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ゆっくりいこう

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2017-10-18

[] ジェフの4-2-3-1によるプレスと課題

 熊谷や町田の不在もあって、ジェフは前節からダブルボランチに変更しました。

 基本的なプレスのかけ方は大きく変わっていないように思うのですが、スタートポジションが変わったことが大きいのかなとも思います。

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 図ではわかりにくいかもしれませんが、まずは1トップとトップ下で相手3バックを見ることが多かったと思います。

 相手を囲えそうな状況になったら、トップ下やウイングなどが一斉に人数をかけて追いかけていく。


 前からプレスをかけていったタイミングで、矢田は縦パスの出そうな相手ボランチをしっかりとチェックする。

 そして、中盤の底にいる勇人は、バランスを見てカバーリングの体勢に入る。

 図のように、矢田と勇人の縦関係のボランチになることが多かったと思います。



 そう考えると、結果的にプレスの役割はあまり変わっていないようにも見えます。

 これが以前作った、3バックチームに対するプレス時の図になります。

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 7月に作成したものですが、これ以降もやろうとしていることは変わらなかったと思います。

 主に町田が前に飛び出して相方のインサイドは相手ボランチを見て、もう片方のボランチに縦パスが出たらアンカーが飛び出して潰しに行く。

 シーズン前半は、町田がファーストディフェンスになることが多かった印象です。



 ただ、何度か説明していますが、夏以降はこのプレスがハマらずにいました。

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 この図のように、ロングボールを蹴り込まれると、町田がプレスバックしなければいけない。

 しかし、町田は前に飛び出してプレスにも行かなければならず、そこで後手に回ってハイプレスがハマらなくなっていたように思います。


 ようするに町田はボランチと前線の一人二役を、同時にやっていたような状況だったと思います。

 これが4-2-3-1ならトップ下は前方に、ボランチは中盤を埋めつつ前に…という役割分担をできるようになる。

 それによって、無理の少ない状況で守れるようになったのかなと思います。



 昨日取り上げたように近藤もダブルボランチの方が守備ではやりやすいと話していましたし、全体的なバランスもとりやすくなったのではないでしょうか。

 勇人もボランチの相方の出方を見ながら、次のプレーを予測してカバーリングをしたり、攻撃で前に出たりといった動きが得意なだけに、今の方が戦いやすいのではないでしょうか。

 ここ2試合の方が、以前より活き活きとしていますね。


 逆に熊谷は勇人のように左右のカバーリングだったり、前への飛び出しが得意なタイプではないだけに、戻ってきたらまた若干の修正が必要になるのかもしれません。

 このあたりはやってみなければわからないところもあるでしょうが、このままうまく行けば勇人が継続してプレーする可能性もあるのかなとも思います。

 また、ダブルボランチに出来たのは、ボランチ経験のある矢田の存在も大きかったのではないかと思います。


 攻撃面においても、4-1-2-3ではインサイドがSB付近まで下がってビルドアップすることが多かったものの、うまく行くことは少なかったと思います。

 ダブルボランチにして矢田が中央で触った方がスムーズにビルドアップに参加できる上、ボランチの一角がCBの中央に降りる形ももう片方のボランチが中盤に残る分有効に使えていると思います。

 もともと今季の4-1-2-3はインサイドが仕掛ける設計で考えていたものの、それがうまく行かなかった印象ですので、そこから無理が生じていたとも言えるのかもしれません。



 ただし、図を見ても4-2-3-1にして後方に人数が増えた分、前の選手が追う距離が長くなる可能性があるし、片方のボランチなどが空く恐れもあります。

 実際、松本戦で失点した場面でもジェフから見て右サイドから岩間に縦パスを出されて、高崎が落として逆サイドのCB橋内から縦パスを出されて、攻撃を作られています。

 この時、橋内にはラリベイと船山が間に合わず、対面にいたのは本来ボランチの矢田でした。


 しかし、矢田が橋内までプレスに行くためには、中盤後方から前線まで走らなければいけず、間に合わなかった。

 これが4-1-2-3だったら、左インサイドが橋内までプレスに行けたかもしれません。

 では、この時にどう守るべきだったのか…。



 今年のジェフの基本的な考え方からすれば、橋内にプレスに行けなかったことを失敗だと考えるべきかもしれませんし、それならばやはり前方に人数の多い4-1-2-3の方が良かったのでは…となるかもしれません。

 しかし、ハイプレスをかけ続けることは現実的ではないと考えるとすると、4-2-3-1への変化は妥当だとも思います。

 そうだとするのであれば、ダブルボランチで中盤のスペースを埋める守備をしっかりと構築しなければいけない。


 失点シーンでは矢田が中途半端に前に出て行ってしまって、結果的にアンカーが1人になってしまった。

 それによって橋内から高崎へのパスコースが空いて、そこを通されて失点につながりました。

 今までのハイプレス守備なら矢田の動きも理解できますが、考え方を変えるのであれば前にはいかず、中盤の底を埋めなければいけなかったようにも思います。


 結局はセットした時の守備バランスを、しっかりと整備しなければいけないというところに行きつくのではないでしょうか。

 松本戦では極端なハイプレス・ハイラインではなかったものの、ホームということもあってか、相手より走れたことでセカンドボールも拾えて優位に戦えた。

 けれども、そうではない時にどう戦うのか…に関しては、失点シーンを思い返しても、まだ不安が残るように思います。