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2018-02-21

[] 今年のテーマ ハイプレス・ハイライン対策への対処法

 今週末のJリーグ開幕を前にして、改めて昨年の課題の振り返りも兼ねて、今季のジェフの展望を考えてみたいと思います。

 何度も話してきましたが、タイトル通り『ハイプレス・ハイライン対策への対処法』が、チームとして今季一番のテーマになるのではないかと私は思います。


 昨年のジェフはシーズン途中から相手のハイプレス・ハイライン対策に苦しみ、8月中旬から9月末まで1勝しかできませんでした。

 10月からは7連勝という見事な成績を収めるわけですが、ハイプレス・ハイライン対策への対処法が確立されたわけではなく、ハイプレス・ハイラインを諦めてある程度引いて守ってロングカウンターという形で結果を残していきました。

 しかし、終盤は勝ちに行ったためか再びハイプレス・ハイラインを実行したものの、PO名古屋戦ではしっかりと対策を施され完敗したといった印象でした。



 そのため、今年こそは『ハイプレス・ハイライン対策への対処法』を確立できるのかが、今季のジェフを左右する大きなポイントとなるのではないでしょうか。

 そこで今回はどのような『ハイプレス・ハイライン対策への対処法』が考えられるのか、検討していきたいと思います。

 まず昨年『ハイプレス・ハイライン対策』を実施されて、苦戦した展開を思い出してみたいと思います。


 現象としては、極めてシンプルな展開だと思います。

1.ハイラインを避けて後方からロングボールを蹴られる

2.こぼれ球など含めて1ボランチの脇を取られる

3.プレスバックのためインサイドが下がる(または2ボランチになる)とプレスがかからなくなる

 このループといった感じでしょうか。


 他にもCB裏へのふわっとしたロングボールにどう対処するのか。

 前掛かりになった時にサイドの裏をどう守るのかなど、様々な課題があったと思います。

 しかし、大きな課題は上の3点だったのかなと思いますので、それぞれの対処法を考えてみたいと思います。



1.ハイラインを避けて後方からロングボールを蹴られる

 ジェフはハイプレス・ハイラインで前方に人数が多く後方は薄くなりますので、後方からのロングキック一本でピンチに陥る場面が目立っていました。

 そのため、まずは簡単にロングキックを蹴らせないように、ハイプレスをかけ続けることが基本となるでしょう。

 さらに、DFがしっかりとロングボールを跳ね返すことも重要だと思います。


 そこで期待が集まるのが、エベルトと増嶋となるのではないでしょうか。 

 ただ、昨年前半も高さのある西野を起用していましたが、反転速度などに課題があり、裏を取られる場面が増えてしまいました。

 ハイラインを維持するためにはアジリティがベースとなると思うだけに、DFには高さとアジリティの両面が要求されると思います。



 また、今年のちばぎんカップのようにサイドへ長いボールを蹴って、そこを起点としてくるチームもあるかもしれません。

 昨年はCBキムが空中戦に不安があったためそこを狙われることも多かったですが、CBが跳ね返せるようになればSBを狙ってくるチームも増えるでしょう。

 特に右SBは高さのある選手が少ないと思うので、そこをどのようにフォローするのか。

 ウイングが戻って対処したり、CBなどと連携してサイドを守る必要も出てくるのかもしれません。


2.こぼれ球など含めて1ボランチの脇を取られる

 CBが空中戦で健闘したとしても、100%勝てることはありえませんから、こぼれ球への対応も重要となってくるはずです。

 そのため、DFラインだけでなく、中盤の選手のサポートも必要となってくるでしょう。

 また、昨年は基本1ボランチだったこともあり、相手の2列目が飛び出しに対して、誰がついていくのかはっきりしないところもあったと思います。


 さらにパスワークやカットインで、1ボランチ脇を狙われていた印象もあります。

 今年のちばぎんカップでもCBから縦パスを通されたり、伊東などがカットインして1ボランチ脇を突かれていました。

 昨年は1ボランチに勇人が起用されると空中戦でも苦労するなど、ロングボールで狙われていたこともあります。



 守備的なボランチに関しては補強がなかったので、熊谷や勇人などがさらにうまくカバーしていくことを期待したいところです。

 CBが前に出ていって潰すという動きも重要になるとは思いますが、すべてをCBが埋められるわけではないと思います。

 CBが前に出ればDFラインは凸凹になるわけで、昨年もそこを突かれた展開もありました。


