を迎えることになります。


 東京Vは4バックに変更したところから連勝が続いており、システムの変更がハマったと言えるのかもしれません。

 もともと守備に強みのあるチームでしたが、4バックになってバランスよく守れるようになった印象です。

 攻撃時も4-1-2-3のウイングとインサイドがうまく起点になって、そこから前へ仕掛けられているように思います



 前節愛媛戦でも、アウェイの東京Vが立ち上りから優勢に試合を進めていきます。

 東京Vは運動量や切り替えで相手を上回り、攻め込む時間の長い展開に。

 対する愛媛は今季初となる4バックを試しましたが、相手を捕まえきれず防戦一方となります。


 そのまま24分に東京Vが先制。

 右サイド奥のスローインをCFドウグラスが胸トラップで落として、右ウイングの安西幸輝がグラウンダーで中央へ。

 このボールを、左ウイングのアランが足元で合わせて1-0に。



 その後も東京Vペースで進みましたが、後半からは両チームの動きが若干落ちたようにも見えました。

 しかし、それでも56分、東京Vがセカンドボールを拾ったところから中盤中央を梶川が持ち上がり、左サイドに流れたドウグラスへ。

 ドウグラスのセンタリングに対して、中央で競り合ったアランが頭をうまく振って鋭いシュートを放ち2-0。


 ここからは愛媛がボールを持つ時間が長くなっていきますが、東京Vは守備を固めてバランスよく対応。

 愛媛は横パスをうまく使ってそこから縦に繋ぐ形が特徴だと思うのですが、東京Vは横パスを繋がれても揺さぶられず、縦パスもしっかり潰して攻撃の芽を消していきます。

 そして、85分には途中出場の橋本からクロスが上がり、フリーになった新加入のマルティネスが頭で決めて勝負あり。


 愛媛は後半途中から本来の3バックに戻しますが、流れは変わらず。

 東京Vが3-0で完勝となりました。

 この日の愛媛は良いところを見せられないまま、終わってしまった印象です。


 

 連勝中の東京Vはコンディションも良い印象で、特にこの日も2ゴールを上げたアランやインサイドの梶川や渡辺が好調なのではないかと思います。

 それぞれ新たな役割が、うまくフィットしているという面もあるのでしょうか。

 選手たちが伸び伸びとプレーできている印象を受けます。


 ただ、だからこそ、これが一過性のものなのか。

 単純に今コンディションが良く好調なだけなのかが、それとも新システムがハマってホンモノになったのか。

 7月には大きく成績を落としていただけに、まだ読めないところがあるのではないかと思います。



 ジェフ戦では、東京Vがどういった対策を施してくるのかも注目ですね。

 4-1-2-3にしてからの東京Vはインサイドの片方が前に追いかけたり、サイドのサポートにでいったりすることによって、プレスをかけていく形になっていると思います。

 中盤が3人になったことで、1人が出て行っても2人残ることによって成り立っているのだと思います。


 しかし、ジェフは同じ4-1-2-3で中盤も同数なだけに、単純にインサイドが外に出て行ってしまうと、中盤で数的不利になってしまう。

 そこを踏まえて、どう対応してくるか。

 前回対戦時は普段3-2-4-1で守っていたところを、3-5-2にして2トップとトップ下でジェフの2CBとアンカーを潰す、岐阜戦と同じような対策を取ってきただけに、今回はどのような策を練ってくるのか気になるところです。



 ジェフはともかくラリベイ、清武、町田が帰ってくるので、それによってどこまで修復できるかがポイントではないでしょうか。

 湘南戦では良い試合をしたものの翌戦から状況が低下していき、前節の岐阜戦では酷い試合をしてしまっただけに、ここで持ち直せるのかは極めて重要だと思います。

 前節は3人の欠場だけの問題ではないと思いますが、3人が復帰して内容も持ち直せれば、気持ちとしても挽回しやすいところがあるのではないでしょうか。


 ただ、東京V戦でも熊谷は出場停止ですし、真希が復帰した右SBはどうなるのか、GKは誰を選ぶのかといった問題があります。

 補強や怪我人の復帰で選択肢が増えるのは良いことですが、今までのリズムといったものも大事だと思いますし、起用法によっては逆に混乱する恐れもある。

 監督の選手起用のセンスなども、問われる試合と言えるのかもしれません。



 現在、東京Vは勝点49で6位。

 ジェフは12位ですが、勝点43ですのでまだ何とかプレーオフを狙える位置に入ると思います。

 ただ、混戦ということは他チームも追い抜かなければ上には行けないわけですから、勝点差以上に順位を上げるのは簡単ではないのかもしれません。


 9月に入って残すところ12試合ということで、終盤戦に差し掛かってきたところと言えるでしょう。

 ホームのジェフとしては、もう一度立て直せるか。

 アウェイの東京Vとしては、この勢いを確信に変えることが出来るか。

 どちらにとっても、大事な試合と言えるのではないでしょうか。