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ゆっくりいこう

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2017-12-06

[] ハイプレス・ハイラインなシーズン 後編

 シーズン後半に関しては、まだ記憶に新しいところですね。

 後編では補強なども含めて、来季のことに関しても少し触れていきます。

■8月からの低迷と終盤の連勝

 6月から8月にかけて成績を伸ばしたジェフですが、8月中旬からはまた大きく低迷してしまいます。

 原因としては夏の気候もあってコンディションが落ち、ハイプレスが効きにくくなったところがあったのではないでしょうか。

 また、他チームのジェフ対策がより明確になっていったことも、大きかったのではないかと思います。


 特にロングボールを長身FWにあてて、ジェフのインサイドにプレスバックさせることで、前へのプレスに行きにくくする展開に苦戦していた印象です。

 前編でお話したように、ジェフのハイプレスはインサイドが前に飛び出すことで成立していたところがあるだけに、そのインサイドが後方の守備もしなければいけなくなったことが、非常に大きな問題だったのではないでしょうか。

 また、ジェフの守備はボールに集まる傾向が強く、プレスの外に展開された後の守備バランスにも課題を感じ、特に前後の揺さぶりに弱かった印象です。


 水戸戦で取り上げた以下は図では、相手後方からロングキックを蹴られて左SB乾が大きくクリアするところから始まりますが、ロングキックを蹴られた時点で町田はこぼれ球に対応しようと後方に下がったため、前へのプレスに行けなくなった。

 それによって相手の左CBが空いて、そこからハイライン裏へパスを出されて、一気にピンチを作られてしまいました。

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 これも普通のDFライン設定なら問題なかったでしょうが、ハイラインを敷いているだけに相手CBの位置でもフリーにしてしまえば、そこから決定的なパスが出せる距離感にある。

 そのためハイラインの裏を取られないようにするためには、プレスを前からかけ続けなければいけないわけですが、ロングボールなどによってそのプレス回避方法が明確になって苦戦していったように思います。

 ジェフはそのロングボール対策に明確な答えが作れないまま、シーズンを終了したことになると思います。

 


 ジェフ対策が明確になってきた、8月中旬から9月末までの成績は1勝5敗2分。

 内容にも乏しく、かなり厳しい状況でした。

 しかし、10月から一気に成績を上げてきます。


 大きく変わったのは、やはりある程度ハイプレス・ハイラインを諦めたことと、ダブルボランチに変えたことではないでしょうか。

 これによってDFライン裏を突かれることも少なくなり、ダブルボランチにしたことでプレスには行きにくくなったものの、中盤のスペースが消しやすくなりこぼれ球も拾いやすくなった。

 さらに相手を引き付けてカウンターを狙えるようになったことで、苦手な遅攻状態にならずに攻撃を作れるようになった。



 シーズン後半からラリベイもフィットしてきて、1人で複数人に囲まれてもうまくボールを落とせるため、ロングボール一本でもチャンスを作れるようになりました。

 さらに調子を上げた為田も相手にスペースがある状況に強く、ロングカウンター展開にあっていたように思います。 

 精神的にも一度大きく低迷して順位も下げて、"失うものは何もない"状態で戦えたことが良かったのかもしれません。

 

 ただ、第41節名古屋戦からは、再びハイプレス・ハイラインを試していったように思います。

 名古屋はパスサッカーでハイプレス・ハイラインとの相性が良かったこと、ジェフにもPO進出が見えてきて勝ちに行きたくなったこと、気温が下がってハイプレスに行きやすくなったこともあったのかもしれません。

 第41節の名古屋と最終節の横浜FCはジェフ対策を取らず足元に繋いできてくれことでプレスをハメやすい状況で戦えましたが、PO名古屋戦では対策を取られたことでまたハイプレス・ハイラインの課題が出て敗れてしまったと言えるのではないでしょうか。



 個人的には引いて守ってロングカウンターの方が、可能性を感じたシーズンだったように思います。

 逆にハイプレス・ハイラインに関してはロングボール対策、プレスに行った後の守備のバランス、遅攻の質などが一向に改善できず、来年以降も不安材料は多いのではないでしょうか。

 引いて守ってロングカウンターにシフトしなければ連勝もなかったと思うだけに、1年間ぶれずに戦えたという意見にも若干の違和感を覚えます。


 1年間課題が埋まらなかっただけに、来季に向けての土台という意味でもロングカウンター狙いの方が良いのではないかとすら思います。

 ただ、ロングカウンター狙いにしても続けていけばまた別の課題は出てくるでしょうし、エスナイデル監督の志向からすればハイプレス・ハイラインに来年もチャレンジするのでしょうね。