 あるいは、町田などもプレスバックの必要性を指摘しているように、インサイドが下がって1ボランチ脇を埋める動きが基本となっていくのか。

 しかし、そうなると次の課題に繋がっていくはずです。


3.プレスバックのためインサイドが下がる(または2ボランチになる)とプレスがかからなくなる

 昨年途中からジェフ対策として、長身FWを目がけてロングキックを蹴るパターンが増えていきました。

 それによってジェフは1ボランチだけではこぼれ球などに対応できなくなり、インサイドがプレスバックする必要性が出てきた印象です。

 それもあってか、昨年終盤にはダブルボランチにシフトしていきました。


 その頃は引いて守る形を取ったこともあって、ダブルボランチでもうまく行った印象があります。

 しかし、その分ハイプレスには行けなくなり、PO名古屋戦後半にはボランチの勇人が前に出ていって、実質的な1ボランチになっていた印象です。

 何度か取り上げていますが、わかりやすいケースがこちらの図。

f:id:aratasuzuki:20170919220607p:image

 この時はまだ1ボランチでしたが、相手GKからロングキックを蹴られたため、右インサイドの町田がプレスバックのため下がりました。

 しかし、そこから後方で相手に拾われると、町田が下がった分プレスが遅れて、相手CBからラストパスを出されてしまった。

 相手CBがボールを持った位置は普通のDFラインなら問題ないエリアだったと思いますが、ジェフはハイラインを敷いているだけに、プレスにいけないとそこから一気に裏を突かれてしまう問題があります。



 この問題に対する対処法は非常に単純ですが、"効率の良いプレスを成立させること"が考えられるのではないかと思います。

 ジェフがハイプレス・ハイライン運用に苦労しているということで、昨年から同様のサッカーを実施している海外チームをいくつかチェックしていました。

 例えばジェフでもプレー経験のある、ボス監督が指揮を執ったドルトムントなどです。


 ドルトムントはシーズン序盤こそハイプレス・ハイラインがハマって好成績でスタートしましたが、その後は守備面で課題を露呈して成績を落としボス監督も途中解任となっています。

 監督解任前のドルトムントも昨年のジェフと同じで押し込む時間は長いものの、守備時にポッカリと後方の相手をフリーにする場面があった。

 そして、「そこに人がいかなくていいの?」と思っているうちに、ロングパスを裏に出されて失点…という展開が目立っていました。



 一方、ハイプレス・ハイラインで成功していると言われているのが、ナポリではないでしょうか。

 ジェフほど極端なハイプレス・ハイラインではないように思いますし、そのまま参考になるかどうかはわかりません。

 ただ、それでも勉強になる部分はあるのではないかと思います。


 ナポリの試合を見てすぐに感じたのが、前からの組織的な守備が綺麗に整備されていること。

 4-1-2-3で前線が効率よくプレスをかけていくのが印象的で、パスコースを消しながら追っていったり、うまくマークをぼかすことによって1人が2人を見るようなポジショニングをしています。

 それによって前方の3人だけで、プレスが成り立っている印象です。



 少人数でプレスをかけられるため、無理に中盤の選手が前に出ていくことなく、インサイドが1ボランチ脇を埋める動きが出来る。

 さらにナポリは、プレスに行けない時のボックスディフェンスも綺麗に確立されていました。

 昨年のジェフはプレス時にインサイドが出て行って4-1-1-4のような状況になる形が基本でしたから、どうしても中盤後方にスペースが出来がちだったし、戻っての守備も間に合わないところがあったと思います。


 ナポリに関しては明日詳しく取り上げる予定ですが、ナポリだけが正解というわけではないでしょう。

 ただ、ドルトムントやナポリを見て改めて感じたのは、ハイプレス・ハイラインを実行する限りは当然リスクも大きくなるわけですから、そのリスクを如何に埋める形を作れるかが、成否のカギを握るということ。

 そのためには、守備の約束事などを明確にする必要がどうしても出てくると思います。


 昨年のジェフにはそこが出来ていなかったと思うだけに、非常に重いテーマとなるのではないでしょうか。

 ただ、組織的な守備を確立してリスクをマネジメントできない限りはハイプレス・ハイラインの成立は難しく、リスクばかりが先行してしまうのではないかと思います。

 そこを乗り越えられるかどうかが、今季の大きな目標となってくるのではないかと私は思います。

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