 状況に応じて2つをうまく使い分けられればそれが一番だとは思うのですが、根本が大きく異なるだけに簡単ではないようにも思います。

 シーズン終盤を思い返しても試合によって戦い方がはっきりと違ったように思いますし、サッカーにおいて戦術を使い分けるというのはそう簡単ではないようにも感じます。


 結果的にPO名古屋戦では敗れたものの、リーグではクラブ初の7連勝で終って、一般的にはポジティブな最後ということになったのかなと感じます。

 ただ、奇跡的な残留を果たした2008年や関塚監督が途中から指揮を執った2014年などもそうでしたが、シーズン終盤に怒涛の巻き返しを見せた年は一時的な勢いという側面が強く、内容には乏しいため翌年には大きく低迷することが多い印象です。

 08年も14年もオフにはサポも含めてクラブ全体が油断した結果、翌年に苦労した印象が強いですし、気を引き締め直して来季への準備をしっかりとしていきたいところではないでしょうか。

■来季の補強ポイントについて

 最後に補強に関してですが、例年同様に悩ましいところがありますね。

 特に今年は主力選手にレンタルが多く、その動向が読みにくいところ。

 また、シーズン中にオフ並みかそれ以上の補強をしているだけに、これ以上の補強が考えにくいところもあると思います。

 ハイプレス・ハイラインを継続するのか否かによっても補強ポイントが変わってくると思うのですが、そこはたぶん継続なのでしょう。


 具体的に考えると、まずは安定感のあるCBが欲しいところではないでしょうか。

 ただ、エスナイデル監督は本職のCBがいたにもかかわらず、こだわりを持ってキムを起用し続けていた。

 攻撃力重視でCBを選んでいただけに、安定感のあるCBを補強したとしても起用しない可能性も出てくるかもしれません。



 確かにキムのロングキックは魅力で、細かなビルドアップが作れていなかったからこそ大事な存在だったのかもしれません。

 ただ、守備面では軽いプレーが多く、イージーなミスも多くて、CBとしては課題も非常に多かった。

 ならば、ロングキックを蹴ることが出来て、安定感のあるCBを補強できるのか…ということになると思うのですが、そう簡単ではないかもしれません。


 さらに近藤のパートナーとなるのであればスピードなどがあって相手を潰せるCBがほしいところで、相手のロングボールに苦戦したことを考えれば高さも欲しくなります。

 しかし、そうなってくるとますます要求は多くなるわけで、難しい補強になるのかなと思います。

 キムの去就も定かではないですが、ここに外国人枠を使う可能性もあるのかもしれませんね。



 また、GKにも安定感のある選手が欲しいところではないかと思います。

 オヘーダを獲得したことからもGKは補強ポイントとして考えられたということだと思いますが、シーズン中の補強の中でもオヘーダだけは戦力になりきれなかった。

 ただ、ここも前に飛び出せる上で安定感もあるGKが欲しい上に、フィード力もあるGKが理想だと思うので、補強は簡単ではないかもしれません。


 来季はスタートからダブルボランチで行くのであれば、ボランチ不足も懸念されます。

 特に勇人の代役は他におらず、出来れば勇人のようにカバーが出来て、高さやフィジカルもあるボランチが欲しいところではないでしょうか。

 しかし、ここもシーズン中盤からアランダを起用しなかったことを考えると、どういった選手を補強すべきか悩みそうですね。


 また、左右のSBも補強ポイントではないでしょうか。

 左の乾は怪我で長期離脱となってしまったし、右の真希も怪我がちで溝渕以外の候補が少ない。

 出来ればビルドアップができて、守備も期待できるタイプのSBがほしいところでしょうか。



 攻撃陣に関してはレンタル組も含めて、現状を維持することが目標となってくるのかもしれません。

 ただ、監督継続で選手も変わらないとなると行き詰る懸念もありますので、贅沢を言えば変化も欲しいところなのかなとも思います。

 また、清武や高橋などが復活できるのかどうかも、来季を占う上では重要なポイントとなってくるのではないでしょうか。


 もちろん退団する選手も出てくるでしょうから、それに合わせた対応というのも求められてくるでしょう。

 特に他チームから引き抜かれた場合にうまく対処できるかが重要だと思いますが、今のところそういった噂はなさそうですね。

 いずれにせよ、選手の起用法にもちょっと癖のある監督だと思いますので、強化部としっかりと話し合って賢い立ち回りをする必要があるのではないかと思います。

 ただ、基本的には今年並みの戦力を維持して、監督の好む選手たちを集められれば、J2では上位の戦力と言えるでしょうし、十分に戦える状況と言えるのではないでしょうか。

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